JP2552882Y2 - タペット - Google Patents

タペット

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JP2552882Y2
JP2552882Y2 JP1989071654U JP7165489U JP2552882Y2 JP 2552882 Y2 JP2552882 Y2 JP 2552882Y2 JP 1989071654 U JP1989071654 U JP 1989071654U JP 7165489 U JP7165489 U JP 7165489U JP 2552882 Y2 JP2552882 Y2 JP 2552882Y2
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tappet
wear
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tappet body
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雅人 谷口
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NGK Spark Plug Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内燃機関のタペット(バルブリフター)に
係り、特にOHV式内燃機関のタペットに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
自動車用エンジンは、近年、高性能・高回転化が進
み、動弁系の駆動型式としては、プッシュロッドのよう
な往復運動部分がなく、カム回転により直接ロッカアー
ムを揺動させて、高速回転でもタイミングずれがない安
定したバルブの開閉を行えるOHC(オーバヘッド・カム
シャフト)式が主流となりつつあるが、産業用エンジン
や大型ディーゼルエンジン等においては、依然としてOH
V(オーバヘッド・バルブ)式が大部分を占めている。
このOHV式エンジンは、第2図に示すように、カムシャ
フト1に固設されたカム2の回転により、これと摺動す
るタペット3を押上げ、さらにプッシュロッド4を介
し、ロッカアーム5をシーソー式に揺動してバルブ6を
押下げ、ピストン7と図示されていないシリンダブロッ
クおよびシリンダヘッドとで形成される燃焼室への吸気
ポートや排気ポートを開閉するものであるが、最近、OH
V式エンジンについても高出力化の傾向にあり、このた
めバルブ面圧のアップやメンテナンスフリー化が要求さ
れ、それに伴ってタペット3のカム摺動部における摩耗
が問題となる。また、OHV式エンジンについても、OHC式
エンジンと同様に、フリクションロス低減のため動弁系
の軽量化の要求があり、タペット3についても軽量化が
必要となってくる。このため、タペット3の耐摩耗性向
上と軽量化を達成する方法として、タペット全体一体加
工したセラミックスで構成することが提案されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、タペット本体を、耐摩耗性の向上および軽量
化のため一体加工したセラミックスなどで構成すると、
原料が高価でありかつ加工が困難であるので、一般エン
ジンに搭載することは事実上不可能であった。
本考案は、上記のような課題を解決するためになされ
たもので、タペットの耐摩耗性向上および軽量化を、大
きなコストアップを伴うことなく達成できるようにする
ことを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本考案のタペットは、一
端にプッシュロッドが当接する部位を有する金属製タペ
ット本体と、前記金属製タペット本体の他端のカム摺動
面側にろう付け接合されるヤング率2×104/mm2以上の
金属板と、前記金属板にろう付け接合される耐磨耗性材
とを備え、前記金属製タペット本体の前記金属板との接
合面に連なる部分に所定の直径、深さの空孔を設けた構
造のものである。
ここに用いられる高い耐摩耗性材としては、Si3N4
サイアロン、ZrO2、Al2O3、Cr2O3等のセラミックスの他
WCの如き超硬材料、サーメット等も適用できるが、なか
でもエンジニアリングセラミックとして機械的強度に優
れ、生産性安定性に優れているものとしてSi3N4が挙げ
られる。なおSi3N4は摺動特性にも優れているので、最
も適した材料である。
また耐摩耗性材を補強するために用いる金属板として
は、ヤング率2×104kg/mm2以上の金属板が前記したセ
ラミックス等の耐摩耗性材のバックプレートとして有用
である。ヤング率が2×104kg/mm2に満たないと、カム
から受ける衝撃による変形が、金属板自体は弾性限度内
であっても、耐摩耗性材の弾性限度を超えてしまい、耐
摩耗性材の破損に至る可能性が高いからである。
具体的には後述の実施例において例示されるJIS SNCM
630は、ろう付け時の800℃前後から炉冷(空冷)程度
でも焼きが入る材料であり(HRC40)、ヤング率2×104
kg/mm2以上であるので十分補強材としての役目を果た
す。
またタペット本体部も摺動部を有するので、或る程度
硬度を必要とするため、空冷で焼きが入る材料が好まし
い。
〔作用〕
上記の構成により、カム摺動面の耐摩耗性が大幅に向
上してタペットの長寿命化が可能となり、またタペット
本体に空孔を設けることにより軽量化され、エンジンの
高速回転化に対応することができる。さらに、高価な材
料の使用が最小限ですみ、またろう材の使用量も空孔分
だけ少なくなる。
接合面に補強用の金属板を介在させているので、これ
がカム摺動面部材を形成する耐摩耗性材を補強する役目
を果たすので、更に空孔を大きくするとともに、耐摩耗
性材を薄くすることもできるので、強度を向上させなが
らコストを低減させることができる。
〔実施例〕
第1図は本考案によるタペットの一実施例を示すもの
で、従来例の第2図を参照しながら説明する。第2図に
示す動弁系は、一般ディーゼルエンジンの動弁系に用い
られるタペットよりも軽量化するため、プッシュロッド
4の長さを短くし、またタペット本体も細身としたもの
であるが、本考案によるタペット3は、さらに軽量化す
るため、合金鋼からなるタペット本体3aと、カム摺動面
部材を形成する耐摩耗性材3bとに分割して構成される。
タペット本体3aは、合金鋼であるNi−Cr−Mo鋼(JIS
