JPH0318447Y2

JPH0318447Y2 -

Info

Publication number: JPH0318447Y2
Application number: JP20289083U
Authority: JP
Priority date: 1983-12-29
Filing date: 1983-12-29
Publication date: 1991-04-18
Also published as: JPS60114145U

Description

【考案の詳細な説明】（技術分野）本考案は、複写機等の使用されるエンドレスベ
ルト装置に関するものである。

（従来技術）複写機等において、例えば、感光体に接しつつ
移動する転写シートを、転写後において、感光体
から分離し、かつ、定着装置等の部位へ向けて搬
送するものとして、エンドレスベルト装置が用い
られている。例えば、第１図に示すように、転写
シートＳは、シート搬送ローラ対１によつてドラ
ム状の感光体２へ向けて送られ、転写チヤージヤ
３により転写が行なわれたのち、両ローラ４，５
間に所定の張力をもつて掛け渡されたエンドレス
ベルト６により、感光体から分離されつつベルト
上を搬送され、定着装置８へ向けて搬送される。

このようなエンドレスベルト装置７を備えた複
写機等において、例えば、符号Ａで示す領域で、
転写シートにジヤムを生じた場合、Ａ領域におけ
る楔状空間は非常に狭いものとなつているため、
転写シートが取り出しにくくなつている。このよ
うな点に対処すべく、例えば、ローラ４の軸４ａ
を中心としてエンドレスベルト装置７を時計方向
に旋回させ、同装置７と感光体２との間を解放さ
せることで、転写シートの除去の容易化を達成で
きる一方、かゝるエンドレスベルト装置において
は、エンドレスベルトが所定の張力をもつてロー
ラ間に張り渡される構成となつているため、エン
ドレスベルトの交換がしにくくなつている。

このようなエンドレスベルト装置に対し、従
来、例えば、第２図に示すようなものが提案され
ている。このエンドレスベルト装置１７は、両ロ
ーラ１４，１５間に掛け渡されるエンドレスベル
ト１６の下端側位置が感光体２の表面に自重又は
ばね力により接するようになつていて、この状態
で、転写シートがベルト側に静電的に吸着され、
転写シートの分離搬送が行なわれるようになつて
いる。

これに対し、転写シートにジヤムを生じたと
き、ベルト装置の下半分側が、支点１８を中心に
しての位置に回動できるようになつていて、こ
の位置で、ジヤムを生じた転写シートを除去す
る。また、の位置に回動させたとき、両ローラ
１４，１５に掛け渡されたエンドレスベルト１６
が両ローラから取り出せるようになつている。

かゝる従来のエンドレスベルト装置では、ベル
トの下半分を位置に回動させた状態でも、符号
Ｂで示す空間部分が広がらない構成となつている
ため、手を差し入れにくく、ジヤムを生じた転写
シートの除去が容易でない状況にあつた。また、
この種の装置では、第３図に示すように、エンド
レスベルト１６が、ゴム等より成るベルト寄り防
止部材１９により、ローラ１４や１５に対し、軸
方向に寄らないように構成されていて、ベルトの
下半分を位置に回動させたとき、ベルトが緩む
ことから、そのベルト寄り防止部材１９がローラ
から外れる不具合があつた。

（目的）本考案の目的は、上記点に鑑みなされた、ジヤ
ムを生じた転写シート等のシートの取出しが容易
な、エンドレスベルトの寄り防止部材がローラか
ら外れにくい、かつ、エンドレスベルトの交換が
容易なエンドレスベルト装置を提供することにあ
る。

（構成）本考案の構成について、以下、実施例に基づき
説明する。

第４図は、本考案１実施例装置の概略構成図を
示していて、エンドレスベルト２６は、駆動ロー
ラ２４と、従動ローラ２５との間に所定の張力を
もつて掛け渡され、ベルト２６の下端側部分即
ち、従動ローラ２５に巻付けられるベルト部分が
感光体２に接している。この状態で、ベルト２６
は、駆動ローラ２４に駆動されて矢印方向に回転
し、この際、転写を終えて感光体２に接して移動
する転写シートＳは、エンドレスベルト２６の側
に静電的に吸着され、かつ、エンドレスベルト上
を搬送され、図示されない定着装置へ向けて送ら
れる。なお、エンドレスベルト２６の下端側部分
が感光体２に接している位置を、以後、回転作動
位置と称することとし、エンドレスベルト２６が
この回転作動位置に置かれているとき、転写シー
トの分離搬送が行なわれる。

本考案の特徴とするところは、転写シートにジ
ヤムを生じたとき、エンドレスベルト装置２７全
体を、駆動軸２９の周りに所定角度、感光体２か
ら離れる方向に旋回傾斜させて位置に設定し、
また、エンドレスベルト２６の交換を行なうと
き、ベルトの下半分側を、支点軸２８の周りに感
光体から、さらに遠ざかる方向に回動させて位
置に設定することにある。

