JPH0320230B2 - - Google Patents

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JPH0320230B2
JPH0320230B2 JP13741682A JP13741682A JPH0320230B2 JP H0320230 B2 JPH0320230 B2 JP H0320230B2 JP 13741682 A JP13741682 A JP 13741682A JP 13741682 A JP13741682 A JP 13741682A JP H0320230 B2 JPH0320230 B2 JP H0320230B2
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JP
Japan
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enzyme
gel
solution
enzymes
salt
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JP13741682A
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JPS5928475A (ja
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Hajime Ito
Naoki Mochida
Taku Tabuchi
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は酵素を確実にかつ効率的に固定化し、
高活性を有する固定化酵素剤を製造する方法に関
する。 酵素は特定の物質と反応するという選択性の故
に、医薬品、食品工業プロセスや分析化学へ応用
する試みが多年にわたつて続けられてきた。しか
しながら、酵素は一般に微生物から複雑なプロセ
スによつて抽出精製されるために高価であり、ま
た酵素を工業プロセス等に利用する場合には非連
続システムとならざるを得ず、これらの点で酵素
の利用が制限される。これに対して酵素を水不溶
性担体に保持させるいわゆる固定化のための研究
が1950年頃に始まり、1960年代には工業的実用化
が可能となり、現在では固定化酵素は広く適用さ
れている。 酵素の固定化の方法も種々開発されるようにな
つてきており、それらは包括法、吸着法、架橋化
法及び共有結合法に大別される。このうち包括法
とは高分子格子内の空間に酵素を包括するか、マ
イクロカプセル内に酵素を封入する方法である。
つまり酵素分子は、高分子が形成する三次元網目
構造内に、あるいは高分子膜が形成する殻内に、
物理的に固定化されることになる。この場合の高
分子としては、合成高分子例えばポリアクリルア
ミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニ
ルアルコール等、天然高分子例えばコラーゲン、
セルロース、アルギン及びその塩、寒天、カラギ
ーナン等が用いられる。包括法は操作が比較的簡
単で、酵素は溶出し難いものの、後記の共有結合
法に比べると若干の不利は無視できない。更に
は、包括法の留意すべき点は、基質と生成物の高
分子格子内における拡散速度が、全体の反応を律
速することが多く、特に高分子量の基質や生成物
が関与する場合には適用が困難である。また重合
性単量体と酵素の混合液を適当な方法で重合する
場合には、酵素を失活させないような条件を設定
すべきこと、また天然高分子内に酵素を包括する
場合にも、同様に酵素活性を低減させないように
低温で操作する等の配慮が必要である。 吸着法とは不溶性担体に酵素を吸着固定化する
方法である。不溶性担体としてはDEAEセルロー
ス、セルロースエステル、ポリメタクリレート等
の有機高分子、ガラス、活性炭、アルミナ、珪藻
土等の無機物質が挙げられる。この方法は操作が
簡単でかつ担体表面で酵素反応が進行するため
に、前記の包括法と異なり基質や生成物の拡散の
問題がないだけでなく、吸・脱着が可逆的である
ために、担体の繰り返し使用が可能になるという
利点があるが、他方において酵素が溶出し易いと
いう欠点を有している。 架橋化法とは低分子量の多官能性物質を酵素溶
液又は酵素と不溶性担体の混合液に加え、酵素分
子間又は酵素と不溶性担体の間に共有結合による
架橋構造を形成することにより、酵素を不溶化す
る方法である。多官能性物質としてはグルタール
アルデヒドが最も一般的である。また不溶性担体
としてはアルキルアミノ化多孔性ガラス、ポリエ
チレンイミンを被覆したガラス、ゼラチン、コラ
ーゲン等が挙げられる。この方法は比較的操作が
簡単であるが、多量の酵素を要して効率が低く、
また多官能性物質による酵素の失活がしばしば問
題になる。 共有結合法とは、不溶性担体が有する活性基と
酵素分子が有する活性基とを、直接あるいは何ら
かの化学物質を介して化学結合させることによ
り、酵素を不溶化するものであり、化学結合様式
によりペプチド結合法、ジアゾ法、アルキル化
法、シツフ塩形成法、Ugi反応法等が挙げられ
る。不溶性担体としてはデキストラン、セルロー