SNCM 616,C0.13〜0.20%,Ni2.80〜3.20%,Mn0.80〜1.20
%,Cr1.40〜1.80%,Mo0.40〜0.6%)を冷間鍛造して、
直径D1(=20mmφ)のガイド部3a1と、カム摺動面部の
耐摩耗性材3bとの直径D2(=28mmφ)の接合面3a2と、
プッシュロッド4との連結凹部3a3とを切削加工により
形成し、さらに接合面3a2からドリル加工にて、直径d
(=17mmφ)の空孔3a4を、ポケット長さL(=90mm)
に対してl=75mmの深さで設けてある。
一方、カム摺動面部材を形成する耐摩耗性材3bは窒化
珪素(Si3N4)などの耐摩耗性セラミックス等からな
り、例えばSi3N490重量%に焼結助剤およびバインダを
加え、金型プレスにより円板状に成形し、常圧焼結した
後、直径D2(=28mmφ)、厚さt(=1mm)に研磨加工
により仕上げて製作される。
そして、タペット本体3aの接合面3a2には補強材とな
るJIS SNCM 630製の金属板3cをろう付け(In−Cu−Ag系
ろう)し、さらに、その表面に前記により製作されたSi
3N4焼結体からなる耐摩耗性材(摺動面部材)3bをろう
付け(In:9.5%−Cu:27%−Ti:1.25%−Ag:残部の活性
ろう)して耐摩耗性材3bを設ける。3b1はカム摺動面で
ある。
本実施例では空孔3a4の直径d=17mm、金属板3Cの厚
さt=3mm、耐摩耗性材3bの厚さt=1mmとした。因み
に、実施例の第1図では空孔3a4の部分の筒厚さは1.5mm
と薄くすることができる。
以上によって実施例による場合は、従来のハードナブ
ル鋳鉄よりなるタペット(第2図)に対し重量比で20%
程度のものとなり、約80%重量低減を達成することがで
きる。実施例のタペットを8000cc6気筒のディーゼルエ
ンジンの4〜6気筒に、従来のタペット(ハードナブル
鋳鉄)を1〜3気筒に組み込み、2500rpm全負荷200hrの
条件で耐久テストを行った(カム材質はチル鋳鉄)。な
お、テストにおいては、条件を厳しくするため、バルブ
スプリングのリフト荷重を2倍とし、エンジンオイルは
劣化したオイルを使用した。結果は第1表のとおりであ
る。なお、本実施例の耐摩耗性材(摺動面部材)3bは欠
けやチッピング等異常は全く認められなかった。
なお、上記の実施例ではタペット本体に設ける空孔を
ドリル加工によって設けることを記したが、これに限ら
ず、例えば鋳造加工、鋳造加工等の加工手段を適用し得
ることは勿論である。また、金属板とタペット本体の接
合は、ろう付けに限らず、金属板にタペット本体の空孔
径に対応する径の凸部を設け、該凸部を空孔に圧入等の
嵌合手段にて固着してもよい。
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案によるタペットは、タペッ
ト本体の他端の金属板に耐磨耗性材をろう付け接合して
いるので、カム摺動面の耐磨耗性が格段に向上すると共
に、タペット本体の内部すなわち、金属板との接合面に
連なる部分に比較的大きな空孔を設けているのでタペッ
トの重量が減少し、動弁系の軽量化が可能となり、エン
ジンの高性能、高回転化に十分に対応することができ
る。また、高価な耐摩耗性材料の使用が最少限ですみ、
さらにろう材の使用量も空孔分だけ少くなり、コストダ
ウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるタペットの一実施例を示す片側断
面図、第2図はOHV式エンジンの従来の動弁系を示す構
成図である。 図において、3はタペット、3aはタペット本体、3bは耐
摩耗性材、3a2は接合面、3a4は空孔、3b1はカム摺動
面、3cはヤング率2×104kg/mm2以上の金属板。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端にプッシュロッドが当接する部位を有
    する金属製タペット本体と、前記金属製タペット本体の
    他端のカム摺動面側にろう付け接合されるヤング率2×
    104/mm2以上の金属板と、前記金属板にろう付け接合さ
    れる耐磨耗性材とを備え、前記金属製タペット本体の前
    記金属板との接合面に連なる部分に所定の直径、深さの
    空孔を設けたことを特徴とするタペット。
  2. 【請求項2】前記耐磨耗性材がセラミックスである請求
    項1記載のタペット。
JP1989071654U 1989-03-06 1989-06-21 タペット Expired - Lifetime JP2552882Y2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989071654U JP2552882Y2 (ja) 1989-03-06 1989-06-21 タペット
US07/530,694 US5060607A (en) 1989-06-21 1990-05-30 Tappet structure
DE4019644A DE4019644A1 (de) 1989-06-21 1990-06-20 Ventilstoessel-struktur

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2483289 1989-03-06
JP1-24832 1989-03-06
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JPH0319406U JPH0319406U (ja) 1991-02-26
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54169606U (ja) * 1978-05-22 1979-11-30
JPS59107005U (ja) * 1983-01-07 1984-07-19 三菱自動車工業株式会社 タペツト
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Title
「機械工学便覧 改訂第6版 分冊5」、著作者 日本機械学会、昭和52年11月20日発行、発行所 日本機械学会

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JPH0319406U (ja) 1991-02-26

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