JPH03191020A - 低降伏比高張力h形鋼の製造方法 - Google Patents
低降伏比高張力h形鋼の製造方法Info
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- JPH03191020A JPH03191020A JP33156689A JP33156689A JPH03191020A JP H03191020 A JPH03191020 A JP H03191020A JP 33156689 A JP33156689 A JP 33156689A JP 33156689 A JP33156689 A JP 33156689A JP H03191020 A JPH03191020 A JP H03191020A
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、降伏比が低く、強度の高いH形鋼を熱間圧延
のみで製造する方法に関する。
のみで製造する方法に関する。
(従来の技術)
建築物のH形鋼としては、従来、JIS G 3101
SS41、同G 31065M50等の鋼材が使用され
ている。
SS41、同G 31065M50等の鋼材が使用され
ている。
ところが、近年、建築物が高層化するに伴い鋼材の重量
低減を目的に従来のものより強度の高いH形鋼が求めら
れている。具体的には強度が60キロ級で、降伏比が8
0%以下の高張力H形鋼が求められている。そして、こ
のような高張力H形鋼を生産能率のよい熱間圧延法を利
用して製造することができれば、安価であるとともに多
量供給も可能であるが、具体的な製造方法は今のところ
知られていない、しかし、60キロ級の高張力H形鋼は
素材にJIS G 31065M58で規定されている
化学成分の綱を用い、60キロ級の厚鋼板の製造方法で
ある下記の方法をもってすれば製造できると考えられる
。即ち、■焼入れおよび焼戻しする熱処理方法、■圧延
後に制御冷却する方法、■低温圧延による方法、である
。しかし、■の熱処理方法および■の制御冷却方法では
、圧延材の形状が悪化し、且つ目標とする降伏強度の確
保が難しく、60キロ級の圧延H形鋼の製造に適用する
には問題がある。
低減を目的に従来のものより強度の高いH形鋼が求めら
れている。具体的には強度が60キロ級で、降伏比が8
0%以下の高張力H形鋼が求められている。そして、こ
のような高張力H形鋼を生産能率のよい熱間圧延法を利
用して製造することができれば、安価であるとともに多
量供給も可能であるが、具体的な製造方法は今のところ
知られていない、しかし、60キロ級の高張力H形鋼は
素材にJIS G 31065M58で規定されている
化学成分の綱を用い、60キロ級の厚鋼板の製造方法で
ある下記の方法をもってすれば製造できると考えられる
。即ち、■焼入れおよび焼戻しする熱処理方法、■圧延
後に制御冷却する方法、■低温圧延による方法、である
。しかし、■の熱処理方法および■の制御冷却方法では
、圧延材の形状が悪化し、且つ目標とする降伏強度の確
保が難しく、60キロ級の圧延H形鋼の製造に適用する
には問題がある。
■の方法では60キロ級の強度を確保するためには仕上
げ圧延を650〜700″Cの低い温度範囲で行う必要
があるが、このような温度範囲で仕上げ圧延すると降伏
比が目標とする値より高くなるので、同じく圧延H形鋼
の製造に通用するには問題がある。
げ圧延を650〜700″Cの低い温度範囲で行う必要
があるが、このような温度範囲で仕上げ圧延すると降伏
比が目標とする値より高くなるので、同じく圧延H形鋼
の製造に通用するには問題がある。
なお、現在、建築センターで推進中の新設計法には低降
伏比材料が要求されており、降伏比の高い材料はこの要
求を満たすことができない。
伏比材料が要求されており、降伏比の高い材料はこの要
求を満たすことができない。
(発明が解決しようとする課題)
本発明の課題は、前記のような問題がなく、降伏比が低
くて、しかも強度の高いI]形鋼を熱間圧延のみで製造
することができる方法を開発することにある。具体的に
は、JIS G 31065M5Bの機械的性質(46
Kgf/mが以上の降伏強度、58〜73Kgf/II
m”の引張強さ、20%以上の伸び、−5°Cにて4.