ス、コラーゲン等の天然有機高分子、ナイロン、
ポリエチレン、ポリアクリルアミド、ポリビニル
アルコール等の合成有機高分子、シリカ、チタニ
ア、ジルコニア等の無機質等が挙げられる。この
方法により固定化された酵素は一般に高活性を示
し、元の酵素よりも高い活性を呈することもあ
る。また酵素の溶出が極めて少ないという利点を
有する。しかし固定化に使用する物質による酵素
の活性の低下が懸念され、更には操作が複雑であ
ることが欠点である。 本発明者らは、包括法の有する形状の自由度と
いう長所を生かしつつ、包括法の有する欠点を克
服する方法について種々探索した結果、新規な反
応様式により所期の目的を達成し、酵素を効率よ
く固定化し得ることを見出した。 本発明は、ゲル化能を有する多糖類又はその誘
導体から製造されたゲルを過沃素酸又はその塩で
処理したのち、酵素と接触させることを特徴とす
る、酵素の固定化方法である。 ゲル化能を有する多糖類としては、寒天、フア
ーセレラン、カラギーナン、グアガム、ローカス
トビーンガム、キサンタンガム、ペクチン、アル
ギン酸及びその塩、セルロースアセテート、セル
ロースなどが挙げられる。 ゲルの製法としては、例えば多糖類の水溶液の
加熱−冷却サイクルにより生ずるゾル−ゲル転移
を利用する方法、硼素化合物、カルシウム塩等を
添加する方法、2種以上の多糖類を共存させる方
法、アセトン等の溶剤に溶解したのち、水等によ
りゲル化する方法などが用いられる。 例えば多糖類としてカラギーナンを用いる場合
は、カラギーナンを熱水に溶解したのち、この溶
液を冷却してゲル化させる方法のほか、例えばカ
リウム塩の水溶液と接触させる方法、ミルクカゼ
イン等の蛋白質やカチオン系界面活性剤を含む水
溶液と接触させる方法、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、アセトン等の水混和性有
機溶剤と接触させる方法などによりゲルを製造す
ることができる。 ゲルの形状は球状、膜状、繊維状等いずれでも
よい。ゲル化能を有する多糖類を用いることによ
り固定化酵素剤の目的、用途に応じて、各種の形
状のゲルを容易に製造することができる。 本発明を実施するに際しては、ゲル化能を有す
る多糖類から製造されたゲルを過沃素酸又はその
塩で処理する。 過沃素酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウ
ム塩等が用いられる。処理方法としては、例えば
ゲルを過沃素酸又はその塩溶液に浸漬すればよ
い。これにより少なくともゲル表面が変性し、多
糖類分子を構成するピラノース環の部分的開環に
より、ジアルデヒド又はモノアルデヒドが形成さ
れる。このアルデヒド基が形成される密度、すな
わちゲル単位表面積当りのアルデヒド基の数は、
処理条件を変えることにより調節することができ
る。 処理条件は、目的とする固定化酵素と活性と経
済性から適当に選定される。つまり過沃素酸又は
その塩の溶液注の試薬の濃度が高い程、溶液とゲ
ルの接触時間が長い程、更には溶液中のゲルの比
率が低い程、アルデヒド基の密度が大きくなる。
逆の条件を設定すれば、アルデヒド基の密度は小
さくなる。つまり所望に応じて任意に条件を設定
することができる。 浸漬処理をする場合には、過沃素酸又はその塩
の濃度は、0.005〜0.1M/が好ましく、溶液の
温度は10〜25℃が好ましい。処理時間は、形成さ
れるアルデヒド基の密度等により異なるが、例え
ば0.05M過沃素酸ナトリウム溶液20部にゲル1部
を分散し、溶液の温度を25℃とした場合には、5
〜50分程度である。 処理後のゲルには微量の過沃素酸又はその塩が
残留するが、これは必要に応じて0.01〜1%のエ
チレングリコール溶液で洗浄すればよい。 次いで処理後のゲルと酵素を接触させる。ゲル
と酵素を接触させるには、例えばゲルを酵素溶液
中に分散すればよい。これにより酵素の有するア
ミノ基とゲルの有するアルデヒド基が結合し、い
わゆるシツフ塩基を形成することにより、酵素は
ゲルに固定化される。 前記の反応は極めて迅速であり、かつ10〜30℃
で十分に進行するために、温度による酵素の失活
については配慮の必要はない。またPH1〜13とい
つた広い範囲で進行するので、反応系として酵素
に適したPHを選ぶことができる。更には反応が定
量的に進行するので酵素の量又は濃度はゲルに含
まれる予め設計されたアルデヒド基の量と見合う
だけのものであればよい。例えばゲルを酵素を含
有する緩衝液中に分散し、25℃で15分ないし3時
間接触させればよい。 本発明に用いられる酵素としては、酸化酵素例
えばカタラーゼ、グリコースオキシダーゼ、ベル
オキシダーゼ等、転移酵素例えばグリシンアミノ
トランスフエラーゼ、ロイシンアミノペプチダー
ゼ等、加水分解酵素例えばアスパラギナーゼ、イ
ンベルターゼ、ウレアーゼ、リパーゼ等、リアー
ゼ例えばアスパルターゼ、グルタミン酸デカルボ
キシラーゼ、フマール酸ヒドラーゼ等、異性化酵
素例えばグリコースイソメラーゼ、アラニンラセ
マーゼ、グルタミン酸ラセマーゼ等、リガーゼ例
えばグルタチオンシンテテターゼ、アスパラギン
シンテターゼ等が挙げられる。 本発明方法によれば、包括法の有する形状に関
