JPH03184411A - 圧電振動部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、圧電共振子、フィルタ、またはトランプとし
て用いられるエネルギ閉込め型圧電振動部品の改良に関
し、特に、圧電基板と保護基板とを貼り合わせるための
接着剤層が改良されたものに関する。

〔従来の技術〕

第１図〜第３図を参照して、圧電振動部品の一例を説明
する。

この圧電振動部品は、圧電セラミフクスよりなり、厚み
方向に分極処理された圧電基板１の厚み縦振動を利用し
たものである。

まず、第１図の分解斜視図及び第２図の断面図を参照し
て、この圧電振動部品の主要部材を説明する。圧電振動
素子２は、圧電基板１の両主面に、圧電基板ｌを介して
対向するように振動電極３ａ。

３ｂを形成した構造を有する。

振動電極３ａ、３ｂは、それぞれ、圧を基板ｌの端縁近
傍に設けられた引出し電極４ａ、４ｂに引出されている
。圧電振動素子２では、後述の外部電極間に電圧を印加
することにより引出し電極４ａ、４ｂに、ひいては振動
電極３ａ、３ｂ間に電圧を印加することにより、厚み縦
振動が励起され、かつ該振動のエネルギが振動電極３ａ
、３ｂが設けられている振動領域に閉込められる。

この圧電振動部品では、圧電振動素子２の両主面に一対
の保護基板５ａ、５ｂが、接着剤層７ａ。

７ｂを介して貼り合わされており、第３図に示すように
、外部電極８ａ、８ｂが付与されたチップ型の部品とさ
れている。

保護基板５ａ、５ｂにより圧電振動素子２を挟持するに
際し、振動領域の振動を妨げないために、第２図に示す
空隙６が形成されている。すなわち、空隙６は、振動ｔ
Ｊ４域を露出させるように圧ｉ基板ｌの両主面に塗布さ
れた接着剤Ｎ１ａ、１ｂを形成し、接着剤１１７ａ、７
ｂの厚みにより構成されている。

〔発明が解決しようとする技術的課題〕上述した圧電振
動部品では、接着剤ＪｌＪ７ａ、　　７ｂにより保３１
基板５ａ、５ｂを圧電振動素子２に貼り合わせた場合、
加圧によって接着剤が第２図の矢印方向に滲み出しがち
であった。その結果、滲み出した接着剤が、振動領域を
ダンピングするため、圧電特性が劣化しがちであった。

他方、第４図（ａ）、（ｂ）に断面図及び斜視図で示す
ように、樹脂外装置ｌにより空隙６，６を形成した圧電
振動部品ｌＯも公知である。ここでは、第４図（ｂ）に
示す圧電基板ｌの両主面に形成された振動電極３ａ、３
ｂの上方に、第４図（ａ）の空隙６．６を設けるように
樹脂外装置１が施されている。なお、１２ａ、１２ｂは
リード端子を示す。

第１図〜第３図及び第４図（ａ）、（ｂ）に示した両圧
電振動部品の電気的特性を調べたところ、第１図〜第３
図のチップ型圧電振動部品では、第４図の樹脂外装を施
したリード付圧電振動部品に比べて、山谷比（反共振周
波数における抵抗値の共振周波数における抵抗値に対す
る割合）が小さいことがわかった。これは、上記したよ
うに、チップ型の圧１ｉ振動部品では、接着剤層７ａ、
７ｂの振動領域側への滲み出しにより、振動領域がダン
ピングされるためと考えられる。

よって、本発明の目的は、保護基板を用いて圧電基板を
封止した構造を有するエネルギ閉込め型の圧電振動部品
において、接着剤の振動領域側への滲み出しに起因する
圧電特性の劣化を確実に防止し得るものを提供すること
にある。

〔技術的！Ｉ題を解決するための手段〕本発明の圧電振
動部品は、圧１ｉ基板の両主面に振動電極が形成された
エネルギ閉込め型圧電振動素子を用いて構成されている
。圧電振動素子の振動領域の周囲に空隙を形成するよう
に、圧電基板の両主面には、一対の保護基板が接着剤に
より貼り付けられている。

そして、本発明の特徴は、上記接着剤として、硬化時の
硬度がショアーＡ硬度０〜１００のフレキシブルタイプ
の接着剤を用いたことにある。

〔作用及び発明の効果〕

ショアーＡ硬度０〜１００のフレキシブルタイプの接着
剤を用いたため、接着剤が振動領域側に滲み出したとし
ても、該接着剤が非常に柔軟であるために振動をほとん
どダンピングしない、すなわち、本発明は、接着剤の振
動領域側への滲み出しを是認した上で、接着剤が振動領
域上に存在したとしても、該接着剤の硬度を上記のよう
に設定することにより、振動領域における振動のダンピ
ングを防止するものである。

接着剤の硬度は、上記の観点から限定されたものである
。すなわち、ショアーＡ硬度が１００を超えた場合には
厚み縦振動を強くダンピングしてしまうため、本発明の
効果を奏することはできない。

