JPH0320574Y2 - - Google Patents

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JPH0320574Y2
JPH0320574Y2 JP1985204747U JP20474785U JPH0320574Y2 JP H0320574 Y2 JPH0320574 Y2 JP H0320574Y2 JP 1985204747 U JP1985204747 U JP 1985204747U JP 20474785 U JP20474785 U JP 20474785U JP H0320574 Y2 JPH0320574 Y2 JP H0320574Y2
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spherical
fitting
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axial direction
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C11/00Pivots; Pivotal connections
    • F16C11/04Pivotal connections
    • F16C11/06Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints
    • F16C11/0614Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints the female part of the joint being open on two sides

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、振動伝達系を構成する枢軸と筒状部
材との間に介装されて、それらを防振連結するブ
ツシユ組立体に係り、詳しくは球面摺動機構を内
蔵して、それら枢軸と筒状部材との間に加えられ
るねじれ方向およびこじれ方向の力を効果的に吸
収しつつ、それらを防振連結する球面摺動型ブツ
シユ組立体に関するものである。
(従来技術) 従来より、振動伝達系を構成する枢軸と筒状部
材との間に所定の防振ブツシユを介装せしめて、
それら枢軸と筒状部材とを防振連結する構造が、
種々採用されている。例えば、自動車サスペンシ
ヨンでは、車体に対して差動装置や車輪等を懸架
するために、各種のアーム、ロツド、リンク等の
懸架部材が各種方向に揺動可能に取り付けられて
いるが、そのような懸架部材の枢着部、すなわち
車体側または車軸乃至は車輪側等への枢支連結部
には、一般に、振動の緩和等を目的として、ゴム
材料を用いたサスペンシヨンブツシユが組み込ま
れている。
ところで、かかるサスペンシヨンブツシユの如
き防振ブツシユでは、従来、所定の枢軸が挿通せ
しめられる内筒金具と、その外側に配置されて、
所定の筒状部材に嵌装せしめられる外筒金具との
間に、単に筒状の弾性部材が介装せしめられて成
る構造のものが一般に採用されていたが、このよ
うな従来のブツシユ構造では、防振性能を重視し
て軸心に直角な方向の剛性を大きくすると、軸心
回りのねじり剛性も大きくなつて、枢軸と筒状部
材との間の回動性能が損なわれ、逆にその回動性
能を向上させるために軸心回りのねじり剛性を低
くすると、軸心に直角な方向の剛性も低くなつ
て、良好な防振性能が得られなくなるといつた不
具合があつた。
そこで、近年、そのような従来のブツシユの不
具合を解消することを目的として、弾性部材の内
側或いは外側に所定の摺動スリーブを嵌装し、弾
性部材を枢軸または筒状部材に対してその軸心回
りに容易に回動し得るようにしたブツシユ組立体
が提案されるに至つている。このようなブツシユ
組立体によれば、弾性部材の軸心に直角な方向の
剛性に拘わらず、枢軸と筒状部材との間のねじり
剛性を低減できるため、防振性能と回動性能とを
共に良好に得ることができるのである。
(問題点) しかしながら、このように改良されたブツシユ
組立体にあつても、ブツシユ軸心に対して傾斜し
た方向の力、所謂こじれ方向の力が作用する場合
には、摺動スリーブによる摺動機能が充分に発現
されず、枢軸と筒状部材との間の回動性能が低下
するといつた問題があつた。
一方、これに対して、米国特許第3680924号明
細書等には、防振ブツシユ球面摺動機構を内蔵さ
せた球面摺動型ブツシユ組立体が提案されてい
る。防振ブツシユに球面摺動機構を内蔵させれ
ば、ねじれ方向およびこじれ方向の力をその球面
