JPH03151322A - 薬剤持続的放出性包帯材として使用する製剤 - Google Patents

薬剤持続的放出性包帯材として使用する製剤

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JPH03151322A
JPH03151322A JP2285679A JP28567990A JPH03151322A JP H03151322 A JPH03151322 A JP H03151322A JP 2285679 A JP2285679 A JP 2285679A JP 28567990 A JP28567990 A JP 28567990A JP H03151322 A JPH03151322 A JP H03151322A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は徐放性包帯用の組成物とその使用に関する。
〔従来の技術〕
多数の提案が、特にたとえばヒトまたは動物の体に治療
薬及び/または診断薬の運搬の分野における徐放性製品
に対して提出されている。従来の提案には、たとえば体
に対する経皮防剤の外部が、らの適用、体内への事前形
成インブラントの挿入、肺組織への包帯剤の貼付、及び
経口投与を目的とした有効成分を含有した事前形成エレ
メントの経口投与が含まれる。
インブラントからヒトまたは動物の体への治療薬及び診
断薬の制御された放出を行う分野においては、親油性薬
剤を制御された速度で体に拡散できるマトリックスまた
は膜としてシリコーンを主体とする物質を利用すること
が知られている。こうした目的で提案されているシリコ
ーン主体の物質は通常体液には不活性であり、従って高
許容性を以て体に使用できる。しかし、治療薬及び他の
化合物がシリコーン材料から、またはシリコーン材料を
経て放出される速度は、シリコーンマトリクスからの拡
散特性上一般に遅く、またそれは−船釣に「1次」即ち
、放出される物質の量は時間の平方根の1次関数と考え
られている。このことは、長時間にわたり比較的に低速
度で体に導入する必要のあるこれら治療用薬剤や他の薬
剤を徐放する上で好都合である。しかし、広範囲にわた
る治療剤やその他の薬剤は1日当り数1112以上ない
し1mg以上の比較的高速度で1日または数日または数
週間さえもゼロ次放出速度を示す時間に依存しない少な
くとも実質的に一定速度で体へ伝達することができるこ
とが有利である。こうした要求に対しては、これまでシ
リコーン主体の材料はシリコーン材料に対して拡散速度
が遅い親油性薬剤をた。
〔発明が解決しようとする課題〕
たとえば体の外部に対して、または体の天然の腔に対し
て適用できる包帯剤の分野では、治療薬または診断薬が
所望の速度で運ばれる間所望の場所に留まることのこと
のできる物質を採用することが望ましい。従って、こう
した要件の一つは、場合に応じ、滞留時間が延長しても
、数時間または数日間にわたって一定速度で薬剤を放出
する能力が失われないことである。
〔課題を解決するための手段〕
我々は今般室温硬化性シリコーン組成物、親水性成分及
び治療薬または診断薬(A)よりなる組成物を用いて数
時間ないし数日またはそれ以上にわたり、所望の速度で
治療薬または診断薬を放出することのできるヒトまたは
動物の体上または体内のその場で形成される部材(以下
、包帯剤と呼称する)を提供できることを見いだした。
本発明の一面において、本発明は薬剤(A)及びを有す
るポリシロキサン、前記ポリシロキサンと反応するため
の不飽和基を有するポリシロキサン及びハイドロシリル
化反応のための白金触媒またはロジウム触媒よりなり、
混合し、ヒトまたは動物の体へ塗布してから10分以内
に室温で硬化する組成の硬化性シリコーン組成物(b)
よりなるヒトまたは動物体内または体上に包帯剤として
使用するために適した徐放性組成物を提供することにあ
る。
本発明は治療薬または診断薬を体に運ぶことのできる、
ヒトまたは動物用の包帯剤を形成するための組成物に関
するものである。本発明の特徴は、混合しそして体に適
用した後、短時間で硬化できるシリコーン組成物からな
る組成物を用い、その場で包帯剤が形成されることであ
る。こうした包帯剤は、本発明による組成物を無傷また
は損傷した皮膚に塗ることによって、あるいは該組成物
を体の天然腔または人工腔内に投入することによって形
成することができる。腔としては、例えば眼腔、口腔、
鼻腔、耳腔、膣腔または直腸腔、またはたとえば歯ある
いは開いた傷口にできた腔がある。該組成物はその場で
硬化させる。包帯剤の特性は、その成分を適当に運ぶこ
とによって広範囲に調節することができる。
本発明組成物の薬剤(A)は、包帯剤がヒトまたは動物
の生理液に接した場合に、即ち包帯剤が水性循環中にあ
る場合に、本組成物を用いて形成した包帯剤から放出で
きる物質である。好適な物質は、シリコーン物質に溶解
せず、また、これらを拡散通過することのない、即ち親
水性である物質である薬剤(A)を包含し、且つ治療薬
または診断薬を含有する。薬剤(A)は固体または液体
であって、組成物を硬化する前に、組成物に配合するこ
とができる。選ばれた薬剤(A)が許容できない程度ま
でシリコーン組成物を硬化して妨害を起こさないように
することが重要である。本発明はある期間にわたり制限
された速度で体に運ばれることが望まれる上述の治療薬
または診断薬に特に適用可能である。周知のように、所
与の薬剤の必要な運搬速度はその治療域(therap
eutic window)内にある。本発明による組
成物を造ることによって、多くの薬剤をそれらの治療域
内の速度で運搬できる包帯剤を提供することができる。
本発明の薬剤(A)として使用するのに適した治療薬ま
たは診断薬は、血液流によって体内へ放出することを意
図するものを包含し、そして親水性または親油性物質で
ある。薬剤(A)は、標準薬剤プラクテイス(IIor
