JPH0372894B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、オーブン・電子レンジ・コンロ・あ
るいはこれらの複合調理器具の中で、台所の流し
台セツト開口部又はその横に設置されるいわゆる
床置型調理器具の構成に関するものである。

従来の技術 従来例の構成を第１図〜第３図に基き説明する
と、第１図は流し台セツト１の横に床置型調理器
具２を並び設置した状態の外観斜視図で、調理器
本体３を収容保持するキヤビネツト４は一体構成
で、下部には高さ微調整用のアジヤストネジ５が
装着されている。第１図に示す従来例の場合、そ
の構成は簡単であるが高さが異なる流し台セツト
に対応する為には全く別の高さの製品を準備する
必要があり、製造及び販売面においては数種類の
製品を準備しなければならないという欠点があ
る。

第２図は流し台セツト１の開口部に床置型調理
器具２を組み込んだ状態の外観斜視図を示し、第
２図において、第１図の従来例と同様に調理器本
体３を収容保持するキヤビネツト４は一体構成で
ある為、この床置型調理器具２を流し台セツト１
の開口部に設置する場合は、流し台ワークトツプ
６の下面より上に出るコンロ燃焼部７及びその他
の部品を取り外して流し台セツト１の前方よりス
ライドさせて挿入し、後にコンロ燃焼部７及びそ
の他の部品を流し台ワークトツプ６の上方より組
み込むことになり、施工性の面で非常に時間を要
するという欠点がある。

第３図は上記第２図に説明した従来例の欠点を
解消するものとしてすでに提案されている従来例
を示すもので、その分解斜視図である。第３図に
おいて、調理器本体３の左右両側にガイドレール
８ａを装着し、これに対応してキヤビネツト４の
左右内面にもガイドレール８ｂを装着したもの
で、調理器本体３がキヤビネツト４に対し相対的
な上下動をできるように構成してある。またコン
ロ燃焼部を構成するゴトク９、バーナヘツド１
０、コンロ天板１、フレーム１２は簡単に着脱で
きるように構成してある。１３はキヤビネツト４
の補強金具、１４は下パネルである。

発明が解決しようとする課題 このように構成された床置型調理器具を第２図
に示すような流し台セツト１の開口部に設置する
場合は、先ずコンロ燃焼部７を取り外し、次に調
理器本体３を下方に下げて調理器本体３の上面に
突出しているバーナーボデー１５等の部品が流し
台ワークトツプ６の下面より下になるようにした
状態で前方よりスライドさせて流し台セツト１の
開口部に挿入し、その後に調理器本体３を上方に
引き上げて所定の位置で固定し、最後にコンロ燃
焼部７及び下パネル１４を取り付けるもので、施
工性の面においては比較的短時間で設置すること
ができるものである。しかしながらキヤビネツト
４は一体構成である為、前記従来例の欠点である
高さの異なる流し台セツトには対応できないとい
う欠点は解消するものではなく、さらに調理器本
体３内の部品交換等々のサービス時には調理器本
体３をキヤビネツト４より取り外さなければなら
ないという欠点を有するものである。

本発明は上記従来の欠点を解消するもので、数
種類の高さの異なる流し台セツトに対応でき、さ
らに施工性の面においても比較的短時間で簡単に
設置することができることを目的とする。

課題点を解決するための手段 上記目的を達するため、本発明の床置型調理器
は、調理器本体と、この調理器本体を保持すると
共にこの調理器本体の下方に突出した脚部を有す
る本体枠と、前記調理器本体及び本体枠を覆い外
殻部を形成する側板及び後板と、前記本体枠の脚
部と嵌合し上下方向にスライド可能な嵌合部を有
し前記調理器本体を下方より支持し得る台枠と、
前記調理器本体より下方で前記本体枠と前記台枠
との間に介在し直接または間接的に前記調理器本
体の重力に抗して前記調理器本体を上方に押し上
げるように作用する複数個のスプリングと、前記
台枠の下部に回動自在に装着し床面に対して前記
台枠を所定の高さにて支持し得る複数個のローラ
ーとを備えた構成とする。

作 用 本発明は上記した構成により、調理器本体の位
置が上下に調整できるようにしたものであり、数
種類の高さの異なる流し台セツトに対応でき、ま
た流し台セツトの下部の定められた開口部に設置
する場合も調理器本体及び本体枠、側板、後板が
上下動するため比較的短時間で簡単に設置するこ
とができるという効果を有するものである。

さらに前記台枠の下部に回動自在なるローラー
を装着して、このローラーが床面に接するように
構成することで、重量物でも容易に移動すること
ができる。

また前記本体枠と前記台枠との間に複数個のス
プリングを介在させ、調理器本体を引き上げるに
要する力を軽減するように構成することで、重量
物でも一人で容易に設置あるいは取り外しができ
るという効果を有する。

実施例 以下、本発明の一実施例について、図面に基づ
いて説明する。

第４図ａ，ｂにおいて、本体枠４は調理器本体
３に固定ビス１８で装着されると共に、調理器本
体枠３の下部４角に突出する脚部８ａを有する。
調理器本体３の下部には台枠１６を配設し、この
台枠１６の４角には前記本体枠の脚部８ａとの嵌
合部８ｂを有し、前記本体枠４と前記台枠１６と
は相対的に上下動をするように構成する。また前
記本体枠の脚部８ａと前記台枠の嵌合部８ｂとは
所定の位置にて固定ビス１７により固定する。３
０は側板、３１は後板であり、本体枠４に固定ビ
ス（図示せず）にて固定される。１４は下パネル
であり、本実施例の場合は数種類の形状・寸法の
異なる物を備え、設置の状態に合わせて別に対応
するものである。

