JPH03159209A - 箔巻変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、金属シートと絶縁シートとを重ねて巻回して
成る箔状巻線を用いた箔巻変圧器に関するものであって
、特に箔状巻線端部での絶縁構造に係るものである。

（従来の技術） 箔巻変圧器には、鉄心脚の周囲に金属シートと絶縁シー
トとを重ねて巻回した高圧巻線と低圧巻線とによって構
成された箔状巻線が用いられる。

この箔状巻線は、通常の巻線を用いた変圧器に比較する
と巻線の占積率が良い為、小型軽量化を実現できる特徴
があり、既に、数にＶ、数１００ＫＶＡ程度の比較的低
電圧、小容量変圧器として実用化さ九でいる。また、近
年は、その優れた長所に鑑み、高電圧、大容量の変圧器
への適用が研究されている。

第２図は、この様な箔巻変圧器の巻線構成図である。主
脚鉄心１に金属シート２と絶縁シート３を重ねて巻回し
て低圧巻線４と高圧巻線５が形成され、これら巻線４，
５は絶縁筒６によってヨーク鉄心７等の接地物に対し絶
縁状態で支持され、絶縁媒体８の封入されたタンク９内
に収納されてる。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記の様な各種の箔巻変圧器は、薄い金属シ
ート２と絶縁シート３を重ねて巻回することにより、低
圧巻線４や高圧巻線５が形成される為、鉄心窓内の巻線
占積率が高くなる反面、次の様な問題点がある。

即ち、巻線の端部には、巻線端部に起生ずる電界を緩和
する為に静電シールド１２．１３が取付けられている。

これらの静電シールド１２．１３は巻線端部の電界を緩
和するためにはできるだけ巻線に密着させることが望ま
しい。巻線の中性点側に設けられる静電シールド１３は
、巻線を巻き始める際に予め取りつけ、その上に巻線を
巻きつけるため、比較的巻線に密着しやすく構成できる
が、巻線の高圧線路端側に設ける高圧シールド１２は、
巻線及びシールドが真円にはならず、シールドと巻線間
にギャップ２０が生じる。

またこのようなシールドを取りつけるためにはシールド
１２の内径を巻線５の外径より大きく余裕を持たせてお
かないと取りつけが困難であり、巻線５とシールド１２
の間にやはりギャップ２０が生じることは避けられない
。

このように巻線５とシールド１２との間にギャップ２０
が生じると、巻線端部の絶縁シートや支持絶縁物等の絶
縁物の比誘電率がタンク内に充填された絶縁ガス等の絶
縁媒体よりも大きいため、特にギャップ部分に電界が集
中し絶縁信頼性を損ねていた。

一方、数ＫＶ、数１０００ＫＶＡ程度の箔巻変圧器では
、変圧器中身の巻線の半径も小さくスタック高さも低く
して良い為に１巻線の重量が軽く、その自重を特に別部
材で支持する必要がなく、第２図に示した様に絶縁筒６
に金属シート２と絶縁シート３を重ねて巻いた時の巻付
力によって、十分に巻線の荷重を支えることができた。

従って１．その周囲に金属シート２と絶縁シート３が巻
回される絶縁筒６を、鉄心クランプもしくは鉄心クラン
プに固定されたシールド１０に固定することによって巻
線を支持することができた。

しかしながら、より高電圧・大容量の箔巻変圧器になる
と、巻線の自重が大幅に増加するので、絶縁筒６への巻
線の巻付力だけでは巻線を支えきれなくなり１巻線の変
歪及び落下等を米たす恐れがあり、巻線の機械的強度を
高める必要があった。

本発明の目的は、巻線端部の絶縁信頼性を高めた簡略で
機械的強度の優れた箔巻変圧器を得ることにある。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明の箔巻変圧器は、巻線外周に伸縮率の大きい絶縁
物を取つけたのち、電界緩和用静電シールドを配設した
ことを特徴とするものである。

（作　用） 本発明の箔巻変圧器は巻線外周に伸縮率の大きい絶縁物
を取りつけることにより１巻線と電界緩和用静電シール
ドとの間にギャップを生じることなく巻線と電界曖和用
静電シールドが密着し巻線端部への電界集中を緩和し、
かつ巻線の機械的強度が高められる。

