JPH0315083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、イオン化傾向の異なる２種類の金属
片を身体の経穴（つぼ）に当てて両金属片間に流
れる微電流により経穴を刺激するようにした微電
流治療器に関する。

従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 従来、イオン化傾向の異なる金属を用いた治療
器としては、実開昭59−102036号公報に開示され
ているように、粘着シートの粘着面に２種類以上
の金属を同心状に貼り付けたものを皮膚に貼り付
けて、金属間に流れる微電流によつて経穴を刺激
することにより治療を行なうようにしたものが知
られているが、この治療器は、金属が平面的に配
置されて皮膚の表面に接触していることから、微
電流が皮膚の表面近くを流れるだけであつて、経
穴の深部が刺激されないために治療の効果が薄
く、また、金属を粘着面の粘着力によつて皮膚に
貼り付けるようになつていたため、一旦剥がすと
粘着力が弱まつて再使用できず、使い捨てること
となつて不経済であるばかりでなく、皮膚の弱い
人が用いると粘着面の粘着剤によつて痒みやかぶ
れを生じることがあつた。

問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するための手段とし
て、イオン化傾向の異なる２種類の金属片を、非
導電性材料で一体的に結合して互いに対向させた
構成とした。

考案の作用及び効果 本考案は上記構成になり、互いに対向させた両
金属片の間に指、腕、脚などを差し入れ、身体の
経穴が両金属片の間に挟まれる位置において両金
属片を、夫々、皮膚に密着させると、イオン化傾
向の小さい金属片からイオン化傾向の大きい金属
片に向つて微電流が身体の内部を貫通するように
流れ、この微電流によつて経穴の皮膚に近い部分
だけでなく皮膚から遠い深部も刺激されて身体の
機能が速やかに正常に回復するのであつて、両金
属片を一体的に結合する非導電性材料を、身体の
治療部位に合わせてＵ字形やＯ字形などの形状に
成形することによつて、両金属片を皮膚に密着さ
せた状態に保持することができるから、粘着シー
トを用いて金属片を密着させた場合とは異なり、
何度でも繰り返して使用することができて経済的
であるとともに、皮膚の弱い人でも痒みやかぶれ
を生じることなく安心して使用することができ
る。

実施例 以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説
明する。

第１図及び第２図に示すのは、本考案の第１実
施例の微電流治療器１であつて、非導電性のゴム
材料によりコ字形に成形した弾性変可能なホルダ
２の互いに間隔を空けてほぼ平行に突き出す一対
の挟持部３，３の先端部には、互いに対応する対
向面４，４が形成され、一方の対向面４には、円
形をなすアルミニウム製の金属片５が、その背面
に突成した固着部７を対向面４に凹成した嵌合孔
８に嵌入して接着剤で接着することによつて固着
されているとともに、他方の対向面４には、アル
ミニウムよりもイオン化傾向の小さい銅からなる
円形の金属片６が、アルミニウム製の金属片５と
同様の方法により、金属片５と約15ミリの間隔を
あけて対向するように固着されており、金属片６
が固着された方の挟持部３の先端部に、小円形の
目印９が突成されている。

この微電流治療器１は、図示しない右手でホル
ダ２を把持し、先端に目印９の付いた方の挟持部
３が中指ａと薬指ｂの間に位置し、かつ、他方の
挟持部３が中指ａと人差指ｃの間に位置するよう
にして両挟持部３，３の間の中指ａを差し入れ、
右手の指で両挟持部３，３を内向きに弾性変形さ
せることによつて、両金属片５，６を中指ａの両
側の経穴に密着させると、イオン化傾向が相対的
に小さい銅製の金属片６からイオン化傾向が相対
的に大きいアルミニウム製の金属片５に向つて、
微電流が中指ａを貫通して流れ、この微電流によ
り、中指ａの経穴を、その皮膚に近い部分より皮
膚から遠い深部に至るまで全体にわたつて刺激
し、身体の機能を整え快復させるのであり、上記
と同様にして、人差指ｃや薬指ｂなど他の指の経
穴に刺激を与えることによつて治療を行なうこと
ができる。

なお、２種類の金属片は、アルミニウムと銅に
限らず、互いにイオン化傾向が異なる他の２種類
の金属を組み合わせて用いてもよい。

本第１実施例の変形例として、対向面の間隔が
上記実施例における対向面４，４の間隔よりも大
きいホルダに金属片を取り付けることにより、
腕、脚などを挟んでこれらの経穴を刺激するよう
にしたり、挟持部を大きく弾性変形し得るように
細長く形成して、その先端の金属片の間隔を大き
な範囲で変化させることにより、厚さや太さの異
なる身体の様々な部分を挟みつけて各所の経穴を
刺激し得るようにしてもよく、さらに、他の変形
例として、弾性変形し難い非導電性の合成樹脂か
らなる２個の挟持体を軸によりＸ字形またはＶ字
形に連結して各挟持体の一端の互いに対向する面
にイオン化傾向の異なる金属片を取り付け、挟持
体を開閉させることによつて金属片の間隔を変え
るようにしてもよく、この場合には、各挟持体の
他端部を把持して両金属片の間に身体を密着して
挟むことによつて治療を行なう。

次に、本考案の他の実施例を説明する。

第３図に示すのは、第２実施例の微電流治療器
１１であつて、非導電性のゴム材料からなり、手
の指に略緊密に嵌まる大きさの指輪形のホルダ１
２には、その内周に対向して形成した嵌合凹部１
８，１８に、円弧形をなし、イオン化傾向の大き
い金属片１５とイオン化傾向の小さい金属片１６
とが嵌着されて接着剤により固着されており、指
に嵌めて両金属片１５，１６を皮膚に密着させる
ことによつて、両金属片１５，１６間を流れる微
電流により治療が行なわれるのであつて、この微
電流治療器１１は、指から抜け落ち難いから、日
常の仕事をしながら治療を行なうことができる。

第４図に示すのは、第３実施例の微電流治療器
２１であつて、指輪形に成形した金製の金属リン
グ２６の内周に形成した凹部２８内には、円弧形
をなし、金製の金属リング２６よりもイオン化傾
向の大きいアルミニウム製の金属片２５が、非導
電性のゴム製の絶縁板２２を介して絶縁状態で嵌
入されて接着剤により固着されており、第２実施
例と同様に、指に嵌めることによつて治療を行な
うことができるのであり、本第３実施例の微電流
治療器２１は、大部分が金製の金属リング２６か
らなるので、装飾品として身に着けながら治療を
行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し、第１図及び
第２図は、夫々、第１実施例の一部切欠斜視図と
その使用例を説明した斜視図であり、第３図は第
２実施例の一部切欠斜視図、第４図は第３実施例
の一部切欠斜視図である。 １，１１，２１：微電流治療器、２，１２：ホ
ルダ、５，１５，２５：（イオン化傾向の大きい）
金属片、６，１６：（イオン化傾向の小さい）金
属片、２６：金属リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. イオン化傾向の異なる２種類の金属片を、非導
   電性材料で一体的に結合して互いに対向させたこ
   とを特徴とする微電流治療器。