JPH03170406A - カラギーナンの酸加水分解物を有効成分とする抗菌剤 - Google Patents

カラギーナンの酸加水分解物を有効成分とする抗菌剤

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JPH03170406A
JPH03170406A JP30993289A JP30993289A JPH03170406A JP H03170406 A JPH03170406 A JP H03170406A JP 30993289 A JP30993289 A JP 30993289A JP 30993289 A JP30993289 A JP 30993289A JP H03170406 A JPH03170406 A JP H03170406A
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Toyo Jozo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は酸加水分解によるκ−カラギーナン加水分解物
を有効成分とする天然抗菌剤およびその工業的抗菌剤と
しての使用に関するものであり、食品産業界における衛
生分野に広く関与するものである。
く従来の技術〉 現在、食品に使用されている天然の抗菌剤としては、卵
白リゾチーム、鮭白子等精嚢まりのブロタ旦ン、エビや
蟹等の甲殻類よりのキトサン等が上市されており、増粘
,ゲル化剤として広く利用されているペクチンおよび寒
天の分解物も食品に使用する天然抗菌剤として知られて
いる。またその他にもベタイン、香辛料、メラノイジン
、フミン酸、ナイシン、乳酸菌、グルコースオキシダー
ゼ、甘草抽出物、熊笹抽出物、米糠抽出物、アマチャヅ
ル抽出物、ヒノキチオール、くん液、プロポリス、茶タ
ンニン、ココア粉末、オリゴ糖等の多くが知られている
。さらに上記の天然抗菌剤以外にも種々の食品添加物保
存料として用いられているものとしてアルコール製剤、
酢酸,クエン酸等の有機酸、またソルビン酸,安息香酸
等の非合威または合成酸性保存料等数多くが認められて
いる. 〈発明が解決しようとする問題点〉 上記に挙げた食品に使用されている天然の抗菌剤におい
て、卵白リゾチームについてはダラム陽性菌のみの抗菌
力しか有せず、従ってエシェリヒア・コリ(Esche
rich+a coli) 、セラチア・リクファシエ
ンス(Serratia liquefaciens 
)の様なダラム陰性菌に対してはその効果が低下すると
いう欠点があった。また鮭白子プロタξンについては比
較的幅広い抗菌スペクトルを有するもののp16.0以
下の酸性域では抗菌力が低下してくることと、特有の不
快な臭気があり満足し得ないものであった。さらにキト
サンの抗菌性については蛋白質の多い食品に対しては抗
菌力が著しく低下してしまうこと、および強い苦味を有
していること等の数々の欠点があった.さらにまたペク
チン分解物については、比較的幅広い抗菌スペクトルを
有するものの弱酸性以上の中性からアルカリ性域では効
果が著しく低下してしまうという欠点を有していた. またその他の食品添加物保存料において、アルコール製
剤についてはその抗菌力は大きく広く食品に使用されて
はいるが、アルコール製剤由来の味,匂いの問題があり
、かつ蛋白質食品ではアルコールによる蛋白変性の重大
な問題を生ずる点から使用が制限されている。また酢酸
,クエン酸等の有機酸については、味.匂いに影響を及
ぼさない範囲で使用を考慮しなければならないという欠
点を有していた。さらにまたソルビン酸,安息香酸等の
合戒酸性保存料については、人体に対する安全性への問
