JPH0316823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば紙器製造工程において打抜か
れた製品ブランクを順次所要厚さに整列積層し、
これを取り出すようにしたスタツキング装置に関
するものである。

〔従来の技術〕

従来、紙器（カートン）に製造においては、印
刷された紙を所要型によつて断続的に切込みを施
こし、これを所要枚数積層してハンマー等を使用
して人手による製品ブランクのバラシ作業、若く
は自動化した型抜機によりバラシ作業が行なわれ
ているが、バラシ作業後の製品ブランクの処理は
人手によつて積み重ね、これを次工程に運搬する
手段が採られている。しかしこれは極めて非能率
的で、紙器製造工程における隘路となつている。

一般にスタツキング装置（荷積装置）としては
例えば搬送用パレツトに対する一段分の製品を予
め走行台上に配列し、これをパレツト上部に移行
し、製品をストツパにより係止し、走行台を引き
抜き製品をパレツト上に落下供給し、これを繰り
返してパレツト上に多段に製品を積み重ねる方式
がある（例えば実開昭52−45981号）。しかしこの
構造によるときは、走行台上に製品を配列するの
に手数を要する等の問題がある。このため供給用
コンベアに所定数の製品を順次配列する機能を備
え、パレツトに積み重ねる一段分の製品を配列し
てスライド板上に移し、このスライド板を引き抜
くことによりパレツト上に落下供給する手段も試
みられている（例えば特開昭51−68076号、特公
昭46−9011号）。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記方法によるときは、供給コンベア（物品供
給部分）の構造が複雑大型となると共に、スライ
ド板の引き抜きに際し複数列の製品を挾持するこ
とは困難であり、したがつて製品は一端から落下
し荷崩れを生ずるおそれがある。

本考案はかかる点に鑑み、送り込まれる製品ブ
ランクを一列づゝパレツト上に供給して該パレツ
ト上に所定列を並列して一段分の配列とし、これ
によりパレツトへの供給時の製品の把持を確実と
し、荷崩れを防止することを目的とする。

〔問題点を解決するめの手段〕

上記目的を達成するための本考案のスタツキン
グ装置は、型抜機から一列状に送り出される多数
積重ねた製品ブランクの所要個数を受け入れるロ
ーラ式搬送コンベアと、このコンベア上の所定個
数の製品ブランクを把持する把持装置と、コンベ
アの下方に配備される昇降式テーブルとを備え、
上記コンベアは製品ブランク供給方向に対し直角
に横方向の退避位置へ移行可能に設けられ、把持
装置は上記コンベア上に並んだ所定個数の製品ブ
ランクを把持する長さを有し、かつコンベア上の
移行と反対側に設けられるストツパと、コンベア
を挟んでストツパに対向して設けられる支持部材
とよりなり、支持部材はコンベア上の製品ブラン
クをストツパ側に押圧挟持すべく往復移行可能に
取り付けられ、昇降式テーブルは製品ブランク供
給方向に対し直角方向に移動可能に設けてなり、
コンベア上の一列に並んだ製品ブランクの所定個
数を支持部材によりストツパ側へ移行挟持と、コ
ンベアの横方向退避位置への移行に伴い製品ブラ
ンクを直接昇降式テーブルへの供給並びに昇降式
テーブルの受け入れた製品ブランクの幅長の方向
へ移行し、次に供給される製品ブランクを隣接載
置し、これを繰り返し一段分を構成すべく、上記
ストツパ、コンベア並びにテーブルを関連作動す
るようにしたものである。

〔作用〕

順次供給される製品ブランクＷの所定数をロー
ラ式コンベア２１上に蓄積したとき、支持部材３
５により製品ブランクＷをストツパ３１側に押し
付け、ストツパ３１と協同して製品ブランクＷを
挟持する。次いでコンベア２１を横方向に移行
し、挾持をゆるめて製品ブランクＷを下方に位置
する昇降式テーブル４に載置されるパレツト４２
上に落下供給する。しかる後コンベア２１及び支
持部材３５を移行し、同時に昇降式テーブル４は
製品ブランクＷの幅長を横方向に移行し、次に供
給される製品ブランクＷを上記供給された製品ブ
ランクＷに隣接して供給し、複数列を並列する。

〔実施例〕

図において、１は型抜機Ａに対設された供給コ
ンベアを示し、型抜機Ａにおいて所要枚数積層し
て打抜かれた製品ブランクＷは適宜手段にて上記
供給コンベア１上に繰り出され、該コンベアによ
りスタツキング装置Ｂに送り込まれる。

