JPH0316013A - 面内磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記憶装置 - Google Patents

面内磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記憶装置

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JPH0316013A
JPH0316013A JP1231561A JP23156189A JPH0316013A JP H0316013 A JPH0316013 A JP H0316013A JP 1231561 A JP1231561 A JP 1231561A JP 23156189 A JP23156189 A JP 23156189A JP H0316013 A JPH0316013 A JP H0316013A
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博之 鈴木
Yoshihiro Shiroishi
芳博 城石
Sadao Hishiyama
菱山 定夫
Tsuguyuki Oono
大野 徒之
Shinan Yaku
四男 屋久
Yoshifumi Matsuda
松田 好文
Norikazu Tsumita
積田 則和
Masaki Oura
大浦 正樹
Takaaki Shirokura
白倉 高明
Noriyuki Shige
重 則幸
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、面内磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁
気記憶装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の面内磁気記録媒体用磁性層としては,例としてC
r,Mo.W,Nb,V等の単体金gc層もしくはCr
−V.Cr−Fe等の合金層を形l戊し、それを介して
Co−PL合金磁性層を形成したものや、特開59−8
8806号に見られるようにNi−P下地層上にGo−
Cr−Pt合金磁性層を形成したもの,更には特開昭6
1−246914号、特開昭61−253622号に見
られるようにアルミニウム合金基板上にアルマイト下地
層を形成し、それを介してMo,V及びWの少なくとも
1種3〜15原子%もしくは,C r 3 〜2 0原
子%と、P t + R h t R u t R e
 +Pd,Ir等の貴金属元素3〜15原子%と、残部
C0 75原子%以上とから成るCo基合金磁性膜を形
成したもの等が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記Ni−P下地層にCo−Cr−Pt磁性層を形成し
,た磁気記録媒体は耐食性と磁気特性の改善を意図した
ものであるが、特開昭59−88806に述べられてい
るように面内の保磁力角形比S*は0.7〜0.9であ
るが、面内保磁力Hcは500〜工2000eを狙った
ものの実際には550〜8 5 0 0 eと低い。一
方、特開昭62−257617(USP4654276
)や特開昭62−257618 (USP465249
9)に述べられているように膜厚50nm程度のCr−
V下地tW下地等の非磁性下地にC・一P5磁性層を設
けると面内保磁力Heは1 2000e以上に高くでき
るが、このように面内保磁力Hcを高くすると保磁力角
形比S*も増大し0.9以上と大きくなる。本発明者ら
による研究によれば保磁力と保磁力角形比を高くすれば
高密度での再生出力は高くなるが、同時にノイズも大き
くなり、出力ノイズ比の点で必ずしも有利ではないこと
が明らかになった。特にノイズという観点からすれいう
問題があった。したがって,優れた記録再生出力特性を
有する而内磁気記録媒体を得るには、これら両者の相反
する磁気特性を同時に満足させることが必須であり、面
内保磁力H c↓2000e以上、保磁力角形比S*0
.9以下、より望ましくは0.85以下を同時に満足さ
せることが当面の解決すべき課題である。なお,保磁力
角形比S*とは、磁化曲線の面内保磁力FIc点での接
線と、残留磁化Mr点でH軸と平行に引いた直線の交点
におけるHの値とHcの値との比(H/Ha)を言う。
それ故、本発明の第lの目的は、少なくとも12000
eの高い面内保磁力Heを有し、しかも保磁力角形比S
*が0.9以下より望ましくは0.85以下と小さく、
高密度において高いS/N比で記録再生でき、かつ耐食
性、耐摺動性に優れた高信頼性の面内磁気記録媒体を提
供することにある。第2の目的は上記第1の目的を達或
できる面内記録媒体の製造方法を、そして第3の目的は
上記第1の目的を達戊できる磁気記録媒体を用いた磁気
記憶装置を、それぞれ提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の目的は非磁性基板上に形成されたCr,Mo
,W,V.Nb及びSiから成る群から選ばれた少なく
とも1種の金属元素を含む非磁性金属下地層を介して、
Pt及びIrから成る群から選ばれた少なくとも1種の
第1の添加元素1〜35原子%と、Ti,Zr,Hf,
V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Ge及びSiから成
る群から選ばれた少なくとも1種の第2の添加元素■〜
l7原子%、より好ましくは3〜15J7K子%、ただ
しSiについては1〜40原子%より好ましくは2〜3
0原子%と、酸素0.1〜10原子%とを総量で2.2
〜50原子%奄含み、残部Coから成るCo基合金磁性
層を形威して成る面内磁気記録媒体により、達或される
。そして、第4図に示されるように、面内保磁力向上の
点から、上記非磁性金属下地層の膜厚は好ましくは15
0nm以上であり,より望ましくは200nm以上であ
る。この金属下地層を介して上記磁性層を形成すると、
磁性層の結晶配向性は基板面内或分が多くなるので面内
保磁力が向上する。さらに、磁性膜に比べて硬度の大き
な上記非磁性金属下地層を設けることで耐摺動信頼性を
高めることができる。また、非磁性金属下地層の膜厚は
600nmを超えると表面粗さの問題が大きくなり磁気
ヘッドの浮上性が劣化し、しかもコストも高くなるなど
の理由から600nm以下とすることが望ましい。上記
Co基合金磁性層のより好ましい組或は、前記第1の添
加元素を3〜131子%、更に好ましくは5〜9yA子
%とすることであり、前記第2の添加元素については、
3〜15原子%ただしSiについては、3〜15原子た
だしSiについては2〜30原子%含有することである
上記第2の添加元素について更に詳述すれば、上記群の
うち、特にCr,Mo,W,Ge及びSiの選択が好ま