摺動機構で吸収できるため、こじれ方向の力が作
用する場合にあつても、良好な回動性能と良好な
防振性能とを共に安定して得ることができるので
ある。
また、このような球面摺動型ブツシユ組立体に
おいては、実開昭48−39616号公報等に示されて
いる如く、枢軸と筒状部材との摺動部位に樹脂製
の摺動材を介在せしめて、該摺動材にて摺動面を
構成すると共に、かかる摺動部位にグリース等の
潤滑油を充填することにより、摺動抵抗を低減せ
しめてなる構造が、好適に採用されることとな
る。
しかしながら、このように、摺動部位に樹脂製
の摺動材を介在せしめてなる構造の球面摺動型ブ
ツシユ組立体にあつては、摺動面全体に亘つて潤
滑油を行き渡らせることが難しく、未だ、必ずし
も充分な摺動性を安定して得ることができなかつ
たのであり、また、大きな外力が作用した際に、
摺動材に対して局部的な応力集中や変形が惹起さ
れて損傷し易く、充分な耐久性および耐荷重性を
確保し難いという問題点をも有していたのであ
る。
更にまた、この種の球面摺動型ブツシユ組立体
では、その球面摺動部位に塵、埃、泥水等の異物
が侵入すると、その球面摺動性能が損なわれると
ころから、そのような異物が球面摺動部位に侵入
することを防止する必要があり、そしてそのため
には、かかる球面摺動部位を外部空間からシール
する必要があるのであるが、充分なシール性能を
安定して実現することが難しいという問題をも有
していたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、このような事情を背
景として、優れた摺動性が安定して発揮されると
共に、耐久性および耐荷重性が有利に向上させ
得、更に球面摺動部位への異物の侵入を防止する
シール性能を有利に且つ安定して得ることのでき
る、改良された球面摺動型ブツシユ組立体を提供
するために為されたものであつて、その特徴とす
るところは、前述の如き、振動伝達系を構成する
枢軸と筒状部材との間に介装されて、それらを防
振連結するブツシユ組立体において、(a)軸心方向
の中間部外周面に球状凸面を有する、前記枢軸が
挿通せしめられる内筒金具と、(b)該内筒金具の外
側に同心的に配置された、軸心方向の中間部内周
面に、該内筒金具の摺動凸面に対向位置する摺動
材保持部を有すると共に、該摺動材保持部の軸心
方向両側に位置してそれぞれ軸心方向外向きの環
状の段付面を有する筒状のレース部材と、(c)内周
面に、軸方向に延びる凹溝が設けられた球状凹面
を有し、該球状凹面において前記内筒金具の球状
凸面に球面摺動可能に嵌合されると共に、外周面
に、筒状の補強金具が一体成形によつて固着せし
められて、該補強金具を介して前記レース部材の
摺動材保持部に保持せしめられる、所定の樹脂材
料からなる筒状の摺動材と、(d)該摺動材と前記レ
ース部材との間若しくは該レース部材の外側に配
設された弾性部材と、(e)それぞれの外周部に剛性
リングを一体的に有すると共に、該剛性リングの
軸心方向の一方の端面に対応する部位に位置し
て、先細状断面をもつて軸方向に突出する環状の
シールリツプを一体乃至は該剛性リングを介して
一体的に有し、該剛性リングを有する外周部にお
いて、前記レース部材の軸心方向の両端部内周面
に該シールリツプを有する側の端部から圧入さ
れ、該剛性リングと前記レース部材の対応する段
付面との間で該シールリツプが挟圧される状態で
固定せしめられることにより、該外周部と該レー
ス部材の対応する軸心方向端部との間を流体密に
シールする一方、その内周部において、前記内筒
金具の外周面に摺動可能且つ流体密に圧入せしめ
られることにより、該内筒金具の前記球状凸面と
前記レース部材との間の球面摺動部位を外部空間
から流体密にシールする一対の環状のシール部材
とを、含むように構成したことにある。
(作用・効果) このような球面摺動型ブツシユ組立体では、内
筒金具の球状凸面が所定の摺動材を介してレース
部材に摺動可能に保持されるため、振動伝達系を
構成する枢軸と筒状部材との間に入力されるねじ
れ方向およびこじれ方向の力が、その球面摺動に
よつて効果的に吸収されるのであり、従つてこじ
れ方向の力の有無に拘わらず、良好な回動性能と
良好な防振性能とを共に安定して得ることができ
るのである。
また、本考案に係る球面摺動型ブツシユ組立体
においては、内筒金具の球状凸面との間に摺動面
を形成する摺動材の球状凹面に対して、軸方向に
延びる凹溝が設けられており、該凹溝内を通じ
て、グリース等の潤滑油が案内されることによ
り、該潤滑油が摺動面の全体に亘つて有利に導か
れ得るのであり、それによつて優れた摺動性能が
安定して発揮され得ることとなるのである。