第５図は前記本体枠４と台枠１６との嵌合状態
を示す部分断面である。

第６図は、台枠１６の下部に回動自在なるロー
ラー２１を装着した状態を示す部分側面図であ
る。床面２２に対し台枠１６は浮いた状態でロー
ラー２１のみ接する構成である。尚設置状態では
固定ボルト２３にて床面２２に固定するものであ
る。

第７図、第８図は本体枠４と台枠１６との間に
スプリング２４を介在させて本体枠４及びこの本
体枠４に保持される調理器本体を引き上げるに要
する力を軽減させる構成を示すもので、第７図に
おいては本体枠４の補強金具２７と、台枠１６の
補強金具２８の間に圧縮スプリング２４を装着し
て本体枠４を上方に押し上げる構成である。２５
は圧縮スプリング２４の支持棒である。第８図は
引張スプリング２４とアーム２６ａ，２６ｂを用
いて構成した他の実施態様を示すもので、本体枠
４の補強金具２７の前後に回動するアーム２６ａ
を装着し、台枠１６の補強金具２８の前後にも回
動するアーム２６ｂを装着し、該アーム２６ａと
アーム２６ｂとが相互に回動するように前後それ
ぞれピン２９で連結し、該前後２つのピン２９に
引張スプリング２４の両端を引つ掛けた構成であ
る。第７図のように圧縮スプリング２４を用いた
構成では、本体枠４が台枠１６に対して上方にな
る程押し上げ力が弱くなるのに対し、第８図のよ
うにアーム２６ａ，２６ｂを介して引張スプリン
グ２４を用いた構成の場合は本体枠４が台枠１６
に対して任意の位置においてほぼ一定の押し上げ
力を得るようにすることができるという長所を有
するものである。

上記のように構成された床置型調理器具は、台
枠１６に対して調理器本体３の高さを調節できる
ため、高さの異なる数種類の流し台セツトに対応
することができるようになり、また第２図に示す
ような流し台セツト１の定められた開口部に設置
する床置型調理器具で流し台ワークトツプ６の下
面より上に突出している部品が多く取り外しが困
難な場合にも上記のような構成にすることによつ
て、調理器本体３を下方に押し下げた状態で開口
部に挿入し、後に上方に引き上げるという方法
で、施工性の面においても比較的短時間で設置す
ることができるものである。さらにこのような床
置型調理器具は概して重量物であるが、台枠１６
の下部にはローラー２１を装着し、また調理器本
体３のほとんどの重量をスプリング２４で支える
構造であるため、一人でも簡単に移動、設置でき
るものである。

発明の効果 以上説明したように本発明によれば次の効果を
得ることができる。

(1) 従来流し台セツトの高さに応じて数種類の製
品を製造・販売していたが、調理器本体の高さ
が任意に調節し得る構造であるため、１種類で
対応することができ結果的にはコスト低減に結
びつく。

(2) 第２図に示すような流し台セツトに組み込む
場合でも不要に部品を取り外すことなく、比較
的短時間で簡単に設置することができる。

(3) 概して、重量物である床置型調理器具の設置
及びサービス上の取り外し作業にも一人で簡単
に行うことができる。

(4) 調理器本体内の部品交換等々のサービス時に
も、側板あるいは後板を取り外すという簡単な
作業で交換可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は流し台セツトの横に従来例の床置型調
理器具を並び配置した状態を示す外観斜視図、第
２図は流し台セツトの開口部に従来例の床置型調
理器具を組み込んだ状態を示す外観斜視図、第３
図は従来の床置型調理器具の分解斜視図、第４図
ａ，ｂは本発明の一実施例である床置型調理器具
の分解斜視図、第５図は同部分断面図、第６図は
台枠の下部にローラーを装着した実施態様を示す
部分側面図、第７図及び第８図はスプリング取付
部の実施態様を示す部分側面図である。 １……流し台セツト、２……床置型調理器具、
３……調理器本体、４……本体枠、５……アジヤ
ストネジ、６……流し台ワークトツプ、７……コ
ンロ燃焼部、８ａ……脚部、８ｂ……嵌合部、９
……ゴトク、１０……バーナヘツド、１１……コ
ンロ天板、１２……フレーム、１３……補強用金
具、１４……下パネル、１５……バーナーボデ
イ、１６……台枠、１７，１８，１９，２０……
固定ビス、２１……ローラー、２２……床面、２
３……固定ボルト、２４……スプリング、２５…
…支持棒、２６ａ，２６ｂ……アーム、２７，２
８……補強金具、２９……ピン、３０……側板、
３１……後板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 調理器本体と、前記調理器本体を保持すると
   共に前記調理器本体の下方に突出した脚部を有す
   る本体枠と、前記調理器本体及び本体枠を覆い外
   殻部を形成する側板及び後板と、前記本体枠の脚
   部と嵌合し上下方向にスライド可能な嵌合部を有
   し前記調理器本体を下方より支持し得る台枠と、
   前記調理器本体より下方で前記本体枠と前記台枠
   との間に介在し前記調理器本体の重力に抗して前
   記調理器本体を上方に付勢する複数個のスプリン
   グと、前記台枠の下部に回動自在に装着し床面に
   対して前記台枠を所定の高さにて支持し得る複数
   個のローラーとを備えてなる床置型調理器具。