JPH03149305A - バルブリフタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、内燃機関の直接駆動方式の動弁機構に用いら
れ、カムシャフトとバルブの間に設けるバルブリフタに
関する。

［従来の技術］ 近年、車両用エンジンの高性能化に伴い、エンジンの回
転数を高くするため、動弁系の軽量化が要望されている
。

エンジンの高回転に対応して軽量化した動弁系に、ダブ
ルオーバヘッドカムあるいはオーバヘッドカム等に用い
られる直接駆動方式がある。この方式は、カムシャフト
と給排気バルブの間に、バルブリフタが装着されている
。

このバルブリフタは、外側に平坦面を設けた天板部で、
円筒状胴部の一端を開基してなる略キャップ型であり、
該天板部の外側主面をカムシャフト摺接面とし、円筒状
胴部の外側周面をシリンダヘッドと摺接するガイド面と
する。バルブリフタの内側には、バルブスプリングによ
り閉じる側に付勢されたバルブの後端が当接されている
。また、バルブクリアランスを講箇不要にするために、
内部にラッシュアジャスタ機構を組込んだものもある。

　一方、エンジンのさらに高い回転数に対応するために
は、動弁系の軽量化と耐摩耗性の向上が肝要であり、バ
ルブリフタも、軽量化と耐摩耗性の向上が望まれている
。

従来のバルブリフタには、鉄鋼製のアウタシムタイプ、
第６図の組付図に示す鉄鋼製のインナシムタイプのバル
ブリフタＦあるいはアルミ合金製等があり、さらに軽量
化と耐摩耗性を向上させる為に、耐摩耗性に優れ且つ比
重の軽いセラミック（窒化珪素の比重は鉄鋼製の半分以
下である）を用いる試みがある。

［発明が解決しようとする課題］ しかるに、全体を鉄鋼製とする従来例では、天板部の剛
性が不足するので、天板部に加え円筒状胴部の肉も厚く
して、剛性を確保する必要があり、軽量化は困難であっ
た。

アルミ合金製は、耐摩耗性に劣り、十分な耐摩耗性の確
保が困難であり、また剛性を確保するために胴部の肉を
さらに厚くする必要があり、軽量化が難しい。

また、全体をセラミックで作ると、セラミックは熱ＩＩ
５張係数が鉄鋼の１／３以下、アルミ合金の１／６以下
のため、高温時にシリンダヘッドとの熱膨張差によりク
リアランスが増し、運転中に破損に至ることがあった。

さらに加工が難しい上にもろいので、筒状部の肉厚を鉄
鋼製より増やす必要があり、比重はど軽量化できない欠
点があった。

また、近年バルブクリアランスを調節不要にするために
、内部にラッシュアジャスタ機構を組込んだものが使用
されている。このタイプについても軽量化および耐摩耗
製の向上が要望されているが、全体をセラミックで作る
と、成形または研磨などの加工が難しいので、油圧シー
ルを要求される複雑なラッシュアジャスタ機構を組込む
のが困難であった。

本発明は上記課題の解決を目的とし、軽量化できるとと
もに耐摩耗性を向上でき、加工性に優れ、油圧シールを
要求される複雑なラッシュアジャスタ機構を容易に組込
めるバルブリフタの提供にある。

［課題を解決するための手段 本発明のバルブリフタは、上記課題を解決するために、
カムシャフトに接触状態で摺合う、セラミック製で円板
状に形成された天板部と、薄肉鋼板製の円筒状胴部とを
、ろう付けにより突合わせ接合してなることを技術的手
段とする。

さらに、内部にバルブラッシュアジャスタを組込んだこ
とを技術的手段とする。

［作用および発明の効果］ 本発明のバルブリフタは、上記構成を有するので、 請求項１について １作用）最も耐摩耗性と剛性を要求される天板部は、耐
摩耗性と剛性に優れかつ比重の小さなセラミックで形成
されるので、 （効果）耐摩耗性に優れ、１つ軽量化できる。

（作用）成形または研磨などの加工が難しいセラミック
の形状が単純であるので、 （効果）加工性に優れる。

（作用）天板部がセラミック製で剛性に優れるので、円
筒状胴部は、金型成形が可能な薄肉鋼材製でも十分な剛
性を確保できるので、 （効果）加工性が向上するとともに軽量化できる。

