JP2006127637A - 垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ディスク全面に渡って優れた熱安定性と記録再生特性を有する垂直磁気記録媒体を製造する。
【解決手段】 記録層を少なくとも二層から構成し、中間層14の直上の第一記録層15を形成する際に第一記録層の直上に形成される第二記録層16よりも速い製膜速度で酸素含有雰囲気中で反応性スパッタを行って製膜する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、大容量の情報が記録可能な垂直磁気記録媒体の製造方法に関する。
現在の磁気ディスク装置に用いられている面内磁気記録方式では、媒体に記録された磁化が互いに逆向きに向き合って隣接するため、線記録密度を高めるには記録層の保磁力を増大させるとともに膜厚を減少させる必要がある。ところが、記録層の保磁力が増大すると記録ヘッドの書き込み能力が不足するという問題が生じ、記録層の膜厚が小さくなると熱減磁により記録情報が失われるという問題が生じる。このような問題のため、面内記録方式を用いて記録密度を向上させることが難しくなってきている。これらの問題を解決するため、垂直磁気記録方式が注目されている。垂直磁気記録方式は、記録媒体の磁化を媒体面に垂直に、かつ隣り合う記録ビット内の磁化が互いに反平行になるように記録ビットを形成する方式であり、面内記録方式に比べて磁化遷移領域での反磁界が小さいため媒体ノイズが低減でき、高密度記録時の記録磁化を安定に保持できる。
垂直磁気記録媒体の磁気記録層(記録層、磁性層)としては、面内磁気記録媒体でも用いられているCo−Cr−Pt系合金膜が検討されている。これらの記録層を用いた媒体の低ノイズ化と熱安定性の改善には記録層の結晶粒径の微細化、結晶粒径のバラつきの低減、結晶粒間の磁気的な相互作用の低減が重要である。Co−Cr−Pt系合金膜を磁気記録層として用いた場合、六方最密充填(hcp)構造のc軸が膜面垂直方向に揃った構造となっており、面内方向の結晶方位は隣接する結晶粒子の間で僅かしか異ならない。これが原因で、結晶粒界へのCrの偏析が起こりにくく、結晶粒間の磁気的な分離が不十分になったり、結晶粒子の成長過程で結晶粒子が結合して肥大化したりするため低ノイズ特性を得ることが難しい。
このような問題を解決するために、結晶粒の周囲を酸化物や窒化物などの非磁性化合物で取り囲んだグラニュラー媒体が提案されている。例えば、特開2002−342908号公報には、CoCrPt合金を主体としてSi酸化物を含有し、かつ、そのSiの含有量がSi原子に換算して8at.%以上16at.%以下であるような記録層であって、その記録層をArガス圧0.133Pa以上2.66Pa以下としたチャンバ内でスパッタリングにより製造する方法が開示されている。これにより、CoCrPtの結晶粒子間に働く交換結合を低減でき、高い保磁力とSNRが得ることができるとされている。また、IEEE Transactions on Magnetics, Vol.40, No.4, July 2004, pp. 2498-2500, “Role of Oxygen Incorporation in Co-Cr-Pt-Si-O Perpendiculr Magentic Recording Media”には、CoCrPt合金とSiO2を含有する複合型ターゲットを用い、アルゴン酸素混合ガス雰囲気中でDCマグネトロンスパッタによりグラニュラー構造を有する記録層を形成する方法が開示されている。酸素含有雰囲気中で反応性スパッタを行うことにより、保磁力が増加するとともに記録再生特性が向上することが報告されている。また、SiO2の濃度により最適な酸素分圧が決まりSiO2濃度が低いほど最適酸素分圧が高くなること、酸素濃度が最適値を超えて過剰な状態になると磁気特性や記録再生特性が大幅に劣化することが報告されている。酸素含有雰囲気中で反応性スパッタを行う場合、スパッタチャンバ内の酸素濃度分布の不均一性に起因して、磁性膜中に取り込まれる酸素濃度がディスク上の位置により変化するため、ディスク全面に渡って一様な磁気特性、記録再生特性を得ることが非常に難しくなる。
特開2002−342908号公報 IEEE Transactions on Magnetics, Vol.40, No.4, July 2004, pp. 2498-2500
