JPH0315282Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンクリートブロツク成形用の面パ
レツトの清掃および剥離剤の噴霧を面パレツトを
下向きに保持させ下方から行う面パレツトの処理
装置に関する。

従来は繰返して用いる未清掃の面パレツトは上
向きに重積され、吸着機により一枚々々取出され
て上面から清掃・剥離剤の塗付を行いモルタルを
供給して成形機に送つていた。この未清掃の面パ
レツトは上面（ブロツク成形面）にコンクリート
滓が付着している関係で吸着が完全でなく移動途
中で落下することがあり、またブラシ等による清
掃に際しても粉塵が残り剥離剤の塗付が均一に行
えない欠点を有していた。さらに自然石模様を表
現するような凹凸面のある面パレツトを用いる場
合には凹面にのみ剥離剤が溜り成形後の面パレツ
トの剥離に手間がかかるばかりか、無理に面パレ
ツトを叩き落すため表面が破損したり、あるいは
多量の剥離剤の付着した凹部分はブロツク表面が
黒くなる等コンクリートブロツクの顔にも等しい
表面を損う欠点を有していた。

本考案は、このような従来の上向きによる面パ
レツト処理の欠点を改善するために考案されたも
のであつて、面パレツトの上面（ブロツク成形
面）を下向きに、裏面を上向きにして面パレツト
を重積し、その重積位置から上向きの裏面に吸着
体付きの搬送具で面パレツトを水平移動し、この
水平移動中に下方から清掃および剥離剤を噴霧す
ることによつて、清掃によつて生じるコンクリー
ト滓やその他の付着物は落下して集溜槽に集めら
れ、剥離剤は均一厚さに塗付されて余分な剥離剤
は下方に滴下して回収できる面パレツト清掃部Ａ
と、この下向きの面パレツトを上向きに反転する
反転機構部Ｃと、この上向きに向き直つた面パレ
ツトにモルタル、または場合によつては適量の水
を供給する面パレツト送進機構Ｂを備えた面パレ
ツト処理装置であつて、面パレツトの清掃、杯離
剤の塗付を合理的に行い、粉塵や残滓および余分
な剥離剤の回収も簡単にできるもので、成形され
るコンクリートブロツクの表面は美しく、しかも
工場内は常に清潔であるという面パレツトの処理
装置を提供するものである。

次に添付図面について本考案の処理装置を説明
する。

図において、１は面パレツトＰを下向きの状態
で清掃を行う機枠であつて清掃部Ａを構成する。
図中の左端には下向きに重積された面パレツトＰ
が積置かれている。この面パレツト清掃部Ａには
吸着体２を設けた作動体３があり、この作動体３
はシリンダー４によつて矢印の如く上下に移動し
て重積されている面パレツトＰを裏面から一枚一
枚取り上げ、さらにこの作動体は面パレツトを吸
着したままモニター５によつて回動するホイル
６，７を介して移動するチエンＴにより４′の位
置まで前後に水平移動する。

このチエンＴの下方には面パレツト清掃部Ａを
構成する各装置が並列されている。即ち１０は回
転ブラシ、９は水噴射ノズル、１１は空気噴射ノ
ズル、１３は剥離剤噴霧ノズル、１４は空気噴射
ノズルであり、それぞれに付着物集溜槽１２と剥
離剤回収槽１５が設けてあり落下物を回収する。

この清掃部Ａでは上記の構成であるから作動体
３によつて吸着されて重積位置から取上げられた
下向きの面パレツトＰは、作動体３のチエンＴに
よる水平移動にともなつて下方から、水噴射ノズ
ル９によつて水を掛けられ、回転ブラシ１０によ
つてコンクリート滓等が掻ぎ落され、空気噴射ノ
ズル１１により乾燥と粉塵が除去されて隣接の剥
離剤噴霧ノズル１３に移る。このノズル１３で剥
離剤が塗付され、そして空気噴射ノズル１４によ
つて余分な剥離剤が落されて面パレツトの下面、
即ちコンクリートブロツクに当接する成形面には
剥離剤の均一した塗膜が形成されるとともに落下
したコンクリート滓や余分な剥離剤は１２の集溜
槽や１５の回収槽に集められる。図中の８は面パ
レツトＰを押送する爪であり、１６は次の反転機
構に面パレツトを送進するレールであつて、この
位置で面パレツトの作動体３よりの吸着が解除さ
れて面パレツトはレール上に載置されて爪８によ
つて押送されながら面パレツトの反転機構Ｃに移
る。