題や用途に制限があり使用量の制限も設けられている。
以上のように、数多くの天然抗菌剤あるいは食品添加物
保存料等が市販され食品に添加することが認められては
いるものの、使用するpH範囲が限定されたり、味,匂
い等の点からの問題があったり、充分に満足のできる抗
菌剤は見出されていなかった。
く問題点を解決するための手段〉 本発明者らは以上の問題点を鑑み鋭意研究した結果、全
く意外にも天然物であるκ−カラギーナンの酸加水分解
物が食品に多い中性域のPHあるいはそれ以下の酸性域
のpHでも充分な抗菌力を有する広範囲のpH域におけ
る抗菌剤の有効成分となり得るのを見出した.また、酸
加水分解によるκ−カラギーナン加水分解物を有効成分
とする本発明の抗菌剤は無味,無臭で食品の風味に影響
を与えることのない抗菌剤であることを見出し、さらに
キトサンを用いた場合にみられる蛋白反応性による抗菌
力の低下という欠点もなく、蛋白質食品でも充分使用可
能な極めて優れた抗菌剤であることを見出した. さらにまた、酸加水分解番こよるκ−カラギーナン加水
分解物の有する抗菌力はエシェリヒア・コリ (Esc
herichia coli(以下、E,coliとす
る)〕,ミクロコッカス・ルテウス(Micrococ
cus luteus(以下、M.1uteusとする
)〕,セラチア・リクエファシエンス(Serrati
a Iiquefaciens(以下、S. liqu
e.とする))に対し特に有効であることを見出したが
、その中でも大腸菌(ε.coH)に対する抗菌力につ
いては、特に食品産業界における衛生指針の一つに大腸
菌陰性という項目を必ず採り入れていることからκ−カ
ラギーナン酸加水分解物の抗菌作用を見出した本発明の
工業的使用によりE.coliの汚染を嫌う食品に対し
て大腸菌陰性という条件を満だしたものを消費者に提供
できることになり、極めて有用であることを見出した。
本発明は以上の知見により完戒されたものであって即ち
、酸加水分解によるκ−カラギーナン加水分解物を有効
成分とすることを特徴とする天然の抗菌剤、および酸加
水分解物であるκ−カラギーナン加水分解物を有効成分
とする工業的抗菌剤としての使用について提供するもの
である,まずカラギーナンとは海藻抽出物多糖類で増粘
性およびゲル化性を有するものであり、κ一(カッパ)
,t−(イオタ〉,λ−(ラムダ)の代表的なタイプが
あり、近緑種としてファセレランがある.本発明で対象
とする原料物質であるκ−カラギーナンは、D−ガラク
トースー4−サルフェイト、3.6−アンヒドローD−
ガラクトースをti威IIIとするものであり、平均分
子量約500,000程度で、このもの自体については
抗菌力を有していないものであった。また、他のカラギ
ーナンの加水分解について、κ−カラギーナン以外のカ
ラギーナンについて実施した結果κ−カラギーナン加水
分解物以外はいずれも抗菌力を有してはいなかった。
κ−カラギーナンの酸加水分解の方法としては、pH5
以下の酸性域で加水分解すればよく、得られるκ−カラ
ギーナン加水分解物は充分抗菌力を示すものであり、特
にp H 3付近が好ましく、例えばκ−カラギーナン
膨潤液を塩酸,硫酸,リン酸等の無毒性無機酸またはク
エン酸,酢酸,酒石酸,フマル酸,リンゴ酸,乳酸,コ
ハク酸,グルコン酸,ブロビオン酸等の無毒性有機酸で
好ましくはpH5以下に調整し、例えば60〜100゜
Cで10分〜5時間、好ましくは30分〜2時間加熱分
解すればよい。加熱温度および加熱時間等の条件は酸加
水分解が可能であれば特に限定されるものではないが、
特に好ましくは80〜100 ”Cで1時間程度加熱分
解するのが好ましい。酸の種類については特に限定され
