JPH03193554A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、ヒートポンプ式冷凍サイクルを構成して暖房
運転が可能なものであり、車両の屋根上に搭載され、ダ
クトを介して車両内部である車室に熱交換空気を送風す
る車両用空気調和装置に係り、特に、その暖房運転時に
おける雪害対策および凍結防止構造の改良に関する。

（従来の技術） この種車両用空気調和装置は、ヒートポンプ式冷凍サイ
クル機器である圧縮機、室内側熱交換器、室外側熱交換
器などおよび室内送風機、室外送風機を収容する装置本
体を車両の屋根上に搭載してなる。上記装置本体には、
車両内部の天井内に配設した吹出しダクトを接続し、上
記室内側熱交換器で熱交換した空気を車両内部である車
室に送風するようになっている。ここで再び熱交換した
空気は、天井内に配設され上記装置本体に接続される吸
込みダクトに吸込まれ、上述の糸路を循環する。ヒート
ポンプ式であるから、冷房運転と暖房運転との切換えが
容易に行われる。

ところで、冷房運転時に凝縮器として作用する室外側熱
交換器は、暖房運転に切換えると蒸発器として作用する
。この暖房運転中に、たとえば降雪があったり降雨があ
ると、上記蒸発器表面に雪片が付着したり雨水が付着し
て氷結する恐れがあり、冷媒との熱交換作用が阻害され
る。すなわち、蒸発器として作用している室外側熱交換
器での冷媒の蒸発が充分行なわれず、液冷媒のまま圧縮
機に戻るようになって、圧縮機故障の原因となる。

そして、室外側熱交換器での熱交換作用が阻害されると
、室外空気からの熱の汲み上げ量が減少し、暖房能力の
低下につながる。

このような不具合の発生する主たる要因は、装置本体内
における室外側熱交換器の配置構造にあるとされている
。すなわち従来は、車両の幅方向略中央部に室外送風機
を配置し、その幅方向両側に室外側熱交換器を配置して
いる。上記室外送風機はプロペラ型ファンを備え、ファ
ンを上部に、モータを下部にしていて、装置本体上面を
構成するカバーに設けられる吸込み口から外部空気を吸
込み、両側の室外側熱交換器へ送風するようになってい
る。各室外側熱交換器は、効率よく風を受けるため斜め
に傾斜していて、ここで熱交換した空気は上記カバー上
面に開口する吹出口から外部に排出される。

したがって、上記室外側熱交換器は吹出口を介して外部
と直接対向しているため、降雪あるいは降雨に直接さら
されて、上述のごとき不具合が発生し易い。

そこで、たとえば実公昭６０−７２５８号公報に開示さ
れるような構成の車両用ヒートポンプ空調装置が案出さ
れるに至った。これは、室外送風機の両側に配置した熱
交換器の上方をカバーで完全に覆い、装置本体の両側面
に側カバーグリルを設け、底板の一部に補助外気取込み
口を設けてなり、装置本体の両側面および底板と車両屋
根との隙間を空気の流通路としている。

このようにして構成することにより、降雪あるいは降雨
があっても、室外側熱交換器の上面はカバーで覆われて
いるので、これらに直接さらされることがなく、雪が付
着したり水滴が付着して氷結することがないから、信頼
性が向上して性能低下を防止できる、とある。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、このとき室外送風機は駆動していて、外
部から吸込まれる外気中に混入する雪片や水滴などがそ
のまま導かれて室外側熱交換器の吸込み側に堆積しある
いは付着し易い。結局、これまでと略同様の不具合が生
じることになる。

そしてまた、上記室外送風機のプロペラ型ファンは、こ
れまで通り、装置本体上面を構成するカバーに開口する
吸込み口に対向しているから、たとえば豪雪地帯を通過
中に雪が積もる恐れがある。

そのまま放置すれば、ファンの重量が増大してモータに
過負荷をかける。あるいは、駐車中にファンとカバーシ
ュラウドとのクリアランスが氷結し、始動信号を出して
もファンの回転ができないばかりか、モータが焼損する
恐れがある。すなわち、上記公報の技術を採用しても、
暖房運転時は相変わらず性能が低下し、信頼性が低いと
言える。