しく、これら元素の少なくとも1lが必須威分として含
有されることが望ましい。
つまり、上記第2の添加元素をCr,Mo,W,Ge及
びSiから戒るA群と、Ti,Zr,Hf,V,Nb及
びSiから戒るB群とに分類したとき、A群から選ばれ
た少なくとも1種とB群から選ばれた少なくともl種と
を同時に含むか、もしくはA群から選ばれた少なくとも
1種を必須戊分として含むことである。特に、A群の添
加元素をCrとSiとすることが望ましい。好ましいA
群の添加量は、前述のとおり3〜15原子%ただしSi
については2〜30原子%、B群の添加量は1〜15原
子%である。
なお、上記非磁性金属下地層を構成するCr,Mo.W
,V,Nb及びSiから成る群がら選ばれた少なくとも
1種の金属元素と共に、Ti,Si,Ge,Cu,Pt
,Rh,Ru,Re,Pd及び酸素から成る群から選ば
れた少なくとも1種の元素を含有せしめることもできる
。この場合.Ti,Si,Ge及びCuから成る群から
選ばれた少なくとも1種の元素の好ましい含有量は1〜
30原子%、同じ<Pt,Rh,Re及びPdから成る
群から選ばれた少なくとも1種の元素の好ましい含有量
は0.01〜{0原子%、そして酸素の好ましい含有量
は0.1〜10原子%である。
これにより、面内保磁力角形比S * 0.8 5以下
、好ましくは0.85〜0.4、より好ましくは0.8
1〜0.6、面内保磁力Hcl2000e以上、より好
ましくは少なくとも15000eを有する特性が達威さ
れ、耐食性、S/N比の点で優れた磁性層と成る。さら
に上記Co基合金磁性層に適量のNi.AQなどを添加
すれば、耐食性は劣化するがS/N比を向上させること
ができる。
上記第2の目的は、非磁性基板上に物理蒸着法によりC
r.Mo,W,V,Nb及びSiから成る群から選ばれ
た少なくとも1種の金属元素を含む非磁性金属下地層を
介して、Pt及びIrから成る群から選ばれた少なくと
も1種の第1の添加元素1〜35原子%と、Ti,Zr
,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,G’e及び
Siから成る群から選ばれた少なくとも1種の第2の添
加元素1〜17J)7t子%,より好ましくは3〜工5
原子%、ただしSiについては1〜40原子%より好ま
しくは2〜30原子%と、酸素0.1〜10原子%とを
総量で2.2〜50原子%参含み、残部Coから成るC
o基合金磁性層を*iの酸素ガス含有雰囲気下で、それ
ぞれの金属元素を含むターゲットを用いてスパッタリン
グ法により形成する工程、及び保護膜を形成する工程を
有して成る面内磁気記録媒体の製造方法により、達或さ
れる。
そして,好ましくは、上記非磁性金属下地層を形戒する
工程の前段に、予め例えばNi−Pメッキ膜等の非磁性
メッキ膜下地層を形成する工程を付加することが望まし
い。非磁性金属下地層及びCo基合金磁性層の成膜法と
しては、スパッタリング法、蒸着法、メッキ法、イオン
ビーム蒸着法r,Mo,W,V,Nb及びSiから成る
群から選ばれた少なくとも1種の金属元素を含む非磁性
酸素から成る群から選ばれた少なくとも1種の元素を含
有せしめることもできる。この場合、Ti,Si,Ge
及びCuから成る群から選ばれた少なくとも1種の元素
の好ましい含有量は■〜30[子%、同じ<Pt.Rh
,Ru,Re及びPdから成る群から選ばれた少なくと
も1種の元素の好ましい含有量は0.01〜10原子%
、そして酸素の好ましい含有量は0.1〜10原子%で
ある。
更にまた、上記Co基合金磁性層のより好ましい形成方
法としては、前記第工の添加元素を3〜13原子%,更
に好ましくは5〜9原子%とすることであり、前記第2
の添加元素については、3〜15原子%ただしSiにつ
いては2〜3oyK子%含有せしめることである。
上記第2の添加元素について更に詳述すれば、上記群の
うち、特警Cr,Mo,W,Ge及びSiの選択が好ま
しく、これら元素の少なくともl種を必須或分として含
有せしめることが望ましい。つまり、上記第2の添加元
素をCr,Mo,W.Ge及びSiから成るA群と、T
i+Zr+Hf,V,Nb及びSiから成るB群とに分
類したとき、A群から選ばれた少なくとも1種とB群か
ら選ばれた少なくとも1種とを同時に含有させるか、も
しくはA群から選ばれた少なくとも1種好ましいA群の
添加量は、前述のとおり3〜15原子%ただしSiにつ
いては2〜30原子%、B群の添加量は1〜15原子%
であり、かかる組成を満足するようスパッタリング条件
等を設定して戊膜することである。
上記スパッタリング法による磁性層の形成工程において
は、下地基板を加熱維持した状態で形成することが望ま
しく、実用的には上OO〜350℃が好ましい。350
℃を超えると下地基板と磁性層が反応してしまい、一方
100℃より低い温度では眉間化合物ができ易く保磁力
角形比が異常に大きくなり好ましくない。なお、磁性膜
を形成する前工程として、下地基板表面を一般にテクス
チャ加工と呼ばれている加工技術等で予め化学的、物理
的な手段で溝状、不規則溝状、もしくは島状などに粗面
加工しておくことが好ましい。例えば層の結晶粒が磁気
ヘッド走行方向に結晶配向し、ヘッド走行方向の角形比
、保磁力等の磁気特性が著しく改善されるので特に好ま
しい。また、このテクスチャ加工は磁性層形成時の基板
加熱と相応して磁気特性の向上に寄与する。特に、不規
則溝状、島状の粗面状態の場合にはCSS特性が著しく
向上するので好ましい。
上記第3の目的は、第10図(a)および第10図(b
)にその一例を示すような、磁気記録媒体21と、これ
を回転関動する駆動部22と、磁気ヘッド23及びその
岨動手段24と、磁気ヘッドの記録再生信号処理手段2
5とを有して成るれる。
〔作用〕
本発明において、非磁性基板上に設けられたCr,Mo
,W,V,Nb及びSiから成る群から選ばれた少なく
とも1種の金属元素の単体もしくは合金からなる非磁性
金属下地層は、その表面に形威されるCo基合金磁性層
の磁気特性に太きな影響を及ぼし、磁性層と密接な関係
を有する。
即ち、この非磁性金属下地層は、休心立方構造をとり基
板上に(110)配向しやすい。そして,この上に形成
される磁性層が容易にエビタキシャル戊長ずる結果、磁
気異方性の面内或分が大きくなる。このように、非磁性
金属下地層は磁性層の面内保磁力Hcを大きくする作用
を有する。
ここで、第9図(a)および第9図(b)は各々本発明
の一実施例の面内磁気記録媒体に対するX線回折線パタ
ーンおよび磁性層と下地層の配向性、結晶性を示す図で
ある。すなわち、3.5′φの強化ガラス基板(表面を
化学エッチ処理で粗らTi組戒を1〜30at%と変え
た、CrTi合厚50nm).C保護yI(膜厚30n
m)を連続してDCスパッタリング法で形成した。
同図(b)に示すように、CrTi下地層の膜厚が0.
