JPS63312610A - 箔巻変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は金属シートと絶縁シートを重ねて巻回した箔巻
変圧器に関するものであって、特に巻線の支持構造の改
良を施したものである。

（従来の技術） 箔巻変圧器には、鉄心脚の周囲に金属シートを巻回した
高圧巻線と低圧巻線とによって構成された箔状巻線が用
いられる。この箔状巻線は、通常の巻線を用いた変圧器
に比較すると占積率が良い為、小型軽量化を実現できる
特徴があり、既に、ＩＫＶ、数１００ＫＶＡ程度の比較
低電圧、小容量変圧器として実用化されている。また、
近年は、その優れた長所に鑑み、高電圧、大容畢の変圧
器への適用が実現してきている。

第３図は、この様な箔巻変圧器の巻線構成図である。鉄
心脚１に金属シート２と絶縁シート３を巻回して低圧巻
線４と高圧巻線５が形成され、これら巻線４，５は絶縁
筒６によってヨーク鉄心７等の接地物に対し絶縁状態で
支持され、絶縁媒体８の封入されたタンク９内に収納さ
れている。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、上記のような各種のｇｌ変圧器は、薄い金属
シー１−２と絶縁シート３を車ねて巻回することにより
、低圧巻線４や高圧巻線５が形成されるため、鉄心窓内
の巻線率が高くなる反面、次のような問題点がある。

即も、数ＫＶ、数１００ＫＶＡ程位の箔巻変圧器では、
変圧器中身の巻線の半径も小さく、スタツク高さも低く
て良いために、巻線の重量が軽く、その自重を特に別部
材で支持する必要がなく、第３図に示したように絶縁筒
６に金属シート２と絶縁シート３を重ねて巻いた時の巻
付力によって、十分巻線の荷重を支えることができた。

従って、金属シート２と絶縁シート３がそのまわりに巻
回される絶縁筒６を鉄心クランプもしくは鉄心クランプ
に固定されたシールド１０に固定することによって巻線
を支持することができた。

しかしながら、より高電圧、大容量の箔巻変圧器になる
と、巻線の自重が大幅に増加するので、絶縁筒６への巻
線の巻付力だけでは巻線を支えきれなくなり、巻線の変
歪及び落下などを来たすおそれがあった。そこで、第４
図に示したように、低圧巻線４及び高圧巻線５を鉄心ク
ランプ及びシールド１０に対して絶縁部１１によって絶
縁状態で支持する必要があった。

ところが第４図に示したように、絶縁物１１を配設して
巻線を支持しようとした場合、巻線を完全に支えるため
、巻線の半径方向全面を支持する必要がある。

この場合、特に高圧巻線端部では、絶縁シー１〜３と絶
縁物１１との間に微小ギャップを生じ、誘電率の違いに
より、その微小ギャップのストレスが高くなり、絶縁破
壊を起こす恐れがあった。

また第５図に示すように、巻線は低圧巻線４、高圧巻Ｐ
１５各々を絶縁筒６．６−に巻回し、低圧巻線４と絶縁
ｎ６′間に適当なリアクタンスギャップｄを設けるよう
に組立てた上で、鉄心脚１に巻線を挿入する手段もとら
れた。しかし、やはり、巻線を下方または上下両方向か
ら支える時に、それぞれヨーク鉄心やシールド１０また
はタンク９等の接地物からの距離も調整することが難し
かった。

さらに、箔巻変圧器では、導体シート内の渦電流のため
に、半径方向磁束がほとんど発生しないため、一般に巻
線に加わる軸方向の短絡機械力が小さいという長所を有
するのであるが、製造上の誤差等から巻線のスタックに
誤差が生じた場合等には、巻線の軸方向に短絡機械力が
発生するため、これに対しても何らかの補助手段を施す
必要があった。

本発明は、上述の如き従来の箔巻変圧器の欠点を解消す
る為に提案されたもので、その目的は、絶縁強度を向上
させながらなお且つ作業性及び経済性に優れ、安定した
巻線支持構造を有する信頼性の高い箔巻変圧器を提供す
ることにある。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明の箔巻変圧器は、巻線の一部はプレスポード等の
絶縁物により支持し、巻線の他の一部はエポキシ材料等
の絶縁物を用いて注型により製作されたポスト型スペー
サを軸方向端部において、巻線の円周方向に等配し、こ
のポスト型スペーサで巻線を支持する。

（作用） この様な構成にすることにより、寸法調整の必要な部分
や電界の弱い部分はプレスポード等の絶縁物で支持し、
高圧巻線等電界の強い部分は巻線端部の絶縁を保ちなが
ら、絶縁強度の優れたポスト型スペーサで支持したこと
により、巻線の円周方向において均一な安定した支持を
可能としたことにある。