更にまた、本考案では、上述の如き樹脂製の摺
動材が、その外周面に対して補強金具が一体成形
にて固着されてなる構造とされているところか
ら、レース金具による保持力が、該摺動材の球状
凹面に対して均等に且つ有利に伝達され得て、荷
重入力時における局部的な応力集中や変形が有利
に軽減乃至は防止され得ることとなり、ブツシユ
の耐久性および耐荷重性が効果的に向上され得る
のである。
さらに、本考案に係る球面摺動型ブツシユ組立
体においては、シール部材の外周面に固着された
剛性リングの圧入側端面に対して、先細状断面を
有する環状のシールリツプが形成されているとこ
ろから、剛性リングの圧入時における力が該シー
ルリツプの先端に対して集中的且つ効果的に及ぼ
され得ることとなり、それによつて該シールリツ
プが、レース部材の段付面との間で、全周に亘つ
て有利に挟圧せしめられ、以て優れたシール性が
安定して発揮され得るのである。
(実施例) 以下、本考案をより一層具体的に明らかにする
ために、その実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
先ず、第1図は、本考案に従う自動車サスペン
シヨン用のサスペンシヨンブツシユの一例を示す
ものであるが、そこに示されているように、本実
施例のサスペンシヨンブツシユは、内筒金具10
と、一対の摺動樹脂半体12,12と、一対のゴ
ム弾性体半体14,14と、一対のレース金具半
体16,16と、外側スリーブ18と、シール部
材としての一対のシールゴム20,20とから成
つている。
ここにおいて、内筒金具10は、第2図に示さ
れているように、円筒状を成しており、その内孔
22において振動伝達系を構成する所定の枢軸に
外挿されて取り付けられるようになつている。ま
た、この内筒金具10は、その外周面の軸心方向
の中央部が球状凸面24とされると共に、その両
側部分が円筒面26,26とされている。
また、前記摺動樹脂半体12,12は、それぞ
れ、ポリアセタール樹脂やナイロン樹脂、あるい
は含油ポリアセリール樹脂等の摩擦係数の小さい
樹脂から構成されており、第3図乃至第5図に示
されているように、それぞれ、略均一な肉厚の中
空球体が、その球体の略中心部を通る平面とそれ
に平行な平面とで切断された略円筒形状を呈して
いる。そして、その内周面が前記内筒金具10の
球状凸面24に対応した曲面の球状凹面28,2
8とされ、第1図に示されているように、それぞ
れの球状凹面28,28において内筒金具10の
球状凸面24に密着して嵌合されて、該球状凸面
24を球面摺動可能に協働して保持している。つ
まり、本実施例では、これら摺動樹脂半体12,
12によつて内筒金具10の球状凸面24を球面
摺動可能に保持する略円筒状の摺動材が構成され
ているのである。
なお、本実施例では、これら内筒金具10の球
状凸面24と各摺動樹脂半体12の球状凹面28
との間に潤滑用のグリスが塗布され、また第4図
および第5図に示されているように、各摺動樹脂
半体12の球状凹面28に、軸心方向に延びる状
態で、周方向に所定の間隔をもつて複数条のグリ
ス溝32が形成されている。また、第3図乃至第
5図に示されているように、各摺動樹脂半体12
の外周部には補強用のバツクメタル30が一体成
形によつて配設され、後述のゴム弾性体半体14
から外周部に作用せしめられる押圧力が内周面で
ある球状凹面28に均等に伝達せしめられるよう
になつている。さらに、本実施例では、摺動樹脂
半体12,12の突き合わせ部間に微小なクリア
ランスが形成されるようになつている。
また、前記レース金具半体16,16は、第6
図に示されているように、それぞれ略円筒状を成
しており、その外周部の軸心方向の一端側に小径
部36を有している。そして、それぞれの小径部
36において薄肉円筒状を成す前記外側スリーブ
18に圧入せしめられ、第1図に示されているよ
うにそれぞれの端面が当接する状態で一体的に連
結されて、円筒状の外周面を有する略円筒状のレ
ース金具38を協働して形成するようになつてい
る。
また、第6図に示されているように、各レース
金具半体16,16の内周部には、それぞれ前記
小径部36が形成された側に位置して、前記摺動
樹脂半体12の曲率半径よりも一回り大きい曲率
半径の球状凹面40が形成されており、それら球
状凹面40に略均一な肉厚をもつて前記ゴム弾性
体半体14,14が一体に加硫成形されている。
そして、本実施例では、第1図に示されているよ
うに、レース金具半体16,16がそれらゴム弾
性体半体14,14の内周面で前記摺動樹脂半体
12,12の外周面をそれぞれ弾性的に保持する
状態で、前述の如きレース金具38に一体的に組
み付けられている。
