JPH03193022A - 内視鏡用シース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、内視鏡を患者の体腔内に挿入する際にその
挿入部に被覆され、内視鏡を媒体とする患者から患者へ
の感染を防ぐために、−回の使用毎に取り替えられる内
視鏡用シースに関する。

〔従来の技術〕

この種の内視鏡用シースは一般に、チューブ体の先端に
透明な先端カバーを連結した構成をとっており、内視鏡
の細長い挿入部に着脱自在に被覆される（特開昭６１−
１７９１２８号公報など）。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし内視鏡用シースは、単に内視鏡の挿入部に被覆し
ただけでは、使用中の動作などによって、その先端カバ
ーと内視鏡の挿入部の先端面との間に隙間がおいてしま
うことがある。特に、鉗子等を挿通ずるための処置具挿
通チャンネルの一端が先端カバーに連結されている場合
には、挿入部の屈曲運動などによって処置具挿通チャン
ネルが先端カバーを強く前方に押し出して、先端カバー
と挿入部の先端面との間に大きな隙間がおいてしまうこ
とがある。

このような内視鏡の観察窓及び照明窓は挿入部の先端に
形成されていて、観察光路及び照明光路ともに透明な先
端カバーを透過している。したがって、第７図に示され
るように、シースの先端カバー５１と内視鏡挿入部の先
端面６１との間に隙間があくと、照明窓６２から射出さ
れた照明光が先端カバー５１の内面で反射して観察窓６
３に入射し、強いフレアやゴーストが発生して観察不能
になってしまう。

したがって、先端カバーを挿入部先端に固定するとよい
のだが、患者に与える苦痛を少しでも小さくするために
、内視鏡の挿入部はでき得る限り細く形成しなければな
らないから、先端カバーを挿入部の先端にビスなどで固
定するのはスペース的に不可能に近い。また、−法例毎
にビスを緩めたり締め付けたりするのでは煩雑すぎる。

かといって、クリック装置などを設けると、取り外しの
時に大きな力が加わって、内視鏡にとって最も重要な挿
入部先端を破損したり、シースの外面に付着した汚染物
質を周辺に飛散させてしまうおそれがある。

本発明は、そのような問題を解消し、内視鏡の挿入部先
端に、先端カバーを確実に係止し、且つ簡単に取り外す
ことができる内視鏡用シースを提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用シースは
、内視鏡の細長い挿入部に挿脱可能に被覆されるチュー
ブ体と、上記挿入部の先端に挿脱可能に被覆されるよう
に、上記チューブ体の先端に接続され、形状回復温度に
加温することにより予め記憶した形状を回復する形状記
憶合成樹脂製の先端カバーと、上記先端カバーに設けら
れて、常温では上記挿入部先端に係止され、上記先端カ
バーが予め記憶した形状を回復することにより上記挿入
部の先端から離脱する係止手段を有することを特徴とす
る。

〔作用〕

形状記憶合成樹脂製の先端カバーに設けられた係止手段
は、常温では内視鏡の挿入部先端に係止され、形状回復
温度に加温すると、先端カバーが予め記憶した形状を回
復することによって挿入部の先端から離脱する。

〔実施例〕

図面を参照して実施例を説明する。

第３図は、内視鏡の挿入部ＩＯと、それに着脱自在に被
覆される内視鏡用シース２０を、各々基部側を省略して
示している。

内視鏡の挿入部１０は、全体として細長い可撓管により
形成されており、Ｕ字状に凹んだ軸線方向に沿う凹溝１
１が、全長にわたって形成されている。

挿入部ｌＯの先端部分は、遠隔操作によって屈曲自在な
湾曲部１２に形成されており、その先端に、観察用対物
光学系などを内蔵する先端部本体１３が連結されている
。観察用対物光学系の観察窓１４及びライトガイドファ
イババンドルの出射端が配置された照明窓１５は、共に
先端部本体１３の先端面に形成されている。本実施例の
内視鏡はいわゆる前方視型であり、観察光軸及び照明光
軸ともに挿入部ｌＯの軸線方向と一致している。

２１は、挿入部ｌＯに先端側から挿脱可能に被覆される
チューブ体であり、例えばシリコンゴムなどのように伸
縮性のある素材で薄肉円筒状に形成されている。チュー
ブ体２１の先端には、先端部本体１３に挿脱可能に被覆
される透明な先端カバー２２が水密に連結されている。

この先端カバー２２は、形状回復温度に加温することに
より予め記憶した形状を回復する形状記憶合成樹脂によ
り形成されている。

形状記憶合成樹脂は、一部の合成樹脂を架橋形成するこ
とにより得られ、例えばエチレンとシクロペンタジェン
とから、ディールス・アルダ−反応によって合成される
ノルボルネンを開環重合したポリノルボルネンなどを用
いることができる。

形状回復温度は比較的任意に設定することができるが、
本発明に適用するにあたっては５０〜６０°Ｃ程度にす
るのが望ましい。

先端カバー２２の回復形状については後述するが、製造
に際しては、まずその回復形状に架橋成形する。次いで
融点以上に加熱して非晶化させ、第１図ないし第３図に
示される使用状態の形状に変形させて冷却し、結晶化さ
せる。これによって変形状態が固定される。