スパッタガスとしてアルゴンのみを用いる従来技術では、記録層を構成する強磁性結晶粒子の磁気的な分離が不十分なために十分高いSNRが得られない。また、スパッタガスとしてアルゴン酸素混合ガスを用いた従来技術では、ディスク全面に渡って十分な磁気特性、記録再生特性を得ることができない。このため、更に高密度な記録が可能な垂直磁気記録媒体を得るためには、ディスク全面に渡って優れた磁気特性と記録再生特性を実現する技術が必要となる。
高密度記録に適した二層垂直磁気記録媒体において、更なる記録密度の向上を図るためには、記録層の磁気的な分離を促進するとともに、ディスク全面に渡って優れた磁気特性、記録再生特性を実現することが必要となる。例えばCoCrPt−SiO2グラニュラー磁性層を記録層として用いた場合、アルゴン酸素混合ガス雰囲気中で反応性スパッタを行って記録層を形成することにより結晶粒間の磁気的な分離は促進される。しかしながら、スパッタチャンバ内の酸素濃度分布を均一にすることが非常に困難であり、ディスク上のある部分で記録再生特性の観点からスパッタガス中の酸素濃度の最適化を行うと、ディスク上の別の部分では酸素濃度が過剰な状態が生じ、ディスクの一部で熱安定性や記録再生特性が大幅に劣化するという問題が生じる。従来技術においては、ディスク全面に渡って優れた熱安定性と記録再生特性を得ることができなかった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディスク全面に渡って優れた熱安定性と記録再生特性を有する垂直磁気記録媒体とその製造方法を提供することである。
本発明は上記目的を達成するために、非磁性基板上に、少なくとも軟磁性裏打ち層と、中間層と、磁性を有する結晶粒子とそれを取り巻く酸化物を主成分とする非磁性結晶粒界から構成された記録層とを順次形成する垂直磁気記録媒体の製造方法において、記録層を少なくとも二層から構成し、かつ、中間層直上の第一記録層を形成する際に第一記録層の直上に形成される第二記録層よりも速い製膜速度(レート)で酸素含有雰囲気中で反応性スパッタにより製膜を行う。これにより、酸素濃度が過剰な領域での磁気特性の劣化を抑制し、ディスク全面に渡って優れた熱安定性と記録再生特性を実現できる。高い製膜レートでスパッタを行うことにより、単位時間当たりにスパッタされる粒子の数が増加して実効的に酸化される粒子の割合が低下し、これにより酸素濃度が過剰な領域の磁気特性の劣化が抑制されたと考えられる。記録層を形成する際のスパッタリング法としては、DCスパッタリングやDCパルス電源を用いたスパッタリング法(DCパルススパッタリング法)、RFスパッタリング法が利用できる。RFスパッタの場合、DCやDCパルススパッタと比較して同じ製膜レートを得るためにおおよそ倍以上の電力を投入する必要があることや、反射波を抑えるために常に位相のマッチングを取る必要がある。放電の安定性の問題や、生産設備に大きな投資を必要とすることなどから、生産を考えた場合、DCもしくはDC−Pulseスパッタがより好ましい。
記録層に含まれる酸化物は特に限定されないが、例えば、Si酸化物、Ta酸化物、Ti酸化物などを用いることができる。ここで、酸化物を含む記録層をスパッタリングで形成する際に用いるターゲットとしては、Si酸化物、Ta酸化物、Ti酸化物といった酸化物を含んだ複合型のターゲットを用いても良いし、酸化物を含まないCoCrPt合金やこれにSi,Ti,Taなどの第四元素を添加した合金ターゲットを用いても良い。
また、第一記録層、第二記録層を形成する際に、製膜レートを0nm/sとして製膜を止めることなく連続的に製膜レートを変化させてスパッタ製膜を行う。これにより、第一記録層と第二記録層の結晶粒間のエピタキシャル成長が促進される。一方、第一記録層を形成後に一旦製膜レートを0nm/sとして製膜を止め、その後に第二記録層を形成した場合には、磁気特性、記録再生特性の劣化が見られる。これは、第一記録層の表面が酸化されるなどして、表面が酸化物で覆われることにより第二記録層のエピタキシャル成長が阻害され、その結晶配向性が劣化すること、結晶粒界の形成されにくくなること、結晶粒径の分布幅が大きくなることなどが原因と考えられる。
第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートを1.15以上とすることにより、ディスクの全ての領域で十分な熱安定性を得ることができる。また、上記規格化した第一記録層の製膜レートを3以下とすることによりディスクの全ての領域で十分なSNRを得ることができる。より好ましくは、規格化した第一記録層の製膜レートを1.15以上2以下とすることで、ディスク上の全ての領域で、SNRの劣化を殆ど招くことなく、優れたSNRと十分な熱安定性を両立できる。
本発明によれば、ディスク全面に渡って優れた熱安定性と記録再生特性を有する高密度記録に適した垂直磁気記録媒体を製造することが可能となる。