05μmよりも小さいとCrTi膜は(l O O)配
向が主であるが、0.1 5 μm(150nm)より
も大きくなると、急激に(110)配向戊分が多くなり
、これに伴ってC o C r p’&s’ i磁性膜
もエビタキシャル的に(↓011)配向するようになる
。CrTi下地層を設けることで、CoCrPtSiの
磁気異方性の主軸であるC軸が面内に存在する(1 0
 1 0)配向も同時に発生する。このように、CrT
i下地層を設けることで、CoCrPtSiのC軸が面
内方向戊分を持つ(1 0 1 1)及び(1010)
配向することにより、高保磁力化しているのである。な
おここで,磁性層中の酸素含有量は2at%であった。
なお、第9図(a)および第9図(b)に示した関係は
CoCrPtSiとCrTiに限るものではなく、本発
明の他の構成のものについても成り立つ。そして、この
非磁性金属下地層の膜厚は保磁力角形比S本と面内保磁
力Hcとの関係にも大きな役割を果たす。以下、第4図
を用いて説明する。
第4図は、非磁性ディスク基板上に、周知の技術により
Ni−Pメッキ層を形威し、この基板上に本発明の非磁
性金属下地層(この例ではCrを代表例とした)及び磁
性層(この例ではGo,。Crエ。Ptエ。を代表例と
した)を基板温度向上することにより磁気特性が飛躍的
に改善されると共に、これら複合膜の総合的な強度が向
上するため耐摺動性も向上し好ましい。しかし、下地層
膜厚が600nmを超えると磁性膜表面の凹凸が大きく
なり、さらに下地層を形成している非磁性金属が異常成
長しやすく、それに伴い磁性層表面の粗さが大きくなり
磁気ヘッドの浮上性が劣化し、またコストも高くなるの
で好ましくなくを示した特性曲線図である。なお,試料
における磁性膜の膜厚は、75nmと一定に固定した。
ここで磁性膜中の酸素濃度は2at%であった。同図か
ら明らかなように下地層膜厚が150nm付近から急激
に大きな変化を示し、面内の保磁力角形比S*が0.8
5以下に低下する傾向において面内保磁力Haは120
00e以上となり,さらに膜厚が200nmを超えると
S*は0.8以下、Heは1 5 0 0 0 e以上
となり、より高密度で高いS/N比の記録再生が可能と
なる。このように下地層膜厚が大きくなると下地層の結
晶配向性がはL 5 0 〜6 0 0 n m、より
好ましくは200〜450nmである。なお、面内の保
磁力角形比S*と磁気記録媒体のノイズとの関係につい
ては、第7図に示す特性曲線図のとおりである。S本が
0.85を超えると急激にノイズは増大し好ましくない
.また.S本が0.4より小さくなると、再生出力波形
が歪むため実用的なS*は0.85〜0.4、より好ま
しくは0.81〜0.5、更に好ましくは0.75〜0
.6となる。
ここでCr,Mo,W等の上記非磁性金属下地層中に酸
素を0.1〜10原子%含有せしめると、この上にエビ
タキシャル的に或長ずる磁性膜の結晶粒が1 0 ’O
 n m以下に小さくなり、ノイズが低下するので特に
好ましい。ただし酸素含有量が10原子%を超えると、
このエビタキシャル戊長が著しく阻害され保磁力が劣化
してしまうので好ましくない。また、上記非磁性金属下
地層に含有させるT x r S I I G e H
 C u ,P & I R u tRh,Re及びP
dから成る群から選ばれた少なくとも1種の元素は、酸
化添加の場合と同様に下地層の結晶粒を微細化でき、そ
の上に形成される磁性層の保磁力角形比を0.85以下
とすると共に、ノイズを低減できるので好ましい。さら
にこの場合には第9図(a)および第9図(b)に示し
たように、下地層の結晶粒配向性も高まりまた、第1上
図に示すように面内保磁力さらには出力向上の効果が大
きいので特に好ましい。実用的に好ましいこれら元素の
添加量について述べれば、前述のとおりTi,Si,G
e,Cuの群は1〜30fJK子%、Pt,Ru,Rh
.Re及びPdの群は0.0 1〜10原子%であり、
少なければ効果が不十分であり、多すぎればエビタキシ
ャル或長が阻害され、面内保磁力が劣化もしくはS*が
高くなりすぎるなど磁気特性が劣化することから過剰な
添加は好ましくない。
非磁性下地金層を形成する前工程として、Ni−p等の
基板下地表面を略ヘッド走行方向に沿って微細な傷が入
るように加工し、走行方向の中心線平均面粗さRaを1
〜10nm、これに直角方向のRaを2〜30nmとす
ることで、ヘッド走行方向の面内保磁力を半径方向のそ
れよりも大きくすることができ、出力を1〜2割高くで
きるので特に好ましい。これは、非磁性下地金i層が下
地形状に倣って戒長ずるいわゆるグラフォエピタキシャ
ル効果にあるものであることが、SEM等のa察で明ら
かになった。直角方向のRaについては2nm以上でな
いと効果は小さ<.30nmよりも大きくすると耐摺動
性が劣化するので好ましくない。
次に、Co基合金磁性層の組成と磁気特性にっいて述べ
る。先ず、Coを主或分とする組或に含有するPt及び
Irから成る群から選ばれた少なくとも1種の第lの添
加元素(1〜35原子%)これも面内の保磁力角形比S
*と同様にTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,
Mo+ W,Ge及びSiから成る群から選ばれた少な
くとも1種の第2の添加元素(1〜17原子%、より好
ましくは3〜15原子%、ただしSiについては1〜4
0原子%より好ましくは2〜30原子%)と、酸素(0
.1〜10原子%)との共存下における相互作用で発揮
されるものであり,それぞれの添加元素単独の作用とし
て発揮されるものではの添加元素(Pt,Ir)のみを
添加すると一般に高保磁力になり易い。しかし、これら
の組合せだけでは安定に10000e以上の保磁力を得
ることは困難であり、しかもノイズが大きく、高いS/