なお、本実施例では、このように、各摺動樹脂
半体12,12がレース金具38にゴム弾性体半
体14,14を介して弾性的に保持されることに
より、それら摺動樹脂半体12,12の球状凹面
28,28と前記内筒金具10の球状凸面24と
の間に常時安定した摺動抵抗が付与され、それら
の間において良好な球面摺動性能が安定して得ら
れるようになつている。
また、本実施例では、上述のように組み付けら
れたレース金具38に対して、第1図に示されて
いるように、振動伝達系を構成する筒状部材とし
てのサスペンシヨンアームのアームアイ42が取
り付けられるようになつている。そして、そのア
ームアイ42と前記枢軸との間に入力される振動
が、前記ゴム弾性体半体14,14の弾性変形作
用に基づいて吸収されるようになつている。この
ことから明らかなように、本実施例では、上記一
対のゴム弾性体半体14,14により、弾性部材
が構成されているのである。また、前述の説明か
ら明らかなように、本実施例では、レース金具半
体16,16における球状凹面40,40の形成
部位が、レース金具38における摺動材保持部と
されている。
一方、第6図に示されているように、各レース
金具半体16,16の前記球状凹面40が形成さ
れた側とは反対側の内周部は、その球状凹面40
の形成部位との間に環状の段付面44を備えた大
径部46とされている。これにより、第1図に示
されているように、前記レース金具38の組付け
時において、そのレース金具38の軸心方向の両
端部にそれら段付面44を備えた大径部46がそ
れぞれ位置せしめられるようになつているのであ
る。
また、前記シールゴム20,20は、第7図に
示されているように、略L字状断面を有する円環
状を呈しており、第1図に示されているように、
円筒状を成す内周部において前記内筒金具10の
円筒面26,26に流体密且つ摺動可能に圧入さ
れると共に、円環状を成す外周部において前記レ
ース金具38の軸心方向両端部に形成された大径
部46,46に流体密に圧入固定されて、前記内
筒金具10の球状凸面24と各摺動樹脂半体1
2,12の球状凹面28,28との間の球面摺動
部位を外部空間から流体密にシールしている。
第7図に示されているように、各シールゴム2
0の円筒状を成す内周部の自由端部内側には、軸
心方向に並んだ2条の環状シールリツプ48,4
8を有する圧入部50が形成されており、シール
ゴム20は、この圧入部50において所定の締代
をもつて内筒金具10の円筒面26に圧入されて
いるのである。そして、これによつて、その内周
部が内筒金具10の各対応する円筒面26に対し
て流体密且つ摺動可能に取り付けられているので
ある。
また、第7図に示されているように、各シール
ゴム20の円環状を成す外周部には、剛性リング
としての円筒状の金属リング52が、その軸心方
向の一端部をシールゴム20で覆われた状態で、
加硫接着によつて一体的に固着して設けられてい
ると共に、その金属リング52の軸心方向の端面
を覆う部位に位置して先細状断面をもつて軸方向
に突出する環状のシールリツプ54が一体に形成
されているのであり、第1図に示されているよう
に、シールゴム20はその金属リング52を有す
る外周部を、上記シールリツプ54を有する側か
ら前記レース金具38の大径部46内に圧入さ
れ、上記金属リング52と前記レース金具12の
対応する段付面44との間でそのシールリツプ5
4を含むシールゴム20の部位を挟圧すると共
に、金属リング52の外周面を覆うシールゴム2
0の部位を金属リング52と大径部46の内壁と
の間で挟圧する状態で固定されているのである。
そして、これによつて、前記球状凸面24と球
状凹面28,28との間の球面摺動部位が外部空
間から流体密にシールされ、その球面摺動部位に
塵や泥水等の異物が侵入することが良好に防止さ
れるようになつているのである。
なお、シールゴム20の圧入部50と内筒金具
10の円筒面26との摺動部位には、通常、潤滑
およびシール性を確保するためのグリスが塗布さ
れることとなる。
このようなサスペンシヨンブツシユによれば、
内筒金具10がその外周部の球状凸面24におい
て摺動樹脂半体12,12の球状凹面28,28
に摺動可能に保持されるため、振動伝達系を構成
する枢軸とサスペンシヨンアームのアームアイ4
2との間に加えられるねじれ方向やこじれ方向の
力はそれらの球面摺動によつて効果的に吸収され
ることとなる。従つて、ねじれ方向およびこじれ
方向の力の有無に拘わらず良好な回動性能が得ら
れ、枢軸とアームアイ42との間に入力される振
動に対して、ゴムスリーブ半体14,14の弾性
変形作用に基づいて良好な防振効果を得ることが
できる。
