JPH0318958Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は人体の発する赤外線から人数を検出す
る装置の改良に関するものである。

人体の発する赤外線から人数を精度よく、しか
も簡単かつ安価な構成で検出することを目的とし
たものとして、出願人は先に特願昭57−172379号
「混雑度検出装置」や特願昭57−192763号「混雑
度検出装置」を提案している。これらの詳細な説
明については省略するが、その基本的な構成は第
１図に示すように、集光レンズ２と一定の周期で
回転する走査鏡３と入射される赤外線の変化に応
動する赤外線検知素子（以下単に検知素子とい
う）４とを備えた検出部（センサ部）１、前置増
幅器１０、ノイズ成分等を除去するための帯域フ
イルタ１１、比較基準電位としてのサンプル値を
与えるためのクランパ１２、所定のレベル以上の
入力信号でパルス信号を出力するコンパレータ１
３、該パルス信号のパルス幅に対応したクロツク
パルス数の列として出力１４ａを発するデイジタ
ルマルチプレクサ回路（以下単にマルチプレクサ
という）１４、走査鏡３の同期信号３ａから検出
視野を設定する同期回路１５からなり、検知素子
４の出力信号波形の幅が測定人数にほぼ比例する
という関係を利用して、出力１４ａのクロツクパ
ルス数をカウントし、視野内の人数を測定するも
のである。なお、第１図は検知素子４を１個とし
てチヤンネル分のみを図示し、他のチヤンネルに
ついては図示を省略している。

ところで上述の混雑度検出装置な像面走査方式
で混雑度の検出を行なつており、本来、１台の検
出装置で広視野は望めない。従つて広い場所で混
雑度の検出を行なう場合、複数台の混雑度検出装
置が必要となるが、複数台を設置するとなると設
置の手間、占有場所の問題、信号処理装置の増加
等により大幅なコストアツプになることは避けら
れない。

本考案は以上の点に鑑みてなされたもので、１
台で広視野を得ることのできる像面走査式の混雑
度検出装置を提供することを目的とする。

本考案の特徴とするところは、光学系を複数組
設けて視野の拡大を図ると共に、走査用モータ及
び信号処理回路の共有化によつて、装置全体の小
型化及びコストダウンを図るようにした点にあ
る。

以下、本考案を図面に基づいて説明する。

第２図は本考案による混雑度検出装置の光学系
の一実施例を示す図で、光学系が２系統の場合を
示している。第１の光学系は、視野の像面走査を
するための走査鏡２７、検知素子２４ａ〜２４
ｃ、集光レンズ２６で構成され、同様に第２の光
学系は走査鏡２３、検知素子２１ａ〜２１ｃ、集
光レンズ２２で構成されている。そして走査鏡２
３及び２７は、それぞれ歯付きプーリー２９，３
１，３３及びタイミングベルト３２を介して、１
つの走査用モータ３０により駆動される。また、
走査鏡２７の軸には視野端に相当する位置にスリ
ツト２５ａを有する円板２５を取り付けており、
これとフオトインタラプタ２８により走査鏡２３
及び２７の回転位置を検出し、視野の設定を行な
つている。上記２つの光学系はそれぞれ異なる視
野を観測しており、その視野の設定の一実施例を
第３図に示す。第３図において、２６ａは集光レ
ンズ２６を含む第１の光学系の視野を、２２ａは
集光レンズ２２を含む第２の光学系の視野をそれ
ぞれ示している。

第４図は本考案による混雑度検出装置の信号処
理系の構成の一実施例を示す図である。

第４図において、４０はフオトインタラプタ２
８からの信号により時間をカウントして走査鏡２
７及び２３の回転位置を検出し、第１の光学系の
視野と第２の光学系の視野にそれぞれ対応する信
号を、走査鏡の１回転毎に出力する同期回路、４
１は同期回路４０からの出力に対応して第１の光
学系と第２の光学系とを切換える系統切換え回路
で例えばアナログスイツチ等で容易に実現でき
る。４２は前置増幅器、４３は帯域フイルター、
クランパ、コンパレータ（それぞれ第１図の１
１，１２，１３に相当）等で構成された人数算出
回路で、同期回路４０からの信号により、第１の
光学系と第２の光学系のそれぞれの視野内の人数
を交互に算出する。４４はマルチプレクサ（第１
図の１４に相当）等からなる出力回路で、同様に
同期回路４０からの信号により、それぞれの視野
内の人数に対応する信号を交互に出力する。この
出力回路４０からの出力はそれぞれの視野毎に
別々にとり出してもよいし、或いは走査鏡の１回
転毎に合計して出力すれば、広い視野内の混雑度
を検出することができる。

このように本考案によれば、１台の検出装置で
非常に広い視野をとることができ、しかも光学系
以外の走査用モータや信号処理回路は従来と同様
に一組で済み、小型化が可能で経済性に優れた混
雑度検出装置を提供することができる。

なお、上記の実施例では光学系が２組の場合に
ついて示したが、更に光学系の数を増しても同様
に本考案を適用できることは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の混雑度検出装置の構成を示すブ
ロツク図、第２図は本考案の光学系の構成の一実
施例を示す図、第３図は本考案における視野の設
定の一実施例を示す図、第４図は本考案の信号処
理系の構成を示すブロツク図である。 ２，２２，２６……集光レンズ、３，２３，２
７……走査鏡、４，２１ａ〜２１ｃ，２４ａ〜２
４ｃ……検知素子、２５……円板、２８……フオ
トインタラプタ、３０……走査用モータ、１５，
４０……同期回路、４１……系統切換え回路、４
２……前置増幅器、４３……人数算出回路、４４
……出力回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一定の周期で回転する走査鏡、該走査鏡を介し
   て入射された赤外線の変化に応じた信号出力する
   赤外線検知素子、前記走査鏡の回転と同期した信
   号により前記赤外線検知素子の視野を設定する同
   期回路、前記赤外線検知素子の出力信号から、前
   記同期回路で設定された視野内で所定値以上とな
   る信号のみを取り出す回路、該所定値以上の信号
   の波形の幅から前記視野内の人数或いは混雑度の
   判定を行う回路とからなる混雑度検出装置におい
   て、 前記赤外線検知素子と前記走査鏡からなる光学
   系を複数組備え、それぞれの視野を異なるように
   設定すると共に、各光学系の出力を順次切換えて
   出力する系統切換え回路とを備え、前記走査鏡の
   駆動装置と前記同期回路等の各回路とを前記各光
   学系に共用とするように構成したことを特徴とす
   る混雑度検出装置。