JPH03192677A - 電気的に作動する線状加熱素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は燃焼がおきない喫煙具内で使用する加熱素子を
提供するにある、さらに詳述すれば、本発明は複数個の
別々になった抵抗加熱素子をもち、そのうちの一つだけ
が任意の所定のときに作動するようになった、電気的に
作動する加熱素子に関係する。本素子は器具内に入れた
フレーバー発生媒体を、燃焼させずに加熱するためのも
のである。この加熱によって、使用者が吸引するフレー
バーのあるエアロゾル、あるいは蒸気をフレーバー発生
媒体が発生する。

従来からある周知の喫煙具では、燃焼の結果生ずるフレ
ーバーと香味を使用者が吸引する。燃焼中には煙草を主
とする一塊の燃焼物質が、供給される熱で酸化される（
従来のシガレットを吸煙したときの温度は、８００℃以
上にも達すると言われている）、この加熱期間中に燃焼
物が不完全酸化して、各種の蒸溜物と熱分解生成物が生
成するこれらの生成物は喫煙具本体を通って吸引され、
使用者の口に達して冷却、凝縮してエアロゾルか、ある
いは蒸気になって、喫煙に特有な風味を喫煙者に与える
ことになる。

従来からあるこの種の喫煙具には、それぞれ特有な各種
の欠点が認められる。欠点の一つに副流煙の発生があっ
て、喫煙具常用者の近くに居る非喫煙者にとってこれは
たまらなくいやなものである。

従来の喫煙具の代用品には喫煙者が吸引するエアロゾル
、または蒸気に直接香味物質を与えないような燃焼物質
を使用しているものがある。これらの喫煙具では、代表
的には炭素質物体を燃して空気を加熱し、この加熱空気
と作用すると直ちにフレーバーのあるエアロゾル、また
は蒸気を発、生する手段が存在する領域を通してこの加
熱空気を吸引する。このタイプの喫煙具は副流煙を発生
しないか、発生してもほんの少量であるが、それでも好
ましくないと見られている従来の煙草と共通した特徴を
いくつか備えている。

従来の喫煙具と、上述の炭素質物質を燃焼させる喫煙具
の何れの場合にも、使用中に燃焼がおきている点では変
りがない、本プロセスでは本質上燃焼を支えている物質
が分解して、周囲の大気と相互に作用して多くの副産物
を生成することは当然のことである。

そのうえ後刻使用するために、上述の両タイプの喫煙具
中でおこる燃焼プロセスを中止して、喫煙具を残してお
くことは使用者にとって容易なことではない。従来のシ
ガレットでは吸い終る以前に火を消すことは勿論できる
が、もし喫煙者が後刻吸うためにシガレットの残りの部
分をとっておきたいのなら、比較的小さな、灰がついた
紙管な貯蔵する問題に直面することになって、このよう
な物体を簡便に貯蔵することは容易ではない。炭素質物
体を加熱々焼させる喫煙具の使用者達は、−度点火した
喫煙具を消すことなど考えないだろうが、それはこの喫
煙具内にある加熱素子の特徴として、使用者がこれに触
れることが出来ないためである。この種の炭素質の燃焼
器具に一度点火したら、終りまで吸ってしまうか、吸い
終る前のまだ燃えている品を捨てるかの何れかである。

従って燃焼させることなしにフレーバー発生媒体を加熱
する、電気的に作動する加熱素子を提供するのが本発明
の目的である。本発明によれば、１個の線状ベースメン
バー（１）と：電源（５）とスイッチで断続可能に接続
できる少くとも１個の、電気抵抗をもつ線状の加熱メン
バー（３）とがあって、この加熱メンバーを電源と接続
したとき、本加熱メンバーと熱的に接触したフレーバー
発生媒体を燃焼させずに加熱するのに十分な温度まで、
加熱メンバーを加熱するだけの抵抗をこの加熱メンバー
がもつことと：さらに少くとも１個の線状絶縁メンバー
（２）が本ベースメンバーと加熱メンバー間に存在して
、この絶縁メンバーの抵抗が、加熱メンバーをベースメ
ンバーから電気的に隔離するのに十分な大きさであり、
さらに本絶縁メンバーが加熱メンバーをベースメンバー
から熱的に隔離するのに十分低い熱伝導度をもっことを
特徴とする、喫煙具用の線状電気加熱素子が提供できる
ことになる。