そして、改めて形状回復温度まで温められると、元の本
来の形状（回復形状）に戻って、温度が下がってもその
形状が維持される。

第１図及び第２図は、内視鏡の挿入部ｌＯにシース２０
が取り付けられた状態の実施例の先端部分を示している
。１６及び１７は、先端部本体１３の観察窓１４の内側
に内蔵された対物レンズとイメージガイドファイババン
ドルである。

３０は、先端カバー２２の前面に開口する処置具挿通路
３１と送気送水路３２．３３とが形成されたチャンネル
チューブであり、その先端は先端カバー２２の内側に固
着連結され、シース２０のチューブ体２１の内側に全長
にわたって挿通され、内視鏡挿入部ｌＯの凹溝１１内に
配置されている。

３４は、送気送水路３２．３３の噴出口を観察窓１４前
方の先端カバー２２表面に向けるためのノズルである。

内視鏡の先端部本体１３の外周面には、例えば３カ所に
凹み１８が形成されている。一方、シースの先端カバー
２２の内周面には、先端部本体１３の凹み１８と係合す
る突起２８が、先端カバー２２に一体成形されている。

この突起２８は、第１図に示されるように、奥側（第１
図で左側）は内方に直角に突出して、後方へゆるやかな
斜面を形成している。したがって、シース２０を内視鏡
の挿入部ＩＯに取り付ける際には、第４図に示されるよ
うに、シース２０の先端カバー２２を、先端部本体１３
の外周を被覆するように押し込むことにより、突起２８
の部分が外方に弾性変形して一時的に広がった後、第１
図のように、突起２８が凹み１８に係止され、突起２８
と凹み１８との間に、先端カバー２２の弾性変形による
スプリングアクションが作用する状態を維持する。

この第１図の状態では、シース２０のチューブ体２１と
先端カバー２２によって、その内部の内視鏡の挿入部１
０は外部環境から隔絶されている。

また、観察窓１４と照明窓１５は、先端カバー２２の内
面に密接した状態を保っている。そして、常温では先端
カバー２２は第１図の状態を保つので、突起２８は凹み
１８から外れず、上述の状態が維持される。

ただし、前述したように、先端カバー２２は形状記憶合
成樹脂によって形成されている。したがって、内視鏡検
査が終了したら、先端カバー２２部分を温水又は温風な
どにより形状回線温度以上に温めることによって、先端
カバー２２は元の形状（回復形状）を回復する。

元の形状は、突起２８が凹み１８から外れるような形状
であればよい。したがって、例えば第５図に示されるよ
うに、突起２８のある部分だけが外方に膨らんだ形状で
もよく、第６図に示されるように、先端カバー２２が全
体的に膨らんだ形状でもよい。

このように、加温することにより突起２８が凹み１８か
ら外れれば、シース２０を内視鏡の挿入部ｌＯから引き
外して、簡単に替えることができる。

なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
例えば突起２８は先端カバー２２に必ずしも一体成形す
る必要はなく、別部品として取り付けてもよい。また、
先端カバー２２は全体的に透明である必要はなく、少な
くとも光路部分が透明であればよい。

〔発明の効果〕

本発明の内視鏡用シースによれば、シースの先端カバー
を内視鏡の挿入部先端に対して、ずれないように簡単か
つ確実に固定することができ、しかも加温するだけでそ
の固定を解除して、シースを挿入部から簡単に取り外す
ことができる優れた効果を有する。

そして、固定時には先端カバーの透明部が挿入部先端に
密着するので、処置具挿通チャンネル付きの内視鏡用シ
ースなどであっても、フレアやゴーストなどが発生しな
い良好な内視鏡観察を行うことができる。

第２図はその正面図、 第３図はその実施例のシースを内視鏡先端部から取り外
した状態の斜視図、 第４図はその取り付は中の状態の側面断面図、第５図及
び第６図は形状回復状態の先端カバーの正面断面図、 第７図は従来の内視鏡用シースの説明図である。

１０・・・挿入部、１３・・・先端部本体、■４・・・
観察窓、１８・・・凹み、２０・・・シース、２１・・
・チューブ体、２２・・・先端カバー、２８・−・突起
。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）内視鏡の細長い挿入部に挿脱可能に被覆されるチ
   ューブ体と、 上記挿入部の先端に挿脱可能に被覆されるように、上記
   チューブ体の先端に接続され、形状回復温度に加温する
   ことにより予め記憶した形状を回復する形状記憶合成樹
   脂製の先端カバーと、上記先端カバーに設けられて、常
   温では上記挿入部先端に係止され、上記先端カバーが予
   め記憶した形状を回復することにより上記挿入部の先端
   から離脱する係止手段 を有することを特徴とする内視鏡用シース。
2. （２）上記先端カバーは、少なくとも内視鏡の光路部分
   では透明に形成されていて、上記係止手段が上記挿入部
   の先端に係止されることにより、上記先端カバーの透明
   部が上記挿入部の先端に密接する請求項１記載の内視鏡
   用シース。
3. （３）上記係止手段が、上記先端カバーに一体成形され
   ている請求項１又は２記載の内視鏡用シース。
4. （４）一端が上記先端カバーに連結された処置具挿通の
   ためのチャンネルチューブが、上記チューブ体の内側に
   ほぼ全長にわたって挿通されている請求項１、２又は３
   記載の内視鏡用シース。