JPH03203219A - アルミニウム電極箔の製造方法およびエッチング槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、アルミミニラム電解コンデンサ用のアルミニ
ウム電極箔の製造方法およびエツチング槽に関するもの
である。

［従来の技術］ アルミニウム電解コンデンサ用のアルミニウム電極箔は
、アルミニウム箔を電解エツチングまたは化学エツチン
グもしくは両エツチングを組合わせる手法などによって
製造されるのが一般的である。

従来、アルミニウム箔の化学エツチングまたは電解エツ
チングにより連続的にアルミニウム電解コンデンサ用の
電極箔を製造するプロセスにおいて、エツチング槽には
ＦＲＰ、ＦＲＶなとのポリエステルまたはポリ塩化ビニ
ル製ガラス繊維強化槽が多用されている。これらの槽は
比較的にエツチング温度が低い条件で使用される場合、
および塩酸、蓚酸、蟻酸などの化学的反応性の低い薬品
を主体とする場合などでは工業的に実用的な耐久性があ
り、多用されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、エツチング液が多量の硫酸または硝酸などの反
応性の高い薬品を含む場合や、エツチング温度が６０〜
１００℃と高い場合には、上述のポリマーが経時劣化す
ることにより膨潤、溶解、クラックの発生、脆化、ブリ
スターの発生、ピンホールの発生などが招来し、１年程
度でエツチング槽を更新したり、甚だしい場合は、２ケ
月で使用できなくなることもあり、安全上も重大な問題
があった。

これらの劣化は、特にガラス繊維と樹脂の界面ことが認
められている。

これらの対策として、ガラス繊維不含のポリマー槽を内
面ライニングしたり、耐酸性を高めたグレードのポリエ
ステルを用いるなどの提案もあるが、いずれも実用的に
は延命効果は少なく、未だ不満足なものであった。

また、耐食性のあるポリプロピレンを内面ライニングす
る提案もあるが、溶接成形などでライニングすると、使
用時に溶接部にクラック、ピンホールなどが生じ、実用
に供し得ないものであった。

ライニング槽の劣化は上述のように、ライニングポリマ
ーの化学的劣化であり、高温使用時には水蒸気透過によ
る下地との剥離、温度変化によるポリマーの膨潤・収縮
の繰返しによるクラック、ピンホールの発生、下地との
剥離が主として観察される。

［課題を解決するための手段］ 本発明者らは長期間の使用に耐えるエツチング槽材質に
ついて鋭意検討の結果、次のこと、すなわちフッ素樹脂
にて内面ライニングを施した槽をエツチング槽として使
用することを見出した。

本発明に係るフッ素樹脂にて内面ライニングを施したエ
ツチング槽において、フッ素樹脂の代表例としては次の
ものが好ましい。

ＰＴＦＥ　　・ポリテトラフルオロエチレンＰＥＴＦＥ
・テトラフルオロエチレンとエチレンのポリマー（旭硝
子株式会社よりア フロンＣＯＰ″として市販） ＰＦＡ　　　・バーフルオロアルキルビニールエーテル
ポリマー ＦＥＰ　　　・テトラフルオロエチレンとへキサフルオ
ロプロピレンのコポリマー ＰＣＴＦＥ・ポリクロロトリフルオロエチレンこれらの
うち、ＰＦＡはやや高価であるが、高耐酸性、高耐酸化
性、溶融成形性、低液浸透性、基質との高密着性、高い
熱安定性の点で特に好ましい。

基体としては通常のＦＲＰ、ＦＲＶが用いられる。

ライニング層の厚みは０．５〜５ｍｍ、基体の厚さは７
〜２０ｍｍが良い。

［実施例］ 以下に、本発明に係るエツチング槽の構造と、同エツチ
ング槽の使用状態の劣化の度合いを例示する。

〈実施例１〉 巾８００ｍｍ、長さ１０００ｍｍ、深さ１６００ｍｍの
電解エツチング槽に、厚さ１０ｍｍのＦＲＰ槽の内面に
２　ｍ　ｍのＰＦＡライニング層を接着した槽を使用し
た。

硫酸４００ｇ／Ｉ２、塩酸３０　ｇ　／　１２、アルミ
ニウム１０ｇ／ｆｆを含むエツチング液を用い、８５℃
でアルミニウム電解エツチング槽として１年間使用した
。３ケ月、６ケ月、１２ケ月後に槽の内部を点検したと
ころ、異常は認められなかった。

〈実施例２〉 巾８００ｍｍ、長さ１８００ｍｍ、深さ１８００ｍｍの
化学エツチング槽に、厚さ１０ｍｍのＦＲＰ槽の内面に
２ｍｍ厚さのＰＦＡライニング層を接着した槽を使用し
た。

硫酸３５０　ｇ／１２、塩酸３０　ｇ　／　１２、アル
ミニウム２０　ｇ　／　１２を含むエツチング液を用い
、９０℃でアルミニウム化学エツチング槽として１年間
使用した。３ケ月、６ケ月、１２ケ月後に槽の内部を点
検したところ、異常は認められなかった。

く比較例〉 実施例１において、２ｍｍのＰＦＡライニングの代りに
耐酸性ポリエステル樹脂ライニングを３ｍｍ施した槽を
用い、同一組成のエツチング液をいて８５℃で電解エツ
チング槽として６ケ月間使用したところ、次のような異
常が認められた。

１ケ月後：ポリエステルラインニング槽とＦＲＰ基材層
にフクレ（ブリスター）の 発生が認められた。

２ケ月後：ポリエステル層が一部溶解し、ガラス繊維強
化層の変色が認められ、 部にエツチング液が外部に滲み出る 現象が認められた。

６ケ月後ニブリスターの発生が多く、エツチング液の漏
れが多くなり、使用不能と なった。

［効果］ 上述のように本発明に係るエツチング槽は、長期間の使
用に充分に耐え得るので、アルミニウム電解コンデンサ
用の電極箔の生産性の向上に寄与するちのである。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）フッ素樹脂内面ライニング槽を用いて、５０℃以
   上の酸含有水溶液中でアルミニウム箔をエッチングする
   ことを特徴としたアルミニウム電極箔の製造方法。
2. （２）酸含有水溶液が塩酸、硫酸もしくは硝酸を含有す
   ることを特徴とする請求項（１）記載のアルミニウム電
   極箔の製造方法。
3. （３）アルミニウム箔のエッチング槽として、フッ素樹
   脂内面ライニング槽を用いたことを特徴とするエッチン
   グ槽。
4. （４）フッ素樹脂がＰＦＡであることを特徴とする請求
   項（３）記載のエッチング槽。