JPH0314891Y2

JPH0314891Y2 -

Info

Publication number: JPH0314891Y2
Application number: JP1984107518U
Authority: JP
Priority date: 1984-07-18
Filing date: 1984-07-18
Publication date: 1991-04-02
Also published as: JPS6125007U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の技術分野］本発明は、しや断器の容器内に変流器を収納し
て装置全体を小型化したガス絶縁開閉装置に関す
るものであつて、特に変流器の構成に改良を施し
て、しや断時の各種分解生成物から変流器を保護
する様にしたものに係る。

［考案の技術的背景］近年、都市部の電力需要の増加に伴い、都市近
郊には次々に変電所や開閉所が設けられている
が、この様な変電所や開閉所においては、狭いス
ペースへの据付や、周囲環境との調和を図る為、
小型化と信頼性に優れたガス絶縁開閉装置が広く
採用されている。

この様なガス絶縁開閉装置は、増々高電圧、大
容量化されてきており、より一層の小型化と信頼
性の向上並びに保守の簡素化が常に要求されてい
る。

第２図に、この様なガス絶縁開閉装置の内、特
に複母線方式一回線分の一般的な構成例を示す。

同図において、２系統の主母線BUS1，BUS2
は、断路器DS1，DS2を介してしや断器CBに接
続され、更に、このしや断器CBは、順に接続さ
れた変流器CT、断路器DS3、及び分岐接続され
た接地装置ES及び計器用変圧器を介して、ケー
ブルヘツドCHに接続されている。

第３図に、この様なガス絶縁開閉装置の配置構
成の具体例を示す。

同図において、しや断器CBは上下方向に配置
され、このしや断器CBの一側面の下方にはこれ
に並べて主母線BUS1，BUS2が配設され、この
主母線の上部には断路器DS1，DS2が夫々一体に
設けられ、順にしや断器がCBの下部口出し端子
部に接続されている。また、これらの主母線
BUS1，BUS2を挟んでしや断器CBと対向する位
置には、ケーブルヘツドCHがしや断器CBと同様
に上下方向に配置されており、夫々の上部の口出
し端子部間には、変流器CT、断路器DS3、接地
装置ES、接続母線１１が直線上に接続され、こ
の接続母線１１の上部に計器用変圧器PTが接続
されている。

しかしながら、この様な従来のガス絶縁開閉装
置では、その高さにおいては計器用変圧器PTが
突出してこの箇所だけ他より高くなり、装置の上
に無駄なスペースを生じている上、その長さにお
いてもしや断器CBからケーブルヘツドCHに至る
まで、直線的に複数の機器が接続されている為、
大幅に長尺となつており、且つその下部には無駄
なスペースを生じている。この様な欠点に鑑み、
出願人は先に、第４図に示す様な構成のガス絶縁
開閉装置を提案することにより、装置を小型・簡
略化して、設置スペースの大幅な縮小化を実現し
た。

第４図において、上下方向に配置されたしや断
器の容器２１内には、同容器２１の軸方向に配設
されたしや断部２２の上方に、このしや断部２２
と同軸方向に変流器２３が設置されている。この
変流器２３は、リング状の鉄心より成るものであ
り、しや断部２２より導出された通電導体２４の
周囲に挿入されている。

また、しや断器の容器２１には、３つの口出し
端子部ａ〜ｃが、水平方向に向けて上下に一列に
並べて設けられており、上部より導出された前記
通電導体２４は、変流器２３の上端の直近の位置
にて水平方向に曲げられた後、一旦下方に曲げら
れてＵ字形を構成し、再び水平方向に曲げられて
上部の口出し端子部ａより引出され、断路器２６
及び接地装置２７を介してケーブルヘツド２８に
接続されている。

一方、しや断部２２の下方より導出された通電
導体２５は、しや断部２の直近の位置で水平方向
に曲げられた後、直進方向と上方との２方向に分
岐して、前者は下部の口出し端子部ｃより引出さ
れ、後者は中央部の口出し端子部ｂより引出さ
れ、夫々、断路器２９，３０を介し、上下に配設
された主母線３１，３２に接続されている。

なお、計器用変圧器３３は、ケーブルヘツド２
８の断路器２６と反対側の側面に接続されてい
る。

同図において明らかな様に、出願人の先の提案
による第４図のガス絶縁開閉装置は、変流器２３
をしや断器の容器２１内に収納したことにより、
従来の様に変流器を独立して設け、これを断路器
との間に接続するものに比べて、大幅に装置の長
さが縮小されている。また、しや断器の容器２１
の軸線方向に直交する方向に３個の口出し端子部
を設けたことにより、機器の立体的な配置を可能
としてスペースを有効に活用し、且つ、しや断器
の容器２１内の通電導体の配置を工夫して、その
長さを最小限に止どめることで、同容器の高さを
縮小し、装置全体を小型化している。

［背景技術の問題点］しかしながら、第４図に示した様に、変流器２
３をしや断部２２と同一容器２１内に収納した場
合、次の様な欠点が生ずる。

即ち、電流のしや断時には、しや断部２２内に
発生するアークにより、高温の分解ガス及び各種
分解生成物が発生し、変流器２３にこれらの生成
物が吹付けられる。通常変流器は絶縁保護の為、
ポリエステルフイルム等の絶縁物で被覆されてい
るが、この絶縁物は上記の様な高温ガス及び各種
分解生成物により劣化し易く、この結果、変流器
の鉄心が生成物の影響を受けて、変流器の誤動
作・性能低下等を引起こす恐れがある。