8にgf−m以上のシャルピー吸収エネルギー)を満足
し、降伏強度と引張強さの比(100分率)である降伏
比が80%以下のH形鋼を製造することができる圧延方
法を提供することにある。
くて、しかも強度の高いI]形鋼を熱間圧延のみで製造
することができる方法を開発することにある。具体的に
は、JIS G 31065M5Bの機械的性質(46
Kgf/mが以上の降伏強度、58〜73Kgf/II
m”の引張強さ、20%以上の伸び、−5°Cにて4.
8にgf−m以上のシャルピー吸収エネルギー)を満足
し、降伏強度と引張強さの比(100分率)である降伏
比が80%以下のH形鋼を製造することができる圧延方
法を提供することにある。
(課題を解決するための手段)
JIS G 31065M5Bで規定する鋼を、800
″C以上の温度で仕上げ圧延する方法でH形鋼を製造し
ても、目標の引張強さは得られるが降伏強度は低い。
″C以上の温度で仕上げ圧延する方法でH形鋼を製造し
ても、目標の引張強さは得られるが降伏強度は低い。
その原因は結晶粒が微細でないからである。降伏強度を
高めるにはフェライト粒の微細化が最も効果的である。
高めるにはフェライト粒の微細化が最も効果的である。
微細なフェライト粒はAI、 V、Nb、Nを含む綱を
素材に用い、粗圧延および仕上げ圧延を適正な条件に調
整すれば得られるとともに降伏強度も規定の下限より過
度に高くなく、降伏比は低くなる。
素材に用い、粗圧延および仕上げ圧延を適正な条件に調
整すれば得られるとともに降伏強度も規定の下限より過
度に高くなく、降伏比は低くなる。
本発明はこのような知見を基に完成したものであって、
その要旨は下記の(i)および(11)にある。
その要旨は下記の(i)および(11)にある。
(i)重量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0
.05〜0.90%、Mn:0.50〜2.00%、P
:0.035%以下、S:0.035%以下、Nb:
0.005〜0.050%、V:0.(110〜0.0
50%、Sol、AI:0.001〜0.015%、N
:0.0025〜0.0100%を含有し、残部Fe
および不可避不純物からなり、且つ下記0式で示す炭素
光1i(Ceq)が0.40〜0.44%である成分組
成の鋼を、1000〜1300°Cの温度域で加熱した
後、再結晶温度域で圧下率30%以上の粗圧延を行い、
次いで、下記■式で示すAr3変態点以上の温度域で仕
上げ圧延を行うことを特徴とする低降伏比の高張力H形
鋼製造方法。
.05〜0.90%、Mn:0.50〜2.00%、P
:0.035%以下、S:0.035%以下、Nb:
0.005〜0.050%、V:0.(110〜0.0
50%、Sol、AI:0.001〜0.015%、N
:0.0025〜0.0100%を含有し、残部Fe
および不可避不純物からなり、且つ下記0式で示す炭素
光1i(Ceq)が0.40〜0.44%である成分組
成の鋼を、1000〜1300°Cの温度域で加熱した
後、再結晶温度域で圧下率30%以上の粗圧延を行い、
次いで、下記■式で示すAr3変態点以上の温度域で仕
上げ圧延を行うことを特徴とする低降伏比の高張力H形
鋼製造方法。
Ceq(X) = C(χ)+Mn(χ)/6+Si(
χ)/24+Ni(χ)/40 + Cr (X) /
5+v(χ)/I4+Ho(z)/4・・・・■Ar
5CC)=910−310C(r) −80Mn(χ)
20Cu(り55N+(χ)+0.35(t−8)
・ ・ ・[2]ここで、前記[1]式および[2
]式中の各元素の1%」は「重量%」を表し、■式中の
tはフランジ厚(m+w)を意味する。
χ)/24+Ni(χ)/40 + Cr (X) /
5+v(χ)/I4+Ho(z)/4・・・・■Ar
5CC)=910−310C(r) −80Mn(χ)
20Cu(り55N+(χ)+0.35(t−8)
・ ・ ・[2]ここで、前記[1]式および[2
]式中の各元素の1%」は「重量%」を表し、■式中の
tはフランジ厚(m+w)を意味する。
(ii )上記成分に加えて、更に0.10〜0.50
%のCuおよび0゜10〜0.50%のNiのうちの1
種以上を含有し、且つ上記0式で示す炭素当量(Ceq
)が0.40〜0.44%である成分組成の綱を用いる
ことを特徴とする(i)記載の低降伏比高張力H形鋼の
製造方法。
%のCuおよび0゜10〜0.50%のNiのうちの1
種以上を含有し、且つ上記0式で示す炭素当量(Ceq
)が0.40〜0.44%である成分組成の綱を用いる
ことを特徴とする(i)記載の低降伏比高張力H形鋼の
製造方法。
(作用)