るものではないが、例えば塩酸5?程度のものを調製し
て用いることが特に好ましい。ついで本発明の抗菌剤を
食品に適用し易くする場合には、適宜カセイソーダ等の
アルカリにより弱酸から中性、例えばpH3〜pH7に
再調整してもよく、その後本品を調製すればよい。尚、
本品中の塩の影響を考え、脱塩処理を行なった場合およ
び行なわない場合のそれぞれの抗菌性について検討した
が、本品を透析用セロファン膜により脱塩透析処理を行
ってその抗菌力を調べたところ、脱塩処理を行なった場
合でも大腸菌に対し同様の抗菌力を示すものであること
から、脱塩処理は中和によって生した塩濃度を適宜勘案
して必要により行ってもよい。このようにして得られる
本発明の天然抗菌剤の有効威分であるκ−カラギーナン
酸加水分解物は、適宜クロマトグラフィー等による分子
F7a手段にて分画してもよく、その分子量は少なくと
も350,000〜500の範囲に含まれる1つまたは
2つ以上の分子量分布からなり、好ましくは200■0
00〜500、特に好ましくは200, 000〜i 
, oooの範囲の1つまたは2つ以上の分子量分布か
らなる加水分解物に特に有用な抗菌性がみられる。
このようにして得られるκ−カラギーナン加水分解物を
工業的に使用する場合は、例えば蛋白質工業,デンプン
工業,および/またはこれらを利用する発酵性または非
発酵性の飲食品工業等に使用することができる。このよ
うに本発明のκ−カラギーナン加水分解物を有効威分と
する抗菌剤を工業的に使用するに当り、これら諸工業に
使用される食品成分である例えばデンプン,蛋白質,飲
食成分等の適宜な形態のものに対して、本発明の抗菌剤
はそのまま液体でも用いても、あるいは固体で用いても
よく、固体で用いる場合には、凍結乾燥,噴霧乾燥,真
空乾燥等の常法による乾燥手段により固体を得ればよい
。食品への含有量としては、対象とする威分の全量に対
し0.5%以上、好ましくは0.5〜2.0%を含有せ
しめるのが効果的である。
また現在市販されている抗菌剤のうち、本発明の抗菌剤
が特に有効に作用するE.coli,M.luteus
S. lique.に対し抗菌力を有しないものと本発
明の抗菌剤の併用としての工業的使用もさらに有用であ
る。
く実施例〉 次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらによって何ら限定されるものではない。
実施例1 〔各種力ラギーナン加水分解物の抗菌性について]実施
例としてカラギーナンK−9(タイトー海藻(l1製)
,オリピンOWG (オルガノ■製) カラギーナンC
G(三菱レーヨン■製).フィリピン産κ−カラギーナ
ン産生海藻(Eucheuma cottonii )
のアルカリ処理チンブの4種のカッパタイプ(κ−)カ
ラギーナンを用い、比較例として、カラギーナンS■(
タイトー海藻@製)のイオクタイブ(ト−)カラギーナ
ン、カラギニンcs360(三栄化学■製)のラムダタ
イプ(λ一)カラギーナン、ゲルアノブJ−1915(
三栄化学株製)のファセレランを用いて、各種カラギ−
ナンの加水分解物についてE.coli  I F 0
3301 ,M.Iuteus I F○12708 
, S.lique.  I F 012979の3菌
株に対する抗菌性を調べた。加水分解条件としては、各
種力ラギーナンを水に5,0χ添加分散させて1時間程
度充分膨潤させた後、5N塩酸で膨潤液のpHを3,0
に調整した。ついで、95゜Cで1時間加熱分解した後
、5Nカセイソーダ水溶液でpHを7.0に再調整して
得た各種カラギーナン加水分解液をサンプルとし、各種
カラギーナン加水分解物が1.0χとなるようにそれぞ
れを各菌種の培地へ添加した。培養条件としては、M.
