JPH0315321Y2

JPH0315321Y2 -

Info

Publication number: JPH0315321Y2
Application number: JP1984193702U
Authority: JP
Priority date: 1984-12-21
Filing date: 1984-12-21
Publication date: 1991-04-03
Also published as: JPS61115672U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は熱転写型印刷装置に係り、インクリボ
ンの長手方向にヘツドキヤリツジを移動してライ
ン毎の印刷を行なう熱転写型印刷装置に関する。

従来の技術従来より、インクリボンに塗布された熱溶解性
インクをサーマルヘツドを用いて溶解し記録紙に
印刷を行なう熱転写型印刷装置がある。この印刷
装置は、１ライン分の印刷を終了すると記録紙を
１ライン分送ると共に、サーマルヘツドを初期位
置に戻し、かつ印字の字数分だけインクリボンを
巻取つている。

考案が解決しようとする問題点従来の熱転写型印刷装置では、専用の小型ステ
ツプモータを設け、このステツプモータにより上
記インクリボンの巻取りを行なつている。このス
テツプモータを駆動するためには制御回路及びド
ライブ回路が必要とされる。このように、インク
リボン巻取り専用のステツプモータ、制御回路、
ドライブ回路が必要とされるため、印刷装置は高
価となる。またステツプモータは消費電力が大で
あるため、電力コストが大となり、上記ステツプ
モータ等の収納スペースが必要なため印刷装置が
大型となる。更にバツテリーを電源としたものの
場合、ステツプモータの消費電力が大なるため、
サーマルヘツドの駆動とインクリボン巻取駆動と
を別時間に行なわねばならず、印刷スピードが遅
くなる等の問題点があつた。

そこで、本考案は、伝達部を設けることによ
り、上記の問題点を解決した熱転写型印刷装置を
提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段本考案は、伝達部を設け、この伝達部によりヘ
ツドキヤリツジの駆動力をインクリボン巻取部に
伝達してこれを駆動する。

作用本考案において、伝達部はヘツドキヤリツジが
印刷前の位置に戻るときのみ、このヘツドキヤリ
ツジの駆動力をインクリボン巻取部に伝達し、イ
ンクリボンの巻取を行なう。

実施例第１図は本考案装置の第１実施例の外観斜視図
を示す。同図中、１はプラテンローラであり、プ
ラテンローラ１の外周には記録紙２が巻回され、
１ラインの印字の毎にプラテンローラ１が所定量
だけ回動して記録紙２が送られる。３はリボンカ
セツトである。リボンカセツト３より引き出され
たインクリボン４は、記録紙２が巻回されたプラ
テンローラ１の外周の軸方向に記録紙２より僅か
に離間して対向せしめられている。インクリボン
４はリボンカセツト３内の位置３ａにある供給リ
ールより引き出され、位置３ｂにある巻取リール
により巻取られるものである。

ヘツドキヤリツジ５のプラテンローラ１に対向
する部分にはサーマルヘツド（図示せず）が設け
られており、サーマルヘツドによりインクリボン
４を記録紙２に当接させ、サーマルヘツドを構成
する複数のドツトのうち所定のドツト部分を加熱
することにより、加熱されたドツトに当るインク
リボン４のインクが溶解して記録紙２に転写され
て印刷が行なわれる。ヘツドキヤリツジ５にはス
クリユー軸６が挿通され、このスクリユー軸を回
転することによつてヘツドキヤリツジ５がプラテ
ンローラ１の軸と平行に移動する。印刷時にはス
クリユー軸６は矢印A₁方向に回転し、ヘツドキ
ヤリツジ５は矢印B₁方向に移動して１ライン分
の印刷が行なわれる。

スクリユー軸６にはハスバ歯車７が固定されて
おり、スクリユー軸６と共に回転する。ハスバ歯
車７にはハスバ８が噛合しており、このハスバ歯
車８は平歯車９と共に軸１０に固定されている。
この軸１０はその軸方向に摺動自在とされてお
り、平歯車９は第２図に実線で示す位置ａより
一点鎖線で示す位置ｂの間を移動する。位置
ａにある平歯車９と噛合する位置に平歯車１１が
設けられており、この平歯車１１にはフエースギ
ヤ１２が噛合している。

ここで、印刷動作時においてはスクリユー軸６
及びハスバ歯車７は矢印A₁方向に回転して、ハ
スバ歯車８は矢印C₁方向に回転する。このとき
ハスバ歯車８には矢印D₁方向の力が働き、平歯
車９は矢印D₁方向に移動して第２図の位置ｂ
となり、平歯車９，１１の噛合がはずれ平歯車１
１は回転停止する。