本発明を具体化する素子がフレーバー発生媒体の加熱に
使用できて、この素子の加熱によって媒体から使用者が
吸引するフレーバーのあるエアロゾル、あるいは蒸気が
発生することになる。

本喫煙具を用いてすばすばと吸って、吸い終る前でも所
定量だけ吸ったら、望みに応じて喫煙具の使用が中止で
きたらなお好ましい。そうすれば後刻再び吸いたくなる
ときまで、器具を簡単にしまっておくことができる。

本発明によれば、非燃焼器具内で使用する線状の電気加
熱素子が提供できる。その一つの好ましい実施態様にあ
っては、本素子をベース部分、絶縁部分、および加熱部
分の３要素部分から構成する。各加熱部分を１個の抵抗
加熱セグメント、あるいは複数個の電気的に別々になっ
た抵抗加熱セグメントから構成することができる。前者
の場合には、複数個の加熱素子を１個の喫煙具内に使用
することができるのに対し、後者の場合には唯１個の加
熱素子だけが必要である。

使用に際しては、加熱素子を器具へ入れ、抵抗加熱セグ
メントを断続可能なスイッチ経由で電源と接続する。各
素子を器具内へ配置するにあたっては、抵抗加熱セグメ
ントへ通電したとき、セグメントが発生する熱がフレー
バー発生媒体の一部へ伝って、媒体を加熱するようにす
る。このように加熱されると、フレーバー発生媒体がフ
レーバーが加味されたエアロゾル、あるいは蒸気を発生
して、これを使用者が吸引する。ここで器具の使用者が
吸煙するのと同時に、加熱セグメントへの通電がおこる
ようにする。−服吸う毎に、器具内にある異なる加熱セ
グメントへ通電されて、最後には器具内にある全セグメ
ントへ１回づつ通電される。この点になると器具が枯渇
する。セグメント間のスイッチの断続は、直接使用者が
調節するか、あるいは調節回路によって断続することも
できる。

本発明の原理に従った加熱素子を応用している喫煙具を
燃焼タイプの喫煙具と比較すると、数々の利点のあるこ
とが分かる。例えばこの種の非燃焼喫煙具では、燃焼に
伴う煙成分の幾つかを実際に生成することなしに、使用
者は喫煙したのと同じ感じとフレーバーを満喫すること
ができる。その結果この非燃焼式器具に使用者は、従来
は喫煙が禁止されていた、例えばレストラン、オフィス
および航空機内等の場所でも、自由に本器具の使用は楽
しむことができる。

そのうえプロセスから燃焼を除去したことが、燃焼に伴
う多くの副産物の発生を予防することになる。本発明の
加熱素子では燃焼を誘発するのに十分な温度には決して
到達しないので、このような副産物を生成することはな
い。

本電気加熱素子がもつ利点をさらにあげれば、使用者へ
フレーバーを加味したエアロゾル、あるいは蒸気をあた
えるフレーバー発生媒体を加熱するときの、電気エネル
ギーの利用効率が極めて高いことである。

そのうえ本加熱素子は器具を吸引する期間だけ電気エネ
ルギーを受け、しかもどの吸引の間も唯１個の加熱セグ
メントだけが作用するように意図されている。このよう
に熱消費が経済的にできているので、素子の動力源が占
めるスペース量が減少して、その結果本発明を応用した
器具が、従来のシガレットのサイズと、形状に匹敵する
包装内に収容で来ることになる。

しかも本発明を具体化した素子が備えてい調節機能のた
めに、枯渇するまで使いきる前に、使用者が品物の消費
を一時停止して、少し経ってから消費を継続することが
可能である。また装置内の唯１個の加熱セグメントだけ
が所定のときに作用するので、その時器具が発生する熱
は比較的少量である。この低い熱レベルのお蔭で、今ま
で作動していたが、まだ終っていない器具を、器具の上
昇している温度には無頓着に、しかも最後の一服を吸っ
た直後にすぐしまっておける。このような断続的な使用
と、貯蔵の簡便さは、燃焼タイプの喫煙具には見られぬ
ところである。