1uteus + S.1ique.については標準寒
天培地を基礎培地として上記各種力ラギーナン加水分解
物を1.Ozになるように添加し37゜Cで2日間培養
した。E.coliについてはデゾキシコレート寒天培
地として各種カラギーナン加水分解物を1.Ozになる
ように添加し37゜Cで1日間培養した. その結果は第1表のとうり、いずれの菌種もカンパタイ
プ(κ−)カラギーナンの加水分解物のみ生育がみられ
ず抗菌性がみられた。
第1表 +;生育  一;生育せず 実施例2 〔κ−カラギーナンの加水分解法について〕次に、κ−
カラギーナンの加水分解におけるpHについて、実施例
1と同様の菌株に対するそれぞれの抗菌性を調べた。加
水分解条件については、κ−カラギーナンであるカラギ
ーナンK−9(タイトー海藻■製)を水に5.0χ添加
分散させてl時間程度充分膨潤させた後、5N塩酸で膨
潤液のpHをそれぞれ6.0,5.0,4.0,3.0
,2.0の各pHに調整した。ついで、95゜Cで1時
間の加熱分解した後、5Nカセイソーダ水溶液でpHを
7.0に再調整して得たκ−カラギーナン加水分解液を
サンプルとし、κ−カラギーナン加水分解物が1.Oz
となるように各菌種の各々の培地に添加した。各菌種の
培養条件については実施例1と同様にした。
その結果、第2表に示すようにκ−カラギーナンの加水
分解におけるpHは、pH5.0以下の場合にのみいず
れの菌種とも生育がみられず抗菌性がみられた。
第2表 +;生育  一;生育せず 実施例3 〔κ−カラギーナン加水分解物の各pH培地における効
果について〕 次にκ−カラギーナンの加水分解物を有効成分とする抗
菌剤の各pH培地における効果について、実施例1と同
様の菌株に対する抗菌性を調べた。加水分解条件につい
ては、κ−カラギーナンであるカラギーナンK−9(タ
イトー海藻■製)を水に5.0χ添加分散させて1時間
程度充分膨潤させた後、5N塩酸で膨潤液のpHを3.
0に調整した。ついで、95゜Cで1時間加熱分解した
後、5Nカセイソーダ水溶液でpHを7.0に再調整し
て得たκ−カラギーナン加水分解液をサンプルとし、p
Hをそれぞれ7.0, 6.0,5.0, 4.0, 
3.0の各pHに調整した各菌種の各々の培地へサンプ
ルが1.0χとなるように添加した。各菌種の培養条件
については実施例lと同様にした。
その結果、第3表に示すようにPH5.0〜pH8.0
の広範囲のpH域の培地でいずれの菌種とも生育がみら
れず抗菌性がみられた。
(以下余白) 第3表 +;生育  −;生育せず 実施例4 〔κ−カラギーナン加水分解物の添加量について〕 次に、κ−カラギーナン加水分解物の抗菌剤としての添
加量について、その添加濃度が実施例1と同様の菌株に
対する抗菌性への与える影響について調べた。加水分解
条件については、κ−カラギーナンであるカラギーナン
K−9(タイトー海藻■製)を水に5.0χ添加分散さ
せて1時間程度充分膨潤させた後、5N塩酸で膨潤液の
pHを3.0に調整した。ついで、95゜Cで1時間加
熱分解した後、5Nカセイソーダ水溶液でPHを7.0
に再調整して得たκ−カラギーナン加水分解液をサンプ
ルとし、κ−カラギーナン加水分解物がそれぞれO.O
Z,0.IZ,0.5χ,1.0χ,2.0χの各濃度
となるように各菌種の各々の培地に添加した。各菌種の
培養条件については実施例1と同様にした。
その結果、第4表に示すとうり0.5χ濃度以上の添加
でいずれの菌種とも生育がみられず抗菌性がみられた。
第4表 +;生育  一;生育せず 実施例5 (脱脂粉乳溶液に対するκ−カラギーナン加水分解物の
添加濃度による抗菌性について〕κ−カラギーナンであ
るカラギーナンK−9(タイトー海藻■製)を水に5%
添加分散させて1時間程度充分膨潤させた後、5N塩酸
でpo3.oに調整した。ついで、95“CでI時間加
熱加水分解した後、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.
0に再調整した。本加水分解液を用いてκ−カラギーナ
ン加水分解物の濃度がそれぞれ0.5χ, 1.0%.