（実施例） 以下、本発明による箔巻変圧器の一実施例を第１図を用
いて説明する。なお、第２図に示した従来技術と同一部
分には同一符号を付して説明、を省略する。

第１図に示すように、金属シート２と絶縁シート３を巻
回して高圧巻線５が巻回され、巻線外周にエチレンプロ
ピレンゴム等のゴム、あるいは、エラストマー、テフロ
ン等の伸縮率の大きい絶縁物２１を取りつけたのち、電
界緩和用静電シールド１２を取りつける。絶縁物２１の
幅は絶縁シートの幅に概ね等しくし外径は電界緩和用シ
ールドの内径に等しくするかあるいはやや大きく構成す
る。

以上の様な構成を有する本発明の箔巻変圧器においては
１巻線５の外周側に伸縮率の大きな絶縁物２１がとりつ
けられ、巻線５は絶縁物２１により締めつけるように構
成され、巻線と絶縁物は密着すると共に巻線は堅固に固
定される、 絶縁物２１の外径は電界緩和用シールド１２の内径と等
しいかあるいは少し大きく構成されており、電界緩和用
シールド１２を取りつけたのち、シールドを固定するこ
とにより、シールド１２と絶縁物２１の間にはギャップ
が生じることなく、密着してシールドが取りつけられる
。

従って巻線５と電界緩和用静電シールド１２の間はギャ
ップが生じることがなく、ギャップ部分に電界が集中す
ることはない。また、絶縁物２１の誘電率を絶縁シート
の誘電率とほぼ等しいものあるいは誘電率の大きいもの
とすることにより、巻線端部のシートエツジ部分での電
界を緩和することができる。

このように本発明においては、巻線端部の電界が緩和さ
れ１巻線の絶縁信頼性が大幅に向上される。また、巻線
の機械的強度が向上するとともに、巻線と電界緩和用シ
ールドの間のゆるみやがたがなくなり変圧器全体の機械
的強度も向上する。

なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
巻線内部に冷却のための金属性の冷却ダクトが巻き込ま
れるタイプの変圧器にも適用でき、特に巻線の外周側に
冷却ダクトが取りつけられる構成の箔巻変圧器について
は、冷却ダクトの厚さが金属シートより数倍からｌＯ数
倍厚くなるため、冷却ダクトの上下端部、冷却ダクトと
電界緩和用静電シールドの間には部分的あるいは全周に
わたりギャップが生じやすくなるが、伸縮率の大きい絶
縁物をとりつけることにより、巻線と静電シールドの間
を絶縁物を介して密着させることができ。

絶縁信頼性、機械的強度が向上する。

また、絶縁物２１の取りつけにあたっては、絶縁物２１
を２層以上に形成してとりつけ、巻線５と電界緩和用静
電シールド１２の間を密着させるように構成してもよく
あるいはまた１部分的に厚さを変化させて構成してもよ
い。

また、電界緩和用静電シールド１２を絶縁物２１と同じ
材質の絶縁物あるいは異なる材質により絶縁被覆しても
よい。さらに、巻線と巻線外周に設けた絶縁物あるいは
静電シールドも含め周方向部分的あるいは全面にわたり
支持絶縁物で支持することにより支持構造も簡略化する
ことができる。

【発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、巻線の外周側に
伸縮率の大きな絶縁物を配設し、さらに電界緩和用静電
シールドを取りつけることにより巻線と電界緩和用シー
ルドの間に絶縁媒体の間隙が生じないように構成したの
で、巻線端部の絶縁信頼性が向上し、さらに巻線の機械
的強度も向上した箔巻変圧器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の箔巻変圧器の一実施例を示す断面図、
第２図は従来の箔巻変圧器を示す断面図である。 １・・・鉄心　　　　　　　　２・・・金属シート３・
・・絶縁シート　　　　　４・・・低圧巻線５・・・高
圧巻線　　　　　　８・・・絶縁媒体９・・・タンク １２．１３・・・電界緩和用静電シールド２１・・・絶
縁物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　金属シートとその金属シートより幅の広い絶縁シート
   を重ね合わせて絶縁筒に巻回した箔状巻線を絶縁媒体を
   封入したタンク内に収納してなる箔巻変圧器において、
   巻線外周に伸縮率の大きい絶縁物を取りつけたのち、そ
   の絶縁物の巻線端部に対向する端部に電界緩和用静電シ
   ールドを設けたことを特徴とする箔巻変圧器。