さらに加熱素子の構造の特質からみて、簡単な製法を用
いて経済的な連続生産が可能である。

本発明がもつ上述と、さらにこれ以外の利点は、添付図
面を参照しつつ以下に行う詳細な説明から明かであって
、これらの図面で同じ番号は類似部品を示すものとする
。

第１Ａ、１８図は線状加熱素子の好まし実施態様を示す
。本素子はベース部分（１）と絶縁部分（２）と、加熱
部分（３）の平坦な３個の要素部分から構成される。

この３個の要素からなる実施態様では、ベース部分（１
）が絶縁と加熱の両部分を物理的に支持するサポートに
なる。この特殊な実施態様では、ベース部分にアルミ箔
テープのような金属テープを使用する。本テープは絶縁
と加熱の両部分を物理的に支持するだけの剛性をもつう
えに、取扱いを容易にするとともに、製造プロセス中の
破損を防止するための十分な可撓性を備えている。殆ど
の金属は、加熱素子が作動するときに生ずる温度では、
実質上変形したり、あるいは化学的活性を帯びたりしな
ので、本ベース部分の金属的性質が加熱素子に熱的安定
性を与えることになる。

ベース部に接合して、物理的にこれを加熱部分から隔離
するのが絶縁部分（２）の役目である。

電気加熱部分な電導性の金属製ベース部分から隔離する
ために、本絶縁部分の電導度は十分低い必要がある。ベ
ース部分と同様に、作動中の加熱エレメントが発生する
高温下でも、絶縁部分は熱的に安定な必要がある。その
うえ加熱部分がうっかり作り出す、好ましからざる熱パ
ルスを静めて緩衝するために、本部分の熱容量は十分高
い値をもつ必要がある。本緩衝作用のお蔭で、フレーバ
ー発生媒体が燃焼して、フレーバーとエアロゾル、ある
いは蒸気の供給に悪い影響を及ぼすことが防止できる。

絶縁部分は金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属
硅化物、非金属酸化物、非金属窒化物、非金属炭化物、
非金属硅化物、炭窒化金属、金属間化合物、サーメット
または１種以上の金属の合金を用いて製作できる。これ
らの作用に必要な非電導性、断熱側、および構造的諸性
質を得るために、本部分を上述の成分の組みあわせから
作ることもできる。

この種の材料を別々に加工しておいて、ベース材と接続
したり、あるいはベース材へ成形工程で、例えば被覆プ
ロセス、浸漬、機械的加圧、スリップ鋳造、テープ鋳造
、押し出し、化学的蒸着、熱噴射、プラズマスプレィ、
そのほかの熱分解、あるいは化学沈着によって接着する
。

加熱部分（３）はベース部分の反対側にあって、絶縁部
分に隣接して位置する。この特殊な実施態様では、加熱
部分は全く連続体をなさず、むしろ電気的に別々になっ
た、複数個の電気加熱セグメント（４）から構成される
。それぞれの加熱セグメントはスイッチで断続可能に電
源と接続して、電源から所定のセグメントを経由して電
流が流れて、セグメントを加熱するようにする。この特
定のセグメントへの電流のスイッチによる断続は、使用
者が行うか、あるいは調節用のトリガー回路による。第
１Ｃ図に示した通り、加熱セグメント（４）を電源、ス
イッチ手段（５）（この手段には全てのタイプの調節回
路を含む）との接続はそれぞれのセグメントにつけた通
常の導線（６）で行う。個々の加熱セグメントの抵抗は
、所定のセグメントを電流が流れたとき、フレーバー発
生媒体がエアロゾル、フレーバー、あるいは蒸気を発生
するのに十分な温度に到達する抵抗値にとり、温度の代
表値は約１００〜６００’Ｃの間、好ましくは約２５０
〜５００　’Ｃ１さらに好ましくは約３５０〜４５０℃
にとる。しかし多重に接続した電池（マルチプルバッテ
リー）を用いて、フレーバー発生媒体を加熱するのを妨
害する程の高抵抗でも困る。あるいはまたセグメントの
電力消費量が、電源の能力以上になる程抵抗が低いのも
いけない。加熱セグメントンの抵抗の代表値を０．２２
〜２０．０Ω、好ましくは０．５〜１．５Ω、さらに好
ましくは０．８〜１．２Ωにとると、２．４〜９．６ｖ
の電源に接続したときこの作動温度に達する。

