JPH0314550Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は引違いサツシや片引きサツシなどにお
いて、外障子を開ける際に、内障子召合せ框や召
合せ方立と外障子戸先框との間に指をはさんで負
傷することを防止する指詰め防止装置に関するも
のである。

従来技術及び問題点 上記のような指詰め防止装置は例えば実開昭56
−12680号に開示されているように、片引きサツ
シ用召合せ方位の外障子戸当り枠対向面又は引違
いサツシの内障子召合せ框の外障子戸当り枠対向
面との当接係合部を備えた係止体を、外障子の横
框に穿たれた通孔から横框内外へ出没できるよう
に横框に取付け、この係止体を室内側へ付勢する
スプリングを設け、この係止体の当接係合部を室
内側へ突出した状態で保持するようにしたものが
ある。しかし、このような装置では、係止体を外
障子の横框（上、下框及び中桟の何れか一か所）
に取付けるようにしてあるので、中桟のないサツ
シにおいてはこの指詰め防止装置を上框又は下框
に取付ける必要があり、操作する時にはしやがみ
込んだり、あるいは背伸びをして係止体を操作せ
ねばならず、操作性が悪いという問題があつた。
また、特に防音サツシにおいては前記のように横
框に通孔をあけると防音サツシの気密性が低下す
るという問題があつた。

概要と目的 本考案は外障子戸先框と内障子召合せ框との何
れか一方の框の外面に取付ける取付ベースと、こ
の取付ベースに、先端が障子を開いたとき他方の
框と当接する干渉位置と当接しない非干渉位置と
の間を水平回動し得るように取付けた係止部材
と、この係止部材を干渉位置方向へ付勢するばね
とを備え、この係止部材を干渉位置で保持するよ
うにしたことを特徴とし、中桟のないサツシにお
いても係止部材を操作し易い位置に取付けること
ができ、しかも、防音サツシにおいて使用する場
合にも防音サツシの気密性を低下させることのな
いサツシの指詰め防止装置を提供しようとするも
のである。

実施例 第１図から第７図において、１は上、下枠２，
３、及び内、外障子戸当り枠４，５を枠組みして
成る窓枠で、この窓枠１には、内、外障子６，７
が摺動自在に嵌め込まれている。８は取付ベース
で、外障子７の外障子戸先框９の障子開放方向側
外面１０にその框９の開閉移動軌跡内に臨むよう
にビス１１によつて固定されている。この取付ベ
ース８には障子開放方向へ向つて支軸取付用の一
対の上、下部支持壁１２ａ，１２ｂが突出形成さ
れている。１３は樹脂材料等で形成される係止部
材で、この係止部材１３の基部が前記上、下部支
持壁１２ａ，１２ｂ間に挟まれ、係止部材１３は
支軸１４によつて先端が室内方向へ向いて内障子
６の召合せ框１６の開閉移動軌跡内に臨む干渉位
置（第２図Ｐ位置）と、先端が障子開放方向へ向
いて全体が框９の開閉移動軌跡内に収納され、外
障子７を開いたとき内障子召合せ框１６と当接し
ない非干渉位置（例えば第２図Ｓ位置）との間を
水平回動可能に軸支されている。この係止部材１
３は先端に後述する内障子６の召合せ框１６の外
障子戸当り枠対向面１６ａと当接可能な当接面１
３ａを備えている。１５，１５はねじりコイルば
ねで、その一端が取付ベース８に固定され、他端
が前記係止部材１３に固定されて、係止部材１３
は干渉位置Ｐへ向うように付勢されている。従つ
て、係止部材１３に何ら外力が作用しない場合に
は係止部材１３の基部背面が前記ねじりコイルば
ね１５，１６のばね力によつて取付ベース８の前
面に当接して当接面１３ａが外障子戸先框９の室
内側面９ａよりも室内側に突出する干渉位置Ｐに
保持されるようになつている。

このような構成によれば、ねじりコイルばね１
５，１５のばね力によつて係止部材１３の当接面
１３ａが常に外障子戸先框９の室内側面９ａより
室内側へ突出した状態になつているので、外障子
戸先框９を持つて外障子７を開いても第５図に示
すように係止部材１３の当接面１３ａが内障子召
合せ框１６の外障子戸当り枠対向面１６ａに当接
し、外障子戸先框９と内障子召合せ框１６間には
隙間が生じ、指をはさんでけがをするという事故
を防止できる。

