JPH03199359A - 耐食性に優れたチタン合金の製造方法 - Google Patents
耐食性に優れたチタン合金の製造方法Info
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Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は非酸化性環境、特に高温高濃度の塩酸や硫酸中
において優れた耐食性を示すチタン合金の製造方法に関
する。
において優れた耐食性を示すチタン合金の製造方法に関
する。
チタンは、従来の材料よりも優れた耐食性を示すため、
最近では化学工業やエネルギー分野等の種々の分野で広
く使用されるようになってきた。
最近では化学工業やエネルギー分野等の種々の分野で広
く使用されるようになってきた。
しかし、チタンの優れた耐食性は表面に生成する不働態
皮膜に起因するため硝酸等の酸化性環境では高耐食性を
保持するが、塩酸や硫酸等の非酸化性環境中では、その
耐食性は十分とはいい難い。
皮膜に起因するため硝酸等の酸化性環境では高耐食性を
保持するが、塩酸や硫酸等の非酸化性環境中では、その
耐食性は十分とはいい難い。
そのためこのような非酸化性環境での使用目的にTi−
Pd合金、Pd処理チタン等の耐食性チタン合金及び表
面処理方法が開発されている。
Pd合金、Pd処理チタン等の耐食性チタン合金及び表
面処理方法が開発されている。
これらは、白金族元素であるPdの添加によって腐食環
境下の自然電位がチタンの不働態化電位までシフトする
現象を利用したもので、現在純チタンが著しい腐食をう
ける環境下で広く使用されている。
境下の自然電位がチタンの不働態化電位までシフトする
現象を利用したもので、現在純チタンが著しい腐食をう
ける環境下で広く使用されている。
しかしながら、上記材料も高温高濃度の塩酸や硫酸のよ
うな非常に厳しい非酸化性環境において、その耐食性は
十分とはいえず、工業用材料としての実用性は乏しい。
うな非常に厳しい非酸化性環境において、その耐食性は
十分とはいえず、工業用材料としての実用性は乏しい。
そのため、このような分野での使用を目的に種々の耐食
性チタン合金が提案されている。例えば、Tiに多量の
MOもしくはNbを添加したもの(特願昭6O−250
411)や、それらにさらにNiやRuを添加したもの
がある。このような耐食性チタン合金は、主に腐食環境
下でMOやNbが濃縮した保護被膜の効果により優れた
耐食性を示す。
性チタン合金が提案されている。例えば、Tiに多量の
MOもしくはNbを添加したもの(特願昭6O−250
411)や、それらにさらにNiやRuを添加したもの
がある。このような耐食性チタン合金は、主に腐食環境
下でMOやNbが濃縮した保護被膜の効果により優れた
耐食性を示す。
しかし、これらの合金は、熱的に不安定な準安定β形合
金であるため熱処理の方法によって金属組織が変化し耐
食性が劣化する。
金であるため熱処理の方法によって金属組織が変化し耐
食性が劣化する。
実際、加工後の焼純において冷却速度の遅いバッチ式の
真空焼鈍炉を用いると、著しく耐食性が劣化するという
問題を生じていた。
真空焼鈍炉を用いると、著しく耐食性が劣化するという
問題を生じていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高温高
濃度の非酸化性酸等の非常に厳しい腐食環境で優れた耐
食性を示し、かつ熱的に安定した金属組織を有するチタ
ン合金を製造できる方法を提供することを目的としてい
る。
濃度の非酸化性酸等の非常に厳しい腐食環境で優れた耐
食性を示し、かつ熱的に安定した金属組織を有するチタ
ン合金を製造できる方法を提供することを目的としてい
る。
本発明は上記の目的を達成するため、本発明者らは、上
記合金の耐食性と金属組織との関係について詳細な検討
を加え、本発明を完成させた。
記合金の耐食性と金属組織との関係について詳細な検討
を加え、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、Nb20〜45tzt%。
M o 15〜45wt%の中から1種あるいは2種を
選択し、かつNbとMoの合計が50wt%を超えない
範囲とし、残部がチタン及び不可避的不純物からなるチ
タン合金をβ領域で加熱保持し、しかる後30℃/分以
上の冷却速度で冷却することを特徴とする耐食性に優れ
たチタン合金の製造方法であり、またRu0.05〜2
0wt%を含み、さらにN b 20〜45wt%v
M o 15〜45 vt%の中から1種あるいは2種
を選択し、かつNbとMoの合計が50wt%を超えな
い範囲とし、残部がチタン及び不可避的不純物からなる
チタン合金をβ領域で加熱保持し、しかる後30℃/分
以上の冷却速度で冷却することを特徴とする耐食性に優
れたチタン合金の製造方法である。
選択し、かつNbとMoの合計が50wt%を超えない
範囲とし、残部がチタン及び不可避的不純物からなるチ
タン合金をβ領域で加熱保持し、しかる後30℃/分以
上の冷却速度で冷却することを特徴とする耐食性に優れ
たチタン合金の製造方法であり、またRu0.05〜2
0wt%を含み、さらにN b 20〜45wt%v
M o 15〜45 vt%の中から1種あるいは2種
を選択し、かつNbとMoの合計が50wt%を超えな
い範囲とし、残部がチタン及び不可避的不純物からなる
チタン合金をβ領域で加熱保持し、しかる後30℃/分
以上の冷却速度で冷却することを特徴とする耐食性に優