本発明は、上記事情に着目してなされたものであり、暖
房運転時における室外側熱交換器に対する雪片や水滴な
どの付着を阻止して、この熱交換効率を保持し、よって
暖房運転の性能向上および信頼性の向上化を図れる車両
用空気調和装置を提供することを目的とする。

［発明の構成〕 （問題点を解決するための手段） 本発明は、ヒートポンプ式冷凍サイクル機器を構成する
圧縮機、室内側熱交換器、室外側熱交換器などおよび室
内送風機、室外送風機を装置本体内に収容し、この装置
本体を車両の屋根上に搭載したものにおいて、上記装置
本体の側面に外気取込み口と外気吐出口とを開口し、上
記外気取込み口と対向する装置本体内に吸込み口と吹出
し口とを有するファンケーシング内にファンを収容して
なる偏心多翼型ファンからなる上記室外送風機を配置し
、この室外送風機の上記ファンケーシング内送風側に吹
出しにともなう遠心力作用により比較的重量のある雪片
や水滴などを含む空気流を分離して案内する分離板を設
け、この分離板で分離案内された雪片や水滴などを外部
に排出案内する排出口を装置本体に設け、上記外気吐出
口と対向する装置本体内に上記室外側熱交換器を配置し
、この室外側熱交換器と上記室外送風機との間に室外送
風機から吹出される雪片や水滴などを含む空気流から分
離された空気流を上記室外側熱交換器へ導通案内する案
内板を設けたことを特徴とする車両用空気調和装置であ
る。

（作用） 装置本体の側面に開口した外気吸込み口に対向して室外
送風機を配置し、装置本体の側面に開口した外気吐出口
に対向して室外側熱交換器を配置したので、室外側熱交
換器および室外送風機が降雪や降雨に直接さらされずに
すみ、汚れが付着し難い。上記室外送風機は、吸込み口
と吹出し口とを有するファンケーシング内にファンを収
容してなる偏心多翼型ファンを採用したので、ファンと
装置本体とのクリアランスが氷結することがない。装置
本体内に吸込まれる外気中に雪片や水滴などが混入して
、これが室外送風機に吸込まれても、この吹出しにとも
なう遠心力作用により雪片や水滴など比較的重量のある
ものを含む空気流を分離して外部に排出案内するので、
室外側熱交換器には付着しない。室外送風機から吹出さ
れる雪片や水滴などを含む空気流から分離された空気流
を上記室外側熱交換器へ導通案内するので、熱交換作用
を阻害するものがなく、この熱交換効率が極めてよい。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面を逼照して説明する。

第１図ないし第３図に示すように、小雨Ｓの屋根１上に
は、支持部材２・・・を介して車両用空気調和装置の装
置本体３が搭載される。この装置本体３は、上記支持部
材２・・・に直接支持され上記屋根１とは間隙を存して
いて、後述する部品を載置する底板４と、側面を構成す
る側カバー５と、上面を構成する天井カバー６とからな
る。一方の側カバー５の一部には、外気取込み口を形成
する外気取込み側カバーグリル７が嵌め込まれ、この外
気取込み側カバーグリル７と相対向する側カバー５の一
部には、外気吐出口を形成する外気吐出側カバーグリル
８が嵌め込まれる。

このような装置本体３内部は、概ね、室外室９と、機械
室１０および室内室１１とに区画される。

第３図は、上記室外室９を縦断面にして示していて、そ
の両側面には上記外気取込み側カバーグリル７と上記外
気吐出側カバーグリル８とが嵌め込まれる。上記外気取
込み側カバーグリル７と対向する底板４上には室外送風
機１２が配置される。

