JPH03159925A - ガラス体の製造方法 - Google Patents

ガラス体の製造方法

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JPH03159925A
JPH03159925A JP29795989A JP29795989A JPH03159925A JP H03159925 A JPH03159925 A JP H03159925A JP 29795989 A JP29795989 A JP 29795989A JP 29795989 A JP29795989 A JP 29795989A JP H03159925 A JPH03159925 A JP H03159925A
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厚範 松田
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好洋 松野
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、シリコンアルコキシド等の金属有機化合物を
出発原料に用い、該金属有機化合物を加水分解縮重合反
応させることによりゲル化させ、これを熱処理すること
によりガラス体を製造する、いわゆるゾルゲル法による
ガラス体の製造方法に関し、特に低温加熱により耐候性
,強度等の高いシラノール基含有量の低いガラス体を製
造する方法に関する。
【従来の技術】
従来、ゾルゲル法によるガラス体の作製方法におけるシ
ラノール基の低減方法として、 (1)ゲルを高温まで
熱処理する方法。 (例えば、R. Roy, J.A
m. Cer. Soc., 54 344 (+97
1))  ( 2)塩素蒸気にさらす方法。 (例えば
、R.E.Tressler eta.I., J. 
Electrochem. Soc., 124, 6
07 (1977))などが報告されている。 また、金属アルコキシドを含む溶液にポリエチレングリ
コール等の増粘性有機高分子を添加しソーダ石灰ガラス
基板上に、有機高分子を含む柔軟なゲル膜を形成し、こ
れにサブミクロンオーダーの微細な凹凸を有する型を押
し当て、離型し、これを熱処理することにより有機高分
子を燃焼分解しガラス基板上に微細パターンを形成する
方法も知られている。 (例えば、N. Tohge 
et al., J.Non−Cryst. 100,
 501 (198B))
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法においては、シラノール
基を十分低減するのに700℃以上の高温を必要とする
といった問題点があった。特に、プロセス上、熱処理温
度の上限が制限されるような場合、上記問題点は、きわ
めて大きな問題であった。 また、上記基板上に微細パターンを形成する方法によれ
ば、基板等への微細加工が比較的容易に行えるが、ソー
ダ石灰ガラス基板を基板として用いた場合、ソーダ石灰
ガラス基板が変形しない温度範囲での熱処理では、十分
な焼成が達成されず、得られる肢体が非常に多孔質であ
り、よって膜体中のシラノール基の濃度が高く吸着水が
付易くなるという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされた
ものであって、金属有機化合物を含む溶液を出発原料と
してゲル体を形成し、該ゲル体を加熱してガラス体を得
る、ゾルゲル法によるガラス体の製造方法において、該
ゲル体を、10kPaないしI M P aの水蒸気、
を含む雰囲気と接触させている。 通常、ち密なガラスに対する水蒸気処理は、ガラス表面
に水を吸着させたり、シラノール基濃度を増大させるが
、本発明においては、上記従来の発憩とは全く逆の高圧
水蒸気処理により、シラノール基の低減を行っている。 本発明に使用できる、出発原料の金属有機化合物、特に
シリコンアルコキシドとしては、シリコンテトラメトキ
シド、シリコンテトラエトキシド、シリコンテトラブ口
ボキシド、シリコンテトラブトキシド等任意のアルコキ
シトが適用できる。また、本発明によるシラノール基の