１８は面パレツト反転腕であり回転軸１７に軸
着し、回転軸１７はモーター２０の作動によつて
矢印の如く正逆回転する。１９は吸着体であつて
反転腕１８に取付けられている。したがつてレー
ル１６上を爪８によつて押送された下向きの面パ
レツトは裏面から再び吸着体１９によつて支持さ
れ、反転腕１８の作動によつて反転して上向きと
なり次のモルタル供給送進機構Ｂのチエン２２上
に載置される。送進チエン２２には爪２３が設け
られていてチエン２２は前記の清掃部Ａの作動体
３の移動に従つて間欠的に移動する。２４はモル
タル供給ホルパーであり、上向きに直された面パ
レツトＰの上面に定量のモルタルが供給されてブ
ロツク成形機（図示していない）に送られる。図
中の符号３０以下は別の実施例を示すもので便宜
上同一図面上で説明する。

３０は注水管であり、３１は散水函であつて底
部に水を面パレツトの全面に平均して散水できる
ように細孔３２が平均して開孔されている。この
注水管３０は前記のモルタルホツパー２４に代る
もので、硬練りコンクリートを使用する即時脱型
式のブロツク成形において、面パト上に水を入れ
て型枠に納め直接硬練りコンクリートを投入して
振動押圧により成形する方式の場合に使用する。

この散水函３１の細孔３２の開孔部を大きくす
るとモルタルの供給にも使用でき、この散水函を
使用することによつてモルタルも面パレツト上面
に平均厚で盛りつけることができる。

本考案の面パレツト処理装置は上述の如き構成
によるものであるが、清掃においてブラシや剥離
剤の噴霧についてはこれに限定することなく、同
様の作用を行うものであれば、刃による掻き取り
や刷毛による剥離剤の塗付も考えられる。

本考案においては、面パレツトの清掃処理、即
ち、コンクリート滓の研掃や粉塵の除去ならびに
剥離剤の塗付を面パレツトを下向きにして行うた
めに、面パレツトの上面、即ちブロツク成形面に
は埃や塵の残溜がなく、また剥離剤も均一厚さに
塗付されているものであつて、成形されたコンク
リートブロツクの表面は汚れもなく美しく仕上
り、しかも成形後の面パレツトの剥離も容易であ
つてブロツク表面を破損することがなくきわめて
製品価値のよいブロツクが成形できる。さらに工
場内はコンクリート滓の飛散や剥離剤による汚れ
もない清潔な環境が保たれるものであつて、本考
案の面パレツト処理装置を採用することによる実
用的な作用効果はきわめて大きい。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の面パレツト処理装置の全体の構成
を示す側面図である。 ２……吸着体、３……作動体、４……シリンダ
ー、１０……回転ブラシ、１３……剥離剤憤霧ノ
ズル、１８……面パレツト反転腕、２４……モル
タル供給ホツパー、３０……注水管、３１……散
水函。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下向きに重積されている面パレツトＰを吸着
   して取出す吸着体２を備えたシリンダー４と、
   該シリンダー４を移動するチエンＴと、該シリ
   ンダー４によつて下向きに移動する面パレツト
   Ｐの下方から面パレツトを清掃する回転ブラシ
   １０と剥離剤を噴霧するノズル１３を備えた面
   パレツト清掃部Ａと、該下向きの面パレツトを
   反転させる反転腕１８を備えた反転機構Ｃと、
   該上向き面パレツトに化粧モルタルを供給する
   モルタル供給ホツパー２４を備えて間欠送進す
   るチエン２２を設けたモルタル供給送進機構Ｂ
   よりなることを特徴とした面パレツト処理装
   置。 ２ 面パレツトにモルタルを供給するのに代えて
   注水函３１により面パレツトに注水する注水管
   ３０を設けた実用新案登録請求の範囲１に記載
   の面パレツト処理装置。