以下に本発明の実施例を挙げ、図面を参照しながら詳細に説明する。
[実施例1]
本実施例の垂直磁気記録媒体は、図2に示すインライン式のスパッタリング装置を用いて形成した。各チャンバは独立に排気されている。すべてのプロセスチャンバーは1×10-5Pa以下の真空度まで事前に排気し、基板を乗せたキャリアを各プロセスチャンバーに移動させることにより順にプロセスを実施した。カーボン保護層は化学気相成長法(CVD)により形成し、それ以外の層はDCマグネトロンスパッタにより形成した。
図1は、本発明による垂直磁気記録媒体の一実施形態を表した断面構造の模式図である。図3はこの媒体の作製手順の概略であり、以下にプロセス条件を示す。基板11には直径63.5mmのガラス基板を用いた。基板搬入チャンバ201から基板11を搬入し、真空排気後、シード層形成チャンバ202に基板を搬送し、基板11の上に基板との密着性を高めるためにNiTa合金からなる膜厚30nmのシード層12を形成した。ここでNiTa合金としては、Ni−37.5at.%Taを用いた。シード層12は基板とシード層の上の層の両方に対する密着力を確保できれば良く、Ni系合金、Co系合金、Al系合金等いずれも使用可能である。例えば、NiTaZr合金、NiAl合金、CoTi合金、AlTa合金などを用いることができる。
次に、軟磁性層形成チャンバ203〜205において、CoTaZr合金を50nm、Ruを0.8nm、CoTaZr合金を50nmに順次形成し、軟磁性層13を三層からなる構成とした。ここでCoTaZr合金としては、Co−3at.%Ta−5at.%Zrを用いた。このようなAFC(反強磁性結合)構成とすることで、上下のCoTaZr合金層がRu層介して反強磁性的に結合し、軟磁性層に起因するノイズを低減することができる。
軟磁性材料、膜厚は、記録を行う際に十分なオーバーライト特性が得られる範囲内で選択すればよく、材料としては、例えばCoTaZr合金の代わりに、CoNbZr合金、CoTaNb合金、FeCoB合金などを用いることができ、軟磁性層材料全体の膜厚は50nmから300nmであれば問題ない。軟磁性層の構成としては、一層のCoTaZr合金などの軟磁性材料からなる軟磁性層の下に軟磁性層の磁区を固定するための磁区制御層を設けた構造や、AFC構造の下に磁区制御層を設けた構造を用いても良い。
次に、中間層形成チャンバ206,207において、膜厚1nmのTaと膜厚20nmのRuを順次形成した。中間層14は、記録層の結晶配向性や結晶粒径を制御し、記録層の結晶粒間の交換結合の低減に重要な役割を果たす。中間層14の膜厚、構成、材料は、上記効果が得られる範囲で設定すればよく、特に上記の膜厚、構成、材料に限定するものではない。上記中間層構成においてTa層の役割はRuの膜面垂直方向のc軸配向性を高めることである。これが満足される範囲で膜厚を設定すればよく、通常1nmから5nm程度の値が用いられる。Taの代わりに、面心立方格子(fcc)構造を有するPd,Pt,Cuやこれらを含有する合金、NiFeなどの強磁性FCC材料を用いても良く、NiTaなどのアモルファス構造を有する材料を用いてもよい。Ru層の役割は記録層の結晶粒径、結晶配向性の制御と結晶粒間の交換結合の低減である。これが満足される範囲で膜厚を設定すればよく、通常3nmから30nm程度の値が用いられる。また、Ruの代わりにRuを主成分とする合金やRuにSiO2などの酸化物を含有させたものを用いても良い。
次に、記録層形成チャンバ208に搬送後、アルゴン酸素混合ガスを導入し、膜厚3nmの第一記録層15及び膜厚11nmの第二記録層16を順次形成後、0.5Pa以下まで排気を行い、チャンバ内に残留する酸素を低減した。第一記録層15、第二記録層16の形成には、Co−14at.%Cr−20at.%Pt合金とSiO2を92:8mol%の比率で含有する複合型のターゲットを用いた。第一記録層15を形成する際の製膜レートを1nm/s、第二記録層16を形成する際の製膜レートを0.75nm/sとし、第一記録層及び第二記録層は同一チャンバ内で同一ターゲットを用いて製膜を止めることなく連続的に製膜レートを変化させることにより形成した。
続いて、カーボン保護層形成チャンバ209に搬送後、保護層17としてCVD法により厚さ4nmのDLC(ダイアモンドライクカーボン)膜を形成した。膜厚は4nmとした。続いて、基板搬出チャンバ210に基板を搬出後、大気開放してスパッタ装置から取り出し、その表面に有機系の潤滑剤を塗布して潤滑層を形成した。