mal pharmaceutical practi
ce)に従って選択でき、該薬剤(A)はそれが放出さ
れる体の部位の条件に適したpHを通常有している。普
通、こうしたpHは、4.5を超えている。もしpHが
これ以上酸性であれば、より適切な膨潤及び/または放
出プロフィルを持たせるように包帯剤の性質を変成する
ため適当な緩衝物質を使用することができる。使用する
ことのできる治療薬としては、たとえば、抗生物質、防
腐剤、抗炎症剤、心臓薬、反水素剤、気管枝拡張剤、鎮
痛剤、抗関節炎剤、α−1ブロッカー、1βブロッカー
、1ACEインヒビター、利尿剤、抗凝集剤(anti
aggregant)、鎮ビタミン類、胃潰瘍及び十二
指腸潰瘍治療剤、蛋白質分解酵素、治療栄養素、細胞成
長栄養素及びペプチド類を使用できる。好適な治療剤の
特別な例としては、ペニシリン類、セファロスポリン、
テトラサイクリン類、マクロライド類、エピネフイリン
、アムフェタミン類、アスピリン、バルビッール類、カ
テコラミン類、ペンゾヂアゼピン、チオベンタル、コデ
イン、モルヒネ、プロ力イン、リドカイン、スルホンア
ミド類、チオコナゾール、ベルブチロール、フロスアミ
ド、プラゾシン、プロスタグラシン類、サルブタモール
、インドメチカン、ジクロフェナック、グラフエニン、
ジピリダモール及びチオフィリンを包含する。一部の手
術用治療薬及び検査薬は親水性成分の活動に役立ち、薬
剤(A)の運搬速度を調節できる。このファクターは、
薬剤(A)が組成物の硬化の阻止または促進の度合に応
じ、組成物に存在する薬剤(A)の割合に影響を与える
。本発明の組成物に使用される薬剤(A)の割合は、予
定した移動速度で所要投度に合わせて選択され、非常に
広範囲に変化させることができる。薬剤(A)は、本組
成物中で主要量を占めることも、少量でよいこともあり
得る。
本発明による組成物を使用した包帯剤によって得られる
効果的な運搬は、比較的少量の投与量を使用することを
可能にする。しかし、薬剤に対する所望の運搬に見合い
、なるべく高濃度の治療薬または診断薬を含有すること
が一般に望ましい。
本組成物のシリコーン組成物を硬化することによっ、て
形成されるシリコーンポリマーは、それ以外の成分や配
合剤の結合用マトリックスとして作用し、そして包帯剤
の使用箇所と使用目的に応じて、マトリックスの割合を
多(も少な(も使用することができる。たとえば、体腔
に流入することによって包帯剤を形成するための組成物
は、使用中の形状保持を充分に確保し、また、薬剤(A
)の放出速度を制限するために、ビヒクル重量の好まし
くは40ないし80%、さらに好ましくは最大60%の
シリコーンを使用する。所望であれば、前記組成物は、
付加的配合剤としてたとえば充填剤類(たとえばX線ま
たは他の診断用照射に対して不透明な充填剤類、増量剤
たとえばシリコーン油、及び薬物に使用される賦形剤、
また、包帯剤が水性の環境の場合に、包帯剤の中と周囲
の環境を直ちにコントロールpH緩衝剤として作用する
ことを意図する化合物が含まれる。
本発明による組成物を用いて造った包帯剤からの薬剤(
A)の放出は、包帯剤が存在する環境中の水分の存在の
影響を受ける。包帯剤が水性媒体に接触する迄は膨潤せ
ず、従って薬剤(A)の放出は少な(とも実質的には起
こらない。包帯剤が、水性環境に曝露される場合、包帯
剤は少なくとも小程度膨潤し、その結果水が吸収され、
このため薬剤(A)が連続的に放出される。薬剤(A)
が放出される速度は包帯剤の表面積と包帯剤が膨潤する
度合の影響を受けるようであるが、この度合は包帯剤の
水性環境の量とpH1及び薬剤(A)の溶解速度及び/
または薬剤(A)の親水性能力または調整能力、組成物
の親水性成分(a)の性質及び他の成分の性質に依存す
る。この現象が起こるメカニズムは充分には分かってい
ない。しかし、なにか特別な理論を適用しない限り、あ
る態様においてはシリコーンポリマー(弾性の尺度であ
る)と親水性成分の組合わせはその弾性と浸透性の組合
わせによって満足すべき徐放性を得る上で不可欠であり
、親水性成分は包帯剤中へ水を吸込むのに役立ち、たと
えば高浸透圧環境を与えてシリコーンポリマーを膨張さ
せ、さらに、包帯剤から周囲の媒体へ薬剤(A)を運ぶ
ために膨張させたシリコーンポリマーを意図的に収縮さ
せるものと思われる。
本発明の組成物の場合、親水性成分(a)は適切な温度
においては液体であることが好適であるが、適当な溶剤
に溶かした固体物質(たとえばソルビトール、マニトー
ル、塩化ナトリウム及びその仙薬剤)も使用できる。こ
の成分は好適には1分子当り2ケ、好ましくは3ケ以上
のヒドロキシル基を有する有機親水性物質であり、たと
えば分子量が100ないし600の範囲の液状ポリエチ
レンクリコール類、プロピレングリコール、グリセロー
ル、ソルビトール及びマニトールから選択できる。親水
性成分は吸湿性物質が好適である。親水性成分として上
述のそれぞれの成分を有する包帯剤から薬剤(A)の多
少の膨潤と放出が起こるが、薬剤が放出される温度で、
また、好ましくは包帯剤が造られる温度においても液体
である物質を使用することが好ましい。選択した親水性
成分は、組成物の硬化を極端に妨害しないものが好まし
い。
この成分は最も好ましくは融点が25℃以下の水溶性多
価アルコール類から選択される。最適な物質はグリセロ
ールである。包帯剤から所望の速度で薬剤(A)を確実
に放出するためには、ビヒクル重量を基準として5〜4
0%の範囲の割合で組成物中に親水性成分を利用するこ
とが好ましい。5重量%以下の親水性成分が存在する場
合には、有利な効果は現れず、また、40重量%を超え
る親水性成分を使用すると、有利な効果が現されないば
かりか、硬化性シリコーンの硬化特性に顕著な悪影響を
及ぼし、また、親水性物質の一部または全部が包帯剤か
ら失われることがある。定められた範囲内での割合は、
包帯剤の目的とするライフサイクル時間を考慮して選択
することができる。