以下、素材鋼の成分組成およびH形鋼の熱間圧延条件を
前記のように限定した理由について説明する。
前記のように限定した理由について説明する。
A)素材鋼の成分組成
(a) C
Cは強度を得るために必要な元素である。所望の強度を
確保するためには0.10%以上含存させる必要がある
が、0.20%を超えて含有させると溶接硬化性および
溶接割れ感受性が高くなり、且つ靭性も低下することか
ら、C含有量は0.10−0.20%と定めた。
確保するためには0.10%以上含存させる必要がある
が、0.20%を超えて含有させると溶接硬化性および
溶接割れ感受性が高くなり、且つ靭性も低下することか
ら、C含有量は0.10−0.20%と定めた。
(blsi
Sitよ鋼の脱酸作用があり、脱酸剤として少なくとも
0.05%以上の含有蓋を確保する必要があるが、含有
量が0.90%を超えると溶接性を著しく害することに
なるとともに、靭性も大きく低下することから、Si含
f(1itは0.05〜0,90%と定めた。
0.05%以上の含有蓋を確保する必要があるが、含有
量が0.90%を超えると溶接性を著しく害することに
なるとともに、靭性も大きく低下することから、Si含
f(1itは0.05〜0,90%と定めた。
(c) Mn
Mnは綱の強度および靭性を確保するために必要な元素
であるが、0.50%未満では所望の性能が得られず、
2.00%を超えて含有させても効果が飽和する他に、
溶接割れ感受性が著しく高くなることから、Mn含有量
は0.50〜2.00%と定めた。
であるが、0.50%未満では所望の性能が得られず、
2.00%を超えて含有させても効果が飽和する他に、
溶接割れ感受性が著しく高くなることから、Mn含有量
は0.50〜2.00%と定めた。
(d) P
Pは不可避不純物として鋼中に含まれる元素であり、鋼
材の靭性に悪影響を及ぼすので可能な限り低減するのが
望ましい。しかし、Pによる悪影響は60キロ級の高張
力鋼では比較的軽微であり、含有量が0.035%以下
であれば実用上問題にはならない。
材の靭性に悪影響を及ぼすので可能な限り低減するのが
望ましい。しかし、Pによる悪影響は60キロ級の高張
力鋼では比較的軽微であり、含有量が0.035%以下
であれば実用上問題にはならない。
(e) S
SもPと同じく不可避不純物として鋼中に含まれる元素
であり、鋼材の靭性に悪影響を及ぼすので可能な限り低
減するのが望ましい。しかし、Sによるこの悪影響は6
0キロ級の高張力鋼では比較的軽微であり、0.035
%以下の含有量であれば実用上問題にはならない。
であり、鋼材の靭性に悪影響を及ぼすので可能な限り低
減するのが望ましい。しかし、Sによるこの悪影響は6
0キロ級の高張力鋼では比較的軽微であり、0.035
%以下の含有量であれば実用上問題にはならない。
(fl Nb
Nbは圧延後にNb(C,N)の析出物として析出する
ことにより鋼材の強度を上昇させる作用がある。
ことにより鋼材の強度を上昇させる作用がある。
このためには、o、oos%以上含有させる必要がある
が、0.050%を超えて含有させると溶接性が損なわ
れる他に、製造コストの上昇を招くことになるから、N
bの含有量は0.005〜0.050%と定めた。
が、0.050%を超えて含有させると溶接性が損なわ
れる他に、製造コストの上昇を招くことになるから、N
bの含有量は0.005〜0.050%と定めた。
(g) V
■はNbと同様、圧延後にV(C,N)の析出物として
析出することにより鋼材の強度を上昇させる作用がある
。このためには、0.010%以上含有させる必要があ
るが、0.080%を超えて含有させると溶接性が損な
われるばかりでなく、製造コストの上昇を招くことにな
るから、■の含有量は0.010〜0.080%と定め
た。
析出することにより鋼材の強度を上昇させる作用がある
。このためには、0.010%以上含有させる必要があ
るが、0.080%を超えて含有させると溶接性が損な
われるばかりでなく、製造コストの上昇を招くことにな
るから、■の含有量は0.010〜0.080%と定め
た。
(+1)AI
AIは製鋼時に脱酸剤として使用されるとともにMi織
の細粒化を通じて鋼の靭性を向上させる作用がある。し
かし、含有量が0.001%未満では前記作用が充分に
得られず、0.015%を超えて含有すると、AIはN
との化学的結合力が■よりも強いため、圧延後、■の炭
窒化物の析出を押さえてその強化作用を損なうようにな
る。従って、AIは0.001〜0.015%の含有量
とするのがよい。
の細粒化を通じて鋼の靭性を向上させる作用がある。し
かし、含有量が0.001%未満では前記作用が充分に