N比は得られにくい。これに対し本発明者らは、Coに
上記第1の添加元素と上記第2の添加元素とを同時に添
加し、酸素ガス含有放電ガス雰囲気下で、戒膜すると、
面内保磁力H c、結晶配向性が高く、高記録密度でも
高S/N比の磁気記録媒体が得られることを見出した。
これはcoに第2の添加元素が添加され,スパッタリン
グ法による或膜時の放電ガス雰囲気中に酸素ガス或分が
含有されていると、酸素の助けを借りてこの第2の添加
元素が結晶粒界や結晶粒内に偏析し、結晶粒間の相互作
用が低減されると共に結晶配向性も向上するため、結果
として磁気記録媒体のノイズが低下するというものであ
る。一方、第1の添加元素を用いないで第2の添加元素
のみを用いた場合には、面内保磁力Hcが低下するので
出力も低下し易い。しかし、本発明のように第1,第2
の添加元素を酸素と共に同時に添加すると,第↓2図に
示すように面内保磁力Heも高くなるので、第1の添加
元素(Pt,Ir)のみを単独に添加した場合に比べて
ノイズが少なく、結果として高いS/N比が得られる。
第12図に示した実施例の試料は、磁性層が膜厚65n
mのCo−15at%Cr−7at%Pt−3at%S
iであり、Cr下地層は膜厚350nm.C保護層は膜
厚40nmである。
(酸素含有量Oat%の試料は比較例である。)この時
、磁性膜中の酸素含有量は0.1原子%以上が望ましい
。磁性膜中の酸素含有量が10原子%よりも増大すると
著しく酸化が進行し、飽和磁化の値が小さくなると共に
、面内保磁力も低下し、再生出力の低下が著しいので好
ましくなく、実用上0.1〜10原子%とすることが望
ましい。上記磁性膜中の酸素含有量の調整は、例えばス
パッタリングの戒膜法による場合には、Ar等の放電ガ
ス雰囲気中の酸素ガス分圧を調整することにより任意値
に設定できる。
以上、各添加元素の作用及び有効量について述べたが、
これら酸素も含めた添加元素の総量は多くても50原子
%以下、つまり残部を構成するCo主或分が少なくとも
50原子%を有することが望ましい。
以下さらに作用について結晶学的な面から詳細に説明す
る。
非磁性基板上に、前述の非磁性金属下地層を介して磁性
層を形成すると、例えば酸素を0.1vol%含むAr
ガス中でスパッタリングにより或膜した場合には,第2
図に示すように第1の添加元素(この例ではPtを代表
例とした)の添加量が1〜35原子%で面内保磁力Hc
が1 2000e以上となる。これはPtをCoに添加
するとCo−Pt規則相を生じ、磁壁の移動がおさえら
れるためである。保磁力はPt添加量が13原子%で極
大となるが、結晶粒内でのCo−Pt規則相の出現と関
係して、Pt量が13原子%よりも多い磁性層と、それ
よりも少ない磁性層とでは,保磁力出現の機構が異なり
、Pt量がl3原子%以下の場合に特に動的な磁化反転
箋エムーズとなる。これに対応してPt量が13原子%
以下の記録媒体はオーバライト特性が特に高く、しかも
トラック幅方向の漏れ記録の効率、消去の効率が高く、
ヘッド記録再生時での位置ずれに対するマージンが広い
という効果がある。この効果はPt量が9原子%以下の
時に特に顕著であり、Pt量としては13原子%以下、
より好ましくは9原子%以下とすることが望ましい。
なお、ここでPtの増加と共に飽和磁化はゆるやかに減
少した6つまり、Ptを3原子%よりも多くすると飽和
磁化が減少し、ノイズも相対的に大きくなる傾向に有り
、第5図に示すようにS/N比はPt.fThが1〜3
%のときに特に高くなる。しかも.Pt,Irは高価な
貴金属であることから不要む多量の添加量はコスト的に
も好ましくなく実用的には上述のとおり、1〜3原子%
とすることがより望ましい。このPtのごとき第1の添
加元素を3原子%以上とする場合には、前述のようにP
t.Ir量を13原子%、より望ましくは9yK子%以
下としてオーバライト特性を向上せしめ、さらにCoを
75原子%以下とすることで耐食性を高めると共にノイ
ズを著しく低減することにより相対的にS/N比を高め
ることが望ましい。CoにPtのごとき第1の添加元素
と同時に添加する第2の添加元素としては、第2図に示
したCr,Mo,Wの他Ge,Siの群がとりわけ望ま
しいが、残りの群の’[’x,Zry Hf’+ Vv
Nb,Taについても有効であることは言うまでもない
。特にこれら残りの群の元素等が添加された4元磁性合
金の場合には、これら元素の酸化物あるいは水酸化物等
が表面や結晶粒界に優位的に偏析し第8図に示すように
3元合金に比べて耐食性が著しく向上するので特に好ま
しい。なお、同様にして形威したCo−20at%Si
−8at%Pt磁性膜.Co−10at%Ge−8at
%Pt磁性膜、及びCo−8at%Pt膜(比較例)の
、塩水噴震試験4時間後の残存磁化は、それぞれ0.8
5,0.82,及び0.75であった。つまり、この第
8図は、縦軸に腐食による劣化の程度を示す残存磁化M
s(t)/Ms(o)を、横軸に40℃の塩水噴霧試験
時間(hr)をそれぞれ示したもので、時間経過によっ
て残存磁化が低下しないものほど耐食性に優れているこ
とを意味している。本発明のこの4元系磁性合金におい
ては、Cr,Mo.We Ge,Si等をCo−Pt合
金に添加した3元合金の場合に比べTi,Zr,Hf,
V.Nb,Ta等がCr,Mo等との相乗効果によって
特に強固に結晶粒界及び結晶粒内に偏析するので、結晶
粒間の磁気的な相互作用が低減され記録密度特性、S/
N比がさらに改善されるのでより望ましい。第8図では
Co−Cr−Pt系磁性合金について説明したが、Mo
,W,Si,Geを用いた場合も同様である,耐食性、
S/N比改善の上からは、これら残りの群の少なくとも
1種の元素の添加量は1〜15原子%がより好ましい。
第3図は、Co−Pt系に第2の添加元素としてCrを
代表例として添加した場合の、Crの添加量とHcとの