中間層14のRu層の形成時には、スパッタガスとしてアルゴンガスを用いた。そのガス圧は2Paから6Pa程度であれば問題ないが、ここでは5Paとした。記録層15,16形成時には、スパッタガスとしてアルゴンと酸素の混合ガスを用い、その総ガス圧は3Paから6Pa程度であれば問題ないが、ここでは4Paとした。アルゴン酸素混合ガス中の酸素濃度は、十分なSNRが得られる範囲で設定すればよく、ここでは0.6%とした。カーボン保護層の形成時にはエチレンに対して水素と窒素をそれぞれ20%、2%混合したガスを用い、トータルのガス圧は2Paとした。それ以外の層の形成の際には1Paとし、スパッタガスとしてアルゴンガスを用いた。
実施例1と比較するためのサンプルとして、以下に示す三種類の記録層の構成の媒体を作製した。記録層を製膜速度0.75nm/sで形成した膜厚14nmの第二記録層のみから構成した媒体を比較例1−1とし、記録層を製膜速度1nm/sで形成した膜厚14nmの第一記録層のみから構成した媒体を比較例1−2とした。比較例1−1と膜構成は同じで、アルゴンガスのみで記録層を形成した媒体を比較例1−3とした。ただし、いずれの場合も記録層の構成以外の膜構成及びプロセス条件は実施例1−1と同様である。
磁気特性の評価は、室温においてカー効果測定装置を用いて行った。測定波長は690nm、レーザーのスポット径は約1mmである。磁界は試料膜面垂直方向に印加し、最大磁界は1185kA/m(15kOe)とし、掃引速度一定で16秒間でカーループの測定を行った。記録層の膜厚が14nm程度と薄い場合にはレーザー光が軟磁性裏打ち層まで到達するため、軟磁性層の磁化に起因するKerr回転角の変化が記録層からの信号に加算され、図4(a)に示すような傾いたKerrループとなる。軟磁性層に起因する信号は磁化が膜面垂直方向に飽和するまでは磁界に対してリニアに変化するので、図4(a)の場合には395〜790kA/m(5〜10kOe)付近の傾きが0になるように補正した。補正後の状態を図4(b)に示す。その後、保磁力(Hc)及び逆磁区核形成磁界(Hn)を求めた。図4(b)に示すように、Hnは保磁力近傍のKerrループの接線とKerr回転角が飽和した領域の接線の交点の値として定義した。図4(b)のように、保磁力近傍の接線の傾きが負の場合は交点が第一象限にある場合を正とし、保磁力近傍の接線の傾きが正の場合には交点が第二象限にある場合を正と定義する。Hnは熱安定性の指標となる値であり、正に大きいほど熱安定性に優れていることを示している。
スピンスタンドによる記録再生特性評価には、シールドギャップ長62nm、トラック幅120nmの巨大磁気抵抗効果を利用した再生素子と、トラック幅150nmの単磁極書き込み素子からなる複合磁気ヘッドを用いた。周速10m/s、スキュー角0度、磁気スペーシング約15nmの条件で、再生出力とノイズを測定した、媒体SNRは15748fr/mm(400kFCI)の線記録密度における再生出力と15748fr/mm(400kFCI)の線記録密度での媒体ノイズの比によって評価した。また、室温において3938fr/mm(100kFCI)の線記録密度の信号を記録し、記録10秒後の再生出力S(t=10s)と1000秒後の再生出力S(t=1000s)から出力の減衰率ΔSを次式から求めて熱安定性を評価した。
ΔS=[S(t=1000s)−S(t=10s)]/S(t=10s)/log(1000/10)
これらの媒体のHc,Hnのディスク内分布を測定した結果を図5〜図8にそれぞれ示す。磁気特性の測定は、半径15mm(内周付近)、23mm(中周付近)、30mm(外周付近)の三つの半径位置において周方向に45度おきに測定を行った。横軸はディスクにおける周方向の位置(角度)を表している。
図6に見られるように、製膜速度0.75nm/sで形成した第二記録層のみからなる比較例1−1の媒体は、中周、内周付近では、Hc,Hnともに比較的良好な値を示し分布の幅も比較的小さいが、外周付近ではHcが410kA/m程度まで、また、Hnが0kA/m程度まで大幅に落ち込んでいる領域があり、熱安定性に問題があると考えられる。
図8に見られるように、製膜速度0.75nm/sかつスパッタガスとしてアルゴンガスのみを用いて形成した第二記録層のみからなる比較例1−3の媒体では、Hc,Hnの分布の幅としては小さくなっているが、Hcの平均値が400kA/m以下に減少している。保磁力近傍のKerrループの傾きも大きくなっており、記録層の結晶粒間の交換結合が大きくなって、磁気的な分離が不十分になったためと考えられる。
また、図7に見られるように、製膜速度1nm/sで形成した第一記録層のみからなる比較例1−2の媒体でも、Hc,Hnの分布の幅としては小さいが、Hcの平均値が430kA/m以下に減少している。保磁力近傍のKerrループの傾きも大きくなっており、記録層の結晶粒間の交換結合が大きくなったためと考えられる。
