JPH0453456Y2 - - Google Patents

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JPH0453456Y2
JPH0453456Y2 JP3404287U JP3404287U JPH0453456Y2 JP H0453456 Y2 JPH0453456 Y2 JP H0453456Y2 JP 3404287 U JP3404287 U JP 3404287U JP 3404287 U JP3404287 U JP 3404287U JP H0453456 Y2 JPH0453456 Y2 JP H0453456Y2
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JP
Japan
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fitting
presser
race
cylindrical
spherical
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は球面摺動型ブツシユ組立体に係り、特
に摺動面部位に対する良好なシール性を有する、
耐久性および製造性に優れた球面摺動型ブツシユ
組立体に関するものである。
(背景技術) 従来から、振動伝達系を構成する枢軸と筒状部
材とを間に介装されて、それらを防振連結するブ
ツシユ組立体の一種として、それら枢軸と筒状部
材との間に加えられるブツシユ軸心周りのねじれ
方向の力およびブツシユ軸心に対して傾斜したこ
じれ方向の力を吸収する球面摺動機構を内蔵し
た、所謂球面摺動型ブツシユ組立体が知られてお
り、例えば自動車サスペンシヨンを構成する各種
のアームやロツド、リンク等の懸架部材におけ
る、車体側または車軸側への枢支連結部などに、
好適に用いられている。
そして、このような球面摺動型ブツシユ組立体
にあつては、一般に、(a)軸方向の中間部外周面に
球状凸面を有する内筒金具と、(b)該内筒金具の外
側に所定の距離を隔てて同心的に配置された筒状
のレース金具と、(c)内周面に前記内筒金具の球状
凸面に摺接される球状凹面を有し、該球状凹面に
おいて該内筒金具の球状凸面に摺動可能に嵌合せ
しめられる一方、その外周面において前記レース
金具の軸方向中間部内周面に嵌入せしめられた筒
状の摺動部材と、(d)前記レース金具の軸方向両端
部にそれぞれ嵌入せしめられて、前記摺動部材を
ブツシユ軸心方向に固定的に挟持する一対の押え
スリーブと、(e)前記レース金具の外側に配設され
て、該レース金具を前記筒状部材に対して弾性的
に保持せしめる筒状の弾性部材とを含んで構成さ
れ、その内筒金具の中心孔内に挿通される枢軸
と、弾性部材の外周面に対して直接に若しくは所
定の外筒金具を介して外嵌される筒状部材とを、
内筒金具の球状凸面と摺動部材の球状凹面との間
における摺動と、弾性部材における弾性変形によ
つて、相対回動可能に防振連結せしめるようにな
つている。
ところで、このような構造の球面摺動型ブツシ
ユ組立体にあつては、その摺動面部位に対して塵
や埃、水等の異物が侵入すると、その球面摺動性
能、即ち枢軸と筒状部材との間の回動性能が損な
われて、耐久性が著しく害されることとなるため
に、その摺動面部位への異物の侵入を防止するこ
とが必要となる。
そして、そのために、例えば、摺動部材の軸方
向両側外方に配される押えスリーブの内周面に、
周方向に連続する径方向突部を備えたシール部材
を、加硫接着や後接着等によつて一体的に固着せ
しめて、該シール部材の径方向突部を内筒金具に
対して当接せしめるようにすることが考えられ
る。即ち、このようにすれば、部品点数の増加や
それに伴う組付性の悪化等を抑えつつ、押えスリ
ーブと内筒金具との間に形成される環状の間〓を
閉塞せしめることにより、かかる摺動面部位を、
その軸方向両側部分において外部空間からシール
することができるのである。
ところが、このようにシール部材を押えスリー
ブに固着せしめるに際しては、充分な接着強度
(耐久性)を得るために、一般に、該押えスリー
ブに対してシヨツトブラスト等の表面加工を施し
て、その表面の粗度を大きくする必要があり、そ
のためにかかる押えスリーブの金属部材に対する
接触面、即ち押えスリーブを該押えスリーブが嵌
入せしめられるレース金具との間におけるシール
性が損なわれて、その間〓を通じての塵や埃、水
等の摺動面部位への侵入が惹起されるといつた問