７Ｌ／−バー発生媒体から出るフレーバー、エアロゾル
、あるいは蒸気含量に悪影響を及ぼさないために、作動
温度の全範囲にわたって、加熱セグメントが加熱された
フレーバー発生媒体と化学的に反応しないことが必要で
ある。加熱セグメントは炭素、グラファイト、炭素／グ
ラファイト複合体、金属と非金属の炭化物、窒化物、硅
化物、金属間化合物、サーメット、金属合金、あるいは
稀土類と耐火性金属箔から構成したり、あるいは絶縁部
分の沈着に最適と先に規定した方法の何れかを用いて沈
着できる。あるいはこれの代りに、別々にこれらを製作
してから積層加工するか、別の方法で組み立てる。また
抵抗値、重さ、熱伝導度および表面性状について希望値
を得るために、異なる材料を混合使用することも可能で
ある。好ましい材料をあげれはグラファイト、炭素複合
体である。

さらに第２Ａ、２Ｂ図にも好ましい実施態様が示しであ
る。ベース部分（１）の両側に絶縁部分（２）が隣接し
、加熱部分（３）がこれらの絶縁部分に隣接して、ベー
ス部分の反対側に位置している。先に記載した実施態様
通り、各加熱部分は複数個の電気的には別々になった、
電気加熱セグメント（４）から構成される。これらの各
要素部分は、最初の実施態様で開示した同じ名称の部品
と組成、工作法、および物理的性状が近似している。加
熱素子が５個の要素からなる実施態様の作動は、要素が
３個の実施態様の作動と根本的には同じである。先に記
載した要素が３個の実施態様通り、加熱セグメントを通
常の導線で電源とスイッチ手段へ接続するが、要素が５
個の本実施態様にあっては、加熱セグメントを電源とス
イッチ手段へ断続自在に接続するときに、２個のセグメ
ントが所定の時に作動するようにする点が異なる。

この場合吸煙時には２個の加熱部分のそれぞれに１個づ
つある、一対の加熱セグメントへ通電される。この種の
両側に加熱素子が位置する場合には、吸煙時活性のある
加熱セグメントに隣接するフレーバー発生媒体の表面積
が増加する。

今までに記載した加熱素子の全ての実施態様は、外径が
６〜１８ｍｍの筒状の器具内に収容することができる。

第３図に示した通り、加熱素子（７）を器具の本体（８
）内に軸方向に担持して、器具の使用者が器具の離れた
端末（９）から空気を吸引したとき、空気が素子上を流
れて、器具の飲口端（１０）から流出するように作る。

素子用の電源とスイッチ手段（５）は、図示する通り器
具内の空気流を乱さないように器具の内壁に取りつける
（見易いように、電源、スイッチ手段、および個々の加
熱セグメントを接続する導線は省略しである）。

第４図は喫煙具（８）内に同じように配置した５個の要
素に分かれた加熱素子（７）を示す。

この場合でも使用者が端末（９）から空気を吸引すると
、電源とスイッチ手段（５）を通り、素子（７）上を流
れて、器具の飲口端（１０）から排出される（第３図同
様、電源とスイッチ手段、および個々の加熱セグメント
を接続する導線は示していない）。これに代る実施態様
では、空気が器具の外壁に入って、加熱器配列の周囲を
通って、飲口端（１０）から排出されるようにもできる
。

これらの部分は全て平坦で長方形に図示しであるが、器
具のサイズ内で加熱用の所要面積を作り出すために、カ
ールさせたり、らせん状に作れることは勿論である。

さらに第５Ａ、５Ｂ図には、また別の好ましい線状加熱
素子の実施態様が示しである。これにはベース部分（１
）と、絶縁部分（２）と、加熱部分（３）の３個の平坦
な要素部分が含まれているこの３要素からなる実施態様
では、ベース部分（１）と、絶縁部分（２）と加熱部分
（３）が、先に記載した実施態様での同じ名称の品と、
組成と機能が類似している。しかし、複数個の別々にな
った抵抗加熱セグメントとは対称的に、加熱部分が１個
の連続した電気抵抗領域から構成されている。