次に内、外障子６，７を完全引違いさせたい場
合には、前記係止部材１３をねじりコイルばね１
５，１５のばね力に抗して非干渉位置Ｓ方向へ回
動させ、第６図に示すように係止部材１３の当接
面１３ａ背面部先端を内障子召合せ框１６の室外
側面１６ｂに係合させて、そのまま外障子７を開
けば、第７図のように完全引違い状態にすること
ができ、ガラス拭き等の作業を容易に行うことが
できる。また、第７図の状態から外障子７を閉鎖
する場合には係止部材１３の当接面１３ａの背面
が内障子召合せ框１６と当接して非干渉位置Ｓ方
向へ回動され、内障子召合せ框１６との係合が外
れるとねじりコイルばね１５，１５のばね力で干
渉位置Ｐに戻される。

本実施例では係止部材１３を支軸１４によつて
略90゜水平回動するようにしたので、干渉位置Ｐ
における障子開放方向側外面１０からの障子開放
方向の取付高さを低くすることができ、これによ
つて障子開放方向側外面１０に指詰め防止装置Ａ
を容易に取付けることができる。またこのように
取付高さを低くし得るものであつても、係止部材
１３を水平回動させるようにしたので、非干渉位
置方向へ回動させるときに指をかける部分が大き
くなるという利点も有する。

尚、上記実施例は指詰め防止装置を外障子戸先
框の外面に取付けたが、例えば内障子召合せ框の
外障子戸当り枠対向面に取付けたり、あるいは一
方の障子を嵌殺しにしたり壁で構成して、その中
方立に指詰め防止装置を取付けるようにしてもよ
い。

効 果 以上のように本考案は、外障子戸先框と内障子
召合せ框との何れか一方の框の外面に取付ベース
を取付け、この取付ベースに干渉位置方向へ付勢
した係止部材を設けて、この係止部材を係止位置
に保持するようにしたので、外障子戸先框を持つ
て外障子を開いても係止部材によつて外障子戸先
框と内障子召合せ框との間に隙間を生じ、指をは
さむという事故を防止できる。また、上記のよう
に係止部材を干渉位置と非干渉位置へ切換えるよ
うにしたものであつても、その係止部材の切換え
は、係止部材を略90度水平回動させることによつ
て行なうようにしたので、非干渉位置における係
止部材の室内外方向の寸法を小さくでき、その結
果召合せ框や戸先框の障子開放側外面の室内外方
向寸法を小さくでき、一般サツシの召合せ框や戸
先框の中間部外面に組付けできて汎用性を高める
ことができる上に、製造を簡易にできてコスト低
減を図ることができる。しかも取付ベースでもつ
て外障子戸先框又は内障子召合せ框の外面に取付
けるようにしたので、操作し易い位置に固定する
ことができ、また、框には取付用のネジ穴を設け
るだけでよく防音サツシに使用した場合にもその
気密性を低下させることがないという利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は引違いサツシの正面図、第２図は第１
図の−断面図、第３図は第２図のＺ視図、第
４図は実施例の斜視図、第５図、第６図、第７図
は作動説明図である。 Ａ……指詰め防止装置、８……取付ベース、９
……外障子戸先框、１３……係止部材、１５……
ばね、１６……内障子召合せ框。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の障子の召合せ框と他方の障子の戸先框と
   の何れか一方の框における障子開放方向側の外面
   に、取付ベースをその框の開閉移動軌跡内より突
   出しないように設け、この取付ベースに係止部材
   の元部をその先端が室内外方向へ向いて他方の障
   子の框の開閉移動軌跡内に臨む干渉位置とその先
   端が障子開閉方向へ向いて係止部材全体が框の開
   閉移動軌跡内に収納される非干渉位置とに略90度
   水平回動可能に軸支し、更に前記取付ベースと係
   止部材間に係止部材を干渉位置方向へ付勢するば
   ねを介装させ、係止部材を干渉位置に保持するよ
   うにしたことを特徴とするサツシの指詰め防止装
   置。