題を有していたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背
景として為されたものであつて、その目的とする
ところは、摺動面部位に対する良好なシール性を
有する、耐久性および製造性に優れた球面摺動型
ブツシユ組立体を提供することにある。
そして、かかる目的を達成するために、本考案
の特徴とするところは、前述の如く、振動伝達系
を構成する枢軸と筒状部材との間に介装されて、
それらを防振連結する球面摺動型ブツシユ組立体
において、(a)軸方向の中間部外周面に球状凸面を
有する、前記枢軸が挿通せしめられる内筒金具
と、(b)該内筒金具の外側に所定の距離を隔てて同
心的に配置された筒状のレース金具と、(c)内周面
に前記内筒金具の球状凸面に対応する球状凹面を
有し、該球状凹面において該内筒金具の球状凸面
に摺動可能に嵌合せしめられる一方、その外周面
において前記レース金具の軸方向中間部内周面に
嵌入せしめられた筒状の摺動部材と、(d)前記レー
ス金具の軸方向両端部にそれぞれ嵌入せしめられ
て、前記摺動部材をブツシユ軸心方向に固定的に
挟持する一対の押えスリーブと、(e)該押えスリー
ブの内周面において周方向に連続して位置する径
方向突部と、該押えスリーブの軸方向外側端面に
おいて該端面より軸方向外方に突出した、周方向
に連続した軸方向突部とを有し、それぞれの押え
スリーブに対して一体的に固着せしめられた一対
のシール部材と、(f)前記レース金具の外側に配設
されて、該レース金具を前記筒状部材に対して弾
性的に保持せしめる筒状の弾性部材とを含み、且
つ前記一対の押えスリーブと前記内筒金具との間
の環状の間〓が、前記一対のシール部材の径方向
突部の該内筒金具に対する当接によつてそれぞれ
閉塞せしめられると共に、該一対の押えスリーブ
と前記レース金具との間の間〓が、該レース金具
の軸方向両側端部または該レース金具の軸方向両
側端部に圧入されるシール金具の前記一対のシー
ル部材の軸方向突部に対する当接によつて、それ
ぞれ閉塞せしめられるように構成したことをにあ
る。
(考案の効果) 従つて、このような本考案に従う構造とされた
球面摺動型ブツシユ組立体にあつては、摺動面部
位のブツシユ軸心方向両側における、押えスリー
ブとレース金具との間の間〓が、シール部材の軸
方向突部によつて有効に閉塞されることとなると
ころから、摺動面部位における外部空間からのシ
ール性を確保しつつ、該押えスリーブの表面粗度
を粗くして、かかるシール部材の接着強度、即ち
その耐久性を有効に向上することが可能となるの
である。
また、かかる球面摺動型ブツシユ組立体にあつ
ては、押えスリーブとレース金具との間の間〓を
シールする軸方向突部が、押えスリーブと内筒金
具との間をシールする径方向突部と一体的に、か
つ押えスリーブに対して固着せしめられた状態で
設けられることとなるところから、部品点数の増
加が効果的に回避され得るのであり、それ故上述
の如き優れたシール性と耐久性とを有するブツシ
ユ組立体を、良好な製造性をもつて安価に製造す
ることができるといつた効果をも有しているので
ある。
(実施例) 以下、本考案を、更に具体的に明らかにするた
めに、本考案の一実施例について、図面を参照し
つつ、詳細に説明することとする。
先ず、第1図には、本考案に従う構造とされた
球面摺動型ブツシユ組立体である自動車サスペン
シヨン用のサスペンシヨンブツシユの一例が示さ
れている。この図に示されているように、本実施
例におけるサスペンシヨンブツシユは、円筒状の
内筒金具10と、その内筒金具10の外側に所定
の距離を隔てて同心的に配置された円筒状のレー
ス金具12と、そのレース金具12の外周面に一
体的に設けられた弾性部材としてのゴムスリーブ
14と、そのゴムスリーブ14の外周面に配設さ
れた円筒状の外筒金具16と、上記レース金具1
2と内筒金具10との間に配設されて内筒金具1
0を球面摺動可能に保持する摺動スリーブを構成
する一対の筒状半割体18,18と、レース金具
12の軸心方向両端部の内周面にそれぞれ装着さ
れ、該半割体18,18をレース金具12に対し
て軸心方向に固定的に挟持する金属製の一対の押
えスリーブ20,21と、該一対の押えスリーブ
の内周面にそれぞれ一体的に固着されて、それぞ
れの押えスリーブ20,21と内筒金具10及び
レース金具12との間の間〓を閉塞する一対のシ
ールゴム22,23とから構成されている。
そして、内筒金具10の内孔25において、振
動伝達系を構成する図示しない枢軸に外挿して取