2.0%になるように希釈して、この希釈液に脱脂粉乳
を10.0%濃度になるように各々溶解した。この溶解
液を95’Cで30分間加熱殺菌した後冷却した。これ
に実施例1と同様の菌株E.coli,M.luteu
s,S.lique.の3菌種を適宜添加、植菌し、3
7゜Cで15日間保存して上記の3菌種の検出経過につ
いて調べた。尚、M. Iuteus,S. liqu
e.の検出は標準寒天培地にて行い、E.coliにつ
いてはデゾキシコレート寒天培地にて行った。
その結果、第5表に示すとうり0.5χの添加では6日
後から菌の生育が検出されたが、1.0χ以上の添加で
は各菌種とも生育が検出されず、κ−カラギーナン加水
分解物の1.0χ以上の添加で上記3菌種の脱脂粉乳溶
液に対する汚染を防ぐことができた。
第5表 実施例6 〔ハンバーグに対する乾燥κ−カラギーナン加水分解物
の添加濃度による抗菌性について〕実施例4と同様にし
て得られたκ−カラギーナン加水分解液を噴霧乾燥して
乾燥κ−カラギーナン加水分解物を得た。これを下記の
配合全体に対し添加濃度を0.5χ,1.0%,2、0
χとなるようκ−カラギーナン加水分解物を使用水に溶
かし込んで添加し、同時に実施例4と同様の菌株E.c
oli,M.luteus, S. Iique.の3
菌種を適宜添加した生ハンハーグを作った。この生ハン
バーグを5゜Cでl5日間冷蔵保存して上記の3菌種に
ついて検出経過を調べた。尚、M.Iuteus,S.
1ique.の検出は標準寒天培地にて行い、E.co
liについてはデゾキシコレート寒天培地にて行った。
(ハンバーグ&11戒) その結果、第6表に示すとうり0.5z以上の添加では
上記3菌種とも生育が検出されず、κ−カラギーナン加
水分解物の0.5z以上の添加で上記菌種のハンバーグ
に対する汚染を防ぐことができた。
第6表 +;検出(ただし、 3菌種のうち1種でも検出したら+) ー;検出せず 実施例 7〜22 実1〜22のκ−カラギーナン加水分解物は、下記の加
水分解条件によって得られた加水分解物を透析脱塩し、
凍結乾燥したものである。
下記のカラムクロマトグラフィー条件.分子量測定方法
, E.coli抗菌性検査方法により、各々のκ−カ
ラギーナン加水分解物の分子量分布およびE.coli
に対する抗菌性を調べた結果は第7表のとうりであり、
κ−カラギーナン加水分解物は少なくとも分子量350
, 000〜500の範囲で抗菌活性がみられた。
〔カラムクロマトグラフィー条件〕
〔分子量測定方法〕 ヒ溶媒5蒸留水 (E.coli抗菌性検査方法〕 〔加水分解条件〕 まず、κ−カラギーナン試薬(和光純薬■製)を水に5
%添加分散させて1時間程度膨潤させた後、膨潤液を以
下のそれぞれの加水分解条件で加水分解を行った. 実施例7の加水分解条件; 6N塩酸でpHl.oに調整,120゜Cで15分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpu’y.oに
再調整した後、遠心分離した。
実施例8の加水分解条件; 6N塩酸でpH1.0に調整,120℃でl5分加熱加
水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0に再調
整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィーで濾
過し活性画分(No.80−97)を分取した。
実施例9の加水分解条件; 6N塩酸でpH1.0に調整,120゜Cで15分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でPH7.0に再
調整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィーで
濾過し活性画分(No.98−115>を分取した。
実施例lOの加水分解条件: 6N塩酸でptn.sに調整,100゜Cで30分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でρH7.0に再
調整した後、遠心分離した。
実施例11の加水分解条件; 6N塩酸でpH1.5に調整. 100 ’Cで30分
加熱加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0
に再調整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィ
ーで濾過し活性画分(No.59−84)を分取した。
実施例!2の加水分解条件; 6N塩酸でpH1.5に調整, 100 ’Cで30分
加熱加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0
に再調整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィ
ーで濾過し活性画分(No.85−104)を分取した
実施例l3の加水分解条件; 6N塩酸でpH1.5に調整,100゜Cで30分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0に再
調整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィーで
濾過し活性画分(No.105−128)を分取した。
実施例14の加水分解条件; 6N塩酸でpH2.0に調整, 100 ’Cで30分
加熱加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0
に再調整した後、遠心分離した。
実施例15の加水分解条件; 6N塩酸でpH2.0に調整,l00゜Cで30分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0に再
調整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィーで
濾過し活性画分(No.55−73)を分取した。
実施例l6の加水分解条件; 6N塩酸でpH2.0に調整, 100 ’Cで30分
加熱加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0
に再調整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィ
ーで濾過し活性画分(No.74−97)を分取した。
実施例17の加水分解条件; 6N塩酸でpH2.0に調整,100゜Cで30分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0に再
調整した後、遠心分離し、カラムクロマトグラフィーで
濾過し活性画分(No.98−113)を分取した。
実施例18の加水分解条件; 6N塩酸でpH1.0に調整,120゜Cで30分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpl+7.0に
再調整した後、遠心分離した。
実施例19の加水分解条件; 6N塩酸でp}12.0に調整, 120 ’Cで30
分加熱加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.