関係を示したものであり、1原子%以上、特に3原子%
以上添加すれば面内保磁力は12000eよりも高くな
るので望ましい。
17i子%よりも多く添加すると飽和磁化が劣化するの
なで好ましくない。したがって、前述のとおける試料の
非磁性金属下地層は、いずれもCrを代表例としたもの
であるが、MotW+V+Nb,Taや、これらを主或
分とする合金など、その他のものであっても同様の結果
が得られるのは言うまでもない。
さらに磁性層中の酸素量について述べれば、上記第1お
よび第2の添加元素を含む本発明のCo基合金に酸素を
0.1〜10原子%含有させると、Cr,Mo,W等の
休心立方構造をとる非磁性金属下地層上においてもhc
p構造の面内(1010)配向((100)配向と略記
)だけではなく垂直i(O O O 1 )配向((0
01)配向と略記)或分も大きくなる。すなわち結晶学
的にいえば,第9図(a)および第9図(b)に示した
ようにCo基合金の002X線回折線強度と100X線
回折線強度との比が3よりも大きくなり、磁気的には,
基本的に面内異方性を有するが、垂直異方性戊分も付与
されCo基合金のC軸が実質的に等方的になり、前記第
4図に示したように非磁性金属下地層の膜厚が増加する
につれ面内の保磁力角形比S本が0.85以下、さらに
は0.8以下となる。これは第2の添加元素、例えばC
r,Mo,Wが酸素の助けを借りて粒界さらには粒内に
も偏析しやすくなり、結晶粒が微細化したり、垂直に配
向する結晶粒或分が大きくなることなどのためである。
このように垂直異方性が大きくなると磁化遷移移領域が
小さくなり、ノイズが低下することになるので好ましい
。なお、第2図、第3図に示した本実施例の磁性層中の
酸素濃度はそれぞれ1,1.5at%であった。
ここで,本発明の磁気記録媒体を、作動ギャップ近傍に
Co−Nb−Zr,Fe−AQ−Si,Ni−Fe等の
強磁性金属を設けたメタルインギャップタイプもしくは
薄膜形磁気ヘッドで記録再生したところ、第6図に示す
ようにディスク円周方向の面内保磁力Heを12000
e以上とすれば再生出力が格段に向上することが確認さ
れた。
上記面内保磁力Hcを1 5000e以上にすれば、さ
らに出力記録密度特性が向上するのでより好ましい。こ
こで,少なくとも磁極の一部を上記のように金属磁性材
料で4i1ff戊すると記録磁界が強くなるので、本発
明のような高保磁力の記録媒体には好適で、これを用い
て記録再生すれば効率が向上し、特に大容量の磁気記憶
装置が提供できるので好ましい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例工. 第1図は,本発明の一実施例となる磁気記録媒体の縦断
面図を示したものであり,図において、11はNi−P
,Ni−’P−W等の非磁性メッキAn合金,化学強化
ガラス等からなる非磁性基板,12.12’は前記基板
の両面に設けられたCr,Mo,W,V,Nb及びSi
から成る群から選ばれた少なくとも1種の休心立方構造
をとる単体あるいはこれらの元素を主或分とする合金、
さらにはこれら単体もしくは合金にT i* S i+
 G e +Cu,Pt,Rh,Ru,Re,Pd及び
酸素から成る群から選ばれた少なくとも1種の元素を含
有してなる非磁性金属下地層、13.13”は磁性層で
Pt及びIrから成る群力濱選ばれた少なくとも1種の
第1の添加元素1〜35原子%(以下.at%と略称)
と、’l’ i* Z t’ H H f r V +
Nb,Ta,Cr,Mo,W,Ge及びSiから成る群
から選ばれた少なくともl種の第2の添加元素1〜17
at%ただしSiについては1〜40at%と、酸素0
.1〜lOat%と、残部Coとから成るCo基合金層
、14.14’はC,B,B4C,Si−C,Co30
4tSl02#S i,N,,W−C,Z r−W−C
,Z r−Nb−N等からなる保護層であり,それぞれ
は以下に示す例のように形成される。
外径130mm.内径40mm、厚さ1.9mmのマグ
ネシウムを4wt%含むアルミニウム合金ディスク基板
の両面に厚み20μmのNi −1 2wt%Pメッキ
を施した後、さらに円周方向(ヘッド走行方向)に微綱
な凹凸を有し、その中心線平均面粗さが10nmになる
ように研磨して膜厚を15μmとした。この種の表面加
工を通称テクスチャ加工と称しているが、この基板を洗
浄後、RFマグネトロンスパッタ装置を用い、初期排気
を2X10−’Torrまで行なった後、或膜時の放電
雰囲気ガスとして0.2vol%酸素を含むAr、放電
ガス圧力を15mTorr、投入電力を1.6W/cn
T,基板温度を110゜Cとして下地層、磁性層、保護
層を連続して形成し、面内磁気記録媒体とした。非磁性
金属下地層には酸素を4at%含有するCr層を用い、
磁性層にはCo−15at%Cr−11at.%Pt合
金(ただし酸素3at%含有)を、保護膜にはカーボン
を用いた。また、保護膜の上にさらにパーフルオロアル
キルポリエーテル等の潤滑層を設けても良い。非磁性金
属下地層のCr膜厚を500nmと一定にして、Co−
15at%Cr−11at%Pt合金の膜厚を10〜9
0nmまで変化させたところ、第1表のような静磁気特
性が得られた。
第1表 C/Co−Cr−Pt/Cr膜の静磁気特性な
お,表中の( )内数値は非磁性金属下地層を設けない
比較例の特性値を示す。これら比較例から明らかなよう
に、非磁性金属下地層の存在は磁気特性の向上に重要な
役割を果たしており、保磁力角形比S本≦0.85なる
条件を十分に満足させつつ、面内保磁力Haはいずれも
15000e以上という優れた特性を示している。
そして、非磁性金属下地層のCr膜厚を50,100,
200,300および400nmとしても磁性層膜厚の
増加にともない保磁力角形比S本は上昇し、15nm以
上の磁性層膜厚があれば、より好ましい条件である0.
