JPH0316229Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は多芯コードを保持するコネクタプラグ
コードの改良に関するものである。

（従来の技術） 従来のこの種のコネクタプラグコードとして
は、例えば第２図に示すようなものがある。この
コネクタプラグコード１は多芯コード２の先端に
絶縁台３にインサート成形したピン４を半田付け
し、このピン４および絶縁台３を多芯コード２と
共にモールド成形による補助成形体５によつて覆
い、さらにこの補助成形体５、多芯コード２およ
び絶縁台３をモールド成形されるコネクタハウジ
ング６により被覆したものである。このように、
この種のコネクタプラグコード１は多芯コード２
のそれぞれをピン４に半田接続して絶縁台３にピ
ン４を貫通させるものであつたため、作業能率が
甚だ劣る欠点があつた。

（考案が解決しようとする問題点） このため、多芯コード２のそれぞれを圧着ター
ミナルに圧着接続し、この圧着ターミナルを絶縁
台に穿設したターミナル挿通孔に貫通させ、係止
する構造のコネクタが考えられるが、このコネク
タはそのハウジングの成形を圧着ターミナルを貫
通させた絶縁台を多芯コードと共にモールド成形
により被覆連結して行うようにしていたので、樹
脂材料が該ターミナル挿通孔を通過して圧着ター
ミナルの接続端子にまで流れて該接続端子の表面
に被膜が付着してしまうため、成形時に圧着ター
ミナルにボンドを塗布してターミナル挿通孔から
樹脂が流れ出ないようにしたり、成形条件をかえ
たりしなければならず作業が非常に煩雑であると
いう問題点があつた。

本考案は、これらの点に着目してなされたもの
で、圧着ターミナルを用いて多芯コードとの接続
の作業能率を高めると共に、ハウジング成形時に
圧着ターミナルのジヤツク接続端子側にモールド
樹脂が流れ出てその表面に被膜を付着させないよ
うにしたコネクタプラグコードを提供せんとする
ものである。

（問題点を解決するための手段） そのため、本考案ではコネクタプラグコード
を、多芯コードを圧着接続する複数のターミナル
が各別に貫通するターミナル挿通孔が穿設され、
前記ターミナル先端のジヤツク接続端子を囲むジ
ヤツク接続部を備えた中ケースと、この中ケース
内に挿嵌され、該中ケースのターミナル挿通孔を
貫通しているターミナルが各別に圧入されるター
ミナル圧入孔を有するスペーサと、一体成形によ
り形成されて前記中ケースをジヤツク接続部を除
いて被覆するハウジングとで構成したものであ
る。

（作用） このように構成された本考案のコネクタプラグ
コードによれば、ターミナルを貫通させた中ケー
スのジヤツク接続部に、ターミナルが圧入される
ターミナル圧入孔を有するスペーサを設けたこと
によつて、中ケースをそのジヤツク接続部を除い
て一体成形によるハウジングにより被覆してもタ
ーミナルのジヤツク接続端子に樹脂が付着するよ
うなことはなくなる。

（実施例） 次に、本考案の実施の一例を図面を参照しなが
ら説明する。第１図は本考案に係るコネクタプラ
グコードの一実施例を示す縦断正面図である。図
において、１０は多芯コード１１を取り付けた状
態のコネクタプラグで、多芯コード１１は中ケー
ス１２に穿設されたターミナル挿通孔１２ａを貫
通する圧着ターミナル１３に圧着接続されてお
り、中ケース１２のジヤツク接続部１２ｂにはタ
ーミナル圧入孔１４ａを有するスペーサ１４が挿
嵌されている。そして、このスペーサ１４のター
ミナル圧入孔１４ａには圧着ターミナル１３の先
端のジヤツク接続端子１３ａが圧入挿通されてい
る。１５は多芯コード１１と中ケース１２とを連
結するクランプにして、このクランプ１５の一端
には多芯コード１１を掴持する掴持部１５ａが形
成され、中間部には中ケース１２の上面を覆う覆
い部分１５ｂが形成され、他端には中ケース１２
の突起１２ｃに係合する透孔１５ｃを穿設した係
止部１５ｄが形成されている。また、クランプ１
５の覆い部１５ｂおよび係止部１５ｄはモールド
成形によりハウジング１６を成形する際の支持板
の役目をするもので、中ケース１２の上方はクラ
ンプ１５の覆い部１５ｂおよび係止部１５ｄによ
つて部分的に覆われることになる。さらに、ハウ
ジング１６は中ケース１２のジヤツク接続部１２
ｂを除いた部分および多芯コード１１の先端をモ
ールド成形樹脂によつて被覆して圧着ターミナル
１３を外部に対して絶縁している。