本発明によれば、使用する接着剤の硬度が上記のように
選定されているため、振動領域上に接着剤が滲み出し、
残存したとしても、該接着剤による振動のダンピングを
効果的に防止することができる。従って、有効振動領域
の面積が低減されないため、小型であり、かつ振動特性
の劣化の少ないチップ型の圧電振動部品を提供すること
が可能となる。

〔実施例の説明〕

第１図〜第３図に示したチップ型圧電振動部品において
、接着剤Ｆｉ７ａ、７ｂを形成するための接着剤として
、シリコン系接着剤（東芝シリコーン株式会社製、商品
名ＴＳＥ−３２２，シ５アーＡ！ｉ！！度−４５）を用
い、共振周波数が約６ＭＨｚの圧電振動部品を構成した
。使用した圧電基板１は、チタン酸ジルコン酸鉛または
チタン酸鉛を主体とする圧電セラミックスよりなり、４
．５６ｘ５．８２Ｘ厚み０．３８ｍの大きさのものを用
いた。振動電極３ａ、３ｂは、蒸着により薄膜を形成し
、エツチングにより適正電極寸法とした。なお、振動電
極３ａ、３ｂの対向面積は２ｍｍ”である。

接着剤層？ａ、７ｂは、上記のシリコン接着剤を厚み２
０μｍの厚みに塗布することにより形成した。また、保
護基板５ａ、５ｂについては、チタン酸バリウムを主体
とするセラミックスからなるものを用いた。

上記のようにして構成した実施例の圧電振動部品におけ
る、共振周波数及び反共振周波数における抵抗値並びに
外部電極間の容量を測定したところ、下記の第１表に示
す結果が得られた。

比較のために、接着剤層７ａ、７ｂを、シツアーＤ４ｉ
！！度８０のエポキシ接着剤を用いて構成した他は、上
記実施例と同様にして構成した圧電振動部品を用意した
。このエポキシ接着剤（ショアーＡ硬度８０）は、従来
より第１図の構造の圧電振動部品を構成するのに用いら
れていたものである。

この比較例についても、共振周波数及び反共振周波数に
おける抵抗値並びに容量を測定した。結果を第１表に併
せて示す。

第１表 （但し、Ｒｒ：共振周波数における抵抗値、Ｒａ：反共
振周波数における抵抗値）。

第１表から明らかなように、実施例の圧電振動部品では
、比較例の圧電振動部品に比べて山谷比、すなわち反共
振周波数における抵抗値の共振周波数における抵抗値に
対する割合が極めて大きくなることがわかる。しかも、
この山谷比の大きさは、第１表に示した参考例（樹脂外
装により空洞を形成した第４図の圧電振動部品）の山谷
比と比べてもさほど変わらない大きさとなっている。従
って、上記のように、ショアーＡ硬度４５のシリコン接
着剤を用いることにより、圧電特性を大幅に改善し得る
ことがわかる。

なお、圧１ｉ基板１の厚みが２２０μｍ程度の圧ｔｉ板
を用い、共振周波数が１０ＭＨｚ以上の周波数領域にあ
る圧電振動部品の場合には、圧電基板ｌ自体の厚みが薄
くなり、振動電極の面積も小さい、従って、接着剤層の
振動領域側への滲み出しによる振動ダンピングの影響は
あまり生しない。

これに対して、上述したような共振周波数が６ＭＨｚ程
度の圧電振動部品では、圧電基板１の厚みが厚く、かつ
振動電極の対向面積も比較的大きい。

よって、接着剤層７ａ、７ｂを形成する接着剤として、
上記のようなショアー硬度のものを用いることにより、
ダンピングを効果的に防止することができ、本発明の効
果を有効に利用することができる。

なお、本発明において用い得る接着剤としては、上記の
ようなシリコン接着剤に限らず、エポキシ系の接着剤等
、種々のものを用いることができる。

現実には、シリコン接着剤は溶剤により膨潤しがちであ
るため、エポキシ系接着剤を用いることが好ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用されるチップ型圧電振動部品の一
例を示す断面図及び分解斜視図、第２図及び第３図は、
それぞれ、圧電振動部品の断面図及び外観斜視図、第４
図（ａ）、（ｂ）は、それぞれ、圧電振動部品の他の例
を説明するための断面図及び斜視図である。 図において、ｌは圧電基板、２は圧電振動素子、３ａ、
３ｂは振動電極、５ａ、５ｂは保護基板、６．６は空隙
、７ａ、７ｂは接着剤層を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 圧電基板と、該圧電基板の両主面に形成された振動電極
   とを有するエネルギ閉込め型圧電振動素子と、 前記振動電極により構成される振動領域の周囲に空隙を
   形成するように、前記圧電基板の両主面に接着剤により
   貼り付けられた一対の保護基板とを備える圧電振動部品
   において、 前記接着剤として、硬化時の硬度がショアーＡ硬度０〜
   １００のフレキシブルタイプの接着剤を用いたことを特
   徴とする圧電振動部品。