（実施例） 以下、本発明の実施例を第１図に基づいて具体的に説明
する。なお、従来例と同様の部分は同一符号を付し説明
を省略する。

本実施例の構成＊ 第１図において、低圧巻線４は、プレスポード等のブロ
ック状の絶縁物２１を１個または複数個積み重ねて、鉄
心クランプもしくは鉄心クランプに固定されたシールド
１０等の接地物に対し絶縁状態で下方または上下両方向
から支持されている。

一方、高圧巻線５は円周方向に数カ所配設されたポスト
型スペーサ２２によって、下方または上下方向に支持さ
れている。このポスト型スペーサ２２は、エポキシ材料
等を金型内に注型することによって、製作されたもので
ある。

本実施例の作用＊ このように構成された本実施例の箔巻変圧器では、比較
的電界の弱い低圧巻線４は、ブロック状のプレスポード
等の絶縁物２１により対ヨーク寸法の調整が容易にでき
る状態で巻線を支持したので、巻線の自重を下部あるい
は上部より直接安定して支持することができる。一方、
高圧巻線５のように電界の厳しい部分には、エポキシ等
の絶縁物から注型によって製作されるポスト型スペーサ
２２により支持したので、特にガス中においての絶縁耐
力が高くなる。また、低圧巻線４と高圧巻線５とを別々
に支えるため、高い絶縁強度が得られるばかりでなく、
変圧器運転時の衝撃振動に対しても各巻線毎に独立して
耐え得ることが可能である。

＊実施例の効果＊ 高圧巻線においては、ポスト型スペーサで支持すること
により、構造がより簡略化されて、作業性及び経済性が
向上すると同時に、特に電界の厳しい部分を絶縁耐力の
高いスペーサにより支え、しかも巻線の円周方向に分配
して支えるため、絶縁信頼性が向上が計れる。ざらに、
ポスト型スペーサの取付けは、極めて容易であり、鉄心
に巻線を挿入した後でも取付は及び取外しが簡単に行え
るため、作業性が大幅に向上する。

一方、低圧巻線においては、巻線をプレスポード等の絶
縁物をブロック状にして巻線を支持したので、巻線の取
付けにあたり対ヨーク寸法の調整が行い易い。特に低圧
巻線では電圧レベルが低いため、電界も低く、絶縁的に
は処理が容易である。

従って、巻線全面を支持し、自重に耐えるようにするこ
とができる。また、短絡機械力等に対しても強固な機械
的強度を有する。

さらに、上下方向から支えるようにすることにより、軸
方向に機械力が動いた場合等に充分な強度を有する箔巻
変圧器が１１られる。

＊他の実施例＊ 第１図の実施例においては、巻線した部にスペーサを配
置し、巻線を下方より支持しているが、ポスト型スペー
サを巻線上部に配置し、これで巻線を懸吊することによ
って巻線を支持することができた。また、第２図に示す
ように、巻線上下にポスト型スペーサ３２を配置し、上
下より巻線を締付ける形をとることもできる。

ざらに、ポスト型スペーサとしては、実施例においては
ひだのある形を示しているが、この形状に限定されるも
のではなく、例えばひだのない形や、円柱状等が考えら
れる。

［発明の効果］ 以上の通り本発明によれば、巻線の一部はプレスポード
等の絶縁物で支持し、一部はポスト型スペーサを配置し
て巻線を支持することにより、絶縁強度を向上させなが
ら、なお■つ作業性及び経済性に優れ、安定した巻線支
持構造を有する信頼性の高い箔巻変圧器の提供が可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の箔巻変圧器の実施例を示す断面図、第
２図は本発明の箔巻変圧器のだの実施例を示す断面図、
第３図乃至第５図は従来の箔巻変圧器を示す断面図であ
る。 １・・・鉄心の脚部、２・・・金属シート、３・・・絶
縁シート、４・・・低圧巻線、５・・・高圧巻線、６・
・・絶縁筒、７・・・ヨーク鉄心、８・・・絶縁媒体、
９・・・タンク、１０・・・シールド、１１・・・絶縁
物、２１・・・絶縁物、２２・・・ポスト型スペーサ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）鉄心脚に金属シートと絶縁シートを重ねて巻回し
   て低圧巻線と高圧巻線を形成し、支持絶縁物により前記
   箔状巻線を支える箔巻変圧器において、低圧巻線はプレ
   スボード等の絶縁物で支持し、高圧巻線はポスト型スペ
   ーサで支持したことを特徴とする箔巻変圧器。