一般に、グリセロールを使用する場合は、ビヒクルの重
量の10%ないし25%のグリセロールを使用すること
が好ましい。
本発明による組成物は、組成物の硬化の際に形成された
包帯からの薬剤(A)の運搬を制御する調整成分を含む
ことが好適である。調整成分が包帯剤内に不在であれば
、薬剤(A)の進行ははじめは包帯剤からやや速い速度
で進み、次いで包帯剤がもはや薬剤(A)を運べなくな
るまではやや遅い速度で進む。調整成分は薬剤(A)の
放出を調整するために作用し、所望の調整により選択す
ることができる。たとえば、水中で実質上膨潤しない物
質は、薬剤(A)の運搬を調整することが期待でき、こ
れによって薬剤(A)の運搬の定常性と放出割合とが改
善され、且つ包帯剤の全使用寿命も伸ばすことができる
。さらに速い一定した運搬速度が望ましい場合には、幾
分速い速度で、従って包帯剤の全使用寿命が短(はなる
が、薬剤(A)を運搬する期間を増すために薬剤(A)
の運搬を調節するために、水中で実質的に膨潤する調整
成分を用いることができる。
調整成分は広範囲の有機物質から選択することができる
。包帯剤が接触する生理液中で実質上膨潤しない調整成
分は、1分子当り2ケまたはそれ以上のヒドロキシル基
を有する有機親水性物質(I)を包含する。高速度で薬
剤(A)の放出の促進するために作用する調整剤は、水
性媒体中で膨潤する親水性ポリマー(II)を包含する
。使用される特殊な物質(I)またはポリマー(If)
、及び組成物中での使用割合は、運搬速度と運搬が必要
である期間及び必要とする包帯剤の性質によって選択さ
れる。物質(I)は包帯剤からの薬剤の最初の進行(b
orst)を調節または削除するために作用し、薬。
剤が一定で、場合によっては比較的高速度で薬剤が運搬
される時の包帯剤の寿命を伸ばすことができる。反対に
ポリマー(If)は膨潤に対する包帯剤の能力を増大す
るために作用し、結果として、たとえ体上または体腔で
利用できる水性媒体が比較的小体積で存在している場合
でさえも、非常に高速度で薬剤を排出する包帯剤の能力
を増大するために作用する。
有機親水性物質(I)は1分子当り2ケの、より好まし
くは3ケまたはそれ以上のヒドロキシル基を有すること
ができ、たとえば分子量が600を超えるポリエチレン
グリコール、ソルビトール、マニトール及びラクトース
及びこれらの混合物から選択できる。使用される物質は
、包帯剤に必要な特性及び特に包帯剤に対して所定の部
位で望まれる放出プロフィールに必要な特性により選択
される。組成物を製造する温度で固体であり、且つ薬剤
(A)が放出される温度において固体である物質を使用
することが好適である。また、吸湿性の物質を用いるこ
とが好適である。該物質は融点が約40℃以上の水溶性
の多価アルコール類から選択することが最適である。最
も好ましい物質(I)はソルビトールである。組成物か
ら形成された包帯剤を生理液で濡らした時、所望の速度
で薬剤(A)を確実に放出するために、ビヒクルの重量
を基準に最高40%まで、さらに好ましくは5ないし2
5%の割合で組成物中にソルビトールを使用することが
好適である。
親水性ポリマー(If)は、包帯剤の意図した部位にお
ける生理液のpHは、即ち、組成物の硬化を適度に妨害
しないなら天然の体腔について約4.5以上のpHを有
する水性媒体中で膨潤することが可能な既知の有機ポリ
マー中の任意の1種または任意の2種またはそれ以上の
ものの混合物であることができる。一般に、長時間にわ
たる急速な薬剤(A)の運搬を達成するために、ポリマ
ーは短時間の吸水膨潤により測定した時に顕著な膨潤を
示すことが好ましい。ポリマーは、たとえばセルロース
物質たとえばセルロース及びセルロース誘導体、たとえ
ばカルボキシメチルセルロース、架橋または架橋してい
ないナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース及びアセチル化キチンからなる群
から選択することができる。上述のポリマーの膨潤に対
するポテンシャルは包帯剤がおびただしく濡れる可能性
のある場合特に留意すべきである。しかし、多量の水が
ない場合には、これらポリマーの膨潤は制限される。
上述のポリマー(II)の若干は、pH>4の水性媒体
において膨潤し、またより酸性のpHで、必要に応じて
包帯剤が膨潤する時点で生理的pHを変成するための緩
衝剤として作用し得る塩を配合することによって膨潤さ
せることができる。ナトリウムカルボキシメチルセルロ
ースを含む包帯剤の膨潤は、組成物に酢酸ナトリウムを
含有させることによってpH4またはそれ以下の水性媒
体中で所望の度合の薬剤(A)の放出を誘導できること
を我々は見いだした。しかし、そのような塩を含有する
組成物を硬化させるために必要な時間は長く、その使用
は非常に急速に硬化することを目的とする組成物の使用
には一般に好まれない。
本発明で使用するのに適した膨潤性ポリマー(II)の
あるもの、たとえばナトリウムカルボキシメチルセルロ
ースは、膨潤及び薬剤(A)を放出するための包帯剤の
能力に寄与するばかりでなく、包帯剤の生体接着特性、
即ち、体の皮膚また粘膜に対する包帯剤の接着能力にも
寄与する。また、包帯剤の生体接着特性はビヒクル中に
、アクリル酸(たとえば、ポリアルキルスクロースまた
は3.4−ジヒドロキシ−1,5−ヘキサジエンで架橋
したポリアクリル酸)のポリマー類またはコポリマー類
、アクリレート類たとえばポリ(ヒドロキシエチルメタ
クリレート)、ビニルピロリドン類、酢酸ビニル、ポリ
カルボン酸類、ポリ(エチレンオキシド)、アルギネー
ト類、ゼラチン、ペクチン、ペクチン誘導体、天然ゴム
類、蛋白類、これらの薬剤的に有効な塩類及びこれらの
混合物が存在することによっても促進することができる
。体に対する膨潤した包帯剤の接着性の良否は、包帯剤
の目的とする使用法に関係がある。たとえば、ある場合
には、強い接着性が有利であって、これにより包帯剤が