する自由度を生かしながら包括法の欠点を解消す
ることができる。包括法の欠点は酵素がゲル内部
に含まれることである。固定化された酵素のう
ち、ゲル表面近傍のものが主に酵素反応に寄与す
るので、ゲル内部の酵素の分布は均一である必要
はなく、むしろゲル表面にのみ高密度に固定化さ
れる方が酵素の有効利用という点から望ましい。
本発明方法は、ゲルを過沃素酸又はその塩で処理
することにより、酵素の不均一分布を実現し、か
つゲルと酵素が化学結合することにより、酵素溶
出が起こらない点で優れている。 固定化酵素剤の単位体積又は単位重量当りの活
性を上げるためには、できる限り多量の酵素を小
体積に集積したという要求がある。本発明方法
は、これらの事情を勘案して酵素量とゲルの量を
過不足ないように設計し得るため、経済的に有利
である。 過沃素酸又はその塩によりゲルを処理すると、
多糖類を構成するピラノース環は部分開環するも
のの、実質的に多糖類の分子量が低下することは
なく、かつ反応はゲルの表面又はその近傍でのみ
進行するので、ゲルが本来的に有している物質的
諸特性は何ら変化しない。 本発明方法により製造される固定化酵素剤は、
極めて高い活性を示し、酵素溶出が無い優れたも
のである。 下記実施例中の%は重量%を意味する。 実施例 1 カリウムをカチオンとして含有するカツパカラ
ギーナンを80℃で水に溶解し、得られた2.5%の
カラギーナン溶液を、80℃に保ちながら5℃の1
%塩化カリウム溶液中に細孔から滴下し、直径2
mmの球状カラギーナンを製造する。こうして製造
されたゲル50gを0.02Mの過沃素酸ナトリウム溶
液1に浸漬し、25℃で15分間放置したのちゲル
を取り出し、0.01%エチレングリコール溶液で洗
浄する。次いでストレプトマイセスフアエオクロ
モゲネスより得た部分精製グリコースイソメラー
ゼ(225単位/mg)5mgをPHの生理食塩水500mlに
溶解し、この溶液中に前記のゲルを分散し、25℃
で30分間放置すると、固定化グルコースイソメラ
ーゼ剤A51.4gが得られる。 別に前記の部分精製グリコースイソメラーゼ5
mgを水2mlに加熱したのち、40℃に保温した前記
の2.5%カツパカラギーナン溶液と混じ、この混
合液を1%塩化カリウム溶液中に細孔より滴下す
ると、直径2mmの球状固定化グリコースイソメラ
ーゼ剤B55gが得られる。 固定化グルコースイソメラーゼ剤A及びB各15
gを直径1.5cm、長さ15cmのカラムに充填し、基
質として0.1Mグリコース溶液を10ml/時の割合
で流し、フラクトースを生成させた。ただしPHは
7、温度は37℃であつた。結果は第1及び2表に
示すとおりであり、本発明方法により得られる固
定化イソメラーゼ剤Aは、包括法Bによるものに
比して極めて活性が高く、かつ活性の持続性に優
れていることが知られる。なお第1表中の1単位
はフラクトースを1μg/分の割合で生成する活
性を意味する。
【表】
【表】 実施例 2 セルロースジアセテートをアセトンに溶解し、
20%の溶液を調製し、加圧下に細孔から溶液を水
中に連続的に吐出し、ゲル化させると共に同時に
巻き取ると、直径30μの円形断面を有する長繊維
が得られる。この繊維10gを束にして直径8mm、
長さ20cmのカラムに充填し、このカラムに0.01M
過沃素酸ナトリウム溶液を1ml/分の割合で20分
間通し、次いで0.01%エチレングリコール溶液を
10ml/分の割合で1分間流した。実施例1に記載
のグリコースイソメラーゼ2mg/10mlの溶液をカ
ラム内に満たし、カラムの両端を封じて25℃で30
分間放置したのち液を排出した。直後にカラムに
0.1Mグリコース溶液を流したところ、フラクト
ースの生成をみとめ、活性は19.5単位/gであつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ゲル化能を有する多糖類又はその誘導体から
    製造されたゲルを過沃素酸又はその塩で処理した
    のち、酵素と接触させることを特徴とする、酵素
    の固定化方法。 2 ゲル化能を有する多糖類が、寒天、フアーセ
    レラン、カラギーナン、グアガム、ローカストビ
    ーンガム、キサンタンガム、ペクチン、アルギン
    酸又はその塩、セルロースアセテートからなる群
    から選ばれる1種又は2種以上の多糖類である特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP13741682A 1982-08-09 1982-08-09 酵素の固定化方法 Granted JPS5928475A (ja)

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CN102732500B (zh) * 2012-07-04 2013-09-04 浙江农林大学 氧化双醛纤维素固定化脲酶的制备方法
CN110698680B (zh) * 2019-10-28 2022-09-02 四川大学 一种可喷雾成膜的自愈合海藻酸钠/明胶基水凝胶材料

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