0に再調整した後、遠心分離した。
実施例20の加水分解条件; 6N塩酸で9}12.0に調整,95゜Cで30分加熱
加水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0に再
調整した後、遠心分離した。
実施例21の加水分解条件: 6N塩酸でpH3.0に調整,95゜Cで30分加熱加
水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpl+7.0に再
調整した後、遠心分離した。
実施例22の加水分解条件; 6N塩酸でpH4.0に調整,95゜Cで30分加熱加
水分解し、5Nカセイソーダ水溶液でpH7.0に再調
整した後、遠心分離した。
第7表 実施例 分子量分布 E.colj生育 7 8 9 10 1l 12 l3 14 15 11000(622),900(37Z)11000(
95χ) 11000(12χ),400(80χ)40000(
51X),10000(30%)8000(IOX),
300(7χ) 40000(60χ),10000(33χ)8000
(92χ) 8000(18%),300(80X)150000(
762),30000(11%)500(IOX) 150000(88X) ± ± ー;全く生育せず 士;僅かに生青 く発明の効果 〉 本発明の天然物であるκ−カラギーナンの酸加水分解物
は、食品に多い中性域のpHあるいはそれ以下の酸性域
のpHでも充分な抗菌力を有する広範囲のpH域におけ
る抗菌剤の有効成分となり得、また無味,無臭で食品の
風味に影響を与えることのない抗菌剤となり得る。さら
に本発明によりキトサンを用いた場合にみられる蛋白反
応性による抗菌力の低下という欠点もなく、蛋白質食品
でも充分使用可能な極めて優れた抗菌剤を提供できる。
さらにまた本発明で酸加水分解によるκ−カラギーナン
加水分解物の有する抗菌力は、E.coli+M.Iu
teus,S.lique.に対し特に有効であるが、
その中でも大腸菌(E,coli)に対する抗菌力につ
いては、特に食品産業界における衛生指針の一つに大腸
菌陰性という項目を必ず採り入れていることからκ−カ
ラギーナン酸加水分解物の抗菌作用を見出した本発明の
工業的使用によりE,coliの汚染を嫌う食品に対し
て大腸菌陰性という条件を満たしたものを消費者に提供
でさることになり、極めて有用であるといえる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸加水分解によるκ−カラギーナン加水分解物を
    有効成分とすることを特徴とする抗菌剤。
  2. (2)κ−カラギーナン加水分解物が少なくとも分子量
    350,000〜500の範囲である請求項第1項記載
    の抗菌剤。
  3. (3)酸加水分解をpH5以下の酸性域で行うことを特
    徴とする請求項第1項記載の抗菌剤。
  4. (4)酸加水分解物であるκ−カラギーナン加水分解物
    を有効成分とする工業的抗菌剤としての使用。
JP30993289A 1989-11-29 1989-11-29 カラギーナンの酸加水分解物を有効成分とする抗菌剤 Pending JPH03170406A (ja)

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