この室外送風機１２は、吸込み口１３と吹出し口１４と
を有するファンケーシング１５内にファン１６を収容し
てなる偏心多翼型ファンからなる。

そしてまた、上記ファンケーシング１５内の吹出し口１
４側には、後述する分離板１７が設けられる。

すなわち上記室外送風機１２は偏心多翼型ファンである
から、比較的重量のあるものに対して、送風作用にとも
ないファン１６の回転方向で、かつファンケーシング］
５の周面に沿って、必然的に遠心力が発生することが避
けられない構造である。そこで、最も強い遠心力が発生
するファンケーシング１５周面と、遠心力が充分発生す
る範囲内である間隔を存して上記分離板１７を位置する
。

送風作用にともない比較的重量のあるものを含む空気流
は分離板１７の外側に分離され、残りの空気流が分離板
１７の内側に導かれることになる。

一方、上記外気取込み側カバーグリル７と室外送風機１
２との間の底板４部位には、補助外気取入れ口１８が設
けられる。上記外気吐出側カバーグリル８と対向する底
板４上には、室外側熱交換器１９が斜めに傾斜した状態
で配置される。この室外側熱交換器１９は上記室外送風
機１２の吹出し口１４に対向位置していて、これらの間
には排出口２０および案内板２１が設けられる。すなわ
ち、上記排出口２０は室外送風機１２の吹出側の底板４
部位に開口している。上記案内板２２の一端縁は分離板
１７の端縁に沿って対向していて、中途部は斜めに傾斜
して他端縁は底板４上に載る。

したがって上記案内板２１は、上記分離板１７で分離さ
れる比較的重量のあるものを含む空気流を分離板１４か
ら受は継いで案内し、上記排出口２０から外部に排出さ
せる。また、これらを分離された残りの空気流は上記案
内板２１に案内されて上記室外側熱交換器１９に導かれ
るようになっている。室外側熱交換器１９の直下方にお
ける底板４部位には、室外側熱交換器１つで生成される
ドレンを排出するためのドレン排水孔２２が開口してい
る。このようにして、上記室外室９は構成される。

第４図にも示すように、案内板２１の傾斜角度は上下方
向に長孔２３ａを有するブラケット２３と止め用蝶ナツ
ト２４とからなる調整具２５によって調整可能となって
いる。すなわち、室外送風機１２の取付は具合に応じて
異なる分離板１７位置に隣接するよう調整できる。

再び第１図および第２図に示すように、上記機械室１０
には、圧縮機２６やアキュームレタ２７および四方弁２
８などの冷凍サイクル機器およびインバータ制御部２９
等の電気機具が配置される。

上記室内室１１には、室内側熱交換器３０およびこれと
対向して偏心多翼型ファンからなる室内送風機３１が配
置され、かつこの室内送風機３１の吹出し目体３１ａに
は、ここでは図示しない吹出しダクトが接続されていて
、車室天井面から熱交換空気を吹出せるようになってい
る。また、室内室１１に対向する装置本体３両側面には
吸込みダクト３２．３２が接続されていて、熱交換した
後の車室空気を室内室１１に導入するようになっている
。

しかして、たとえば暖房運転をなす場合は、上記室外側
熱交換器１９は蒸発器としての冷凍サイクル作用をなす
。同時に室外送風機１２は駆動していて、外気取込み側
カバーグリル７および補助外気取入れ口１８から外部空
気を室外室９に導入する。このとき、たとえ降雪や降雨
があっても、室外側熱交換器１９および室外送風機１２
は装置本体３内に収容され、かつその上面は覆われてい
るから、これらは降雪や降雨に直接さらされることがな
い。

また降雪や降雨があると、室外室９に吸込まれる外気中
に雪片や水滴などが混入する。そしてさらに、外気とと
もに外気中に混入する雪片や水滴などは、室外送風機１
２の吸込み口１３からファンケーシング１５内に吸込ま
れ、ファン１６の吹出し作用を受ける。ところで、上記
室外送風機１２は偏心多翼型フアンであるので、ファン
ケーシング１５内で遠心力が働き、雪片や水滴など比較
的重量のあるものを含む空気流はファン１６の回転方向
で、かつファンケーシング１５周面に沿い分離して導か
れる。この吹出し口１４から吹出されるときは、上記分
離板１７とファンケーシング１５周面との間に、分離さ
れた雪片や水滴など比較的重量のあるものを含む空気流
が導かれて、そのまま排出口２０から外部に排出される
。すなわち、分離された雪片や水滴などは室外側熱交換
器１９に付着することなく、底板４と車両屋根１との間
に強制的に排出されることとなる。これら雪片や水滴な
どを分離した残りの空気流は室外側熱交換器１９へ吹出
され、ここを導通して熱交換作用をなす。上記室外側熱
交換器１９には、熱交換空気導通の目詰まり原因となる
ような不純物が導かれないから、熱交換空気は極めて円
滑に導通して、この熱交換効率が極めてよい。