位置においては、ベルトと感光体との間が大
きく開放されるため、ジヤムを生じた転写シート
を容易に取り出すことができ、しかも、ベルトは
張設状態に維持されるため、第３図に示すベルト
寄り防止部材１９がローラから外れるおそれがな
い。また、位置においては、ローラ２４と２５
との間隔がベルト張設時に対して大巾に狭まるた
め、エンドレスベルトを極めて容易に取出すこと
ができる。即ち、ベルト交換を容易に行なうこと
ができるのである。

ここで、本考案実施例装置の具体的構成につい
て以下に述べる。

第５図において、駆動ローラ２４を固装した駆
動軸２９は、この両軸端を、装置本体側の両支受
部材３１，３２に回転自在に支持されている。駆
動軸２９は、この軸端側に設けた、歯車又はスプ
ロケツト３３が、別の駆動ギア又はチエーン等に
よつて駆動されることにより、矢印方向に回転す
るようになつている。

第１支持部材３４は、駆動軸２９に揺動自在に
吊り下げ支持されていて、この第１支持部材３４
には、摺動杆３６が取付けられており、この摺動
杆３６は鋲軸３７と案内孔３６ａとによつてロー
ラ２４の軸方向に摺動自在となつている。摺動杆
３６には、同杆３６と第１支持部材３４とに係止
された緊縮性のばね３９の弾力により、矢印ａ方
向への摺動習性が付与されていて、この習性によ
る移動は、摺動杆３６の奥側に形成した折曲片３
６ｂが装置本体側に固定された係止部材４１に当
接することによつて阻止されている。摺動杆３６
の手前側端部に形成した折曲片３６ｄにはノブ４
２が固定されている。

第２支持部材３５は、従動軸３０を回転自在に
支持し、この従動軸３０には従動ローラ２５が固
装されている。第２支持部材３５にはロツク部材
４３が固定され、このロツク部材４３には、切欠
き４３Ａと、この切欠きに対し傾斜した今一つの
切欠き４３Ｂが設けられている。第２支持部材３
５は、第１支持部材３４に対し、支点軸２８をも
つて揺動自在に連結されている。

ここで、第５図において、摺動杆３６の手前側
の端部３６ｃは、ロツク部材４３の切欠き４３Ａ
に係合した状態にあり、この状態で、第２支持部
材３５は第１支持部材３４に対し、回動し得ない
ようにロツクせしめられている。このような状態
において、両ローラ２４，２５間に掛け渡された
エンドレスベルト２６は所定の張力で張られた状
態にある。

このようにして張られたエンドレスベルト２６
の下端側部分は、第４図に示す如く、感光体２に
接し、この態勢で感光体上の転写シートＳが分離
されて、ベルト上を搬送される。第５図に示すエ
ンドレスベルト装置２７は、実際は、第４図に示
す如く、感光体２の接する回転作動位置において
若干の傾斜態位に保持されている。なお、エンド
レスベルト２６の感光体２に対する当接は、ベル
ト装置の自重若しくは図示されないばねの弾力に
より、行なわれている。

かゝる状態で、第２支持部材３５に設けた摘み
４４をつかんで、互に一体化された第１および第
２支持部材３４，３５を、駆動軸２９の周りに所
定角度、旋回させ、第４図に示すの位置に持ち
来たすとき、摺動杆３６の折曲片３６ｂは、不動
の係止部材４１に対し滑り乍ら矢印方向に移動
し、折曲片３６ｂが係止部材４１から外れると、
ばね３９の弾力により、摺動杆３６は矢印ａ方向
に摺動して、第８図に示す如く、摺動杆３６の背
面は係止部材４１の側面４１ａに受け止められ
る。なお、摺動杆３６が矢印ａ方向に摺動し終る
と、同杆３６の端部３６ｃは、第７図に示す如く
ロツク部材４３から若干、突出する。

以上の態勢で、エンドレスベルト装置２７は、
第４図に示す位置に、ベルトとは独立して不動
に設けられた係止部材４１により、係止保持され
る。位置においては、先にも述べたように、ベ
ルト２６と感光体２との間が大きく開かれ、ジヤ
ムを生じた転写シートを容易に取出すことができ
る。また、ジヤムを生じた転写シートを取出すべ
く、当該ベルト装置を位置に旋回傾斜させたと
き、エンドレスベルト２６は張られた状態に維持
されるため、ベルト２６の内面に設けられたベル
ト寄り防止部材１９が、ローラ２４や２５から外
れるおそれがない。なお、第５図において、従動
ローラ２５をベルト張設方向に可動自在になし、
かつ、ばね等により従動ローラ２５に下方への移
動習性を付与して、ベルトに所定の張力を与える
ようにしてもよい。