体組織に充分に接着するが、他の場合には、接着性が弱
いと有利なこともある。また、与えられた接着特性は膨
潤の程度による影響を受けるようであり、従ってpH依
存性である。たとえば、調整成分としてナトリウムカル
ボキシメチルセルロースを含む包帯剤はpH1ないし3
.5の水性媒体の体組織に体しては殆ど接着性がないが
、体腔における生理液に通常見いだされるようなpH4
ないし8の水性媒体の体組織に対しては接着性がよい。
生体接着性を有する包帯剤を作製するための組成物を案
出する可能性に加えて、調整剤として親水性物質(I)
を含有し、且つ実質上膨潤を意図しない包帯剤は、生体
接着性を誘発するために膨潤性ポリマーを含有すること
ができる。
これは、水性媒体が小比率なため膨潤の度合に限界のあ
る腔、鼻腔または眼腔及び場合によっては直腸また膣腔
に適用できるよう意図した包帯剤に特に有益である。
本発明による組成物の硬化性シリコーン組成物は、気泡
性または非気泡性ゲルあるいは弾性体へ硬化可能であり
、これらのものは結合、即ち、本発明組成物の他の成分
を含有しまたは閉じ込める作用があり、本発明組成物の
主要割合または少量割合を提供する。この組成物は室温
すなわち20±5℃で硬化可能で−fa’、τ大を萌釦
鱈物は半の場で硬化する包帯剤を提供するために使用で
きる。
使用されるポリシロキサン類は、ハイドロシリル化触媒
たとえば白金またはロジウム化合物−の存在下で、珪素
と結合した水素原子との反応に利用できる珪素と結合し
た不飽和有機基、たとえばビニル基を有する。生じる付
加反応は、連鎖延長または架橋した非発泡性樹脂あるい
は弾性シリコーン製品を得るために適当である。
珪素と結合した水素原子を有するポリシロキサン類と反
応するための不飽和基を有する適当なポリシロキサン類
は、ポリマー網状結合を形成するために充分な不飽和基
を有するポリジオルガノシロキサン類、たとえば次の一
般式 %式%) 〔式中、Rはそれぞれ20ケまでの炭素原子を有する1
価の炭化水素基、たとえばメチル基のような低級アルキ
ル基またはフェニル基を表し、mは1または2であり 
R+は脂肪族不飽和基たとえばシクロへキシニル基また
はR″CH=CHR’“基(式中、R′は珪素原子に結
合した2価の脂肪族鎖を表し、R″′は水素原子または
アルキル基を表す、R1基の例としてはビニル基、アリ
ル基及びヘキセニル基を表す)を表す〕によるシロキサ
ン単位をもつポリシロキサンを包含する。また、これら
ポリシロキサン類は単位 Ras io +4−++1 (式中、Rは上述と同意義であり、nは1.2または3
である)よりなる。好ましくは、これらポリシロキサン
類は0.01重量%ないし1重量%の脂肪族不飽和基を
有し、約10mm2/秒ないし25000mm”7秒の
粘度をもつ。さらに好ましくはこれらポリシロキサン類
の粘度は約100mal”7秒ないし2000mm2/
秒の範囲にある。
アルキル水素シロキサン単位を有する適当なポリシロキ
サン類には、一般式 %式%(3 (式中、Rはそれぞれ工ないし20ケの炭素原子を含む
1価の炭化水素、たとえばメチル基のような低級アルキ
ル基またはフェニル基を表し、pは1または2である)
による単位をもつポリマー類を包含する。またアルキル
水素ポリシロキサンは上記のような単位 Ras 10 +4−@+ からなることもできる。好ましくは、このポリシロキサ
ンは0.5重量%ないし2.5重量%の珪素と結合する
水素原子を有する。Rがそれぞれメチル基を表すことが
好適である。アルキル水素ポリシロキサンの末端基は式
R3S io 1/2(式中のRはそれぞれメチル基を
表す)をもつことが好ましい。
適当なアルキル水素ポリシロキサン類は、Me2SiO
単位が存在するか、または不在であるMeH8iO単位
からなるアルキル水素ポリシロキサン類であって、約1
ないし約1000wn2/秒の粘度、より好ましくは約
5ないし約50mm2/秒の粘度を有する。
患者は硬化が生ずる短時間の間静止していることを求め
られるので、本発明組成物は混合した場合、少なくとも
10分以内に、より好ましくは5分以内の混合で硬化す
るのが好ましい。満足な硬化を行うには、本発明組成物
中の反応する全ての基に対するポリシロキサンの珪素と
結合する水素原子との比が適切であり、それによって、
充分なアルキル水素ポリシロキサンが存在して所望の硬
化が行えることが重要である。室内温度及び温度(即ち
、相対湿度的60%ないし80%)で組成物を混合して
3分間以内に硬化する本発明組成物を提供できることを
我々は見いだした。硬化時間は、本発明組成物中に存在
する他の成分、特に硬化を顕著に遅延する傾向にある塩
類の種類と割合を含む種々の要因に依存する。薬剤(A
)が包帯剤から放出される速度もまた成る程度シリコー
ンポリマーのレジリエンスに依存する。
白金触媒は、シリカゲルまたは粉木炭のような担体上に
析出させた白金から塩化第二白金、白金の塩類及び第二
塩化白金酸までの既知の形態の任意のものである。白金
の好ましい形態は有機珪素化合物系に容易に分散し、且
つ混合物の色に影響かないため、−船釣に入手できる6
水和物または無水形態の第二塩化白金酸である。たとえ
ば第二塩化白金酸・6水和物とジビニルテトラメチルジ
シロキサンから調製した白金錯体も使用することができ
る。硬化時間の延長が望ましい場合には、環状ポリメチ
ルビニルシロキサン化合物あるいはメチルブチノールの
ようなアセチレン型アルコールのような周知の白金触媒
インヒビター類の一つを組成物に加えることができるが
、これらのものは、本発明組成物中には通常好ましくな
い。ビヒクル(B)が形成される本発明組成物の硬化速
度はシリコーンポリマー形成用配合剤ばかりでなく、薬
剤(A)および硬化時に存在する塩類を包含する混合物
中の他の成分の性質に依存する。たとえば酢酸ナトリウ
ムのような本発明組成物中に存在するイオン性塩類は硬
化時間を延長する傾向にあり、このような場合には、存
在するインヒビターの割合を減少するか、なくすこと及