第６Ａ、６Ｂ図も上述の実施態様と全ての点で一致する
が、ただ要素部分が平坦よりも実際上アーチになってい
る点が異なる好ましい代案の実施態様である。

１個のシングル電気加熱セグメントつきの加熱素子から
なる実施態様が、サイズと形状が従来の煙草に近似した
器具内へ使用できる。第７Ａ図に示す通り、複数個のこ
れらの加熱素子（７）を器具（８）の本体内へ半径方向
に取りつけて、使用者が器具の端末、あるいは外壁を通
して、チャンネル（１１）内へ空気を吸引して素子上を
流し、器具の飲口端から流出するようにすることもでき
る。素子用の電源とスイッチ手段は、器具内の空気流を
邪魔することなどを考慮せずに、中央コアー　（１２）
内部のどこにでも配置できる（器具（８）の本体内にあ
るチャンネル（１１）のためにこの種の流れが容易にな
る）。第７Ｂ図はこのタイプの喫煙具の断面を示したも
ので、加熱素子（７）のベース部分（１）と、絶縁部分
（２）と、加熱部分（３）が、器具（８）の本体内に半
径方向に配列しである。

以上に記載した全ての実施態様では、ベース部分は金属
テープであったが、これらの何れの実施態様においても
、この部分を気泡マット、織物マット、あるいは不織布
マットで代用することができる。グラファイト、炭素、
浸炭窒化金属、二酸化硅化素、炭化硅化素、あるいはア
ルミを使用して、ベース部分のマットを作ることができ
る。加熱と絶縁部分を物理的に支持するのに、本マット
は十分な剛性をもっているうえ、取扱いが容易であって
、製造プロセスで破損しないだけの可撓性を備えている
。そのうえベース部分のマツットは、近くにある加熱部
分と反応したり、加熱素子が作動するときに発生する高
温で分解してはならない。

マットをベース部分に使用すると、硬いテープと比較し
て数々の利点がある。テープと異り、マットは多数の個
々の繊維（これらの繊維の間に空隙がある）、あるいは
構造全体に微細な空隙が分散した気泡から構成されてい
る。マットにフレーバーを発生する媒体を含浸させると
、マットの空隙にフレーバー発生媒体が充満して、比較
的多量のフレーバー発生媒体が、加熱素子の加熱セグメ
ントのごく近傍に存在することになる。このような配置
の許では、フレーバー発生媒体の加熱効率が促進される
。ベース部分に織物、または気泡構造体を使用すること
は、電気加熱セグメントが発生した熱を、フレーバー発
生媒体へ運ぶ有効な手段を提供することになるが、それ
と同時に好まし〈ない熱パルスからフレーバー発生媒体
を緩衝するために、若干の熱を抑制して、これがないと
発生しかねないフレーバー発生媒体の燃焼を防止する役
目を果すことになる。

上述の何れの実施態様においても、ベース部がテープか
、あるいはマットかとは無関係に、もし加熱セグメント
と直接々触して配置できるような材料でベース部分が製
作できたら、絶縁部分は不用になろう。換言すれば、作
動中の加熱セグメントの高温に直接暴露してもベース材
料は化学的、物理的に安定に保たれることになる。その
うえこのようなベース材料は、個々の加熱セグメントが
互いに電気的に隔離されて維持されるために、十分低い
電導度をもっている必要がある。ベース部分の材料はま
た加熱部分がうっかり引きおこす望ましからざる熱パネ
ルを抑制して緩衝するだけの、十分に高い熱容量をもっ
ている必要がある。しかしそうかと言ってエアロゾル、
あるいは、蒸気を発生するのに十分な温度まで、フレー
バー発生媒体の温度が上らない程熱容量が大きくても困
るこの緩衝作用がフレーバーとエアロゾル、あるいは蒸
気の発生に悪影響をおよぼすフレーバー発生媒体の燃焼
を防止する。このようなベース部分の製造に、アルミナ
とこれ以外のセラミックが使用できる。金属と非金属の
炭化物、窒化物、硅化物、酸化物、浸炭窒化金属、金属
間化合物、およびサーメット（セラミック／金属複合体
）もまたマット材の製造と、個有値、すなわち抵抗値、
熱容量、重量、表面積と、最適性能を発揮するために組
織を調節する目的で使用される。この種の実施態様の１
例を第８Ａ、８Ｂ図に示す。この場合複数個の別々にな
った電気加熱セグメント（４）からなる加熱部分（３）
が、ベース部分（１）に接合されている。