このような時期に車両を使用せず駐車する場合には、当
然、暖房運転も停止する。このとき上記室外送風機１２
は、吸込み口１３と吹出し口１４とを有するファンケー
シング１５内にファン１６を収容してなる偏心多翼型フ
ァンを採用したので、ファン１６と装置本体３とのクリ
アランスが氷結することがない。したがって、再使用に
あたり室外送風機１２の駆動を開始しても、このモータ
は極めて円滑に作動し、ファン１６は送風作用をなす。

なお上記実施例においては、室外送風機１２は雪片や水
滴を分離するよう説明したが、これに限定されるもので
はなく、たとえば外気に含まれる砂粒のごとき塵埃も分
離可能である。したがって、室外側熱交換器１９におけ
る汚れが極く少なくなり、メンテナンス周期を長くとる
ことができる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、室外側熱交換器お
よび室外送風機が降雪や降雨に直接さらされずにすみ、
これらの汚れの度合いが少なくなって、ファンの腐食防
止および保守経費の削減を図れる。厳冬季にあっても、
室外送風機ファンと装置本体とのクリアランスが氷結す
ることがなく、始動時におけるモータ損傷事故を確実に
防止できる。装置本体内に吸込まれる外気中に雪片や水
滴などが混入しても、室外送風機ファンの遠心力作用に
より雪片や水滴など比較的重量のあるものを含む空気流
を分離して外部に排出案内し、これら雪片や水滴などを
分離した空気流を上記室外側熱交換器へ導通案内するの
で、この熱交換効率が向上して、空調作用の性能および
信頼性の向上化を得られるなどの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は車両用空気調
和装置の概略平面図、第２図はその概略縦断正面図、第
３図は要部である室外室の縦断面図、第４図はその一部
を拡大した図である。 ２６・・・圧縮機、３０・・・室内側熱交換器、１９・
・・室外側熱交換器、３１・・・室内送風機、１２・・
・室外送風機、３・・・装置本体、１・・・（車両の）
屋根、７・・・外気取込み口（外気取込み側カバーグリ
ル）、８・・・外気吐出口（外気吐出側カバーグリル）
１３・・・吸込み口、１４・・・吹出し口、１５・・・
ファンケーシング、１７・・・分離板、２０・・・排出
口、２１・・・案内板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ヒートポンプ式冷凍サイクル機器を構成する圧縮機、室
   内側熱交換器、室外側熱交換器などおよび室内送風機、
   室外送風機を装置本体内に収容し、この装置本体を車両
   の屋根上に搭載したものにおいて、上記装置本体の側面
   に外気取込み口と外気吐出口とを開口し、上記外気取込
   み口と対向する装置本体内に吸込み口と吹出し口とを有
   するファンケーシング内にファンを収容してなる偏心多
   翼型ファンからなる上記室外送風機を配置し、この室外
   送風機の上記ファンケーシング内送風側に吹出しにとも
   なう遠心力作用により比較的重量のある雪片や水滴など
   を含む空気流を分離して案内する分離板を設け、この分
   離板で分離案内された雪片や水滴などを外部に排出案内
   する排出口を装置本体に設け、上記外気吐出口と対向す
   る装置本体内に上記室外側熱交換器を配置し、この室外
   側熱交換器と上記室外送風機との間に室外送風機から吹
   出される雪片や水滴などを含む空気流から分離された空
   気流を上記室外側熱交換器へ導通案内する案内板を設け
   たことを特徴とする車両用空気調和装置。