また、そこにおいて、かかるサスペンシヨンブ
ツシユにあつては、摺動樹脂半体12,12の球
状凹面28,28に形成されたグリス溝32によ
つて、充填された潤滑油が、摺動面の全面に亘つ
て有利に導かれて、行き渡らされ得るのであり、
それによつて、優れた球面摺動性能が安定して発
揮され得ることとなるのである。
さらに、このような摺動樹脂半体12,12に
あつては、その外周面に一体的に固着されたバツ
クメタル30によつて、補強されているところか
ら、ゴム弾性体半体14,14を介して及ぼされ
る、レース金具半体16,16による保持力が、
該摺動樹脂半体12,12に対して有利に及ぼさ
れ得るのであり、それによつて、荷重入力時にお
ける局部的な応力集中や変形が有効に軽減乃至は
防止され得、優れた耐久性および耐荷重性が発揮
され得るのである。
また、本実施例のサスペンシヨンブツシユによ
れば、前述のように、レース金具38と内筒金具
10との各対応する大径部46および円筒面26
間にシールゴム20,20が配設され、内筒金具
10の球状凸面24と摺動樹脂半体12,12の
球状凹面28,28間が外部空間から流体密にシ
ールされることから、枢軸とアームアイ42との
間の回動性能が長期間にわたつて良好に保持され
るのであるが、本実施例では、前述のように、各
シールゴム20の外周部に円筒状の金属リング5
2が一体に埋設されると共に、その軸心方向の一
方の端面に対応する部位に位置して先細状断面を
もつて軸方向に突出するシールリツプ54が設け
られ、シールゴム20のブツシユ組付け時におい
て、そのシールリツプ54がレース金具38に形
成された段付面44と金属リング52との間で挟
圧せしめられるようになつていることから、金属
リング52の圧入時に作用せしめられる力が、シ
ールリツプ54の先端に対して集中的且つ効果的
に及ぼされ得ることとなり、それによつて該シー
ルリツプ54が、レース金具38の段付面44と
の間で、全周に亘つて有利に挟圧せしめられ、以
て優れたシール性が安定して且つ極めて高い信頼
性をもつて、有利に得られるといつた利点をも有
しているのである。なお、本実施例では、金属リ
ング52がシールゴム20を介してレース金具3
8の大径部46に圧入固定されるように成つてい
ることから、それらの間で挟圧されたシールゴム
20の部位によつてもシール効果が高められてい
る。
さらに、本実施例では、前述のように、外周部
に金属リング52を一体的に有するシールゴム2
0,20を、それぞれその外周部においてレース
金具38の大径部46に圧入固定せしめる一方、
その内周部に形成した圧入部50において内筒金
具10の円筒面26に圧入させるだけで、上述の
ようなシール効果を得ることができるため、シー
ル効果を得るための部品点数が少なくて済むので
あり、またその組付作業も極めて簡単で済むので
ある。そしてそれ故、球面摺動部位に対するシー
ル機能を備えたサスペンシヨンブツシユの生産性
を効果的に向上させることが可能となつたのであ
る。
また、本実施例では、第1図から明らかなよう
に、各対を成す部材がそれぞれ同一形状とされ
て、相互に互換性を有するようにされていること
から、この点においても量産性に優れているとい
つた利点があるのである。
以上、本考案の一実施例を説明したが、これは
文字通りの例示であつて、本考案がかかる具体例
に限定して解釈されるべきでないことは勿論であ
る。
例えば、前記実施例では、金属リング52がそ
の軸心方向の一端部をシールゴム20に埋設され
た状態で設けられ、金属リング52がその外周部
を覆うシールゴム20の部位を介してレース金具
38の大径部46に圧入、固定されるようになつ
ていたが、かかる金属リング52は、第8図に示
されているように、外周面が露出した状態でシー
ルゴム20に一体に固着され、その露出した外周
面においてレース金具38の大径部46に直接圧
入固定せしめられるようになつていてもよいので
ある。また、金属リング52とレース金具38の
段付面44との間で挟圧されるシールリツプ54
は、シールゴム20と必ずしも一体に形成されて
いる必要はなく、第9図に示されているように、
シールゴム20とは別に、金属リング52の端面
に直接形成されていてもよいのであり、さらには
第10図に示されているように、複数条形成され
ていてもよいのである。
また、前記実施例では、シールゴム20の内周
部に形成された圧入部50が環状のシールリツプ
48を2条備えた構成とされていたが、この環状
のシールリツプ48は状況に応じて適宜増減する
ことが可能であり、またその断面形状等も必要に
応じて適宜変更することが可能である。
さらに、前記実施例では、弾性部材を構成する