このように構成したコネクタプラグコードは、
先ず多芯コード１１を圧着接続した圧着ターミナ
ル１３のジヤツク接続端子１３ａを中ケース１２
のターミナル挿通孔１２ａに挿通する。次いでス
ペーサ１４を中ケース１２のジヤツク接続部１２
ｂ内に嵌込んで、そのターミナル圧入孔１４ａに
前記圧着ターミナル１３のジヤツク接続端子１３
ａを圧入するとともに、このスペーサ１４を図面
には表われない中ケース１２のジヤツク接続部１
２ｂ内に設けられた係止部に嵌合させる。次に、
クランプ１５の掴持部１５ａで多芯コード１１を
掴持すると共に、係止部１５ｄの透孔１５ｃを中
ケース１２の突起１２ｃに係合させ、多芯コード
１１を中ケース１２に連結する。次に、このよう
にして連結された多芯コード１１と中ケース１２
とを、中ケース１２のジヤツク接続部１２ｂを除
いてモールド成形によるハウジング１６で覆う。
これによつて、多芯コード１１の先端部および中
ケース１２の上方はハウジング１６によつて被覆
され、圧着ターミナル１３が外部から電気的に絶
縁されると共に、多芯コード１１とコネクタプラ
グ１０とが容易に断線しないように一体的に連結
される。このとき、クランプ１５の間隙よりター
ミナル挿通孔内に浸入したハウジング１６を構成
するモールド成形樹脂材料はスペーサ１４の作用
によつてジヤツク接続端子１３ａにまで漏出する
ようなことはない。

（考案の効果） 本考案は以上のように構成され、多芯コードを
圧着ターミナルに圧着接続し、この圧着ターミナ
ルを中ケースおよびスペーサを貫通させ、かつ中
ケースの上方および多芯コードの先端部をモール
ド成形樹脂により構成されるハウジングで被覆す
るようにしたので、圧着ターミナルと多芯コード
との接続の作業能率を高めると共に、圧着ターミ
ナルのジヤツク接続端子はスペーサのターミナル
圧入孔でガタツキなく保持されるため各ジヤツク
接続端子相互は高い寸法精度で整列され、さら
に、前記スペーサの作用によつて、ハウジング成
形時における圧着ターミナルのジヤツク接続端子
部にモールド成形樹脂材料が流れ出ることを完全
に防止できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコネクタプラグコードの
一実施例を示す縦断正面図、第２図は従来のコネ
クタプラグコードを示す縦断正面図である。 １０：コネクタプラグ、１１：多芯コード、１
２：中ケース、１２ａ：ターミナル挿通孔、１２
ｂ：ジヤツク接続部、１３：圧着ターミナル、１
３ａ：ジヤツク接続端子、１４：スペーサ、１４
ａ：ターミナル圧入孔、１６：ハウジング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多芯コードを圧着接続する複数のターミナルが
   各別に貫通するターミナル挿通孔が穿設せれ、前
   記ターミナル先端のジヤツク接続端子を囲むジヤ
   ツク接続部を備えた中ケースと、この中ケース内
   に挿嵌され、該中ケースのターミナル挿通孔を貫
   通している前記ターミナルが各別に圧入されるタ
   ーミナル圧入孔を有するスペーサと、一体成形に
   より形成されて前記中ケースをジヤツク接続部を
   除いて被覆するハウジングとを備えたコネクタプ
   ラグコード。