り付けられると共に、外筒金具16の外周面にお
いて、同じく振動伝達系を構成する筒状部材とし
ての、図示しないサスペンシヨンアームのアーム
アイに挿入して取り付けられ、それら枢軸とサス
ペンシヨンアームのアームアイとを防振連結する
ようになつている。
ここにおいて、前記内筒金具10は、第1図に
示されているように、その軸心方向の中央部外周
面に球状凸面24を備えており、またその球状凸
面24の軸心方向両側に位置する両側部外周面が
円筒面26,26とされている。
また、前記レース金具12は、第2図乃至第4
図において、ブツシユ組付け前の形状が示されて
いるように、その軸方向の一端部が内方へ屈曲さ
れて内フランジ部28とされている一方、軸方向
の他端部が薄肉化されてカシメ部29とされてい
る。また、該カシメ部29が設けられた側の端部
内周面は、その内径が他の部位よりも大きくされ
て大径部30とされており、該大径部30と他の
部位における小径部32との間には、周方向に亘
つて、軸方向外向きの段付面34が形成されてい
る。なお、この大径部30は、第1図から明らか
なように、かかるレース金具12が前記内筒金具
10に外挿された際、該内筒金具10の球状凸面
24に対向する部位に僅かに至らない範囲に亘つ
て設けられている。
そして、かかるレース金具12の外周面に対し
て前記ゴムスリーブ14が、更に該ゴムスリーブ
14の外周面に対して前記外筒金具16が配設せ
しめられており、該ゴムスリーブ14によつて、
それらレース金具12および外筒金具16が加硫
接着乃至は後接着等により固着せしめられて、一
体的に構成されている。
なお、本実施例における外筒金具16にあつて
は、レース金具12の略半分の軸方向長さをもつ
て形成されていると共に、その軸方向一端部にお
いて外フランジ部36を備えており、レース金具
12の径方向外方において、その略軸方向中央部
位に配されている。また、それらレース金具12
と外筒金具16との間に配されるゴムスリーブ1
4にあつては、径方向一方向に対向する部位に所
定深さのスリツト38,38が設けられていると
共に、外筒金具16の外フランジ部36の軸方向
外方端面から、レース金具12の内フランジ部2
8よりも更に軸方向外方に突出した突出部40を
有している。そして、かかるスリツト38,38
によつて、車両前後方向のバネ特性が車両左右方
向よりも柔らかく設定されていると共に、かかる
突出部40の先端面が、内筒金具10に挿通され
る枢軸に一体的に設けられた規制部材等に対して
当接された状態で取り付けられることにより、か
かる枢軸と外筒金具16に取り付けられるサスペ
ンシヨンアームとの間に作用される軸方向荷重に
よる、外筒金具16のレース金具12に対する過
大な変位が、該突出部40の弾性変形によつて緩
和され、規制され得るようになつているのであ
る。
一方、前記摺動スリーブを構成する一対の半割
体18,18は、第5図及び第6図に示されてい
るように、それぞれ、略円筒形状をもつて形成さ
れており、その内周面には、それぞれ、内筒金具
10の球状凸面24に対応した球状凹面44が形
成されている。そして、第1図に示されているよ
うに、これら一対の半割体18,18が、内筒金
具10に対して、その軸心方向両側からそれぞれ
外挿せしめられて、該内筒金具10の軸心方向中
央部における球状凸面24の外周面上に位置せし
められることにより、協働して、該内筒金具10
の球状凸面24に摺接される球状凹面を構成する
と共に、その外周面において、前記レース金具1
2の小径部32に対して、大径部30側から圧入
せしめられるようになつている。
なお、本実施例にあつては、第1図に示されて
いるように、これら一対の半割体18,18は、
その軸心方向の内方端面が所定の〓間を隔てて互
いに対向する状態で、レース金具12の小径部3
2内に嵌入せしめられて、内筒金具10の球状凸
面24の外周面上に配設されると共に、かかる配
設状態下においては、レース金具12の大径部3
0側に位置する半割体18の軸心方向外方端面
が、該レース金具12の段付面34よりも、僅か
に軸方向内方に位置せしめられるようになつてい
る。
また、本実施例にあつては、それぞれの半割体
18の球状凹面44上に、軸方向に延びる4本の
凹溝46が設けられており、それらの凹溝46に
よつて、球状凹面44と内筒金具10の球状凸面
24との間に塗布され、介在されるグリース等の
潤滑剤の案内溝が構成されている。
すなわち、かかる内筒金具10が球状凸面24
において、一対の半割体18,18によつて構成