び/または使用する白金触媒の割合を増大することが望
ましい。
所望であれば、硬化する際にシリコーン組成物の発泡を
たとえば米国特許第4.026.845号に詳細に記述
されているようにたとえばシリコーン成形物質のうち、
珪素と結合した水素原子を有するポリシロキサンとの反
応を目的とし、珪素と結合したヒドロキシル基を有する
ポリシロキサンを混入することによって、及び/または
水あるいは脂肪族アルコール[たとえば第1脂肪族また
はアラアリファティック(araliphatic)ア
ルコール、たとえばエタノール、n−プロパツール、ま
たはベンジルアルコールのような12ケまでの炭素原子
を有する一官能低級脂肪族アルコールコを混入すること
によって、あるいはたとえば米国特許第4、550.1
25号に詳細に記述されているように組成物中に揮発性
発泡剤を混入することによって誘導することができる。
好ましい発泡性組成物とじては、 = S i H+ HOQ = = S i OQ 十
Htの機構に従い、白金触媒の存在下で発泡し、硬化す
る、珪素と結合するか、炭素と結合するヒドロキシル基
を有する化合物を包含する。Q基は、1ケまたはそれ以
上の反応性ヒドロキシル基をもつ脂肪族基またはポリシ
ロキサンであることができ、その結果多数の珪素と結合
するか、炭素と結合するヒドロキシル基によって、気体
として放出した水素が連続結合したポリシロキサン鎖の
展開した網状構造内に気泡を形成するために作用する。
発泡性包帯剤を造るのに用いられる硬化性シリコーン組
成物は気泡安定剤または界面活性剤をも含むことができ
る。好適な物質としては弗化珪素類を包含する。
もし必要ならば、他の補薬、たとえば充填剤、着色剤、
着色指示薬、増量剤、希釈剤及びたとえば環状または線
状ポリジオルガノシロキサンのような加工助剤をシリコ
ーン組成物に配合することができる。強い弾性を有する
包帯剤が必要なときには、幾つかのシリカ増量剤の存在
が望ましい。
本発明の組成物は混合すると室温で硬化可能なものであ
り、従って通常これらを使って各種成分を混合すると直
ちに徐放性包帯剤が得られる。混合及び薬剤運搬包帯剤
を形成する前に、組成物を貯蔵することが望ましい場合
には、これは、組成物を硬化性シリコーン組成物用の触
媒を含む部分と含有させ、アルキル水素ポリシロキサン
を含む部分に分割して貯蔵することによって達成される
薬剤(A)が貯蔵中に組成物中に存在する場合、その効
力を保持するため組成物のうちの1部分にのみだけに含
めておくことが好ましい。
本発明による組成物は10ないし70重量%の薬剤(A
)と、親水性成分が10ないし40重量部、ポリシロキ
サンが40ないし80重量部、及び分子量が600以上
のポリエチレングリコール、ソルビトールマニトール及
びラクトースからなる群から選択した親水性物質(I)
が10ないし40重量部の割合の組成物の90ないし3
0重量%の他の成分からなることが好ましい。
本発明には多数の利点がある。前記シリコーン及び選択
した他の物質によって、徐放性包帯剤が、所望の形状に
その場で硬化する制御された方法で簡単且つ容易に形成
でき、且つ、諸性質[たとえlイ a−HK#!−蓑考
牛一切由礫庁乃び放出プロフィール]の選択された組合
わせをもつ。放出する物質を配合する際、たとえば使用
する薬剤を損傷することがある高温または高圧の厳しい
加工条件を課することなしに組成物を製造し、加工する
ことができる。使用する使用するシリコーン及び他の配
合成分はヒトと動物の体に対して許容できるものである
。多(の場合、数日間にわたり一日当り工ないし100
mgのゼロ次の高放出速度を達成できる非常に利点のあ
る薬剤(A)の急速な放出に対して緩和性を付与するよ
うに、包帯剤を配合することができる。本発明による包
帯剤の組成物放出プロフィールは、使用する成分と配合
剤の種類と割合を適切に選択することによって予め決定
することができる。本発明による包帯剤の特別な長所は
、これまでにシリコーン物質で達成されたものより実質
的にさらに高比率の制御された速度で薬剤(A)を放出
する能力である。たとえば親油性薬剤も親水性薬剤も共
に包帯剤から放出できることを我々は見いだした。本発
明のさらに別の長所は、包帯剤が、患者の正常な活動中
に与えられる圧力の多くに耐え得る弾性物質であり得る
ことである。
〔実施例〕
本発明がより明らかになるように、次に各種組成物につ
いて説明するが、実施例5は本発明を説明するものであ
る。実施例における全ての部及びパーセントは重量によ
るものである。
実施例では、組成物の成分に基づ(硬化速度の依存性が
示され、また、組成物の成分に基づく包帯剤の膨潤の依
存性及び膨潤に基づく生体接着性と薬剤運搬の依存性が
示されている。
実施例で使用したシリコーン物質は次のとおりである。
即ち: シリコーンIA : 25℃で粘度約2,100mm”
7秒のジメチルビニル基で末端を停止したポリジメチル
シロキサン液体69部、ヘキサメチルジシラザン6部、
水1部、塩化第二白金酸6水和物とビニルシロキサン類
の錯化合物である白金触媒0.1部、及びフユームドシ
リカ24部からなるシリコーンIBはジメチルビニル基
で末端を停止したポリシロキサン液88部、25℃で約
5111m2/秒の粘度をもつ且つ0.75%の水素シ
ロキサン単位(Hの割合として)をもつポリジメチルシ
ロキサンとポリメチル水素シロキサンのコポリマー12
部及びメチルビニル環状のポリシロキサン類0.4部と
からなる; シリコーン2Aは追加の1%の白金触媒を有するシリコ
ーンIAからなる; シリコーン2Bは環状シロキサンなしのコーンIBから
なる; シリコーン3Aは追加の2%の白金触媒を有するシリコ
ーン1Aからなる; シリコーン4Aは追加の0.5%の白金触媒を有するシ
リコーンIAからなる; シリコーン5Aは追加の0.3%の白金触媒を有するシ
リコーンIAからなる; シリコーン6Aは追加の0.2%の白金触媒を有するシ