一方、図5に見られるように、記録層を二層構成とし、第一記録層の製膜レートを第二記録層の製膜レートより高くした実施例1の媒体においては、比較例1−1に見られた外周部の磁気特性の劣化が改善されて分布の幅が小さくなっている。また、すべての領域でHcが450kA/m(約5.7kOe)以上、Hnが70kA/m(約0.9kOe)以上と高い値が得られており、熱安定性に優れていると考えられる。
図9、図10に半径15mm(内周付近)、23mm(中周付近)、30mm(外周付近)の三つの半径位置において測定したSNR及び信号減衰率をそれぞれ示す。実施例1の媒体では、ディスク全面に渡って高いSNRと優れた熱安定性が得られていることが解る。しかしながら、記録層を製膜速度1nm/sで形成した膜厚14nmの第一記録層のみから構成した比較例1−2の媒体や、記録層を製膜速度0.75nm/s、かつ酸素のないアルゴンガス雰囲気中で形成した膜厚14nmの第二記録層のみから構成した比較例1−3の媒体は、熱安定性には優れているもののSNRが大幅に劣化している。これは、記録層の結晶粒間の磁気的な分離が不十分であるためと考えられる。
また、記録層を製膜速度0.75nm/sで形成した膜厚14nmの第二記録層のみからなる比較例1−1の媒体では、図9に見るように内周から中周では、良好なSNRと熱安定性を示しているが、外周ではSNRの劣化が大きくなる。また、図10に見るように信号減衰率は急激に劣化して−2.5%/decade以下となり、熱安定性に問題が生じる。この結果は、スパッタガスとしてアルゴン酸素混合ガスを用いることで、交換結合を低減することができ低ノイズ化が実現できるが、スパッタチャンバ内での酸素濃度の分布の不均一性のためにディスク全面に渡って良好な磁気特性、記録再生特性を得ることが、従来の技術では難しいことを示している。本実施例1に示したように記録層を少なくとも二層から構成し、第一記録層を第二記録層よりも高い製膜速度で形成することにより、初めて酸素濃度が過剰な領域での磁気特性の劣化を抑制し、ディスク全面に渡って十分な熱安定性と優れた記録再生特性を実現できることがわかる。
[実施例2]
この実施例の垂直磁気記録媒体は、上述した実施例1と同様なスパッタリング装置および層構成及びプロセス条件で作製した。ただし、記録層形成の際にはCo−13at.%Cr−20at.%Pt合金とSiO2を92:8mol%の比率で含有する複合型のターゲットを用いた。また、記録層形成の際のアルゴン酸素混合ガス中の酸素濃度は0.7%とし、第一記録層15の膜厚を4nm、第二記録層16の膜厚を10nmとし、それぞれ製膜速度は1.2nm/s及び0.9nm/sとし、連続的に投入電力を変化させて実施例2の媒体を作製した。
比較例として、第一記録層を形成後、一度製膜を止め(製膜レート0nm/s)、その後に第二記録層を形成した媒体を作製し、比較例2とした。このとき実施例1と同様の方法で磁気特性、記録再生特性の評価を行った。表1にHc,Hn,SNR、信号減衰率の平均値及び最小値を示す。ここで、Hc,Hnに関しては測定を行った24点の平均値および最小値であり、SNR、信号減衰率は測定を行った半径15mm、23mm、30mmの3点の平均値および最小値である。
Figure 2006127637
実施例2の媒体は、第一記録層を形成後に一度製膜を止め再び第二記録層を形成した比較例2の媒体に比べてHc,Hn,SNR、信号減衰率の平均値、最小値共に大きな値を示しており、ディスク全面に渡って優れた磁気特性記録再生特性を得ることができていることがわかる。比較例2の媒体では、第一記録層と第二記録層を形成する際に製膜を止めることで、第一記録層表面が酸素含有ガスに曝されて酸化されたり、SiO2などの酸化物が表面に偏析したりすることによって、第二記録層とのエピタキシャル成長が阻害される。その結果として、結晶粒界が形成されにくくなったこと、結晶粒径の分布幅が大きくなったこと、結晶配向性が劣化したことなどが磁気特性、記録再生特性劣化の原因と考えられる。
[実施例3]
この実施例の垂直磁気記録媒体は、上述した実施例1と同様なスパッタリング装置および層構成及びプロセス条件で作製した。ただし、記録層形成の際にはCo−13at.%Cr−20at.%Pt合金とSiO2を92:8mol%の比率で含有する複合型のターゲットを用い、DCパルススパッタ法により製膜を行った。