された摺動スリーブの球状凹面44にて摺動可能
に保持せしめられることにより、該内筒金具10
とレース金具12、ひいては内筒金具10に挿通
せしめられる枢軸と前記外筒金具16の外周面に
外挿されるサスペンシヨンアームのアームアイと
が球面摺動可能に連結せしめられるようにされて
いるのである。
なお、このような半割体18としては、良好な
る摺動性を得るために、ナイロン樹脂やポリアセ
タール樹脂、或いは含油樹脂等の、低摩擦係数の
樹脂材料にて形成されたものを用いることが望ま
しい。
また、前記一対の押えスリーブ20,21は、
第7図及び第8図に示されているように、それぞ
れ、所定長さの円筒形状をもつて形成されてお
り、前記摺動スリーブ(半割体18,18)を軸
方向に挟持するように、レース金具12の小径部
32内に一方の押えスリーブ20が、大径部30
内に他方の押えスリーブ21が嵌入せしめられる
ようになつている。なお、該小径部32内に嵌入
される押えスリーブ20にあつては、大径部30
内に嵌入される押えスリーブ21よりも、レース
金具12に設けられた段付面34の高さだけ薄い
肉厚をもつて形成されており、それによつてそれ
ら一対の押えスリーブ20,21の内径が、略同
一とされている。
そして、これらの押えスリーブ20,21に対
して、それぞれ、前記シールゴム22,23が一
体的に固着された状態で設けられている。これら
のシールゴム22,23は、それぞれ、押えスリ
ーブ20,21の内周面において径方向内方に突
出する、周方向に延びる2条の突条48,50に
て構成された径方向突部と、押えスリーブ20,
21の軸方向外側端面より軸方向外方に突出す
る、周方向に連続した軸方向突部54とを有する
形状をもつて形成されている。
また、これら一対のシールゴム22,23のう
ち、レース金具12の大径部30に嵌入される押
えスリーブ21に対して固着せしめられる側のシ
ールゴム23にあつては、第8図に示されている
ように、かかる押えスリーブ21の軸方向内側端
面、即ち前記半割体18の軸方向端面に当接され
る部位において、該端面より軸方向外方に突出す
る、押圧部56を有している。なお、かかる押圧
部56の先端面は、周方向に等間隔で設けられた
凹凸面をもつて形成されている。
そして、このような形状を有するシールゴム2
2,23は、それぞれ、押えスリーブ20,21
の内周面に対して、加硫接着或いは後接着等によ
つて、一体的に固着せしめられているのであり、
ここにおいて、特にれらの押えスリーブ20,2
1にあつては、その表面に対してサンドブラスト
等を施すことにより、その表面粗度が粗くされて
おり、それによつてかかるシールゴム22,23
が大きな接着強度をもつて固着せしめられるよう
になつているのである。
而して、第1図に示されている如く、このよう
なシールゴム22が固着された、一方の押えスリ
ーブ20は、その軸方向外側端面がレース金具1
2の内フランジ部28に当接された状態で、また
シールゴム23が固着された他方の押えスリーブ
21は、その軸方向内側端面がレース金具12の
段付面34に当接される一方、その軸方向外側端
面がカシメ加工されたレース金具12のカシメ部
29に当接された状態で、それぞれ、レース金具
12に嵌入せしめられているのであり、そして、
それによつて前記摺動スリーブを構成する半割体
18,18が、それら押えスリーブ20,21の
互いに対向する軸方向端面間において固定的に挟
持せしめられているのである。なお、図から明ら
かなように、レース金具12の大径部30側に嵌
入された押えスリーブ20にあつては、かかる半
割体18に対して、シールゴム22の押圧部56
を介して当接せしめられている。
すなわち、このようなブツシユ組立体にあつて
は、それぞれのシールゴム22,23の突条4
8,50における径方向内方への突出側先端面
が、内筒金具10の円筒面26に対して弾性的に
押し付けられているのであり、それによつて押え
スリーブ20,21と内筒金具10の円筒面2
6,26との間の環状の間〓が閉塞されているの
である。なお、これらの突条48,50の径方向
内方の突出先端面は、それぞれ、その弾性に基づ
いて、内筒金具10の円筒面26に対して所定の
押圧力をもつて弾性的に押し付けられており、前
記球状凸面24と球状凹面44との球面摺動に基
づいてレース金具12と内筒金具10とが相対変
位した場合においても、その先端面が周方向全周
に亘つて適当な押圧力をもつて内筒金具10の外
周面(円筒面26)に押し付けられるようになつ
ている。