リコーンIAからなる; シリコーン7Aは追加の0.1%の白金触媒を有するシ
リコーンIAからなる; 実施例で使用するセルロース物質類は次のとおりであっ
た: セルロース物質1はヘキスト(Hoechst)社によ
り商品名チロプール(Tylopur) 1000で供
給されたナトリウムカルボキシメチルセルロースであっ
た: セルロース物質2はセビック(Seppic)社により
商品名HP5Qで供給された平均分子量が20.000
であり、且つカルボキシベンゾイル基含量が20ないし
24%であるヒドロキシプロピルメチルセルロースフタ
レートであった; セルロース物質3はセビック(Seppfc)社により
商品名HP55で供給された平均分子量が20.000
であり、且つカルボキシベンゾイル基含量27ないし3
5%であるヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ートであワた; セルロース物質4は、微結晶セルロースとセビック社に
より商品名アビセル(^vicel)RC591テ供給
された粒子寸法28ミクロンのナトリウムヵセルロース
物質5は、置換度0.6ないし0.85を有するセビッ
ク社により商品名ACDISQLで供給された架橋ナト
リウムカルボキシメチルセルロースであった; セルロース物質6は、セビック社により商品名l トロ
ース(METOLOSE)60S  H50テ供給され
た平均分子量8.600であるヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースフタレートであり、また、セルロース物質
7は、セビック社により商品名メトo −ス(METO
LQSE) S M 15 テ供給された約30%のメ
トキシ基を有しているメチルセルロースであった。
所定のpHを有する溶液類を次のようにして準備した: pH=1.2及びpH=21tKC1とMCI緩衝液[
カルロエルバ社(Carlo Erba)]を用いて作
製した; pH=3.4.5及び6はビフタル酸カリウム緩衝液(
カルロエルバ社)を用いて作製した;バ社)を用いて作
製した; pH=4.5はUSP XXIに従い、酢酸塩緩衝液か
ら作製した; 実施例1 本例においては、シリコーン組成物の硬化速度に対する
、触媒とインヒビターの割合を変化させたときの影響を
明らかにした。シリコーンAとシリコーンBの混合物8
部と、テトラサイクリン2部と、場合により親水性物質
を用いて組成物を調製した。薬剤をシリコーンAと混合
し、シリコーンBを添加し、組成物を1分間部合した。
得られた組成物が室温で硬化するのに要する時間、即ち
凝固液体から固体塊への転移に要する時間を記録した。
結果を表1と表1(a)に示す。
表1 8:3 6:5 10=1 8:3 6:5 10:1 8:3 6:5 8:3 10=1 9.5:1.5 9=2 8.5:2.5 8:3 6:5 7:4 8:3 8:3 8:3 8:3 8:3 8:3 8:3 8:3 8:3 8=3 8=3 8:3 6:5 これらの結果から、シリコーン組成物の硬化速度は、使
用した触媒とインヒビターの割合の変化及びシリコーン
AとシリコーンBの比率の変化によって調節でき、また
ポリシロキサン類の比率によっても変化することが分か
る。また硬化速度も使用する親水性物質の性質と割合に
よって影響される。しかし、10分以内に硬化可能な組
成物を提供でき、しかも組成物の混合が可能であり、数
分以内で硬化して体の部位に適用できることは明らかで
ある。多くの包帯剤用途の場合、硬化して非粘着状態に
なる組成物が好ましいが、硬化して粘着状態になる組成
物もまた一部用途に対しては許容できる。
実施例2 表2に示した割合で配合剤を混合して組成物を調製した
。ハイドルフ(Heidolph)RG L 500卓
上ホモジナイザーを用いて各組成物の成分を混合して円
盤を造った。混合した組成物を2枚の50ミクロンのポ
リエステルフィルムの間で型枠ヘプレスし、次に、22
℃で硬化して厚さ2ないし2.2m+++のマトリック
スを得、そこから2CDIの円盤を打抜いた。膨潤性を
測定するため、各円盤を秤量し、次に、22℃でpH6
の200m1の脱イオン水に入れた。各円盤を取出し、
濾紙を使用して円盤の表面から全部の水を除去し、再度
秤量した。重量膨潤比Ws/Wdを、膨潤(Ws)状態
の重量及び乾燥(Wd)状態の重量の比として記録する
表2 組成物 成分           12345シリコンIA 
        50 50 50 30 50シリコ
ンIB         −−−10シリコン2B  
       10  10  10  −  10プ
ロピレングリコール    15 ポリエチレングリコール200  −  −  15グ
リセロール       −  −−1515ソルビト
ール        −15 セルロース物質1       25  25  25
  25  25酢酸ナトリウム        −−
−2022℃における硬化時間    20’   3
’  >211  >ill   8’これら組成物を
硬化するに要する時間は、シリコーンBの性質の他に、
使用するポリオール、酢酸ナトリウムの存在または不在
に依存する。
ポリエチレングリコールを含有する組成物3と酢酸ナト
リウムと抑制処理された触媒を含有する組成物4は、混
合しても10分以内では硬化しなかった。シリコーン2
Bを含有する組成物は、20分またはそれ以内で硬化し
、ソルビトールまたはグリセロールを含有しているもの
は他のちのより速く硬化した。水中で膨潤させた円盤と
組成物4の円盤は最も速く膨潤し、工ないし3時間以内
で2倍の大きさになり、そして24時間にわかり実質上
一定の速度で膨潤し続けた。組成物2と5は24時間に
わたり実質上一定な様式で膨潤し、重量膨潤比が1.6
ないし5となり、組成物5の場合量も膨潤が一定であり
、組成物5の膨潤の度合は組成物2のそれよりも大きか
った。組成物1と3は8時間同一速度で膨潤し、次いで