次に１ラインの印刷が終了するとスクリユー軸
６が矢印A₂方向に回転してヘツドキヤリツジ５
が矢印B₂方向に移動せしめられ初期位置に戻さ
れる。このときハスバ歯車７が矢印A₂方向に回
転するため、ハスバ歯車８は矢印C₂方向に回転
して矢印D₂方向の力を受ける。これによつて平
歯車９は第２図の位置ａまで移動し平歯車１１
と噛合する。従つて平歯車１１は矢印Ｅ方向に回
転し、インクリボン巻取部であるフエースギヤ１
２が矢印Ｆ方向に回転する。フエースギヤ１２に
はリール軸１３が固定されており、このリール軸
１３の矢印Ｆ方向の回転により巻取リールが回転
して、インクリボン４は矢印Ｇ方向に巻取られ
る。

このようにしてヘツドキヤリツジ５が初期位置
に戻る期間に、インクリボン４の印字済の部分が
自動的にリボンカセツト３に巻取られる。この場
合、ヘツドキヤリツジ５の移動を駆動するスクリ
ユー軸６によりリボンカセツトの巻取側リールが
駆動され、従来必要とされていたインクリボン巻
取専用のステツプモータ等が不必要となる。

第３図は本考案装置の第２実施例を示す。同図
中、第１図と同一部分には同一符号を付し、その
説明を省略する。第３図において、スクリユー軸
６には平歯車１４が固定され、また支持板１５が
取付けられている。支持板１５はスクリユー軸６
が回転すると摩擦をもつて回動し、負荷が大とな
るとスリツプするようスクリユー軸６に取付けら
れている。平歯車１４には平歯車１６が噛合して
おり、平歯車１６の軸１７は支持板１５に回転自
在に支持されている。

ここで、スクリユー軸６及び平歯車１４が矢印
A₁方向に回転すると、支持板１５は矢印H₁方向
に回動し、平歯車１６は平歯車１１より離間し
て、平歯車１１は回転しない。

次にスクリユー軸６が矢印A₂方向に回転する
と、支持板１５は矢印H₂方向に回動し、平歯車
１６，１１が噛合する。更にスクリユー軸６が矢
印A₂方向に回転すると支持板１５はスクリユー
軸６に対してスリツプする。これによつて平歯車
１４のA₂方向の回転により平歯車１６は矢印C₂
方向に回転し、これが平歯車１１に伝達されて平
歯車１１は矢印Ｅ方向に回転しインクリボンの巻
取りが行なわれる。

考案の効果上述の如く、本考案になる熱転写型印刷装置
は、伝達部を設けてなめため、ヘツドキヤリツジ
の印刷前の位置に戻るときヘツドキヤリツジの移
動と共に、インクリボンの印刷終了部分が自動的
に巻取られ、従来必要であつたインクリボン巻取
専用のステツプモータを設ける必要がなく、この
ステツプモータに付随する制御回路、駆動回路を
除去でき、またリボンカセツトは所定位置に動か
ないよう取付けられてヘツドキヤリツジと一体的
に移動しないので、消費電力を少なくできコスト
ダウンが可能となり、更に装置全体の小型化が可
能かつ印刷速度が速くなる等の特長を有してい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第３図は本考案装置の各実施例を示す
図、第２図は第１図示の装置の動作を説明するた
めの図である。３……リボンカセツト、４……インクリボン、
５……ヘツドキヤリツジ、６……スクリユー軸、
７，８……ハスバ歯車、９，１１，１４，１６…
…平歯車、１０，１７……軸、１２……フエース
ギヤ、１３……リール軸、１５……支持板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

印刷装置の所定位置に動かないよう取付けられ
たリボンカセツトから引き出したインクリボンの
長手方向の一方の向きにヘツドキヤリツジを移動
して該ヘツドキヤリツジのサーマルヘツドにより
１ライン分の熱転写印刷を行ない、１ライン分の
印刷終了後該ヘツドキヤリツジを逆向きに移動さ
せ印刷前の位置に戻すと共に該インクリボンの巻
取りを行なう熱転写型印刷装置において、該ヘツ
ドキヤリツジの逆向きの移動時にのみ該ヘツドキ
ヤリツジの駆動力を該インクリボンの巻取部に伝
達する伝達部を設けてなり、該ヘツドキヤリツジ
の駆動力で該インクリボンの巻取駆動を行なうよ
うに構成してなる熱転写型印刷装置。