JPH03150272A - 塩基性質流し込み施工用耐火物の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、溶融金属容器の内張りに使用する流し込み施
工用耐火物の製造方法に関するものである。

（従来の技＃Ｉ） 取鍋、真空脱ガス炉、タンディツシュなどの溶融金属容
器の内張りは、作業性の面から、最近では流し込み施工
が主流となっている。ここで使用される耐火物は、耐食
性及び鋼の清浄化に優れた効果を発揮する材質として、
塩基性質が好ましい。

しかし、塩基性質酊火物は他の材質に比べて熱膨張が著
しく大きく、溶融金属容器の内張りのように周方向に拘
束された状態では、熱膨張応力を受けて亀裂が発生する
という問題がある。そこで、この種の耐火物において亀
裂の発生を防止する材質として、特開昭５９−２６９７
９号公報には粒径５０〜９０■の粗大粒を１５〜５０ｖ
ｔ％配合すること、特開昭６２−３６０７２号公報には
０．５■以上３５■以下の粒径で炭素含有量が１ｗｔ％
以上３０ｗｔ％以下である炭素質骨材を２〜２０ｗｔ％
添加することが提案されている。

（発明が解決しようとする課題） しかし、連続鋳造の稼働率向上のため、内張り耐火物は
増々長寿命化が要求されるようになり。

上記従来材質では十分対応できなくなっている。

すなわち、特開昭５９−２６９７９号公報の発明は、熱
応力の伝播を粗大粒部分で寸断させ、亀裂の発生を防止
するものであるが、粗大粒自身はマトリックスなどと違
って熱膨張を吸収する作用が全くないことから、粗大粒
自身の熱膨張による大きな熱応力が発生し、亀裂の発生
をかえって助長する結果となる。

一方、特開昭６２−３６０７２号公報の発明は。

炭素含有の粗粒を使用することで、炭素の酸化ガスの圧
力によって過焼結および溶損を防止するものであるが、
炭素の酸化により耐食性が低下する欠点がある。

（課題を解決するための手段） 本発明は、塩基性流し込み施工用耐火物において上記従
来の欠点を解決することを目的としている。

本発明は、りん状黒鉛１０〜８０ｗｔ％、残部を耐火性
骨材を主材とし、これに結合剤を添加した配合物をプリ
ケットマシーンで粒径１０〜６０−に成形後、加熱処理
して得られた加圧造粒物を、骨材全体に占める割合で１
０〜６０ｗｔ％配合することを特徴とした塩基性質流し
込み施工用耐火物の製造方法である。

本発明で使用する加圧造粒物は、炭素含有の粗大粒であ
ることで、亀裂発生防止に効果的である。

しかも、炭素を含有しているのにもかかわらず、耐酸化
性に優れている。

耐酸化性については、炭素材料としてりん状黒鉛を使用
すると共に、粗大粒の造粒をプリケットマシーンで行う
ことで得られる効果である。すなわち、りん状黒鉛はそ
の名の示すとおり偏平状であり、プリケットマシーンで
形成されると加圧面に平行して配向する結果、造粒物全
体をりん状黒鉛自身が覆う形になり、造粒物の通気性が
低下して耐酸化性が向上する。

りん状黒鉛を使用しても、通常の一軸成形や二輪成形、
あるいは加圧を伴わない造粒では以上の効果が得られな
い、第１〜３＠は各種の方法で成形したりん状黒鉛含有
造粒物の断面を模式的に示したものである。第１図はプ
リケットマシーンで矢印方向に加圧成形したものであり
、加圧面に平行してりん状黒鉛ｌが配向し、造粒物がブ
リケット形状のために造粒物をりん状黒鉛自身が覆う状
態となっている。このため、造粒物の表面全体の通気性
が小さくなる。

第２図は、通常の二軸成形造粒物である。りん状黒鉛１
が矢印方向の加圧面に対し平行に配向するので、加圧面
側の通気性は小さいが、同図では側面にあたる非加圧面
側の通気性が大きく、この部分からの酸素の侵入によっ
て耐酸化性に劣る。

なお、前記の特開昭６２−３６０７２号公報の発明では
、炭素含有原料として、炭素含有耐火物の未使用品また
は使用後品でもよいとしているが、これらは破砕して粒
度調整するので、通気性の高い破面の露出によって耐酸
化性に劣る。

第３図は、加圧によらない造粒方法によるものである。

りん状黒鉛ｌの配向がないので、全面にわたって通気性
が大きい、また、転勤造粒では多少の配向性が認められ
るが、加圧成形されていないことでち密性に劣り、通気
性が高く、耐酸化性は改善されない。

本発明は、この耐酸化性に優れた加圧造粒物を配合した
ことにより、加圧造粒物に含有するりん状黒鉛が応力吸
収の効果をいかんなく発揮し、塩基性質流し込み耐火物
の欠点である亀裂の発生を防止した。