［考案の目的］本考案は上述の様な従来技術の欠点を解消する
為に提案されたものであり、その目的は、特に、
しや断部と同一容器内に変流器を収納したガス絶
縁開閉装置において、電流のしや断時にしや断部
で高温ガス及び各種分解生成物が発生した際、変
流器をこれらの生成物から確実に保護することを
可能とすることにより、装置を小型化してしかも
変流器の誤動作・性能低下等を引起こす恐れのな
いガス絶縁開閉装置を提供することである。

［考案の概要］本考案のガス絶縁開閉装置は、変流器の鉄心の
内周に円環が嵌合されると共に、しや断部側の端
部に支持板が設けられ、この支持板に前記円環が
密着して接合され、この支持板にてその鉄心が支
持される様に構成したもので、この様な構成によ
り、電流のしや断時にしや断部で発生した高温ガ
ス及び各種分解生成物をこの支持板及び円環で遮
り、鉄心への吹付けを防止してその影響を防ぎ、
変流器を保護する様にしたものである。

［考案の実施例］次に、本考案によるガス絶縁開閉装置の一実施
例を、第１図に基いて、具体的に説明する。

同図において、変流器１内は、しや断部２の上
部にこのしや断部２と同軸方向に配設されてい
る。この変流器２は、リング状をした鉄心３を円
環４の周囲に嵌合して成るものであり、しや断部
２側の端部には、支持板５が設けられ、ここに円
環４が溶接固定されることによつて鉄心３の支持
及び鉄心内周のカバーが行なわれている。また、
変流器１の支持板５と反対側の端部には、電界緩
和用のシールド６が設けられている。なお、図示
しない他の構成については、第４図に示したガス
絶縁開閉装置と同一とする。

以上の様な構成を有する本実施例の作用は次の
通りである。

即ち、変流器１の支持板５をしや断部２側に設
けたことにより、電流のしや断時にしや断部２で
発生する高温ガス及び各種分解生成物をこの支持
板５にて遮ることができ、従つて、鉄心３（特に
その内周部）にこれらの生成物が吹付けられるこ
とはなく、これらの生成物の鉄心に対する影響を
防げられる為、確実に変流器を保護できる。ま
た、特に、本実施例では、しや断部２の上に変流
器を設けていることより、支持板５を鉄心３の下
側に配置してこれを支持する形と成る為、機械構
造的にも安定しており、この点においても優れて
いる。

一方、装置の小型化の面を考慮した場合、本考
案の構成により、変流器やその周辺の必要スペー
スが拡大する様な不都合はなく、更に、他の構成
については、第４図に示した従来のガス絶縁開閉
装置と同一構成である為、装置の大幅な小型化が
なされる点では全く同様の効果が保持されてい
る。

なお、本考案は、前記実施例に限定されるもの
ではなく、しや断部と変流器の上下関係を逆にし
たり、また、これらを水平方向に配置した様な場
合にも適用でき、その場合にも同様な効果が得ら
れる。更に、円環４と支持板５との取付け手段に
ついても溶接固定に限らず、例えば、ボルト等で
締付固定することが考えられる。

［考案の効果］以上の様に、本考案によれば、しや断器内に変
流器を収納して装置を小型化しながら、しかもこ
の変流器に支持板と円環を設けるという簡単な改
良を施したことにより、変流器が誤動作・性能低
下することを効果的に防止した優れたガス絶縁開
閉装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるガス絶縁開閉装置の一実
施例を示す要部断面図で、第２図乃至第４図は
夫々従来のガス絶縁開閉装置の一例を示す図で、
第２図は単線結線図、第３図は第２図のガス絶縁
開閉装置の具体例を示す正面図、第４図は、出願
人の先の出願によるガス絶縁開閉装置の一例を示
す一部断面の正面図である。１……変流器、２……しや断部、３……鉄心、
４……円環、５……支持板、６……シールド、１
１……接続母線、２１……しや断器の容器、２２
……しや断部、２３……変流器、２４，２５……
通電導体、２６，２９，３０……断路器、２７…
…接地装置、２８……ケーブルヘツド、３１，３
２……主母線、３３……計器用変圧器。 BUS1，BUS2……主母線、DS1〜DS3……断
路器、CB……しや断器、CT……変流器、CH…
…ケーブルヘツド、PT……計器用変圧器、ES…
…接地装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】絶縁媒体を封入した容器内に、この容器の軸線
方向にしや断部が収納され、このしや断部の両端
から夫々同軸上に通電導体が導出され、この内一
方の通電導体の周囲には、リング状の鉄心を有す
る変流器がしや断部と同軸方向に配設されたガス
絶縁開閉装置であつて、前記容器には、その軸線と直交する方向に３個
の口出し端子部が設けられ、第１の通電導体は、
しや断部の直近の位置にて軸線と直交方向に屈曲
され、その先端は２つに分岐して第１、第２の口
出し端子部より夫々引出されて主母線に接続さ
れ、第２の通電導体は、しや断部と同軸方向に前
記変流器が配置され、この変流器端部の直近の位
置にて軸線と直交方向に屈曲され、その先端は第
３の口出し端子部より引出されて線路側に接続さ
れ、前記変流器は、その鉄心の内周に円環が嵌合さ
れると共に、しや断部側の端部に支持板が設けら
れ、この支持板に前記円環が密着して接合され、
この支持板にてその鉄心が支持される様に構成し
たことを特徴とするガス絶縁開閉装置。