図11はDCパルス電源からの出力電圧の波形の一部を取り出して模式的に示した図であるが、負の印加電圧(V1)をV1=−Vとした時、正の印加電圧(V2)はV2=V/10となるように設定し、また、負の電圧の印加時間(t1)が5.5μs、正の電圧の印加時間(t2)が4.5μs、周期(T=t1+t2)が10μs(周波数100kHz)となるように設定する。このようなパルス状の電圧をターゲットに印加することにより、ターゲット表面の絶縁物に溜まる正の電荷が取り除かれ、アークの発生が抑えられる。その結果、ディスク内の欠陥が減少し、信頼性が向上する。周期T、t1とt2の比率、V1とV2の値は、ターゲット表面の絶縁物に溜まる正の電荷を取り除かれる範囲で所望の製膜レートが得られるように設定すればよく、上記の値に限定されるものではない。
また、記録層形成の際のアルゴン酸素混合ガスの総ガス圧を5Paとし、その中の酸素濃度は0.5%とし、第一記録層15の膜厚を2nm、第二記録層16の膜厚を12nmとし、製膜を止めることなく連続して第一記録層と第二記録層を形成した。第二記録層の製膜レートは0.8nm/sに固定し、これに対して第一記録層の製膜レートを0.5倍から4倍の範囲で変更した媒体を作製した。第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートが0.5から1倍の範囲にある媒体が比較例であり、1倍よりも大きい媒体が本発明の実施例である。
実施例1と同様の方法で磁気特性、記録再生特性の評価を行った。SNR及び信号減衰率の、第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートに対する依存性を図12及び図13にそれぞれ示す。
図13より、第一記録層の製膜レートを第二記録層の製膜レートより高く(規格化した第一記録層の製膜レートを1より大きく)した本実施例の媒体では、ディスク上のすべての領域で熱安定性が向上していることがわかる。外周部分は通常サーボ信号が記録される領域であり、この部分の信号が熱減磁により消失するとハードディスク装置が全く機能しなくなる。従って、外周部分の熱安定性を向上させることは極めて重要である。
本実施例において、第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートを1.15以上とすることで、最も信号が減衰する半径30mmにおいても、信号減衰率が0.5%/decade以上改善して−2%/decade以上となり、サーボ信号を保持するのに問題ない十分な熱安定性が得られる。一方で、第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートを1以下とした場合には、熱安定性が大幅に劣化し、特に半径30mmの信号減衰率が−2.5%/decade以下となり、サーボ信号を保持するのに障害となる。
以上の結果から、熱安定性の観点からは、第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートが1.15以上であれば問題ないことがわかった。
図12より、本実施例において、規格化した第一記録層の製膜レートを1よりも大きく3以下の範囲とすることで、規格化した第一記録層の製膜レートが1の場合の比較例よりも半径30mmの媒体SNRが向上する。これによって、内周から外周までのすべての領域で18dB以上の良好なSNRが得られている。特に、規格化した第一記録層の製膜レートが1.15以上2以下の範囲では、中周および内周においても、規格化した第一記録層の製膜レートが1の場合の比較例とほぼ同等のSNRが得られる。
一方、第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートが1よりも小さい比較例の場合、規格化した第一記録層の製膜レートが1の比較例に比べて、ディスク上のすべての領域でSNRが急激に劣化する。
第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートが0.5,1,1.25,2の場合の磁気特性の分布を図14から図17にそれぞれ示す。図14に示すように規格化した第一記録層の製膜レートが1より小さい比較例の場合には、図15に示す規格化した第一中間層の製膜レートが1の比較例の場合よりも、Hc,Hnの分布の幅が更に拡大し、熱安定性の指標となるHnの最小値も0kA/m以下まで減少する。これは、図13に見られる信号減衰率の劣化と対応している。一方で、図16及び図17に見られるように、規格化した第一記録層の製膜レートが1より大きい本実施例の媒体の場合には、図15に示す規格化した第一中間層の製膜レートが1の比較例場合よりも、Hc,Hnの分布の幅が縮小し、熱安定性の指標となるHnの最小値も増加する。この結果、図13に見られるように、信号減衰率が改善したと考えられる。