１効果）複雑な成形または複雑な研磨などによる、円筒
状胴部の加工が容易になり、油圧シールが要求される複
雑なラッシュアジャスタ機構を組込むのに好適である。

請求項２について （作用）ラッシュアジャスタ機構を組込めば、１効果）
バルブクリアランスを調節不要にできる。

以上のごとく、本発明のバルブリフタは、耐摩耗性に優
れ、且つ大巾に軽量化できるので、エンジンの高回転化
に対応でき、加工性に優れ安価であり、ラッシュアジャ
スタ機構を組込むのに好適である。

［実施例］ 次に本発明のバルブリフタの第１実施例を第１〜２図に
基づいて説明する。

バルブリフタＡは、セラミック製で円板形状の天板部１
と、薄肉鋼材製で上下端部２１．２２を内側に折曲げた
円筒状胴部２からなり、天板部１の下面１２の外周縁１
３に、円筒状胴部２の上端部２１−を、ろう付け３で突
合わせ接合されてなる略キャップ型である。

前記天板部１は、直径φ２５順、肉厚１．８輸の円板形
状であり、カムシャフト５と摺接する上面１１およびイ
ンナーシム４が当接する下面１２は平坦である。該イン
ナーシム４は、バルブ６の後端６１と嵌合する。

また本実施例の天板部１は、耐摩耗性に優れたセラミッ
クの中でも特に破壊靭性に優れる窒化珪素（Ｓｉｉ　Ｎ
ａ　）を主体とするセラミック焼結体を用いたものであ
る。

前記円筒状胴部２は、本実施例では外径φ２５゜５ｍ（
前記天板部１の直径φ２５−より少し大きい）、高さ１
３謹、肉厚ｔｏ、５園、上端部２１折曲げ長２■、下端
部２２折曲げ高さｌ■曲げ代０．５ｍのＳＮＣＭ６１６
製である。

本実施例のバルブリフタＡの作動を直接駆動方式の動弁
機構１００に組付けた第２図に基づき説明する。

バルブリフタＡは、天板部１の上面１１でカムシャフト
５と摺接し、下面１２に接合された前記インナーシム４
はバルブ６の後端６１と嵌合される。また、該バルブ６
の後端部の溝６２には、コツタ６３を介してバルブスプ
リングリテーナ６４が嵌合し、該リテーナ６４とシリン
ダヘッド２００の間にバルブスプリング７が配設され、
バルブ６を閉じる側に付勢している。バルブ６は、筒状
のバルブガイド６５を介してシリンダヘッド２００の間
に摺動可能に支持されている。

この動弁機構４００は、カムシャフト５が回転するとバ
ルブ６の真上からロッカーアームなしで直接バルブリフ
タＡを駆動するので、固有振動数は高く高速用のエンジ
ンに適している。

つぎにバルブリフタＡの製造方法の一例および実施例特
有の効果を説明し、製造したバルブリフタＡをエンジン
に搭載して行った耐久試験の結果を記す。

（製造方法） まず、窒化珪素（ＳＲ１１Ｎａ　）９０重量％にＹｘ　
Ｏ３−Ａｆｔ　Ｏ３−ＡＩＮ系焼結助材を混合し、成形
バインダを加え、金型プレスにより、°円板状に成形す
る。

つづいて、成形物を窒素雰囲気下の１７００〜１８００
℃で焼結し、高純度の窒化珪素（Ｓｉ２Ｎ３）焼結体を
つくる。

つづいて、焼結体の端面をラップ研磨して、円板形状の
天板部１（寸法直径φ２５■、肉厚１゜８１》をつくる
。

一方、ＪＩＳ、ＳＮＣＭ６１６を冷間加：［により、外
径φ２５．５ｍ（前記天板部ｌの直径φ２５■より少し
大きい）、高さ１３謹、肉厚１０−５−．上端部２１折
曲げ長２■、下端部２２折曲げ高さａ　＝　１　ｗｍ曲
げ代ｂ＝０．５ｍの円筒状胴部２を形成する。

前記天板部１と円筒状胴部２の間にＩｎ−Ａｇ−Ｃｕ−
Ｔｉ系の活性ろう材（外径φ２５■、内径φ２１閤、肉
厚０．０５ｍ）を介し、真空中８００℃で１５分間保持
し、炉冷却し接合した。

（実施例特有の効果）本実施例は接合時に生じる過剰な
ろう材がＣ部に瘤まり、円筒状胴部２の外径より外側に
突出しないので、ろう付は後の外径研磨加工を省くこと
ができる。