れたチタン合金の製造方法である。
本発明に係るチタン合金は、MoとNbの添加により、
腐食環境下でMOとNbの濃縮した保護被膜が生成して
耐食性の向上に寄与し、この効果は金属組織が単一β相
を示している時に最も効力を発揮する。
腐食環境下でMOとNbの濃縮した保護被膜が生成して
耐食性の向上に寄与し、この効果は金属組織が単一β相
を示している時に最も効力を発揮する。
しかし、上記合金は熱的に不安定な準安定β型合金であ
るため、熱処理温度や冷却速度によって、β相が分解し
、平衡相であるα相や種々の非平衡相が析出する。その
結果、MOやNbを多く含有するβ相と相対的に少ない
析出物との間で局部電池を形成し、MoやNbの本来の
添加効果を低減させ耐食性が劣化する。
るため、熱処理温度や冷却速度によって、β相が分解し
、平衡相であるα相や種々の非平衡相が析出する。その
結果、MOやNbを多く含有するβ相と相対的に少ない
析出物との間で局部電池を形成し、MoやNbの本来の
添加効果を低減させ耐食性が劣化する。
そのため、上記合金の優れた耐食性を有効に発揮するた
めには、金属組織を析出相のない単一β相にすることが
必要である。
めには、金属組織を析出相のない単一β相にすることが
必要である。
本発明者らは、そのための熱処理方法として、β域で加
熱保持後30℃/分以上の冷却速度で冷却することで、
単一β相を達成し、優れた耐食性を得ることを見出した
。
熱保持後30℃/分以上の冷却速度で冷却することで、
単一β相を達成し、優れた耐食性を得ることを見出した
。
ここでβ域で加熱保持するのは、α+β域で加熱保持し
た場合α相が析出し、いくら冷却速度を大きくしてもα
相が残留し、耐食性が劣化するからである。
た場合α相が析出し、いくら冷却速度を大きくしてもα
相が残留し、耐食性が劣化するからである。
また、冷却速度を30℃/分以上としたのは、これより
小さい冷却速度では冷却の過程でα相や種々の非平衡相
が析出し、耐食性を劣化させるからである。30℃/分
以上の冷却速度で金属組織は単一β相となり、上記合金
の本来のもつ耐食性を有効に発揮できる。
小さい冷却速度では冷却の過程でα相や種々の非平衡相
が析出し、耐食性を劣化させるからである。30℃/分
以上の冷却速度で金属組織は単一β相となり、上記合金
の本来のもつ耐食性を有効に発揮できる。
また、Mo、Nbに加えて、さらに耐食性を向上させる
ためにRuを添加した合金の場合は、添加量が微量(0
,05〜2.Out%)のため、金属組織に及ぼすRu
の影響はほとんどなく、前述と同様な熱処理方法で優れ
た耐食性を発揮できる。
ためにRuを添加した合金の場合は、添加量が微量(0
,05〜2.Out%)のため、金属組織に及ぼすRu
の影響はほとんどなく、前述と同様な熱処理方法で優れ
た耐食性を発揮できる。
また1本発明において対象とする合金において、Nbの
下限を20wt%としたのは、これより少ない量では表
面保護被膜の形成が不十分で耐食性の向上が期待できな
いからであり、その上限を45vt%としたのは、これ
より多くNbを添加しても経済的に有利ではないためで
ある。
下限を20wt%としたのは、これより少ない量では表
面保護被膜の形成が不十分で耐食性の向上が期待できな
いからであり、その上限を45vt%としたのは、これ
より多くNbを添加しても経済的に有利ではないためで
ある。
また、Moの下限を151%としたのは、これより少な
い量では耐食性の向上が期待できないためであり、その
上限を45vt%としたのは、耐食性の向上はほとんど
期待できず加工性が悪化するからである。
い量では耐食性の向上が期待できないためであり、その
上限を45vt%としたのは、耐食性の向上はほとんど
期待できず加工性が悪化するからである。
さらに、NbとMoの合計の上限を50wt%としたの
は、50wt%をこえると添加効果が飽和し、それ以上
加えるのは、経済的に不利だからである。
は、50wt%をこえると添加効果が飽和し、それ以上
加えるのは、経済的に不利だからである。
また、Ruを0.05〜2.Out%添加するのはNb
と同様な理由からである。
と同様な理由からである。
次に本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
試験材料としては、TiにMo、N0.Ruを所定量添
加したボタンインゴットを溶製し、これらの合金を冷間
圧延後、それぞれのβ変態点+100℃(β域)及びβ
変態点−100℃(α+β域)の温度で加熱保持し、5
,20゜30.100 (’C/分)の冷却速度で冷却
した。
加したボタンインゴットを溶製し、これらの合金を冷間
圧延後、それぞれのβ変態点+100℃(β域)及びβ
変態点−100℃(α+β域)の温度で加熱保持し、5
,20゜30.100 (’C/分)の冷却速度で冷却
した。
これらを20 rrm X 20 mの板に切断し、表
面を600番研摩紙で仕上げ、表面を清浄化して。
面を600番研摩紙で仕上げ、表面を清浄化して。
90℃の10%HCN中で全面腐食試験に供した。
その結果を第1表に示した。
第1表において、供試材&1〜&5は冷間圧延後、β変
態点−100℃の温度に加熱保持し、その後巻冷却速度
で冷却したものであるが、α+β域で加熱保持している
ため冷却速度にかかわらず耐食性はよくない。
態点−100℃の温度に加熱保持し、その後巻冷却速度
で冷却したものであるが、α+β域で加熱保持している
ため冷却速度にかかわらず耐食性はよくない。
一方、Nα6〜&10は、N住1〜Nα5と同組成の合