スタツキング装置Ｂは、前記供給コンベア１に
対設されるローラ式搬送コンベア装置２と、該コ
ンベア装置上の製品ブランクＷを把持すべき把持
装置３と、上記コンベア装置２の下方に配備され
る昇降式テーブル４とを主体として構成される。

搬送コンベア装置２は、多数のローラを並設し
たローラ式コンベア２１を、フレームＦに取り付
けられた案内軌条２３に沿つて摺動自在に支持せ
しめ、エアシリンダ２４により略々ローラ幅を横
方向即ち退避位置に移行せしめるようにしたもの
である。

把持装置３は、上記ローラ式コンベア２１の所
定位置、すなわちコンベア１の対向位置にあると
き、該コンベア２１上の製品ブランクＷを把持
し、コンベア２１の横方向の移行に際し、追随移
行を阻止するようにしたもので、上記ローラ式コ
ンベア２１の移行方向と反対側に位置するストツ
パ３１と、該ストツパ３１の反対側に位置する支
持部材３５とよりなり、ストツパ３１は、昇降用
シリンダ３２によりフレームＦに沿つて昇降自在
に移行されるストツパ扞３３にストツパピン３４
を設けて成るもので、該ピン３４は、少なくとも
前記積層された製品ブランクＷの高さを有する長
さとし、且つ該ピン３４は図示の如く上記夫々の
ブランクＷに対し、２個若くはそれ以上を対設す
る如く適宜間隔を存してストツパ扞３３に取り付
けられており、昇降用シリンダ３２は、上記ピン
３４を少なくとも製品ブランクＷの高さ以上に昇
降するストロークを有せしめる。

支持部材３５は、フレームＦに適宜手段（図示
せず）にて水平方向に往復移行可能に支持される
支持扞３６と、該扞３６を往復移行させるための
挾持用シリンダ３７と、上記支持扞３６に取り付
けられる支持ピン３８とより成るもので、支持ピ
ン３８は前記ストツパピン３４に対向して設けら
れる。

尚該支持ピン３８及び前記ストツパピン３４
は、いずれもローラ式コンベア２１の各ローラ間
に延長して設けられ、製品ブランクＷの最下部ま
で確実に保持せしめるようになすものである。

昇降式テーブル４は、周知の昇降手段を具備
し、昇降台４１を油圧その他の手段にて昇降せし
める型式のテーブルであつて。パレツト４２を備
え、下部基台４３にはガイド４４を下面に取り付
け、上記ローラ式コンベア２１に対し直角方向に
配備された走行軌条４５に添つてフレームＦの横
方向に移行せしめるようにしたもので、走行軌条
４５の両側に取り付けたプーリ４６，４７に懸架
されるロープ４８の両端を基台両端に止着し、駆
動装置４９を具備せしめる。

パレツト４２は、製品ブランクＷを縦横方向に
所定整数列保持せしめる大きさを有するもので、
駆動装置４９によるテーブル４の移行と、テーブ
ル自体の昇降運動によりパレツト４２の所定位置
をローラ式コンベア２１の下方適所に位置せし
め、製品ブランクＷを受け取るようにしたもので
ある。

図中５０はテーブル４を取り出し位置に移行し
たときの位置規制用のリミツトスイツチ、５１は
該リミツトスイツチに対し下部基台４３に設けら
れた当接片である。

次にその作動要領を第４図について説明する。
型抜機Ａにおいて所定枚数を重積された素材から
製品ブランクＷを抜取、適宜手段により供給コン
ベア１に送り出し、該コンベア１により列をなす
製品ブランクＷをスタツキング装置Ｂのローラ式
コンベア２１側に送り出す。

送り出された所定数（図例では４個）を一列と
する製品ブランクＷがローラ式コンベア２１上に
整列されたとき、即ち所定数の受け取りが完了し
たとき、所定位置に設定された光電式スイツチ等
のセンサー（図示せず）の作動により上記供給コ
ンベア１よりの送り込みが停止される。同時に把
持装置３の挾持用シリンダ３７を作動し、支持扞
３６を押し進め、支持ピン３８により一列の製品
ブランクＷをストツパピン３４側に移行し、両ピ
ン３４，３８にて製品ブランクＷを挟み込む。尚
この場合、夫々のピンは予め製品ブランクＷの形
状に合わせて出入りを調整しておく。（ｂ図）。