得られず、0.015%を超えて含有すると、AIはN
との化学的結合力が■よりも強いため、圧延後、■の炭
窒化物の析出を押さえてその強化作用を損なうようにな
る。従って、AIは0.001〜0.015%の含有量
とするのがよい。
(])N
NもPおよびSと同様に通常不可避不純物として鋼中に
含まれる元素であるが、圧延後の冷却過程でNbや■と
窒化物を形成することにより、鋼材の強度を上昇させる
働きがある。このためには鋼中に0.0025%以上含
存させる必要があるが、0.0100%を紹えて含有さ
せると溶接性を害するようになることから、N含有量は
0.0025〜0.0100%と限定した。
含まれる元素であるが、圧延後の冷却過程でNbや■と
窒化物を形成することにより、鋼材の強度を上昇させる
働きがある。このためには鋼中に0.0025%以上含
存させる必要があるが、0.0100%を紹えて含有さ
せると溶接性を害するようになることから、N含有量は
0.0025〜0.0100%と限定した。
0) CuおよびNi
CuおよびNiは靭性を損なうことなく強度を向上させ
る作用があるので、必要に応じて1種又は2種添加して
もよい、しかし、その含有量がCuおよびNiともに0
.10%未満では充分な効果が得られず、一方、いずれ
の場合でも0.50%を超えて含有させても強度上昇に
対する効果は飽和し、製造コストのみが上昇することに
なるので、添加する場合はCuおよびNiのいずれも0
.10〜0.50%の含有量とするのがよい。
る作用があるので、必要に応じて1種又は2種添加して
もよい、しかし、その含有量がCuおよびNiともに0
.10%未満では充分な効果が得られず、一方、いずれ
の場合でも0.50%を超えて含有させても強度上昇に
対する効果は飽和し、製造コストのみが上昇することに
なるので、添加する場合はCuおよびNiのいずれも0
.10〜0.50%の含有量とするのがよい。
仮) Ceq
Ceqは溶接性の評価を表すのに用いられるパラメータ
の一つであり、 Ceq(χ)=C(χ)+Mn(χ)/6+Si(χ)
/24+Ni(χ)/40+Cr(χ)15十V(χ)
/14+Mo(χ)/4 で示される。このCeqの値が0.44%を超えると溶
接後の割れ感受性が著しく高まるとともに、溶接部の残
留応力が大きくなり、溶接割れが生したり、或いは溶接
割れを生じなくとも溶接後に後熱処理が必要となる。逆
にCeqが0.40%未満の場合には、溶接軟化部の影
響を無視し得なくなり、継ぎ手強度において60キロ級
高張力鋼の強度を確保することができなくなることから
、Ceqは0.40〜0.44%と定めた。
の一つであり、 Ceq(χ)=C(χ)+Mn(χ)/6+Si(χ)
/24+Ni(χ)/40+Cr(χ)15十V(χ)
/14+Mo(χ)/4 で示される。このCeqの値が0.44%を超えると溶
接後の割れ感受性が著しく高まるとともに、溶接部の残
留応力が大きくなり、溶接割れが生したり、或いは溶接
割れを生じなくとも溶接後に後熱処理が必要となる。逆
にCeqが0.40%未満の場合には、溶接軟化部の影
響を無視し得なくなり、継ぎ手強度において60キロ級
高張力鋼の強度を確保することができなくなることから
、Ceqは0.40〜0.44%と定めた。
B)熱間圧延条件
(1)素材鋼の加熱
熱間圧延に先立つ素材鋼の加熱は、1000°C以上の
温度で行わないとNb、■などの炭窒化物の固溶が図れ
ず、これらの析出強化の効果が得られない。
温度で行わないとNb、■などの炭窒化物の固溶が図れ
ず、これらの析出強化の効果が得られない。
一方、1300°Cを超える温度で加熱すると圧延初期
のオーステナイト粒の粗大化につながり圧延材の靭性を
損なうようになることから、加熱温度を1000“C〜
1300’Cの温度域とした。
のオーステナイト粒の粗大化につながり圧延材の靭性を
損なうようになることから、加熱温度を1000“C〜
1300’Cの温度域とした。
(2)粗圧延
粗圧延の目的は、圧延による再結晶を利用して、鋳造組
織を解消することにより組織の細粒化をはかり、鋼材の
延性と靭性を向上させることにある。
織を解消することにより組織の細粒化をはかり、鋼材の
延性と靭性を向上させることにある。
このためには再結晶温度域で圧下率30%以上の加工を
行う必要がある。再結晶温度域で加工しても圧下率30
%未満であれば、&Il織は充分に微細化されず、延性
および靭性の向上が小さい。
行う必要がある。再結晶温度域で加工しても圧下率30
%未満であれば、&Il織は充分に微細化されず、延性
および靭性の向上が小さい。
(3)仕上げ圧延