85≧S*≧0.6となった。ここで、保磁力角形比S
*は、ディスクの周方向すなわちヘッド走行方向及び半
径方向の値の平均値であり、面内保磁力Hcは、ディス
ク周方向の値である(以下、いずれの実施例及び比較例
も同じ)。NiPメッキAfl合金基板の替りに、化学
エッチ処理で表面に凹凸をつけた化学強化ガラス基板や
アルマイト処理AQ合金基板を用いても同様の結果が得
られた。
[比較例1] 磁性層の組或を、Co−20at%Ni−15at%P
tとし、磁性層の膜厚を90nmとじた他の実施例1と
同様に薄膜形威したところ、面内保磁力Heの値は86
00eであった。このように実施例1と同じ非磁性金属
下地層のCr膜を有しているにも拘らず、磁性層の組或
が異なることにより面内保磁力Haは大幅に低下した。
つまり、この比較例は本発明の第2の添加元素を含有し
ていないものである。
実施例2. 面内磁気記録媒体形成装置としてロードロック式のDC
マグネトロンスパッタ装置を用い、初期排気をIXIO
−’Torrまで行なった後、戊膜時の放ffi雰囲気
ガスとして酸素を0.lvol%含むAr、放電ガス圧
力を10mTorr、投入電力を1.6 〜4.8W/
a{、基板温度を150℃として膜厚400nmのCr
下地層、膜厚50nmで第2表に示す組成の磁性層を連
続して形成後、放電ガス圧力を3mTo r rとして
保護膜を形戒した他は前記実施例1と同様にして形成し
た。
なお、これらいずれの磁性層及びCr下地層中にも酸素
はlat%含有された。
第2表 磁性層の組威(その1) 第2表 磁性層の組或(その2) その結果、いずれの実施例も面内保磁力が14000e
以上であった。特に、面内保磁力を1 5 0 0 0
 e以上とした場合には磁性層の組成によらず出力半減
記録密度が3 5 kPCI以上となり、またこれらの
記録媒体の出力ノイズ比(S/N)は従来媒体のS/N
に比べ2 IIJ程度高かった。しかしながら、放電ガ
スとして0.1vol%酸素を含むArガスを用いて形
成した薄膜の面内保磁力が15000e以上あった合金
組或でも、り一クレートが大きい場合や窒素等を含有さ
せた場合には、面内保磁力が120008以下となり、
S/Nも低い場合があった。これらの媒体を0.OO1
mof2/QのNaNO,,0.1moR/QのNaC
Qを含む塩水を噴霧して酎食性を評価したところ、第2
の添加元素としてTi.Zr,Hf,Ta,Nbの少な
くとも1種を添加したものは、その他の合金に比べ2倍
以上高い耐食性を示した。特に試料Nα201〜206
.210〜215,22L及び223に示した4元合金
の場合には出力半減記録密度が40kPCI以上と最も
高く、オーバライト特性、耐食性ともに特に良好な特性
を示し、これらの中で最も好ましかった。
これ等4元合金の場合には、0.6Nの塩酸と、0.0
7Nの硝酸の工対1混液等で磁性膜をエッチングして組
或の偏析を調べると3元合金に比べて結晶粒内での偏析
が著しかった。非磁性金属下地層として.Crの替りに
Mo,W,V,Nb,Ta,Cr−Ti,Cr−W,C
r−Mo,Cr−Si,Cr−Pt,Mo−Ti,W−
V,V 一Si,Nb−Cr,Ta−Cr合金を用いて
も同様の結果が得られた。特にCr−20at%Ti.
Cr−20at%Si,Cr−1at%Pt,M o 
− 2 0 a t%Ti下地膜を用いた場合には最も
高いS/Nが得られた。いずれの下地層の場合にもCo
と下地層或分元素との金属間化合物は含まれていなかっ
た。
実施例3. 外径130mm、内径40mm.厚さ1.9mmのマグ
ネシウムを4%含むアルミニウム合金ディスク基板の両
面に厚み20μmのNi−12Wt%pメッキを施した
後、さらに円周方向に微細な凹凸を有しその中心線平均
面粗さが5nmになるように研磨して膜厚をl5μmと
した。この基板を洗浄後、RFマグネトロンスパッタ装
置を用い、初期排気を2X10’−’Torrまで行な
った後、戒膜時の放@雰囲気ガスとして0.5vol%
の酸素を含むArを,放電ガス圧力1SmTorr、投
入電力1.6W/aJ,基板温度を100℃として下地
層、磁性層、保護層を連続して形威し、面内磁気記録媒
体とした。非磁性金属下地層には、Crを用い、磁性層
には6at%の酸素を含有するC o − 8 a t
%Cr−3at%Ta−13at%Pt合金を、保護膜
にはカーボンを用いた。また、保護膜の上にさらにパー
フルオロアルキルポリエーテル等の潤滑層を設けても良
い。
非磁性金属下地層としてのCr膜厚を500nmと一定
にして、上記6at%の酸素を含有する磁性層C o 
− 8 a. t%Cr−3at%Ta−13at%P
t合金の膜厚を10〜90nmまで変化させたところ、
第3表のような静磁気特性が得られた。上記Cr膜厚を
100,150,200,300,400,600,7
00nmとしても同様の結果が得られた。しかし,C?