ここで、エンドレスベルト２６が劣化したりし
て、これを交換する場合には、次に述べるような
操作を行なう。

第５図に示すエンドレスベルト装置２７が位
置（第４図参照）に置かれているものとして、先
ず、ノブ４２を押し動かして摺動杆３６をばね３
９の弾力に抗して矢印ａ方向と反対方向に摺動せ
しめ、第９図に示すように、摺動杆３６を、ロツ
ク部材４３の切欠き４３Ａから抜く。

次いで、第５図に示す摘み４４をつかんで第２
支持部材３５のみを、支点軸２８の周りに、第４
図においての位置まで旋回させる。即ち、第２
支持部材３５を感光体２から、さらに遠ざかる方
向に旋回させる。第２支持部材３５をの位置ま
で旋回させたとき、摺動杆３６の端部３６ｃは、
今度はロツク部材４３の今一つの切欠き４３Ｂの
部分に合致し、かつ、ばね３９の弾力のもとに、
摺動杆３６が矢印ａ方向に移動して、端部３６ｃ
は、第６図に示すように、切欠き４３Ｂ内に進入
して、この切欠きに係合する。この状態で、第２
支持部材３５はの位置に係止保持せしめられ
る。

第２支持部材３５がの位置に係止保持される
状態で、第４図に示す如く、駆動ローラ２４と、
従動ローラ２５との間隔は大巾に狭まり、エンド
レスベルト２６を容易に取り出すことができる。
即ち、エンドレスベルトの交換を容易に行なうこ
とができるのである。このように、本考案装置
は、駆動軸２９をベルト装置の第１の回転中心と
し、支点軸２８をその第２の回転中心として、ベ
ルト装置を、転写シートの除去位置である位置
と、ベルトの交換位置である位置にそれぞれ係
止保持するようにしたものである。

なお、本考案実施例では、従動ローラ２５を１
箇、設けたベルト装置を使用するようになつてい
るが、従動ローラを複数箇使用するベルト装置に
も適用可能である。また、本考案においては、エ
ンドレスベルト状の感光体を、駆動ローラと従動
ローラとに掛け渡す感光体ベルト装置の方式のも
のにも適用可能である。

（効果）以上、本考案によれば、ジヤムを生じた転写シ
ート等のシートの取出しが容易な、エンドレスベ
ルトの寄り防止防材がローラから外れにくい、か
つ、エンドレスベルトの交換が容易なエンドレス
ベルト装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエンドレスベルト装置を具備し
た複写機の感光体周りの概略構成図、第２図は別
の従来例のエンドレスベルト装置の構成図、第３
図はベルトの寄り防止部材がローラから外れ易い
ことを説明するための従動ローラ周りの断面構成
図、第４図は本考案実施例のエンドレスベルト装
置の概略構成図、第５図は同上エンドレスベルト
装置の具体化構成例を示す斜視図、第６図は第５
図の装置のうち第２支持部材を回動旋回させた状
態を示すエンドレスベルト装置の斜視図、第７図
はロツク部材に摺動杆が係合している状態を示す
ロツク部材周辺構成部の斜視図、第８図は摺動杆
が係止部材に受け止められている状態を示す係止
部材周辺構成部の斜視図、第９図は摺動杆がロツ
ク部材の切欠きから退出した状態を示すロツク部
材周辺構成部の一部断面平面図である。２４……駆動ローラ、２５……従動ローラ、２
６……エンドレスベルト、２８……連結点として
の支点軸、２９……駆動軸、３４……第１支持部
材、３５……第２支持部材、４１……係止部材、
４３……ロツク部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

駆動軸上に設けられ、駆動源により回転駆動さ
れる駆動ローラと、エンドレスベルトを前記駆動
ローラとで掛け渡す少なくとも１箇の従動ローラ
と、両ローラ間に掛け渡されたエンドレスベルト
を、この回転作動位置から駆動軸を中心にして所
定角度、旋回傾斜させたとき、当該エンドレスベ
ルトをその旋回位置に係止保持する係止部材と、
駆動ローラの駆動軸に揺動自在に支持される第１
支持部材と、従動ローラを回転自在に支持し、前
記第１支持部材に対し揺動自在に連結された第２
支持部材と、エンドレスベルトが旋回傾斜位置に
置かれている状態で、第２支持部材を、第１支持
部材との連結点を支点にして前記回転作動位置か
らさらに遠ざかる方向に回動させたとき、互に係
合することにより第１支持部材と第２支持部材と
を一体化するロツク手段とを具備することを特徴
とするエンドレスベルト装置。