仕上げ圧延の主目的は、最終寸法形状のH形鋼に加工す
ることにあるが、仕上げ圧延は下記に示す式で算出され
るArs変態点以上の温度域で終了する必要がある。
ることにあるが、仕上げ圧延は下記に示す式で算出され
るArs変態点以上の温度域で終了する必要がある。
Art(’C)−910310C(χ) 80Mn(
χ) 20Cu(χ)55N+(χ)+0.35(t
−8”)上記式から求められるA「、変態点未満の温
度域まで圧延を行うということは、フェライトが生成し
た温度域でも圧延を行うことを意味している。
χ) 20Cu(χ)55N+(χ)+0.35(t
−8”)上記式から求められるA「、変態点未満の温
度域まで圧延を行うということは、フェライトが生成し
た温度域でも圧延を行うことを意味している。
フェライトが生成する温度域まで圧延を続けると、フェ
ライトが加工硬化を起こし、引張強度は高くなるものの
降伏強度も著しく高くなり、目標の降伏比が得られない
、望ましい仕上げ温度は^r、変態点以上の800〜8
50°Cの範囲である。
ライトが加工硬化を起こし、引張強度は高くなるものの
降伏強度も著しく高くなり、目標の降伏比が得られない
、望ましい仕上げ温度は^r、変態点以上の800〜8
50°Cの範囲である。
(実施例)
連続鋳造により得られた第1表に化学成分の鋼片(25
0■−厚X 1500m+w幅X 650Q+m@長さ
)を、第2表に示す条件で熱間圧延して、フランジ輻:
912+wm、ウェブ幅: 302mm 、ウェブ厚
さ: 1Bm++m、フランジ厚さ: 34i+nのH
形鋼に加工した。
0■−厚X 1500m+w幅X 650Q+m@長さ
)を、第2表に示す条件で熱間圧延して、フランジ輻:
912+wm、ウェブ幅: 302mm 、ウェブ厚
さ: 1Bm++m、フランジ厚さ: 34i+nのH
形鋼に加工した。
次いで、圧延後のこれらのH形鋼から引張試験片(JI
S Z 22014号試験片)およびシャルピー衝撃試
験片(JIS 222024号試験片)を採取して機械
的性質を調べた。その結果を第2表に併記した。
S Z 22014号試験片)およびシャルピー衝撃試
験片(JIS 222024号試験片)を採取して機械
的性質を調べた。その結果を第2表に併記した。
(以下、余白)
随1〜漱8は本発明例であり、これらは全て目標性能を
充分満足している。これに対して、熱間圧延が本発明で
規定する範囲内の条件であるが、鋼成分が本発明で規定
する範囲外である比較例のNα9〜N(111のものは
、目標性能を満足しておらず、逆に鋼成分が本発明で規
定する範囲内であるが、熱間圧延の条件が本発明で規定
する範囲外である比較例の階12のものも同じく目標性
能を満足していない。
充分満足している。これに対して、熱間圧延が本発明で
規定する範囲内の条件であるが、鋼成分が本発明で規定
する範囲外である比較例のNα9〜N(111のものは
、目標性能を満足しておらず、逆に鋼成分が本発明で規
定する範囲内であるが、熱間圧延の条件が本発明で規定
する範囲外である比較例の階12のものも同じく目標性
能を満足していない。
(発明の効果)
以上説明したように、本発明方法によれば降伏比の低い
高張力H形鋼を熱間圧延で製造することができる。
高張力H形鋼を熱間圧延で製造することができる。
Claims (2)
- (1)重量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0
.05〜0.90%、Mn:0.50〜2.00%、P
:0.035%以下、S:0.035%以下、Nb:0
.005〜0.050%、V:0.010〜0.080
%、Sol.Al:0.001〜0.015%、N:0
.0025〜0.0100%を含有し、残部Feおよび
不可避不純物からなり、且つ下記[1]式で示す炭素当
量(Ceq)が0.40〜0.44%である成分組成の
鋼を、1000〜1300℃の温度域で加熱した後、再
結晶温度域で圧下率30%以上の粗圧延を行い、次いで
、下記[2]式で示すAr_3変態点以上の温度域で仕
上げ圧延を行うことを特徴とする低降伏比高張力H形鋼
の製造方法。 Ceq(%)=C(%)+Mn(%)/6 +Si(%)/24+Ni(%)/40+Cr(%)/
5+V(%)/14+Mo(%)/4・・・・[1]A
r_3(℃)=910−310C(%)−80Mn(%
)−20Cu(%)−55Ni(%)+0.35(t−
8)・・・[2]ここで、前記[1]式および[2]式
中の各元素の「%」は「重量%」を表し、[2]式中の
tはフランジ厚(mm)を意味する。 - (2)上記成分に加えて、更に0.10〜0.50%の
Cuおよび0.10〜0.50%のNiのうちの1種以
