JPH0320210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、自動車、列車、飛行機等の乗物の
座席に載せた物が落下するのを防止する装置に関
するものである。

［従来の技術］ 乗物では空席となつている隣りの座席に書類そ
の他の物を置くことがよくある。このような座席
の載置物は、乗物が停止、減速あるいはコーナー
リングを行つた時座席から落下することがある。
そのため、載置物が汚れたりこわれたりするばか
りか、自動車では、走行中に運転者が助手席や後
部座席の載置物に気をとられて交通事故を引き起
すことにもなる。

［考案が解決しようとする問題点］ そこで、この考案は、座席から載置物が落下し
ないようにすることを目的としている。

［問題点を解決するための手段］ この考案は、本体２を座席側部１１に固定し、
本体２の前面に挿入部９を後面に溝部１３を有
し、挿入部９に落下防止板３を溝部１３にナツト
４をそれぞれ上下動自在に挿入し、落下防止板３
の下部に固定摘み５を有し、固定摘み５が落下防
止板３を貫通してナツト４に螺合したものであ
る。

［作用］ この考案は、落下防止板３を挿入部９に上下動
自在に挿入しているので、落下防止板３は本体２
から自由に出没することできる。また、落下防止
板３は固定摘み５とナツト４によつて任意の上下
位置において固定される。従つて、落下防止板３
を座席側部１１から上方へ突出させて固定でき、
載置物の落下を防止することができる。

［実施例］ この考案の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図及び第２図に示すように、この考案に係
る載置物落下防止装置１は、概略、本体２に落下
防止板３を挿入し、ナツト４と固定摘み５によつ
て落下防止板３を任意の上下位置に固定するもの
である。

本体２は、前面板６と後面板７から成り、前面
板６は左右一対の細幅の板材であつて、この前面
板６を後面板７の左右端に小ネジ８で留め、中央
に凹部を設けて挿入部９を形成している。また、
この小ネジ８は、本体２を貫通して、本体２を座
席１０の側部（座席側部）１１に固定するものと
もなる。一対の前面板６はいずれも内側に突壁１
２を連設してあり、挿入部９に落下防止板３を挿
入した際の脱落を防止している。また、挿入部の
下端に底板６ａを取り付け、落下防止板３の抜け
落ちを防止している。後面板７には中央の上下に
溝部１３を設けている。

落下防止板３は、挿入部９の幅と同じかやや小
さく形成してあり、高さを、挿入部９に挿入した
際本体２から突出しない程度としている。落下防
止板３の下部に固定摘み５を貫通して取り付けて
いる。

落下防止板３を本体２に組み立てるには、挿入
部９に落下防止板３を挿入すると共に溝部１３に
四角形のナツト４を挿入し、次に固定摘み５のね
じ部をナツト４に螺合する。このようにして組み
立てた載置物落下防止装置１を座席１０に取り付
け状態を第３図ａ，ｂに例示する。この図では乗
物の座席側部１１の前面だけに載置物落下防止装
置１を取り付けているが、さらに座席側部１１の
左右面に取り付けてもよい。取り付けは、本体２
の小ネジ８を座席側部１１内にまでねじ込むこと
により行う。

以上の構成から成る載置物落下防止装置１を使
用するには、落下防止板３を適当な高さまで引き
上げ、固定摘み５を回して落下防止板３をその位
置に留める。固定摘み５のねじ部がナツト４にね
じ込まれ、ナツト４と固定摘み５が落下防止板３
を本体２に押し付けることになる。ナツト４は、
落下防止板３の上下動に伴つて溝部１３内を移動
するので、落下防止板３を最下位の収納状態から
任意の高さの使用状態まで自由に固定することが
できる。使用状態では、落下防止板３は座席側部
１１の高さより上方へ突出するので、乗物が停止
あるいは減速しても、座席１０に載せた種類その
他の載置物が前方へ移動して落下するのを防ぐこ
とができる。また、上述したように、座席側部１
１の左右面に載置物落下防止装置１を取り付けた
場合、コーナーリング時の横方向への落下を防止
することができる。

尚、ナツト４と固定摘み５は、落下防止板３が
挿入部９から脱落するのを防止することもできる
ので、挿入部９の突壁１２を省略することもでき
る。

［考案の効果］ この考案は、以上の構成から成る載置物落下防
止装置を乗物の座席側部１１に取り付けているの
で、座席から載置物が落下するのを防止すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの考案の一実施例を示す
図面。第１図は載置物落下防止装置の正面図。第
２図は第１図のＡ−Ａ線断面図。第３図ａ，ｂは
載置物落下防止装置の使用状態を示す図面であつ
て、ａは側面図、ｂは正面図。 ２……本体、３……落下防止板、４……ナツ
ト、５……固定摘み、９……挿入部、１１……座
席側部、１３……溝部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体２を座席側部１１に固定し、本体２の前面に
   挿入部９を後面に溝部１３を有し、挿入部９に落
   下防止板３を溝部１３にナツト４をそれぞれ上下
   動自在に挿入し、落下防止板３の下部に固定摘み
   ５を有し、固定摘み５が落下防止板３を貫通して
   ナツト４に螺合したことを特徴とする載置物落下
   防止装置。