低減方法は、シリコンアルコキシドのみを出発原料とし
たSiO2単一組成のものに限らず、シリコンアルコキ
シドに、ホウ素アルコキシド、リンアルコキシド、チタ
ニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アル
ミニウムアルコキシド、ゲルマニウムアルコキシド等を
組み合わせることによりB 20 3−Si02系、 
P205−Si02系、 Ti02−SiO2系、 Z
r02−Si02系、 AI203−Sj02系、Ge
02−Si02系などSi02を含む多成分系について
も適応することができる。 該水蒸気処理は、バルク(塊状物)、ファイバー(繊v
ri)、フィルム(ff膜)等任意の形状のゲル体に施
すことができる。 該水蒸気処理をバルクに施すことにより低温でシラノー
ル基を低減した多孔質ガラスが得られる。 またこうして得られた多孔質ガラスは、発泡、爆裂する
ことなく焼結が行え、緻密なバルクガラスが得られる。 該水蒸気処理をファイバーに施すことにより、吸収によ
る損失の少ないガラスファイバーが得られる。 また、該水蒸気処理をフイルムに施すことにより、低温
で緻密な吸着水分の少ないガラスフイルムが得られる。 特にフィルムの場合は、バルクに比へその体積が少ない
ため短時間で、有効な高圧水蒸気処理によるシラノール
基の低減が行える。 該高圧水蒸気処理を施すゲル体が、有機高分子等を含む
金属有機化合物溶液から調製され、かつ200〜500
℃で該有機高分子を燃焼分解した様な非常に気孔率の高
いゲル体であるような場合、もしくは、加水分解縮重合
反応を制御することにより非常に高い気孔率が達成され
ているゲル体であるとき、該ゲル体の高圧水蒸気処理に
よるシラノール基の低減が有効になされる。 本高圧水蒸気処理は、上記有機高分子を添加した後、焼
成して得られる多孔質な膜体のシラノール基の低減に対
して極めて有効である。 本高圧水蒸気処理の条件は、温度、湿度を変えることに
より比較的自由に設定できるが、効果的に行うため、水
蒸気圧が、10kPaないし1MPaとなるように設定
する。処理条件の水蒸気圧が、10kPaより小さい場
合、十分な処理効果を得るのにきわめて長い時間が必要
となる。またI M P aより大.きい水蒸気圧を設
定しようとすると、高価な装置が必要となる。処理条件
は水蒸気圧が100kPaないしI M P aである
ことが特に好ましい。水蒸気圧が、100kPaないし
1MPaであるような処理条件は、例えば、110〜1
90℃の温度範囲において、相対湿度を90%程度にす
ることにより達成することができる。 該ゲル体と、]OkPaないしI M P aの水蒸気
、を含む雰囲気との接触時間は、短いとシラノール基除
去の本発明の効果が現れにくく、また長すぎても、それ
以上の効果が上がらず、生産性が低下する。該接触時間
は、10〜500時間が好ましい。 また、高圧水(液体)による処理においても、本高圧水
蒸気と類似の効果は得られるが、シラノール基低減の効
率の点において水蒸気(気体)による処理の方が、高圧
水処理よりも好ましい。
【作用】
本発明は、上記従来の方法では、シラノール基を除去す
るためには、700℃程度以上の高温あるいは、塩素処
理が、必要となることに鑑みなされたものである。 本発明によれば、高圧の水蒸気が、ゲル体中のシラノー
ル基間の脱水縮合反応を促進する作用なしており、これ
により従来の方法よりも低温でシラノール基の低減と、
ゲル体のち密化が行える。
【実施例】
実施例−1 出発原料には、シリコンテトラエトキシト(S(OC2
H5)4)を用いた。溶媒にはエタノール、加水分解触
媒には、塩化水素をそれぞれ用いた。 加える水の量およびエタノールの量は、シリコンテトラ
エトキシトに対してモル比でそれぞれ6および5とした
。 シリコンテトラエトキシドのエタノール溶液に、希塩酸
( 3 w t%)を加え室温で60分間攪はんするこ
とにより加水分解を行った。こうして得られた溶液は、
無色透明であり、該溶液を膜厚を制御するためにエタノ
ールで更に希釈した。こうして得られた溶液に、平均分
子ffi200、600、1000のポリエチレングリ