そしてまた、かかるブツシユ組立体にあつて
は、レース金具12の内フランジ部28乃至はカ
シメ部29が、それぞれのシールゴム22,23
の軸方向突部54に対して当接されることによつ
て、該軸方向突部54が押し潰されているのであ
り、それによつて押えスリーブ20,21とレー
ス金具12との間の環状の間〓が閉塞されている
のである。
従つて、上述の如き構造とされた、本実施例に
おけるサスペンシヨンブツシユにあつては、内筒
金具10がその外周部の球状凸面24において、
摺動スリーブ(半割体18,18)の球状凹面4
4に摺動可能に保持されることから、振動伝達系
を構成する枢軸とサスペンシヨンアームのアーム
アイとの間に加えられるねじれ方向やこじれ方向
の力は、それらの球面摺動によつて効果的に吸収
され得ることとなるのであり、それによつてその
ようなねじれ方向やこじれ方向の力の有無に拘わ
らず、それら枢軸とアームアイとの間に入力され
る振動に対して、ゴムスリーブ14の弾性変形作
用に基づいて良好な防振効果を得ることができる
のである。
そして、特に、このようなサスペンシヨンブツ
シユあつては、押えスリーブ20,21と内筒金
具10との間の間〓を閉塞する径方向突部(突条
48,50)と共に、押えスリーブ20,21と
レース金具12との間〓を閉塞せしめる軸方向突
部54を有するシールゴム22,23を備えてい
ることから、前記球状凸面24と球状凹面44と
の間の球面摺動部位における、外部空間に対する
シール性を確保しつつ、押えスリーブ20,21
の表面粗度を粗くすることが可能となるのであ
り、それによつてかかるシールゴム22,23の
押えスリーブ20,21に対する充分な接着強度
の設定およびそれによる耐久性の向上が、極めて
有効に図られ得ることとなるのである。
また、かかるサスペンシヨンブツシユにあつて
は、このようなシールゴム22,23が、それぞ
れ、加硫接着乃至は後接着等によつて、押さえス
リーブ20,21に対して一体的に設けられてい
ることから、部品点数の増加およびそれによる組
付作業性の低下等が効果的に防止され得るのであ
り、上述の如き優れた性能を有する製品を安定し
て且つ良好なる製造性をもつて、低コストにて製
造することができるといつた利点をも有している
のである。
さらに、本実施例におけるサスペンシヨンブツ
シユにあつては、レース金具12の大径部30側
に嵌入される押えスリーブ21の半割体18に当
接される側の端面に、シールゴム23と一体的に
形成された押圧部56が設けられており、かかる
押えスリーブ21が、該押圧部56を介して、半
割体18に当接されるようになつていることか
ら、該押圧部56の弾性力に基づいて、半割体1
8,18に対する押えスリーブ20,21による
挟持力が効果的に緩和され、調節され得るのであ
り、それによつて内筒金具10と半割体18,1
8との間の摺動トルク(摺動抵抗)が小さくされ
得、優れた摺動性能が安定して発揮され得ると共
に、その使用に際して発生されるヘタリによるガ
タツキが、かかる押圧部56の弾性によつて効果
的に防止され得るといつた効果をも有しているの
である。
以上、本考案に従う構造とされた球面摺動型ブ
ツシユ組立体の一実施例について詳述したきた
が、これは文字通りの例示であつて、本考案は、
かかる具体例にのみ限定して解釈されるものでは
ない。
例えば、シールゴム22,23を構成する径方
向突部(突条48,50)や軸方向突部54の具
体的形状は、限定されるものではなく、種々なる
形状が適宜設定され得るものであり、特に軸方向
突部54にあつては、それぞれの押えスリーブ2
0,21の軸方向外側端面において設けるように
しても良い。
また、前記実施例にあつては、そのような軸方
向突部54に対して、レース金具12の内フラン
ジ部28乃至はカシメ部29が当接されることに
よつてシール機能が発揮せしめられるようにされ
ていたが、その他、例えばレース金具12の軸方
向端部に対してリング形状のシール金具を、気密
乃至は流体密に圧入せしめて、かかる軸方向突部
54に対する該シール金具の当接によつて、押え
スリーブ20,21とレース金具12との間〓を
シールするようにすることも可能である。
さらに、前記実施例における摺動スリーブは、
軸直角方向に2分割された二つの半割体18,1
8によつて構成されていたが、その他、軸方向に
2分割されたものや或いは単一の部材にて構成さ
れたもの等、種々なる構造のものを採用すること
が可能である。
また、前記実施例にあつては、そのような摺動
