JP2558778B2 - 酸化物成形体の製造方法 - Google Patents
酸化物成形体の製造方法Info
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- JP2558778B2 JP2558778B2 JP63014190A JP1419088A JP2558778B2 JP 2558778 B2 JP2558778 B2 JP 2558778B2 JP 63014190 A JP63014190 A JP 63014190A JP 1419088 A JP1419088 A JP 1419088A JP 2558778 B2 JP2558778 B2 JP 2558778B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酸化物成形体の製造方法に関し、特に原料溶
液をゲル化させた後得られたゲルを乾燥・焼成して非晶
質体とする通称ゾル−ゲル法による非晶質体の製造方法
に関する。
液をゲル化させた後得られたゲルを乾燥・焼成して非晶
質体とする通称ゾル−ゲル法による非晶質体の製造方法
に関する。
[従来の技術] ガラスの作成方法のひとつとして溶液をゲル化させた
後乾燥焼成を行なってガラスを形成する通称ゾル−ゲル
法が知られている。
後乾燥焼成を行なってガラスを形成する通称ゾル−ゲル
法が知られている。
例えばアルカリ金属珪酸塩、有機珪酸アンモニウム、
マロイド珪酸塩にホルムアルデヒド、ホルムアミド等を
添加しPH調整を行なうことによってゲル化させた後乾燥
焼成してガラスを得る方法(例えば特開昭47−585)、
金属アルコキシドを加水分解して得られるゲルを加熱・
脱水縮合させてガラスを作製する方法、シリカ微粉末に
水を加えたヒドロゾルをゲル化し、さらに焼結すること
によりガラスを作製する方法(例えば特開昭59−8395
6)等が知られている。
マロイド珪酸塩にホルムアルデヒド、ホルムアミド等を
添加しPH調整を行なうことによってゲル化させた後乾燥
焼成してガラスを得る方法(例えば特開昭47−585)、
金属アルコキシドを加水分解して得られるゲルを加熱・
脱水縮合させてガラスを作製する方法、シリカ微粉末に
水を加えたヒドロゾルをゲル化し、さらに焼結すること
によりガラスを作製する方法(例えば特開昭59−8395
6)等が知られている。
[発明が解決しようとする課題] 金属アルコキシドを加水分解する方法においては原料
が高価であり、作製したガラス中に有機成分が残留する
という問題点があった。またアルカリ金属珪酸塩にホル
ムアミド等を添加しPH調整によってゲル化させる方法に
おいても添加剤による有機成分の残留という問題点があ
った。
が高価であり、作製したガラス中に有機成分が残留する
という問題点があった。またアルカリ金属珪酸塩にホル
ムアミド等を添加しPH調整によってゲル化させる方法に
おいても添加剤による有機成分の残留という問題点があ
った。
またビドロゾルをゲル化する方法においてはシリカ微
粉末を水の中に均質に分散させることは難しく、均質に
するためには超音波等を使って混合しなければならない
(例えば特開昭59−78948)という問題点があった。
粉末を水の中に均質に分散させることは難しく、均質に
するためには超音波等を使って混合しなければならない
(例えば特開昭59−78948)という問題点があった。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記従来の問題点を解決するためになされた
ものであって、金属元素および弗素を含む水溶液をゲル
化させた後焼成して該金属の酸化物を含む酸化物成形体
を製造している。
ものであって、金属元素および弗素を含む水溶液をゲル
化させた後焼成して該金属の酸化物を含む酸化物成形体
を製造している。
金属元素および弗素を含む水溶液を乾燥させただけで
はゲル化はおこらず、例えばゲル化促進添加剤を加える
ことでゲル体を生じる。上記金属元素としてはTi,Si,Z
r,Zn,Al,Snの一群より選ばれた少なくとも1種が例示で
き、該金属元素と弗素を含む水溶液としては上記金属を
弗化水素に溶かしたものあるいは上記金属のフッ化水素
酸溶液等が例示できる。又添加剤としては、金属、金属
塩化物、金属水酸化物およびホウ酸よりなる群より選ば
れた少なくとも1種の添加剤が例示でき、さらに具体的
にはAl,Fe,AlCl3,FeCl2,FeCl3,Al(OH)3,NiCl2,ZrCl4,
H3BO3,B2O3などが例示できる。該水溶液中のトータルの
金属濃度は0.1mol/から飽和mol/であることが好ま
しい。金属濃度が0.1mol/より少ないとゲル化がおこ
らない。該添加剤は溶液中のトータルの金属1molに対し
て0.8mol〜100molの割合で添加することが好ましい。0.