製品ブランクＷの保持完了に伴い、ローラ式コ
ンベア２１はエアシリンダ２４により、支持部材
３５側の退避位置に後退し、該コンベア２１の下
方において所定位置まで上昇待期されるパレツト
４２、或は該パレツト上に既に載置された製品ブ
ランクＷ上に移行載置される。（ｃ図） 載置されると同時に、製品ブランクＷを挾持し
ていたストツパ３１は作動し、ストツパピン３４
は昇降用シリンダ３２により上方に、又支持部材
３５の支持ピン３８は挾持用シリンダ３７により
後方に移動される。（ｄ図） 尚図中ストツパ３１の昇降用シリンダ３２の取
付位置が第２図と異なつているが、図面を明確な
らしめるため上方に取り付けて示してある。スト
ツパ３１、支持部材３５の作動が完了し、支持ピ
ン３８が旧位置に復し、ストツパピン３４が製品
ブランクＷより上方に引き揚げられたとき、昇降
式テーブル４をストツパ３１の配備方向（図の左
方向）に製品ブランクＷの幅の長さを移動し、製
品ブランクＷの移動が完了したとき、光電式スイ
ツチ等のセンサー５２の作動により停止し、次の
製品ブランクＷの供給に備える。（ｅ図） テーブル４の移動が完了すると、ローラ式コン
ベア２１及びストツパピン３４は夫々旧位置に復
帰する。（ｆ図） 以上の動作を、所定のレイアウトに添つて繰り
返し、製品ブランクＷを一列づゝパレツト４２上
に供給し、かつ所定列を隣接して載置し一段を形
成する。

上記動作の完了に伴い、昇降式テーブル４を製
品ブランクＷの高さだけ降下せしめる。この降下
は例えば位置決定用の光電式スイツチ等のセンサ
ー（図示せず）を利用することが好ましい。

次いで前記動作によりパレツト４２上の整列さ
れた製品ブランクＷ上に一列づゝ製品ブランクＷ
を整列載置して次の段を形成し、これを繰り返し
て所要の高さに重積する。重積が完了したとき、
昇降式テーブル４を横方向に移行し、当接片５１
がリミツトスイツチ５０に当接した取り出し位置
に停止せしめ、フオークリフト等適宜手段にて次
工程に搬出する。

〔考案の効果〕

本考案によるときは、逐次供給される製品ブラ
ンクをコンベア上に一列に所定数蓄積し、把持装
置により同時に把持しコンベアを退避位置に移行
した後把持を解放し昇降式テーブルに載置される
パレツト上に供給し、次いで昇降式テーブルを供
給された製品ブランクの幅長を移行した後、次に
供給される製品ブランクを隣接して載置し、パレ
ツト上に多数並列して一段を形成するようしたか
ら、従来のスライド板を用いて供給する方法に比
しローラ式搬送コンベアから直接昇降式テーブル
に供給するようにしたから、荷崩れを生じること
がなく製品ブランクを昇降式テーブル上に供給す
ることができ、荷積み作業を能率的かつ簡素化を
計ると共に、前記荷崩れを防止することができる
から多段の積載が可能である等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はスタツキング装置全体の平面図、第２
図は第１図Ｘ−Ｘ線に沿う断面図、第３図は第２
図のＹ−Ｙ線に沿う断面図、第４図は作動説明図
である。 １……供給コンベア、２……搬送コンベア装
置、２１……ロール式コンベア、３……把持装
置、３１……ストツパ、３５……支持部材、４…
…昇降式テーブル、４２……パレツト、Ａ……型
抜機、Ｂ……スタツキング装置、Ｗ……製品ブラ
ンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 型抜機から一列状に送り出される多数積重ねた
   製品ブランクの所要個数を受け入れるローラ式搬
   送コンベアと、このコンベア上の所定個数の製品
   ブランクを把持する把持装置と、コンベアの下方
   に配備される昇降式テーブルとを備え、上記コン
   ベアは製品ブランク供給方向に対し直角に横方向
   の退避位置へ移行可能に設けられ、把持装置は上
   記コンベア上に並んだ所定個数の製品ブランクを
   把持する長さを有し、かつコンベア上の移行と反
   対側に設けられるストツパと、コンベアを挟んで
   ストツパに対向して設けられる支持部材とよりな
   り、支持部材はコンベア上の製品ブランクをスト
   ツパ側に押圧挟持すべく往復移行可能に取り付け
   られ、昇降式テーブルは製品ブランク供給方向に
   対し直角方向に移動可能に設けてなり、コンベア
   上の一列に並んだ製品ブランクの所定個数を支持
   部材によりストツパ側へ移行挟持と、コンベアの
   横方向退避位置への移行に伴い製品ブランクを直
   接昇降式テーブルへの供給並びに昇降式テーブル
   の受け入れた製品ブランクの幅長の横方向へ移行
   し、次に供給される製品ブランクを隣接載置し、
   これを繰り返し一段分を構成すべく、上記ストツ
   パ、コンベア並びにテーブルを関連作動すること
   を特徴とするスタツキング装置。