上を含有し、且つ上記[1]式で示す炭素当量(Ceq
)が0.40〜0.44%である成分組成の鋼を用いる
ことを特徴とする請求項(1)記載の低降伏比高張力H
形鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33156689A JPH075961B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 低降伏比高張力h形鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33156689A JPH075961B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 低降伏比高張力h形鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03191020A true JPH03191020A (ja) | 1991-08-21 |
JPH075961B2 JPH075961B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=18245093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33156689A Expired - Lifetime JPH075961B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 低降伏比高張力h形鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075961B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0761824A2 (en) * | 1995-08-29 | 1997-03-12 | Kawasaki Steel Corporation | Heavy-wall structural steel and method |
KR20190111920A (ko) | 2018-03-23 | 2019-10-02 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 압연 h형강 및 그 제조 방법 |
CN115433874A (zh) * | 2022-08-31 | 2022-12-06 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种屈服强度460MPa级耐-20℃热轧角钢及其生产方法 |
-
1989
- 1989-12-20 JP JP33156689A patent/JPH075961B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0761824A2 (en) * | 1995-08-29 | 1997-03-12 | Kawasaki Steel Corporation | Heavy-wall structural steel and method |
EP0761824A3 (en) * | 1995-08-29 | 1998-04-22 | Kawasaki Steel Corporation | Heavy-wall structural steel and method |
KR20190111920A (ko) | 2018-03-23 | 2019-10-02 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 압연 h형강 및 그 제조 방법 |
CN115433874A (zh) * | 2022-08-31 | 2022-12-06 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种屈服强度460MPa级耐-20℃热轧角钢及其生产方法 |
CN115433874B (zh) * | 2022-08-31 | 2023-08-25 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种屈服强度460MPa级耐-20℃热轧角钢及其生产方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH075961B2 (ja) | 1995-01-25 |
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