コール(以後PEGと略称する)を、最終生成酸化物で
あるS.io2に対する重量比で(PEG) / (S
 i 02) =O、0.5、 1.0あるいは、 1
.6、と添加量をかえて加え、均一に溶解したものを塗
布溶液1〜10とした。 調製しk塗布溶液1〜10の内容を第1表に示す。 該塗布溶液1〜10を用いて、シリコンウエハー基板及
び石英基板上に基板を溶液に浸漬し引き上げることによ
って薄膜を形成する、いわゆるディップコーティング法
によりPEG合有S102薄膜を形成した。こうして得
られた薄膜コート基板第  1  表 をクリーンオーブン中で、300〜600℃のある温度
で15分間保持することにより焼成を行った。焼成後薄
膜は、添加したPEGが完全に燃焼分解し、多孔質なS
i02薄膜(膜厚約2 5 0 n m)になっていた
。 こうして300〜600℃の焼成によって得られた多孔
質Si02薄膜コート基板を135℃、相対湿度90%
(水蒸気圧240kPa)で約70時間保持することに
より高圧水蒸気処理を行った。 高圧水蒸気処理によるシラノール基の低減の一例として
、平均分子量600のPEGを重量比でSi02に対し
て1添加し、350℃で焼成を行っ′1!si02薄膜
についての結果を第1図に示す。 第1図の赤外透過スペクトルは、135℃、相対湿度9
0%条件下、O時間のものと70時間後のものを示して
いる。この図から明らかに高圧水蒸気処理によって、シ
ラノール基(S i OH)に帰属される950cm−
’の吸収ピークと3000〜3800cm−’の吸収ピ
ークが顕著に減少し、シラノール基が低減されているこ
とが判る。また同時に、Si−0結合に帰属される11
00cm1の吸収ピークが、高波数側にシフトし、Si
02のネットワーク構造が強化され薄膜のち密がなされ
ていることが判った。 上記高圧水蒸気処理による、Si02膜のシラノール基
の低減を示すIRスペクトル変化は、350℃で焼成を
行った平均分子量600のPEGをSi02に対してl
添加しk膜体に限らず、今回検討を行った300〜60
0℃の任意の焼成温度に対して、まk今回検討を行った
任意のPEG添加量、分子量のものについて同様の結果
が得られた。 高圧水蒸気処理、0時間及び170時間後の石英基板上
に形成した多孔質Si02薄膜の真の屈折率と水分が吸
着しk後の見かけの屈折率を分光反射率特性から求めた
。第2表にその結果を示す。 第2表中の試料番号は、第1表の試料番号と同一である
。 これより1〜10のいずれの塗布溶液から作製したSi
02膜体とも、高圧水蒸気処理後、その真の屈折率が高
くなっていることと、水分吸着によ−11− −12− る屈折率増加(水分吸着後の見かけの屈折率と真の屈折
率の差)が小さくなっていることが判る。 上記屈折率の高圧水蒸気処理による変化は、高圧水蒸気
処理によってSi02膜中のシラノール基が、低減され
ることによって、膜体がち密化し、膜体の吸湿性が、低
減したことを示すものである。 実施例−2 出発原料にシリコンテトラエトキシドおよびジルコニウ
ムテトラnブトキシト゛(Zr(OnC4H9)4)を
用い、溶媒には、エタノール加水分解触媒には、塩化水
素をそれぞれ用いて20Zr02・80Si02(モル
%)膜を作製した。 シリコンテトラエトキシドのアルコール溶液にモル比で
2倍の水の量になるように塩11f(10wt%)を加
え、室温で40分間加水分解を行った。 その後ジルコニウムテトラnブトキシドのエタノール溶
液を加え更に10分間攪はんした後、シリコンテトラエ
トキシドに対してモル比で2倍の量の水を加えさらに3
0分攪はんを続けることにより反応させた。 こうして得られた溶液をエタノールで適当に希釈するこ
とにより塗布溶液11とした。 塗布溶液1lを用いてシリコンウエハー基板および石英
基板上にディップコーティング法により20ZrO2・
80Si02薄膜を形成した。 20Zr02−80Si02薄膜コート各種基板を先の
実施例1同様135℃、相対湿度90%の条件下で約5
0時間保持し高圧水蒸気処理を行った。 先の実施例1の結果と同様の効果が得られ、高圧水蒸気
処理によりシラノール基に帰属される30 0 0 〜
3 8 0 0 cm−’ブロードな吸収および950