さらに上に記載した実施態様の何れの場合にも、加熱部
分を沈着法でつつみこんで、この部分を防護することで
きる。このような部分が必要なのは、加熱部分を形成す
る材料が、加熱されるフレーバー発生媒体と化学的に反
応することが判明した場合だけである。この保護部分が
加熱部分をフレーバー発生媒体から物理的に隔離して、
加熱中にフレーバー発生媒体から生ずるフレーバー、あ
るいはエアロゾル含量と蒸気に望ましからざる影響をお
よぼすのを防止する。この保護部分を高温で安定で、し
かもフレーバー発生媒体と化学的に反応しない材料で製
作することは勿論である。また保護部分の電導度を十分
低くとって、別々になった抵抗加熱セグメントの電気的
隔離が危うくならないようにする必要がある。最後にこ
のような保護部分の熱伝導度は十分高くとって、フレー
バー発生媒体からエアロゾル、または蒸気の発生を容易
にするために、十分な量の熱が伝るようにしなければな
らない。保護部分はグラファイト、硅酸塩ガラス、高温
でガラス質のエナメル、金属と非金属酸化物、炭化物、
窒化物、硅化物、あるいは浸炭窒化金属、またはサーメ
ット等の材料から作る。このような材料を加熱素子につ
けるには被覆プロセス、浸漬、機械的加圧、スリップ鋳
造、テープ鋳造、化学的蒸着、押出し、加熱スプレープ
ラズマスプレー　またはこれ以外の低温による熱分解、
または化学沈着法による。

上述した特別な実施態様は本発明の原理を単に説明した
ものであって、本技術に熟達した者にとっては、本発明
の範囲と精神から逸脱することなしに各種の変更を加え
ることも可能であるが、これらも特許請求の範囲の制限
下にあることを理解されたい。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図は複数個の別々になった加熱セグメントがつい
た電気加熱素子の３要素の実施態様の側面図である。 第１Ｂ図は第１Ａ図の電気加熱素子の実施態様の透視図
である。 第１Ｃ図は電源とスイッチ手段への個々の加熱セグメン
トの接続状態を示す、第１Ａ図の加熱素子の一部を示す
透視図である。 第２Ａ図は複数個の別々になった加熱セグメントがつい
た電気加熱素子の５要素の実施態様の側面図である。 第２Ｂ図は第２Ａ図の電気加熱素子の実施態様の透視図
である。 第３図は第１Ａ図の電気加熱素子の実施態様を示す一部
を切断した透視図で、電源とスイッチ手段は器具内にと
りつけである。 第４図は第２Ａ図の電気加熱素子の実施態様を示す一部
を切断した透視図で、電源とスイッチ手段は器具内にと
りつけである。 第５Ａ図は１個の加熱セグメントがついた、３要素の電
気加熱素子の側面図である。 第５Ｂ図は第５Ａ図の電気加熱素子の実施態様の透視図
である。 第６Ａ図は１個の加熱セグメントがついた、３要素の電
気加熱素子の別な実施態様の正面図である。 第６Ｂ図は第６Ａ図の加熱素子の実施態様を示す透視図
である。 第７Ａ図は第６Ａ図の加熱素子がついた喫煙具の一部を
切断した透視図である。 第７Ｂ図は第６Ａ図の加熱素子が器具内に納った実施態
様の正面図である。 第８Ａ図は複数個の別々になった加熱セグメントがつい
た加熱素子の２要素の実施態様を示す側面図である。 第８Ｂ図は第８Ａ図の加熱素子の実施態様を示す透視図
である。 同 安 達 智 Ｆυ、ｅＡ。 平成３年／ 月θθ日