膜厚を100nmとした場合には、球面摺動強度が50
00回以下で、150nm以上の場合の1/t4以下と
極めて低く劣っていた。また、Cr膜厚を700nmと
した場合には、磁気ディスク腿動時におけるヘッドの浮
上量を0.25μm以下に+’Aられず好ましくなかっ
た。これに対してCr膜厚を600nm以下とした場合
には、浮上量は0.1μmまでつめられ、信頼性も格段
に向上第3表 C/Co−Cr−Ta−Pt/Cr膜の
静磁気特性実施例4. 面内磁気記録媒体形成装置としてロードロック式のDC
マグネトロンスパッタ装置を用い、初期排気をIXIO
−”Torrまで行なった後、或膜時の放電ガスを0.
05vol%の酸素を含むAr、放電ガス圧力を10m
Torr、投入電力を1.6〜4 . 8 W/cd、
基板温度を200℃として膜厚400nmのCr下地層
、膜厚50nmで第4表に示す組或の磁性層を連続して
形成後、放電ガス圧力を3mTorrとして保護膜を形
成した他は前記実施例3と同様に形成した。
その結果、いずれの試料も前記実施例3と同様に面内保
磁力H cは15000e以上であった。
面内保磁力H c 1 5 0 0 0 e以上のもの
は、出力半減記録密度が35kPCI以上となり、また
これらの媒体の出力ノイズ比(S/N)は、Co−Ni
合金を用いた従来の媒体のS/Nに比べ2割程度高かっ
た。特に試料N(1417〜421の磁気ディスクはオ
ーバライト特性が特に良好で、しかもトラック幅方向の
漏れ記録もしくは消去効率が最も高く、最も良好な位置
ずれマージンが得られた。磁気ディスクを0.6Nの塩
酸と0.07Nの硝酸でエッチングして偏析組織を透過
電顕,(TEM),SEM等で評価すると傘場4、試料
No417〜421,401及び415の磁気第4表 
磁性層の組戊(その工) ○.OO1mol/RのNaN○3、Q.1mo 1/
QのNaCQを含む塩水を噴霧して耐食性を評価したと
ころ、第2の添加元素としてTi,Zr,Hf,Ta,
V,Nbを添加したものは、その他の例えばCr,Mo
,W,Ge,Si等を添加した合金に比べ2倍以上高い
耐食性を示した。非磁性金属下地層として、Crの替わ
りにMo,W,V,Nb,Ta,Cr−Ti,Cr−W
,Cr−Mo,Mo−Ti,W−V,V−Si,Nb−
Cr,Ta−Cr合金を用いても同様の結果が得られた
.なお、これら磁性層及び非磁性下地層中に含有する酸
素量は,いずれも0.5 a t%であった・ 第2表 磁性層の組或(その2) 実施例5. 面内磁気記録媒体形成装置としてロードロック式のDC
マグネトロンスバッタ装置を用い、初期排気をIXI(
l”Torrまで行なった後、戊膜時の放電ガスを0.
05vol%の酸素を含むAr、放電ガス圧力を10m
Torr、投入電力を1.6〜4.8W/粛,基板温度
250℃として膜厚400nmのCr−20at%Ti
下地層、膜厚50nmで第5表に示す組成の磁性層を連
続して形成後、放電ガス圧力を3mTorrとして保護
膜を形成した他は実施例3と同様に形成した。
その結果、いずれの試料も面内保磁力Hcが12000
e以上であった。特に、これら試料の面内保磁力Haを
12000e以上とした場合には、出力半減記録密度が
33kPCI以上となり、またこれらの媒体の出力ノイ
ズ比(S/N)はco−Ni合金やCo−Cr合金を用
いた従来の媒体のS/Hに比べl5%程度高かった。な
お、これら磁性層及び下地層中に含有する酸素量は、い
ずれも0.2at%である。また、いずれの試料におい
ても結晶粒界、結晶粒内での偏析が認められた。
第5表 磁性層の組或 実施例6. AI2−Si−Ruもしくは膜厚20,umのCo−N
b−Zrを用いたメタルインギャップ型もしくは薄膜型
磁気ヘッドを組み合わせて磁気ディスク装置としたとこ
ろ、コーティング等の従来型塗布媒体やCo−Ni合金
連続媒体等を用いて構成した磁気ディスク装置に比べ1
.5倍以上の大容量化ができ従来装置に比べ2倍以上酎
摺動性、耐食性等の信頼性に優れた装置を得ることがで
きた。
1〜5の記録媒体で構戒すると共に、前記磁気ヘッドの
磁極をNi−Fe,Co−Ta−Zr等で構成した薄膜
磁気ヘッドを用いて装置化した。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高密度での記録再生が可能で、しかも
耐食性、浮上性、耐摺動信頼性に優れた磁気記録媒体お
よび大容量磁気記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す磁気記録媒体の縦断面
図、第2図は本発明の一実施例を示す磁性層に含有され
ているPt量と面内保磁力H cとの関係を示す特性曲
線図、第3図は本発明の一実施例を示す磁性層V含有さ
れているCriと面内保磁力Haとの関係を示す特性曲
線図、第4図は本発明の一実施例を示す下地層膜厚と保
磁力角形比及び面内保磁力との関係を示す特性曲線図、
ヰ第5 図は同じ<Pt量とS/N比との関係を示す図、第6図
は面内保磁力と再生出力の関係を示す特性曲線図、第7
図は面内保磁力角形比S*とノイズとの関係を示した特
性曲線図、第8図は本発明の実施例となるCo−Cr−
Pt系4元磁性合金層の耐食性を特性曲線図、第9図(
a)及び第9図(b)は各々本発明の一実施例の磁気記
録媒体のX線回折線パターンと結晶配向性を示す図、第
10図(a)は本発明の一実施例の磁気ディスク装置の
平面模式図、第10図(b)は第10図(a)のA−A
’断面図、第11図は本発明の一実施例の磁気記録媒体