金でβ変態点+100℃の温度に加熱保持後巻冷却速度
で冷却したものであるが、30℃/分以上の冷却速度の
場合に著しく耐食性が改善されており、本発明の有効性
が理解される。
金でβ変態点+100℃の温度に加熱保持後巻冷却速度
で冷却したものであるが、30℃/分以上の冷却速度の
場合に著しく耐食性が改善されており、本発明の有効性
が理解される。
さらに、Na1l=Na15はRuを0,1wt%添加
したもので、加熱保持温度をβ変態点−100℃とした
もの、&16〜N1120は加熱保持温度をβ変態点+
150℃としたものであるが、Ruの微量添加は、加熱
保持温度及び冷却温度に影響を与えず、&1〜&10と
同様にβ域での加熱保持と30℃/分以上の冷却速度で
冷却することにより著しく耐食性が改善されていること
がわかる。
したもので、加熱保持温度をβ変態点−100℃とした
もの、&16〜N1120は加熱保持温度をβ変態点+
150℃としたものであるが、Ruの微量添加は、加熱
保持温度及び冷却温度に影響を与えず、&1〜&10と
同様にβ域での加熱保持と30℃/分以上の冷却速度で
冷却することにより著しく耐食性が改善されていること
がわかる。
以上、本発明の方法は、上記合金をβ域で加熱保持し、
しかる後30℃/分の冷却速度で冷却することにより、
高温高濃度の塩酸、硫酸等の非酸化性水溶液中で著しく
耐食性が改善され、工業的に著しい効果を発揮するもの
である。
しかる後30℃/分の冷却速度で冷却することにより、
高温高濃度の塩酸、硫酸等の非酸化性水溶液中で著しく
耐食性が改善され、工業的に著しい効果を発揮するもの
である。
上記した本発明によれば、N0.Mo、Ruからなる耐
食性チタン合金をβ領域で加熱保持後、30℃/分以上
の冷却速度で冷却するから、高温高濃度の非酸化性酸中
で優れた耐食性を有するチタン合金を得ることができる
。
食性チタン合金をβ領域で加熱保持後、30℃/分以上
の冷却速度で冷却するから、高温高濃度の非酸化性酸中
で優れた耐食性を有するチタン合金を得ることができる
。
Claims (2)
- (1)Nb20〜45wt%、Mo15〜45wt%の
中から1種あるいは2種を選択し、かつNbとMoの合
計が50wt%を超えない範囲とし、残部がチタン及び
不可避的不純物からなるチタン合金をβ領域で加熱保持
し、しかる後30℃/分以上の冷却速度で冷却すること
を特徴とする耐食性に優れたチタン合金の製造方法。 - (2)Ru0.05〜20wt%を含み、さらにNb2
0〜45wt%、Mo15〜45wt%の中から1種あ
るいは2種を選択し、かつNbとMoの合計が50wt
%を超えない範囲とし、残部がチタン及び不可避的不純
物からなるチタン合金をβ領域で加熱保持し、しかる後
30℃/分以上の冷却速度で冷却することを特徴とする
耐食性に優れたチタン合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33949789A JPH03199359A (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 耐食性に優れたチタン合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33949789A JPH03199359A (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 耐食性に優れたチタン合金の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03199359A true JPH03199359A (ja) | 1991-08-30 |
Family
ID=18328031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33949789A Pending JPH03199359A (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 耐食性に優れたチタン合金の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03199359A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012115187A1 (ja) * | 2011-02-23 | 2012-08-30 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | Ti-Mo合金とその製造方法 |
-
1989
- 1989-12-27 JP JP33949789A patent/JPH03199359A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012115187A1 (ja) * | 2011-02-23 | 2012-08-30 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | Ti-Mo合金とその製造方法 |
JP5885169B2 (ja) * | 2011-02-23 | 2016-03-15 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 | Ti−Mo合金とその製造方法 |
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