また、公差を減らすために外径研磨を行う場合において
も、メタル部分だけを研磨すれば良く、非常に加工効率
が良く、コストが抑えられる。

本実施例のバルブリフタＡの重量を、第７図に示す同寸
法の従来品のバルブリフタＦと比較するとわずか４５％
の重量でしかなかった。

（耐久試験） 上記の如く製作したバルブリフタＡを、２６００ｃｃ６
気筒ＤＯＨＣ２４バルブエンジンに搭載し、７０００ｒ
ｐｍＸ全負荷で、２００時間の耐久試験を行ったが、本
実施例のバルブリフタＡには何等異常は認められなかっ
た。

つぎに第２実施例の構造および製造方法を第３図に基づ
き説明する。

バルブリフタＢは、第１実施例のバルブリフタＡとほぼ
同様の構造であり、同等物は同一符号で表す。

セラミック製で円板形状の天板部ＩＢと、薄肉鋼材製で
上下端部２１．２２Ｂを内側に折曲げた円筒状胴部２Ｂ
からなり、天板部Ｂ１の下面１２の外周縁１３に、円筒
状胴部２の上端部２１を、ろう付け３で突合わせ接合さ
れてなる略キャップ型である。

前記天板部ＩＢは、直径φ３３ＩＩｗＩ、肉厚２ｍの円
板形状であり、カムシャフト５と摺接する」二面１１が
平坦で、下面１２には円環状の講１４が設けられている
。

前記円筒状胴部２Ｂは、本実施例では外径φ３３ＩＩｗ
ｌ、肉厚ｔｏ、８＋ａ、上端部２１折曲げ長４■、上端
部２２折曲げ長］、５１１１１１のＳＮＣＭ６３０製で
ある。

（製造方法） まず、窒化珪素（Ｓｉ３　Ｎ４　）９０重量％にＹ２０
５−　Ａ１２０３系焼結助材を混合し、成形バインダを
加え、金型プレスにより、成形する。

つづいて、成形物を窒素雰囲気下の１７００〜１８００
℃で焼結し、高純度の窒化珪素（Ｓｔ。

Ｎ４）焼結体をつくる。

つづいて、焼結体の端面をラップ研磨して、円板形状の
天板部ＩＢ（寸法直径φ３３閣、肉厚２、、）をつくる
。

一方、ＪＩＳ、ＳＮＣＭ６３０を冷間加二［により、外
径φ３３■、肉厚ｔｏ、８ｍｍ、高さ３０ｍ、上端部折
曲げ長４園、下端部折曲げ長１．５職の円筒状胴部２Ｂ
を形成する。

前記天板部ＩＢと円筒状胴部２Ｂの間にＩｎ−Ａｇ−Ｃ
ｕ−Ｔｉ系の活性ろう材（外径φ３３ｍｍ、内径φ２５
ｍｍ、肉厚ｔＯ，０５ｍｍ＋）を介し、真空中７９５°
Ｃで１５分間保持し、炉冷却し接合した。

その後、接合部の外周を研磨し、所定の寸法精度に什上
げた。

（効果） 上記第１．２実施例のバルブリフタＡ、Ｂは、重量であ
り且つ耐摩耗性と剛性に優れた窒化珪素（Ｓｉ３Ｎａ）
を主体とするセラミック焼結体を天板部１、ＩＢに用い
、円筒状胴部２．２Ｂは薄肉鋼材の両端を折曲げて十分
な剛性を確保することにより、大巾に督量化されている
ので、エンジンの高い回転数に対応できる。

つぎに第４図に基づき第３実施例について説明する。

第３実施例のバルブリフタＣは、円筒状胴部２Ｃの上端
部２１Ｃが折曲げられていない。また、セラミック製の
天板部ＩＣと薄肉鋼材製の円筒状胴部２Ｃとの接合は、
断面り字型の環状接続金具２３Ｃを介在させている。環
状接続金具２３Ｃと天板部１は、ろう付けされ、また環
状接続金具２３Ｃと円筒状胴部２Ｃは、ろう付けまたは
圧入により接合されている。その他は第２実施例と同様
である。