スリーブを挟持する押えスリーブ21の軸方向端
面に押圧部56が設けられ、該押圧部56を介し
て挟持せしめられるようになつていたが、かかる
押圧部56は、必ずしも設ける必要はなく、それ
ら一対の押えスリーブ20,21、更にはシール
ゴム22,23を、同一形状をもつて形成するこ
とも、勿論可能である。
更にまた、外筒金具16は、必須のものではな
く、そのような外筒金具を設けることなく、ブツ
シユを、ゴムスリーブ14の外周面において、振
動伝達系を構成する所定の筒状部材に直接取り付
けるようにしても良い。
加えて、前記実施例では、自動車サスペンシヨ
ン用のサスペンシヨンブツシユに本考案を適用し
たものの一例を示したが、本考案はこれに限定さ
れるものではなく、振動伝達系を構成する枢軸と
筒状部材とを防振連結するブツシユ組立体に対し
て、広く適用することが可能であり、そして適用
される部位や要求される特性等に応じて、各構成
部材の形状や特性は適宜変更、設定されるもので
あることが、理解されるべきである。
その他、一々列挙はしないが、本考案は当業者
の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、ま
たそのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱し
ない限りにおいて、何れも本考案の範囲内に含ま
れるものであることは、言うまでもないところで
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に従う構造とされたサスペンシ
ヨンブツシユの一例を示す縦断面説明図であり、
第2図はレース金具の組付前の状態を示す縦断面
説明図であり、第3図は第2図における左側面図
であり、第4図は第2図における右側面図であ
り、第5図は摺動スリーブを構成する半割体を示
す正面図であり、第6図は第5図における−
断面図であり、第7図及び第8図は、それぞれ、
押えスリーブに固着されたシール部材を示す縦断
面図である。 10……内筒金具、12……レース金具、14
……ゴムスリーブ、16……外筒金具、18……
半割体(摺動スリーブ)、20,21……押えス
リーブ、22,23……シールゴム、24……球
状凸面、25……内孔、28……内フランジ部、
29……カシメ部、44……球状凹面、42,5
0……突条(径方向突部)、54……軸方向突部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 振動伝達系を構成する枢軸と筒状部材との間に
    介装されて、それらを防振連結するブツシユ組立
    体であつて、 軸方向の中間部外周面に球状凸面を有する、前
    記枢軸が挿通せしめられる内筒金具と、 該内筒金具の外側に所定の距離を隔てて同心的
    に配置された筒状のレース金具と、 内周面に前記内筒金具の球状凸面に対応する球
    状凹面を有し、該球状凹面において該内筒金具の
    球状凸面に摺動可能に嵌合せしめられる一方、そ
    の外周面において前記レース金具の軸方向中間部
    内周面に嵌入せしめられた筒状の摺動部材と、 前記レース金具の軸方向両端部にそれぞれ嵌入
    せしめられて、前記摺動部材をブツシユ軸心方向
    に固定的に挟持する一対の押えスリーブと、 該押えスリーブの内周面において周方向に連続
    して位置する径方向突部と、該押えスリーブの軸
    方向外側端面において該端面より軸方向外方に突
    出した、周方向に連続した軸方向突部とを有し、
    それぞれの押えスリーブに対して一体的に固着せ
    しめられた一対のシール部材と、 前記レース金具の外側に配設されて、該レース
    金具を前記筒状部材に対して弾性的に保持せしめ
    る筒状の弾性部材とを、 含み、且つ前記一対の押えスリーブと前記内筒金
    具との間の環状の間〓が、前記一対のシール部材
    の径方向突部の該内筒金具に対する当接によつて
    それぞれ閉塞せしめられると共に、該一対の押え
    スリーブと前記レース金具との間の間〓が、該レ
    ース金具の軸方向両側端部または該レース金具の
    軸方向両側端部に圧入されるシール金具の前記一
    対のシール部材の軸方向突部に対する当接によつ
    て、それぞれ閉塞せしめられるように構成したこ
    とを特徴とする球面摺動型ブツシユ組立体。
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