8molより少ないと一度はゲル化するものの加熱乾燥工程
において液化がおこのやすく、また100molより多いと乾
燥後添加剤の結晶が析出しやすい。
はゲル化はおこらず、例えばゲル化促進添加剤を加える
ことでゲル体を生じる。上記金属元素としてはTi,Si,Z
r,Zn,Al,Snの一群より選ばれた少なくとも1種が例示で
き、該金属元素と弗素を含む水溶液としては上記金属を
弗化水素に溶かしたものあるいは上記金属のフッ化水素
酸溶液等が例示できる。又添加剤としては、金属、金属
塩化物、金属水酸化物およびホウ酸よりなる群より選ば
れた少なくとも1種の添加剤が例示でき、さらに具体的
にはAl,Fe,AlCl3,FeCl2,FeCl3,Al(OH)3,NiCl2,ZrCl4,
H3BO3,B2O3などが例示できる。該水溶液中のトータルの
金属濃度は0.1mol/から飽和mol/であることが好ま
しい。金属濃度が0.1mol/より少ないとゲル化がおこ
らない。該添加剤は溶液中のトータルの金属1molに対し
て0.8mol〜100molの割合で添加することが好ましい。0.
8molより少ないと一度はゲル化するものの加熱乾燥工程
において液化がおこのやすく、また100molより多いと乾
燥後添加剤の結晶が析出しやすい。
また該溶液および該添加剤の組合せ方により例えばAl
−Si,Zr−Si,Fe−Al,Ca−Al−Si等任意の組成のガラス
を作成でき、また該溶液の濃度,該添加剤の濃度または
添加量を変えることによって任意の組成比のガラスを作
成することができる。
−Si,Zr−Si,Fe−Al,Ca−Al−Si等任意の組成のガラス
を作成でき、また該溶液の濃度,該添加剤の濃度または
添加量を変えることによって任意の組成比のガラスを作
成することができる。
該溶液をゲル化させる温度はあまり高くないことが好
ましい。温度をあまり高くしすぎるとゲルに亀裂がはい
り易い。多孔性ゲルをち密化させる焼成工程は減圧下、
常圧下、空気中、不活性気体中等任意の条件下で行なう
ことができる。該焼成温度は300℃以上とすることが好
ましい。又、該添加剤を加えた水溶液のPHは12以下とす
ることが好ましく、PHが12より大きくなるとゲル化がお
こりにくい。
ましい。温度をあまり高くしすぎるとゲルに亀裂がはい
り易い。多孔性ゲルをち密化させる焼成工程は減圧下、
常圧下、空気中、不活性気体中等任意の条件下で行なう
ことができる。該焼成温度は300℃以上とすることが好
ましい。又、該添加剤を加えた水溶液のPHは12以下とす
ることが好ましく、PHが12より大きくなるとゲル化がお
こりにくい。
[作 用] 添加剤を加えることによる水溶液のゲル化に関与する
反応としては、 H2SiF6+2H2O→SiO2+6HF H2SnF6+2H2O→SnO+6HF H2ZrF6+2H2O→ZrO2+6HF H2TiF6+2H2O→TiO2+6HF H2ZnF4+H2O→ZnO+4HF H3BO3+4HF→HBF4+3H2O Al+6HF→H2AlF6+2H2↑ FeCl2+2HF→FeF2+2HCl Al(OH)3+3HF→AlF3+3H2O 等が例示でき、反応によって生じる金属酸化物がゲル体
の骨格を作ると考えられる。
反応としては、 H2SiF6+2H2O→SiO2+6HF H2SnF6+2H2O→SnO+6HF H2ZrF6+2H2O→ZrO2+6HF H2TiF6+2H2O→TiO2+6HF H2ZnF4+H2O→ZnO+4HF H3BO3+4HF→HBF4+3H2O Al+6HF→H2AlF6+2H2↑ FeCl2+2HF→FeF2+2HCl Al(OH)3+3HF→AlF3+3H2O 等が例示でき、反応によって生じる金属酸化物がゲル体
の骨格を作ると考えられる。
これらのゲル化においてはゲル化溶液に有機成分を含
有しないため、従来のアルコキシド法における有機成分
の残留はなく原料も安価であるため低コストで生産でき
る。また調合が水溶液で行なわれるため容易に均質とな
りその均質性も高い。
有しないため、従来のアルコキシド法における有機成分
の残留はなく原料も安価であるため低コストで生産でき
る。また調合が水溶液で行なわれるため容易に均質とな
りその均質性も高い。
実施例1〜4、比較例1〜2 2.5mol/のSiF6水溶液と0.5mol/のH3BO3水溶液お
よび300mlのビーカー6個を用意し各々のビーカーに第
1表に示す割合で合計250mlとなるようにH2SiF6水溶液
とH3BO3水溶液を取り混合した。これらを室温で24時間
放置した後、70℃で48時間乾燥した。比較例1および2
においては一度ゲル化するものの加熱乾燥することによ
り再度溶液となり蒸発・消失してしまった。実施例1〜
4においては半透明の乾燥ゲルを得た。得られた乾燥ゲ
ルを1000℃2時間熱処理を行ないガラス塊を得た。この
ガラスはX線分析、エア分析、化学分析の結果ホウ素を
微量含むシリカガラスであることが確認された。
よび300mlのビーカー6個を用意し各々のビーカーに第
1表に示す割合で合計250mlとなるようにH2SiF6水溶液
とH3BO3水溶液を取り混合した。これらを室温で24時間
放置した後、70℃で48時間乾燥した。比較例1および2
においては一度ゲル化するものの加熱乾燥することによ
り再度溶液となり蒸発・消失してしまった。実施例1〜