膨潤速度は低下した。
実施例3 膨潤性と生体接着性を、シリコーンA/シリコーンB比
が8:3のシリコーンIAとシリコーンIBの混合物6
0部、セルロース物質1ないしセルロース物質7を25
部及びグリセロール15部からなる組成物から造った円
盤を用いて評価した。
円盤は、硬化は100℃で行った以外は実施例2に記載
した方法と同様に行った。得られた円盤を48時間22
℃の脱イオン水(pH= 6 )で膨潤させ、実施例2
の記載のように試験した。結果を表3に記載する。
表3 セルロース物質 Ws/Wd  W% 1       6.3  530 2       6.4  540 3       3.5  250 4       4.6  360 5       6.6  560 6       2.3  130 7       1.9  90 注 やや粘着性で、ゲル状表面 乾燥した表面 乾燥した表面 乾燥した表面 非常に乾燥した表面 非常に乾燥した表面 非常に乾燥した表面 表3に見られるように、セルロース物質1を含む組成物
には表面に粘着性があったが、他の組成物は表面に粘着
性がなかった。膨潤はセルロース物質1.2または5を
含有する組成物の円盤の場合に最大であった。セルロー
ス物質1を含む組成物から形成された円盤はまた口腔に
おけるように粘膜に粘着することが分かった。
実施例4 表4に示す割合の物質を含有する組成物から実施例3に
記載するようにして造った円盤の膨創挙動を研究した。
表4 組成物 成分      123  456 シリコーンIA   62.5 50  45.85 
41.7 37.5 33.3シリコーンIB   1
2.5 10  9.15 8.3 7.5 6.7グ
リセロール   O1520253035セルロース物
質1 25  25  25  25  25  25
40%のグリセロールを含む組成物は、完全に硬化する
には、100℃で15分を要した。円盤試料を20℃に
て脱イオン水(pH= 6 )中で48時間膨潤させた
。結果は表5に記載する。
表五・ 組成物  Ws/Wd      注 1   1.7  非常に乾燥した表面2   6.3
  やや粘着性、ゲル状表面3   7.2  粘着性
、にかわ状表面4   8.3  粘着性、にかわ状表
面5   2.3  特に、にかわ状な表面6   1
.1  容量減少 表かられかるように、組成物中にグリセロールとセルロ
ース物質とが存在するので、膨潤性と生体接着性が顕著
に増加する。これらの結果からも、所望の膨潤性と優れ
た生体接着性を得るためにグリセロール割合を最適化で
きることがわかる。最大の膨潤性は25%のグリセロー
ルを使用することによって得られた。35〜40%のグ
リセロールレベルで、最大膨潤後マトリックスの結合性
の低下に起因する円盤の容量の減少が観察される。
表6に示すような物質割合を用いた組成物から調製した
試料の膨潤と生体接着挙動を調べた。円盤を調製し、2
0℃の脱イオン水(pH= 6 )中で48時間膨潤さ
せた。結果は表7に記載する。
表1 成分 シリコーンIA シリコーンIB グリセロール セルロース物質 組成物 7  8  9 70.8 62.5 50.0 14.2 12.5 10 15  15  15 01025 0 29.4 5.8 5 0 Ws/Wd 1.8 2.1 6.3 5.3 表7 W%注 80  非常に乾燥した表面 110  極(弱い粘着性 530  やや粘着性 430  ゲル状表面 グリセロール含量を一定にした場合、顕著な膨潤性と粘
着性を得るには、セルロース物質の割合は最少であるこ
とが必要である。50%のセルロース質ポリマー(僅か
35%のシリコーンが組成物中にあることを示す)で、
膨潤した物質の凝集力は弱く、円盤の表面に浸蝕が起こ
り、またセルロース物質が溶液中に失われる。
50部のシリコーンIA、10部のシリコーンIB、1
5部のグリセロール及び25部のセルロース物質1を使
用して実施例3に記載するようにして造った円盤試料の
膨潤挙動を調べた。円盤試料を20℃で48時間にわた
り、8段階のpH。
即ちpH=1.2.2.3.4.5.6.7及び8で膨
潤させた。重量膨潤比(Ws/Wd)をはじめの8時間
は毎時間ごとに記録し、次いで24時間、48時間そし
て毎日、6日目まで記録した。結果を表8に記載する。
表呈 時間pH1,2pH2pH3pH4pH5pH6pH7
pH801,0001,0001,0001,0001
,0001,0001,0001,00011,101
1,1341,2081,27?  1.290 1.
310 1.297 1.2862 1.135 1.
184 1.293 1.438 1.462 1.4
66 1.466 1.4343 1.1?3 1.2
29 1.389 1.619 1.643 1.65
2 1.648 1.60141゜204 1.274
 1.468 1.787 1.827 1.816 
1.81?  1.7385 1.235 1.310
 1.540 1.959 2.011 2.002 
1.988 1.8996 1.264 1.349 
1.605 2.127 2.176 2.1?8 2
.149 2.0497 1.291 1.385 1
.677 2.293 2.346 2.344 2.
311 2.2058 1.314 1.416 1.
742 2.437 2.489 2.500 2.4
44 2.34624 1.60?  1.852 2
.548 3.656 3.682 3.813 2.
644 3.61032 1.704 2.019 2
.7?2 4.123 4.114 4.218 4.
033 4.02048 1.821 2.243 3
.101 4.663 4.668 4.920 4.
570 4.57972 1.995 2.536 3
.448 5.0?  5.04 5.266 4.9
18 4.921144 2.19 3.198 3.