また、本発明で使用する加圧造粒物は耐火物の施工水分
量を低減させる効果を合せ持つ、これは。

りん状黒鉛自体が摩擦係数が小さいことに加え。

さらにこれが造粒物表面にそって配向したことで、造粒
物の摩擦係数が小さくなり、耐火物の流動性が増すため
と思われる。

次に、本発明で使用する各配合物の種類とその割合につ
いて詳細に説明する。

まず、加圧造粒物の製造において、りん状黒鉛は１０〜
８０ｗｔ％とする。ｌＯｗｔ１未満ではりん状黒鉛がも
つ熱応力吸収の作用が不充分なために亀裂防止の効果が
得られない、８０ｗｔ％を超えると充填性が悪くなり、
耐酸化性に劣る。りん状黒鉛の残部を占める耐火性骨材
としては、例えば、ロー石、仮焼粘土などの粘土質原料
、ボーキサイト。

ばん土頁岩、電融・焼結アルミナなどの高アルミナ質原
料、マグネシアクリンカ−、ドロマイトクリンカ−、ス
ピネルクリンカ−、力ルシアクリンカーなどの塩基性質
原料、その他ジルコン、ジルコニア、炭化珪素などの一
般に耐火物原料として公知の原料から選ばれる一種また
は二種以上とする。

加圧造粒物は、以上の配合剤に結合剤を配合物全体に対
して外掛け１〜１０ｗｔ％程度添加し、混線後、プリケ
ットマシーンで成形する。成形後の加熱処理は、１００
〜６００℃程度の温度で行う。

結合剤は、耐火物に一般に使用されているものを使用で
きる。例えばケイ酸塩、りん酸塩、りん酸アルミ、フェ
ノール樹脂、フラン樹脂、ピッチ、タールなどから一種
または二種以上である。これら結合剤を使って成形した
造粒物を１００〜６００℃程度の温度で加熱処理するこ
とによって強固な結合組織が得られる。

加圧造粒物の粒径は１０〜６０ｍとする。１０膳未満で
は比表面積が大きくなって耐酸化性に劣り、しかも熱応
力の伝播を寸断するという粗大粒としての効果が小さい
、６０■を超えると充填性が低下する。プリケットマシ
ーンにより成形される加圧造粒物の形状は、例えば球、
楕円球、アーモンド形とする。

本発明は、こうして得られた加圧造粒物を、骨材全体に
対する割合で１０〜６０ｗｔ％配合する。

１０ｗｔ％未満では粗大粒がもつ熱応力吸収能、及び亀
裂防止の効果が得られない、６０ｗｔ％を超えると施工
時の流動性が悪くなって充填性に劣る。

さらに好ましい範囲は１５〜５０ｗｔ％である。

加圧造粒物以外の耐火性骨材は、塩基性耐火材料を主体
にする。例えばマグネシアクリンカ−。

ドロマイトクリンカ−、スピネルクリンカ−、カルシア
クリンカ−、マグクロクリンカーなどから選ばれる一種
または二種以上である。必要により、さらにこれに塩基
性耐火材料以外の、例えばアルミナ、炭化珪素、窒化珪
素、ジルコン、ジルコニア、酸化クロム、酸化鉄、クロ
ム鉱などを適量添加してもよい、また、この種の不定形
耐火物への添加物として公知の、金属粉、粘土、シリカ
フラワー、ファイバ一類、分散剤などを添加してもよｔ
蔦。

加圧造粒物以外の耐火性骨材の粒度は、密充填組織が得
られるように、最大粒子径を８■程度とし、粗粒、中粒
、微粒に調整する。

結合剤は、従来のものと特に変わりなく、例えばアルミ
ナセメント、けい酸塩、りん酸塩などとする。その添加
割合は、前記の耐火性骨材全体に蛤して外掛け３〜２０
ｗｔｊＣが好ましい。

（実施例） 以下、本発明実施例とその比較例とを示す。

第１表は各例を使用した粗大粒子である。第２表は、各
例における配合組成とその試駿結果を示す。

（発明の効果） 塩基性耐火物は熱膨張が著しく大きいので、溶融金属容
器の内張りのように周方向に拘束された状態では、熱膨
張応力を受けて亀裂が発生する。

本発明により得られる流し込み材は、この亀裂発生の問
題を解決したことにより、塩基性耐火物のもつ耐食性、
鋼の清浄化といった優れた効果をいかんなく発揮させる
ことができる。

また、流し込み材に必要な流動性を向上させることがで
きる。これによって施工水分量が低減し。

耐食性に優れたち密質の施工体が得られる。

【図面の簡単な説明】

図は、りん状黒鉛含有の造粒物において、造粒物中のり
ん状黒鉛の配向状態を模式的に示したものである。第１
図はプリケットマシーンにより加圧成形した造粒物、第
２図は通常の二軸成形により加圧成形した造粒物、第３
図は加圧を伴わない造粒物である。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　りん状黒鉛１０〜８０ｗｔ％、残部を耐火性骨材を主
   材とし、これに結合剤を添加した配合物をプリケットマ
   シーンで粒径１０〜６０ｍｍに成形後、加熱処理して得
   られた加圧造粒物を、骨材全体に占める割合で１０〜６
   ０ｗｔ％配合することを特徴とした塩基性質流し込み施
   工用耐火物の製造方法。