cm−’のショルダーの強度が低下した。また1100
cm−’のSi−0に帰属される吸収ピークが高波数側
にシフトした。さらに真の薄膜の屈折率は、高くなり同
時に吸湿性も低減された。 上記高圧水蒸気処理によるシラノール基低減の効果は、
実施例l、2に於けるSi02あるいは、Zr02−S
i02系に限らず、類似の作製方法で得られた、Il2
03−S i 02系、Ti02−SjO2系、 Sn
02−Si02系、 Ge02−Si02系薄膜におい
ても有効であった。 実施例−3 テトラエトキシシランのエタノール溶液にアンモニア水
を加えた。ここで加える水のシリコンテトラエトキシド
に対するモル比は、10とした。 アンモニア水を添加した後、溶液を激しく攪はんするこ
とによりSi02微粒子の白色沈澱を得た。 こうして得られた白色沈澱を200℃で24時間乾燥を
行った後、120℃相対湿度90%(水蒸気圧170k
Pa)で300時間高圧水蒸気処理を行った。 高圧水蒸気処理後のSi02微粒子を加圧成形後、最終
的に1400℃まで昇温し、塊状石英ガラスを得た。 上記高圧水蒸気処理を行った後1400℃で焼結を行う
ことにより得られた塊状石英ガラスは、2.2、2.4
及び2.78μmのOH基に起因する吸収帯の強度が、
高圧水蒸気処理を行わずl/100℃で焼成を行うこと
により得られた石英ガ−15− ラス基板よりも小さいことがわかった。 本実施例で、塊状石英ガラスを作製するために用いた高
圧水蒸気処理後のSi02微粒子は、例えば石英ガラス
光ファイバーの原料としても用いることができる。 また本実施例における高圧水蒸気処理は、シリコンアル
コキシドのみを出発原料とした石英ガラスの作製に限ら
ず、シリコンアルコキシドに、ホウ素アルコキシド、リ
ンアルコキシド、チタニウムアルコキシド、ジルコニウ
ムアルコキシド、アルミニウムアルコキシド、ゲルマニ
ウムアルコキシド等を組み合わせることによりB203
−SiO2系、 P205−Si02系、 Ti02−
Si02系、Zr02−Si02系、 A I 203
− S ’i  02系、 Ge02−Si02系など
Si02を含む多成分系塊状ガラスもしくは、ファイバ
ーの作製においても適応することができる。
【発明の効果】
本発明の、高圧水蒸気処理によるシラノール基の低減方
法は、実施例からも明かなとおり、従来16ー 法によるシラノール基の低減方法よりも、低温で有効に
ゲルーガラス体の水分の吸着サイトあるいは、構造中の
欠陥として作用するシラノール基の低減が行え、同時に
ゲルーガラス体のち密化が行える。よってSi02を含
む種々の均一なガラス体が作製できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例lにおける本発明の高圧水蒸気処理に
よるシラノール基の低減の効果を示す赤外透過スペクト
ル。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)金属有機化合物を含む溶液を出発原料としてゲル
    体を形成し、該ゲル体を加熱してガラス体を得る、ゾル
    ゲル法によるガラス体の製造方法において、該ゲル体を
    、10kPaないし1MPaの水蒸気、を含む雰囲気と
    接触させることを特徴とするガラス体の製造方法。
  2. (2)該ゲル体が、基体上の薄膜状ゲル体である請求項
    1記載のガラス体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007212049A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Mitsubishi Electric Corp 電気温水器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007212049A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Mitsubishi Electric Corp 電気温水器
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