933 5.228 5.0?9 5.262 4.9
76 4.961全てのpH値に対し、膨潤は8時間目
までは直線関係にある。そして、どの時間の場合でも、
4ないし7のpHに対しては、最大の膨潤が得られ(8
時間後のWs/Wd=2.4ないし2.5)、強酸性の
場合(pH1、2で8時間後には、Ws/Wd=1.3
)よりもはるかに優れていた。
実施例5 37.5部のシリコーン2Aと25部のシリコーン2B
、9部のソルビトール、19.5部のグリセロール及び
9部の薬剤である塩酸テトラサイクリンを含有してなる
本発明組成物を調製した。
前記組成物を流込用型枠中へ注入し、組成物を室温で硬
化させることにより、前記組成物からマトリックスを成
形した。マトリックスは重量961.3B、平均直径1
.275cm、平均厚さ0.66cm及び表面積約5 
、2 cmをもつものであった。硬化した組成物からの
薬剤の放出をUSPのXXX I標準試験及びマイクロ
プロセッサ−空気ポンプとフラクションコレクターに接
続した溶解装置を含む全自動5OTAX AT6を用い
たバスケット法に従ってpH4,5で溶解試験により調
べた。6ケの溶解用容器に9QQm/の溶解媒体を満た
した。バスケット毎に1ケのマトリックスを入れた。3
7±0,1℃の外部恒温槽を用い150 rpmで撹拌
した。5mA’溶解媒溶解材をプログラムした時間間隔
で集め、新しい媒体を自動的に補充した。これら試料の
UVスペクトルをUVIKON860分光光度計で記録
し、放出さ れた塩酸テトラサイクリンを検量線から算出した。
6ケのセルから放出された塩酸テトラサイクリンの累積
量の平均値(%)を表9に記載する。
3.24 3.56 3.97 5.80 7.68 9.62 14、84 1g、 57 22、98 34、46 38、57 41.95 46、02 48、88 52、38 55、33 58.51 60、44 67、59 68、64 956 70、20 上述のように、塩酸テトラサイタリンの70%が10日
間にわたり連続的に放出された。これらの結果より溶解
中に塩酸テトラサイクリンが毎時約0.317%、1日
当り7,6%放出されたことが分かる。放出は、全試験
期間にわたって実質上一定に起こった。遊離率は8.5
日後に安定状態に達し、そして薬剤の70.2%が9日
月には放出されていた。溶解試験の最後には、マトリッ
クスの平均表面積は8.’1crnであり、即ち最初の
表面積の1.7倍であった。
この実験は、第2、第3及び第4の本発明組成物を使っ
て繰返した;3種の組成物はそれぞれ41.7部のシリ
コーン2人と27.8部のシリコーン2B121.5部
のグリセロールと9部の塩酸テトラサイクリン;35.
7部のシリコーン2A、23.8部のシリコーン2B、
21.5部のグリセロール、10部のソルビトールと9
部の塩酸テトラサイクリン:及び29.7部のシリコー
ン2A、19.8部のシリコーン2B、21.5部のグ
リセロール、20部のソルビトール及び9部の塩酸テト
ラサイクリンを含有してなるものであった。第2の本発
明組成物に対して溶解試験を行った時に、25%の薬剤
が最初の100時間に放出され、さらに25%の薬剤が
次の92時間に放出された:各期間中における放出は実
質上一定速度あることが分かった。第3の本発明組成物
に対して溶解試験を行った時に、60%の薬剤が最初の
120時間に放出され、さらに10%の薬剤が次の72
時間に放出され、各期間中における放出は実質上一定速
度あることが見いだされた。第4の本発明組成物に対し
て溶解試験を行った時に、50%の薬剤が最初の40時
間に放出され、さらに25%の薬剤が次の70時間に放
出され、さらに8%の薬剤が次の40時間に放出された
が、150時間後には薬剤の放出は起こらず、各期間中
における放出は実質上一定速度あることが見いだされた
従って、高い放出速度はグリセロールの他にソルビトー
ルの存在に左右され、そして、より速い放出はより多量
割合のソルビトールの使用によって得られるものである

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、薬剤(A)、及び親水性成分(a)とアルキル水素
    シロキサン単位をもつポリシロキサン、前記ポリシロキ
    サンと反応するための不飽和基を有するポリシロキサン
    及びハイドロシリル化反応用の白金触媒またはロジウム
    触媒よりなり、混合し、ヒトまたは動物の体へ塗布して
    から10分以内に室温で硬化する組成の硬化性シリコー
    ン組成物(b)よりなるビヒクル(B)を含有してなる
    ヒトまたは動物の対内または体上に包帯剤(B)を含有
    してなるヒトまたは動物の体内または体上に包帯剤とし
    て使用するために適した徐放性組成物。 2、1分子当り2ヶ以上のヒドロキシル基を有する有機
    物質(1)または水性媒体中で膨潤する親水性ポリマー
    (II)である調整用成分を含有する請求項1記載の組成
    物。 3、親水性成分(a)が、液状ポリエチレングリコール
    類、グリセロール、ソルビトール及びマニトールからな
    る群から選択された1分子当り2ヶまたはそれ以上のヒ
    ドロキシル基を有する有機親水性物質からなる請求項1
    または2記載の組成物。 4、親水性成分(a)がグリセロールからなり、また、
    ビヒクル重量の10ないし30%存在する請求項3記載
    の組成物。 5、有機物質( I )が、分子量が600以上の固体ポ
    リエチレングリコール類、ソルビトール、マニトール及
    びラクトースからなる群から選択され、且つビヒクル重
    量の5ないし25%存在する請求項2記載の組成物。 6、親水性ポリマー(II)が、ヒドロキシプロピルセル
    ロース、カルボキシメチルセルロース及び架橋または架
    橋していないナトリウムカルボキシメチルセルロースか
    らなる群から選択され、且つビヒクル重量の10〜45
    %存在する請求項2記載の組成物。 7、薬剤(A)が、抗生物質、防腐剤、抗炎症剤、心臓
    薬、反水素剤、気管枝拡張剤、鎮痛剤、抗関節炎剤、α
    −1ブロッカー、βブロッカー、ACEインヒビター、
    利尿剤、抗凝集剤、鎮静剤、トランキライザー、抗痙攣
    剤及び抗凝血剤、ビタミン類、胃潰瘍及び十二指腸潰瘍
    治療剤、タンパク質分解酵素、治療栄養素及びペプチド
    類から選択される請求項1ないし6のいずれか1項記載
    の組成物。 8、組成物をヒトまたは動物の体上または体の人工また
    は天然の腔内に流すことによりヒトまたは動物の体内ま
    たは体上にその場で硬化する包帯剤を提供して、包帯剤
    から体へ治療薬または診断薬(A)を徐放することので
    きる包帯剤を提供するための請求項1ないし7のいずれ
    か1項記載の組成物の使用方法。 9、10ないし70重量部の薬剤(A)と90ないし3
    9重量部のビヒクル(B)を含有してなり、ビヒクル(
    B)は10ないし40重量部の親水性成分(a)と40
    ないし80重量部のポリシロキサン類及び分子量が60
    0以上のポリエチレングリコール、ソルビトール、マニ
    トール及びラクトースから選択された10ないし40重
    量部の親水性物質( I )を含有してなる、体の腔に投
    与するのに適した形態の請求項1記載の組成物。
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