の下地層組或と面内保持力Haとの関係を示す図、第1
2図は本発明の一実施例の磁気記録媒体の磁性層に含有
されている酸素量と面内保持力Heとの関係を示す図で
ある。 符号の説明 11・・・非磁性基板、12.12’・・・非磁性下地
層、25・・・記録再生信号処理系. ネ 2 団 Fも六〃O量X (αtク) 第3図 Cr  対1クロ量× (一%ノ 4屓處力内邪丸S8 第皐図 CrT地榎梗1しCカ,) 委 ? 図 吋悶 (hr) 某 /θ 図 ネ7図 L”) ClCoCrPcSJCrT曲和X’#!)q
ri7−7’め // d 丁抛4中丁9牲仄r−(戊t%)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.非磁性基板上に形成されたCr、Mo、W、V、N
    b及びTaから成る群から選ばれた少なくとも1種の金
    属元素を含む非磁性金属下地層を介して、Pt及びIr
    から成る群から選ばれた少なくとも1種の第1の添加元
    素を1〜35原子%と、Ti、Zr、Hf、V、Nb、
    Ta、Cr、Mo、W、Ge及びSiから成る群から選
    ばれた少なくとも1種の第2の添加元素を1〜17原子
    %(ただしSiについては1〜40原子%)と、酸素を
    0.1〜10原子%含み、かつ上記第1の添加元素、第
    2の添加元素及び酸素を総量で2.2〜50原子%を含
    み、残部Coから成るCo基合金磁性層を形成して成る
    面内磁気記録媒体。
  2. 2.上記第2の添加元素がCr、Mo、W、Ge及びS
    iから成るA群から選ばれた少なくとも1種と、Ti、
    Zr、Hf、V、Nb及びTaから成るB群から選ばれ
    た少なくとも1種とから成る請求項1記載の面内磁気記
    録媒体。
  3. 3.上記第2の添加元素がCr、Mo、W、Ge及びS
    iから成るA群から選ばれた少なくとも1種から成る請
    求項1記載の面内磁気記録媒体。
  4. 4.上記非磁性金属下地層が上記Cr、Mo、W、V、
    Nb及びTaから成る群から選ばれた少なくとも1種の
    金属元素の他に、Ti、Si、Ge、Cu、Pt、Rh
    、Ru、Re、Pd及び酸素から成る群から選ばれた少
    なくとも1種の元素を含有して成る請求項1記載の面内
    磁気記録媒体。
  5. 5.上記第1の添加元素はPtであり、上記第2の添加
    元素はGrとSiである請求項1もしくは4項記載の面
    内磁気記録媒体。
  6. 6.上記Co基合金磁性層の面内保磁力が少なくとも1
    200Oe、保磁力角形比S*が0.85以下である請
    求項1、2、3、4もしくは5記載の面内磁気記録媒体
  7. 7.上記下地層の膜厚が150〜600nmである請求
    項1、2、3、4もしくは5記載の面内磁気記録媒体。
  8. 8.非磁性基板上に物理蒸着法によりCr、Mo、W、
    V、Nb及びTaから成る群から選ばれた少なくとも1
    種の金属元素を含む非磁性金属下地層を形成する工程、
    Pt及びIrから成る群から選ばれた少なくとも1種の
    第1の添加元素を1〜35原子%と、Ti、Zr、Hf
    、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Ge及びSiから
    成る群から選ばれた少なくとも1種の第2の添加元素を
    1〜17原子%(ただしSiについては1〜40原子%
    )と、酸素を0.1〜10原子%含み、かつ上記第1の
    添加元素、第2の添加元素及び酸素を総量で2.2〜5
    0原子%含むCo基合金磁性層を、微量の酸素ガス含有
    雰囲気下で、上記第1の添加元素及び第2の添加元素を
    含むターゲットを用いてスパッタリング法により形成す
    る工程を有して成る面内磁気記録媒体の製造方法。
  9. 9.上記第2の添加元素をCr、Mo、W、Ge及びS
    iから成るA群から選ばれた少なくとも1種と、Ti、
    Zr、Hf、V、Nb及びTaから成るB群から選ばれ
    た少なくとも1種との2群系で構成して成る請求項8記
    載の面内磁気記録媒体の製造方法。
  10. 10.上記第2の添加元素をCr、Mo、W、Ge及び
    Siから成るA群から選ばれた少なくとも1種で構成し
    て成る請求項8記載の面内磁気記録媒体の製造方法。
  11. 11.上記非磁性金属下地層形成工程の前に、予め上記
    非磁性基板上に非磁性メッキ膜下地層を形成する工程と
    上記Co基合金磁性層形成工程後にカーボン含有保護膜
    を形成する工程を有して成る請求項8記載の面内磁気記
    録媒体の製造方法。
  12. 12.上記非磁性メッキ膜下地層を形成する工程はNi
    −P無電解メッキを施す工程である請求項11記載の面
    内磁気記録媒体の製造方法。
  13. 13.磁気記録媒体と、これを回転駆動する駆動部と、
    金属磁性材の磁極を有する磁気ヘッド及びその駆動手段
    と、磁気ヘッドの記録再生信号処理手段とを有して成る
    磁気記憶装置において、前記磁気記録媒体を請求項1、
    2、3、4、5、6もしくは7記載の面内磁気記録媒体
    で構成して成る磁気記憶装置。
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