規格化した第一記録層の製膜レートの最適値は、スパッタチャンバ内の酸素濃度の分布によって多少変わるが、1.15以上とすることで十分な熱安定性が得られ、サーボ信号の熱減磁という重大な問題を回避できる。SNRの劣化を小さく抑え、ディスク全面で十分なSNRを得るためには、規格化した第一記録層の製膜レートを3以下とすることが好ましい。より好ましくは、規格化した第一記録層の製膜レートを1.15以上2以下とすることで、ディスク上のすべての領域でSNRの劣化を殆ど招くことなく、優れたSNRと十分な熱安定性を両立できる。
以上の結果から、第一記録層の製膜レートを第二記録層の製膜レートより高くして記録層を形成することによって、磁気特性の分布を改善し、ディスク上のすべての領域においてSNRを問題のないレベルに保ちつつ、優れた熱安定性を実現できることが明らかとなった。
[実施例4]
この実施例の垂直磁気記録媒体は、上述した実施例3と同様なスパッタリング装置および層構成及びプロセス条件で作製した。ただし、第二記録層の製膜レートは0.8nm/sとし、第一記録層の製膜レートは1.25倍の1nm/sとした。また、記録層形成の際にはCo−12at.%Cr−20at.%Pt合金とSiO2を91:9mol%の比率で含有する複合型のターゲット、Co−15at.%Cr−18at.%Pt合金とSiO2を92.5:7.5mol%の比率で含有する複合型のターゲット、Co−13at.%Cr−20at.%Pt合金とTiO2を92:8mol%の比率で含有する複合型のターゲット、Co−13at.%Cr−20at.%Pt合金とTa35を92:8mol%の比率で含有する複合型のターゲットを用い、アルゴン酸素混合ガスの総ガス圧を5Pa、その中の酸素濃度を、それぞれ、0.43%,0.65%,0.5%,0.5%とした。これらの媒体を、実施例4−1から4−4とした。比較のため、第二記録層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レートが1の媒体を作製し、それぞれ比較例4−1から4−4とした。
実施例1と同様の方法で磁気特性及び記録再生特性の評価を行った。実施例4−1から実施例4−4の媒体では、比較例4−1から比較例4−4の媒体と比較して磁気特性の分布の改善が見られた。表2にSNR及び信号減衰率の最小値を示す。
Figure 2006127637
比較例4−1から4−4においては、信号減衰率の最小値が−2.5%/decade以下となっており熱安定性に問題がある。一方、本実施例4−1から4−4では、信号減衰率が−1.85%/decade以上と大幅に改善し、十分な熱安定性を有していることがわかる。また、SNRの最小値が、実施例4−1から4−4では18.2dB以上まで大幅に改善し、十分なレベルを有している。
HcやHnの分布に関しても、実施例4−1から4−4において、比較例4−1から4−4と比較しての改善が見られた。
以上の結果から、酸化物の種類や濃度、CoCrPt合金の組成によらず、第一記録層の製膜レートを第二記録層の製膜レートより高くして記録層を形成することによって、ディスク上のすべての領域において優れたSNRと熱安定性を実現できることが明らかとなった。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、酸化物を含有するグラニュラー構造の記録層を酸素含有雰囲気中で形成する際に適用可能である。本発明により、スパッタチャンバ内の酸素濃度が局所的に高くなることによって生じた、磁気特性、記録再生特性が劣化した部分のこれらの特性を改善して、ディスク上のすべての領域において優れた記録再生特性と熱安定性を実現できる。
本発明による垂直磁気記録媒体の一実施形態を表した断面構造の模式図。 本発明による垂直磁気記録媒体を作製するためのスパッタ装置の一例の模式図。 本発明による垂直磁気記録媒体を作製するためのプロセスの一例のフロー図。 軟磁性裏打ち層のある二層垂直磁気記録媒体のカーループの一例であり、(a)は測定された生のカーループの図、(b)は補正後のカーループと逆磁区核形成磁界(Hn)の定義を表す図。 実施例1の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。 比較例1−1の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。 比較例1−2の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。 