4においては半透明の乾燥ゲルを得た。得られた乾燥ゲ
ルを1000℃2時間熱処理を行ないガラス塊を得た。この
ガラスはX線分析、エア分析、化学分析の結果ホウ素を
微量含むシリカガラスであることが確認された。
実施例5 2mol/の弗化水素水溶液に酸化第1錫を飽和になる
まで溶解しその後濾過して未溶解の酸化第一錫を濾別し
た。この濾液50ccと0.5mol/のホウ酸水溶液を300mlの
ビーカーにとり混合した後室温で24時間放置した。これ
を50℃で24時間乾燥し橙色透明なゲルを得た。得られた
ゲルを400℃2時間熱処理を行ない橙色透明な塊を得
た。この塊は、X線分析、エア分析、化学分析を行なっ
た結果、非晶質な酸化錫であることが確認された。
まで溶解しその後濾過して未溶解の酸化第一錫を濾別し
た。この濾液50ccと0.5mol/のホウ酸水溶液を300mlの
ビーカーにとり混合した後室温で24時間放置した。これ
を50℃で24時間乾燥し橙色透明なゲルを得た。得られた
ゲルを400℃2時間熱処理を行ない橙色透明な塊を得
た。この塊は、X線分析、エア分析、化学分析を行なっ
た結果、非晶質な酸化錫であることが確認された。
上記実施例においては、加熱によって非晶質体が形成
されたが、成形体の組成がガラス形成範囲外の場合には
結晶化を起こし、結晶質の成形体を生ずる。
されたが、成形体の組成がガラス形成範囲外の場合には
結晶化を起こし、結晶質の成形体を生ずる。
[発明の効果] 本発明によれば無機水溶液を使うため有機成分を含ま
ない高い均質性をもつ任意形状の酸化物成形体を作製す
ることができる。又原料が安価なため低コストで作製で
きる。
ない高い均質性をもつ任意形状の酸化物成形体を作製す
ることができる。又原料が安価なため低コストで作製で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01G 53/00 C01G 53/00 A C03B 8/02 C03B 8/02 C03C 3/04 C03C 3/04
Claims (2)
- 【請求項1】金属元素および弗素を含む水溶液をゲル化
させた後焼成を行なう該金属の酸化物を含む酸化物成形
体の製造方法。 - 【請求項2】Ti,Si,Zr,Zn,AlおよびSnよりなる群より選
ばれた少なくとも1種の金属および弗素を含む水溶液
に、Al,Fe,AlCl3、FeCl2,FeCl3、Al(OH)3,NiCl2,ZrCl
4,H3BO3およびB2O3よりなる群より選ばれた少なくとも
1種の添加剤を添加して該水溶液をゲル化させる特許請
求の範囲第1項記載の酸化物成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63014190A JP2558778B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 酸化物成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63014190A JP2558778B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 酸化物成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01192707A JPH01192707A (ja) | 1989-08-02 |
JP2558778B2 true JP2558778B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=11854206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63014190A Expired - Lifetime JP2558778B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 酸化物成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558778B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08310802A (ja) * | 1995-03-15 | 1996-11-26 | Takeshi Yao | ペロブスカイト型複合酸化物析出物の製造方法 |
WO1996028385A1 (fr) * | 1995-03-15 | 1996-09-19 | Hoya Corporation | Procede pour l'elaboration d'un precipite d'oxyde metallique |
CN113735176B (zh) * | 2021-08-25 | 2023-04-21 | 北京化工大学 | 一种化学战剂消解材料及其修饰的纤维材料的制备方法 |
-
1988
- 1988-01-25 JP JP63014190A patent/JP2558778B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01192707A (ja) | 1989-08-02 |
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