ゴム弾性体半体14,14がレース金具38の内
側に配設され、ブツシユがレース金具38の外周
面においてアームアイ42に取り付けられるよう
になつていたが、本考案はこのような形式のサス
ペンシヨンブツシユに限定されるものではなく、
弾性部材がレース部材の外側に配設され、ブツシ
ユがその弾性部材の外周面、あるいはその更に外
側に配設される外筒金具の外周面において筒状部
材に取り付けられる形式のサスペンシヨンブツシ
ユに対しても適用することが可能である。
加えて、前記実施例では、自動車サスペンシヨ
ンのサスペンシヨンブツシユに本考案を適用した
例について説明したが、本考案はこれに限定され
るものではなく、振動伝達系を構成する枢軸と筒
状部材とを防振連結するブツシユ組立体に対して
広く適用することが可能である。
その他、シールゴムの断面形状等、一々列挙は
しないが、本考案が、その趣旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる変更、修正、改良等を施し
た態様で実施できることは、言うまでもないとこ
ろである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に従う自動車サスペンシヨン用
のサスペンシヨンブツシユの一例を示す横断面図
(軸心に平行な断面図)であり、第2図は第1図
のブツシユの内筒金具を示す横断面図である。第
3図、第4図および第5図は、それぞれ第1図の
ブツシユの摺動樹脂半体を示す左側面図、横断面
図および右側面図である。第6図は第1図のブツ
シユのレース金具半体を示す横断面図であり、第
7図は同じくシールゴムを示す横断面図である。
第8図、第9図および第10図は、それぞれ本考
案の別の実施例におけるシールゴムの要部を示す
横断面図である。 10……内筒金具、12……摺動樹脂半体、1
4……ゴム弾性体半体、16……レース金具半
体、18……外側スリーブ、20……シールゴム
(シール部材)、24……球状凸面、26……円筒
面、28……球状凹面、38……レース金具、4
2……アームアイ(筒状部材)、44……段付面、
46……大径部、48……シールリツプ、50…
…圧入部、52……金属リング(剛性リング)、
54……シールリツプ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 振動伝達系を構成する枢軸と筒状部材との間に
    介装されて、それらを防振連結するブツシユ組立
    体にして、 軸心方向の中間部外周面に球状凸面を有する、
    前記枢軸が挿通せしめられる内筒金具と、 該内筒金具の外側に同心的に配置された、軸心
    方向の中間部内周面に、前記内筒金具の球状凸面
    に対向位置する摺動材保持部を有すると共に、該
    摺動材保持部の軸心方向両側に位置してそれぞれ
    軸心方向外向きの環状の段付面を有する筒状のレ
    ース部材と、 内周面に、軸方向に延びる凹溝が設けられた球
    状凹面を有し、該球状凹面において前記内筒金具
    の球状凸面に球面摺動可能に嵌合されると共に、
    外周面に、筒状の補強金具が一体成形によつて固
    着せしめられて、該補強金具を介して前記レース
    部材の摺動材保持部に保持せしめられる、所定の
    樹脂材料から成る筒状の摺動材と、 該摺動材と前記レース部材との間若しくは該レ
    ース部材の外側に配設された弾性部材と、 それぞれの外周部に剛性リングを一体的に有す
    ると共に、該剛性リングの軸心方向の一方の端面
    に対応する部位に位置して、先細状断面をもつて
    軸方向に突出する環状のシールリツプを一体乃至
    は該剛性リングを介して一体的に有し、該剛性リ
    ングを有する外周部において前記レース部材の軸
    心方向の両端部内周面に該シールリツプを有する
    側の端部から圧入され、該剛性リングと前記レー
    ス部材の対応する段付面との間で該シールリツプ
    が挟圧される状態で固定せしめられることによ
    り、該外周部と該レース部材の対応する軸心方向
    端部との間を流体密にシールする一方、その内周
    部において、前記内筒金具の外周面に摺動可能且
    つ流体密に圧入せしめられることにより、該内筒
    金具の前記球状凸面と前記レース部材との間の球
    面摺動部位を外部空間から流体密にシールする一
    対の環状のシール部材とを、 含むことを特徴とする球面摺動型ブツシユ組立
    体。
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