比較例1−3の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。 実施例1及び比較例1−1から比較例1−3の媒体SNRのディスク内の分布を示した図。 実施例1及び比較例1−1から比較例1−3の信号減衰率のディスク内の分布を示した図。 実施例3の第一、第二記録層形成の際に用いた、DCパルス電源から出力される電圧波形の一部を拡大して示した図。 実施例3における媒体SNRの第二中間層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レート依存性を示した図。 実施例3における媒体SNRの第二中間層の製膜レートで規格化した第一記録層の製膜レート依存性を示した図。 比較例の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。 比較例の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。 本発明の実施例の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。 本発明の実施例の媒体の磁気特性のディスク内の分布を示した図であり、(a)は保磁力の分布図、(b)は逆磁区核形成磁界の分布図。
符号の説明
11:基板、12:シード層、13:軟磁性層、14:中間層、15:第一記録層、16:第二記録層、17:保護層、201:基板導入チャンバ、202:シード層形成チャンバ、203〜205:軟磁性層形成チャンバ、206,207:中間層形成チャンバ、208:記録層形成チャンバ、209:保護層形成チャンバ、210:基板搬出チャンバ

Claims (7)

  1. 酸素含有雰囲気中で非磁性基板上に垂直磁気記録層を形成する工程を含む垂直磁気記録媒体の製造方法において、
    下層垂直磁気記録層を第1の製膜レートで形成する工程と、
    前記下層垂直磁気記録層上に上層垂直磁気記録層を前記第1の製膜レートより低い第2の製膜レートで形成する工程とを有することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  2. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記垂直磁気記録層は、磁性結晶粒子と酸化物を主成分とする非磁性結晶粒界とからなるグラニュラー構造を有することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  3. 請求項2記載の垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記磁性粒子はCoとCrとPtを含有し、前記非磁性結晶粒界はSiとOとを含有することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  4. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体の製造方法において、
    前記非磁性基板上に軟磁性裏打ち層を形成する工程と、
    前記軟磁性裏打ち層の上に中間層を形成する工程とを有し、
    前記中間層の上に前記下層垂直磁気記録層を形成することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  5. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記第1の製膜レートが前記第2の製膜レートの1.15倍以上3倍以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  6. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記第1の製膜レートが前記第2の製膜レートの1.15倍以上2倍以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  7. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記下層垂直磁気記録層の形成に続いて前記上層垂直磁気記録層を形成する際に、製膜を止めることなく連続的に製膜レートを変化させてスパッタ製膜を行うことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
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