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、１個の線状のベースメンバー（１）と：電源（５）
   とスイッチで断続可能に接続できる少くとも１個の線状
   の電気加熱メンバー（３）とがあって、この加熱メンバ
   ーを電源と接続したとき、本加熱メンバーと熱的に接触
   したフレーバー発生媒体を燃焼させずに加熱するのに十
   分な温度まで、加熱メンバーを加熱するだけの抵抗をこ
   の加熱メンバーがもつことと；さらに少くとも１個の線
   状絶縁メンバー（２）が本ベースメンバーと加熱メンバ
   ー間に存在して、この絶縁メンバーの抵抗が、加熱メン
   バーをベースメンバーから電気的に隔離するのに十分な
   大きさであり、さらに本絶縁メンバーが加熱メンバーを
   ベースメンバーから熱的に隔離するのに十分低い熱伝導
   度をもつことを特徴とする、喫煙具用の線状電気加熱素
   子。 ２、一対の線状の電気加熱メンバー（３）と、一対の線
   状の絶縁メンバー（２）とから構成され、各絶縁メンバ
   ーがベースメンバーのそれぞれの側面に沿って位置する
   とともに、それぞれ１個の加熱メンバーに固定されてい
   ることを特徴とする、特許請求の範囲第１項の線状の電
   気加熱素子。 ３、ベースメンバーが金属テープ、金属または非金属の
   酸化物、炭化物、窒化物、硅化物、浸炭窒化物、金属間
   化合物、およびサーメットのグループから選択した１つ
   の成分からなることを特徴とする、特許請求の範囲第１
   項、または第２項の電気加熱素子。 ４、電源（５）へスイッチで断続可能に接続できる、少
   くとも１個の線状の電気加熱メンバー（３）があって、
   本加熱メンバーを電源と接続したとき、加熱メンバーと
   熱的に接触したフレーバー発生媒体を加熱するのに十分
   な温度まで加熱メンバーを加熱するだけの抵抗をこの加
   熱メンバーがもつこと；さらに本加熱メンバーに固定し
   た少くとも１個の線状のベースメンバー（１）があって
   、本ベースメンバーが構造上もとの状態と化学的不活性
   を、加熱メンバーの作動温度域にわたって維持できる電
   気絶縁体からなることを特徴とする、喫煙具用の線状の
   電気加熱素子。 ５、線状のベースメンバーのそれぞれの側面に沿って配
   置された、１対の線状の電気加熱メンバー（３）から構
   成される、特許請求の範囲第４項の線状の電気加熱素子
   。 ６、ベースメンバーが炭化物、窒化物、硅化物、酸化物
   、浸炭窒化金属、金属間化合物、およびサーメットのグ
   ループから選択した一つから製作される、特許請求の範
   囲第３，４項の電気加熱素子。 ７、特定の電気加熱メンバー、あるいは各電気加熱メン
   バーが、複数個の電気的に別々になった抵抗セグメント
   （４）から構成され、この各セグメントがスイッチで断
   続可能なうえに、独立して電源に接続できるようになっ
   た、特許請求の範囲第１項から第６項の何れかによる電
   気加熱素子。 ８、特定の電気加熱メンバー、あるいは各電気加熱メン
   バーの抵抗が０．２〜２０．０Ωである、上に記載した
   特許請求の範囲の何れかによる電気加熱素子。 ９、特定の電気加熱メンバー、あるいは各電気加熱メン
   バーの抵抗が約０．５〜１．５Ωである、特許請求の範
   囲第８項の電気加熱素子。 １０、特定の電気加熱メンバー、あるいは各電加熱メン
   バーの抵抗が約０．８〜１．２Ωである、特許請求の範
   囲第９項の電気加熱素子。 １１、特定の加熱素子、あるいは各加熱素子が、外径６
   〜１８ｍｍの喫煙具内に収容できるサイズである、上に
   記載した特許請求の範囲の何れかによる電気加熱素子。 １２、ベースメンバーが１枚の織物製の、または不織布
   のマットから構成される。上に記載した特許請求の範囲
   の何れかによる電気加熱素子。 １３、加熱素子とその周辺環境間に物理的、化学的障壁
   を提供して；加熱素子の他の要素と、加熱素子を使用す
   る環境とも実質上化学的反応しない保護被覆中に加熱素
   子を収容した、上に記載した特許請求の範囲の何れかの
   電気加熱素子。 １４、フレーバー発生媒体と、上に記載した特許請求の
   範囲の何れかの線状加熱素子（７）を収容する本体（１
   ８）から構成される非燃焼タイプの喫煙具。