つぎに第５図に基づき第４実施例について説明する。

第４実施例のバルブリフタＤは、その内部中央に、公知
の構成を有するラッシュアジャスタ８が嵌込まれている
。該ラッシュアジャスタ８は、下端が閉塞した円筒状を
呈し、下端壁の中央に給油孔８３を有するプランジャ８
１と、下端が閉塞した円筒状を呈し、前記１ランジャ８
１の給油孔８３側に摺動可能に外嵌して、高圧油室８４
を形成するボデー８２を有する。

また前記バルブリフタＤの円筒状胴部２Ｄは、第１円筒
状部２ＯＡと第２円筒状部２０Ｂをろう付け２０Ｃで接
続してなる。前記第１円筒状部２０Ａは、上端部２１が
内側に１回折曲げられ、下端部２３が内側に２回折曲げ
られて二重筒構造をなし、内側筒２４を形成する。第２
円筒状部２０Ｂは、上下端部２５．２２Ｄがそれぞれ内
側に１回折曲げられている。

前記ラッシュアジャスタ８は、前記内側筒２４にボデー
８２が内嵌し、天板部ＩＤにプランジャ８１が接合して
いる。また、前記高圧油室８４内の給油孔８３側には、
リターンスプリング８５に付勢されたチェックボールリ
テーナ８６を配設し。

該リテーナ８６内には、チェックボールスプリング８７
に付勢されたチェックボール８８を配設し、該チェック
ボール８８で前記給油孔８３を開閉する。シリンダブロ
ック油路（図示せず）からプランジャ８１内への給油は
、第１．円筒状部２　ＯＡに設けた油口８９Ａと、天板
部ＩＤに設けた油日８９Ｂを介する。

つぎにラッシュアジャスタ８の作動を説明する。

バルブリフタＤを動弁機構に組付けた時には、天板部Ｉ
Ｄにカムシャフトが摺接し、ボデー８２の下面にバルブ
の後端が接合する。

バルブ閉時にシリンダブロック油路（図示せず）から袖
口８９Ａを介して供給された油が高圧油室８４内に満た
され、カム押し下げ時はチェックボール８８によって給
油孔８３が塞がれる。バルブ開時に高圧油室８４から洩
れた油はバルブ閉時にブロック油路（図示せず）から補
給される。

つぎに第５実施例について第６図に基づき説明する。

第５実施例のバルブリフタＥは、第４実施例と同様にそ
の内部中央に、公知の構成を有するラッシュアジャスタ
８が嵌込まれている。

またその円筒状胴部２Ｅは、上端部２１が内側に１回折
曲げられ、折山げられない下端部２２Ｅを有し、内壁面
の中間に段部２７が設けられている。段部２７には、円
筒部９２の外側にフランジ部９１を有する支持筒９が、
フランジ部９１を係合して嵌込まれている。ラッシュア
ジャスタ８は、支持筒９にボデー８２が内嵌し、天板部
ＩＥにプランジャ８１が当接している。

本発明は、上記実施例以外につぎの変形例を含む。

■、天板部の材質は、ジルコニアでも良い。

■、円筒状胴部の材質は、成形または研磨などの加工が
容易で耐摩耗性および剛性に優れた鋼材であれば良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるバルブリフタの第１実施例の斜
視断面図、第２図はそのバルブリフタを組付けた動弁機
構の断面図、第３図は第２実施例の斜視断面図、第４図
は第３実施例の断面図、第５図は第４実施例の断面図、
第６図はは第５実施例の断面図、第７図は従来例のバル
ブリフタを組付けた動弁機構の断面図である。 図中、Ａ、Ｂ−Ｃ，Ｄ、Ｅ・・・バルブリフタ　１、Ｉ
Ｂ、ＩＣ、ＩＤ、ＩＥ−・天板部　２．２Ｂ、２Ｃ，２
Ｄ、２Ｅ・・一円筒状胴部　３・・・ろう付け　４・・
・インナシム　５・・・カムシャフト　６・・−バルブ
７・−・バルブスプリング　８・・・ラシユアシャスタ
２１．２１Ｃ・・・上端部　２２．２２Ｂ、２２Ｄ、２
２Ｅ・・・下端部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）カムシャフトに接触状態で摺合う、セラミック製で
   円板状に形成された天板部と、薄肉鋼板製の円筒状胴部
   とを、ろう付けにより突合わせ接合してなるバルブリフ
   タ。 ２）内部にバルブラッシュアジャスタを組込んだことを
   特徴とする請求項１記載のバルブリフタ。