JPH03145495A - コカルボキシラーゼの精製法 - Google Patents

コカルボキシラーゼの精製法

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JPH03145495A
JPH03145495A JP28582789A JP28582789A JPH03145495A JP H03145495 A JPH03145495 A JP H03145495A JP 28582789 A JP28582789 A JP 28582789A JP 28582789 A JP28582789 A JP 28582789A JP H03145495 A JPH03145495 A JP H03145495A
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JP
Japan
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cocarboxylase
thiamine
exchange resin
solution
fraction
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JP28582789A
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English (en)
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Masahiko Toyozumi
豊住 政彦
Susumu Hakozaki
箱崎 進
Nobuyuki Yamamoto
信幸 山本
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はチアミンをリン酸化して得られるコカルボキシ
ラーゼ含有溶液からコカルボキシラーゼを精製する方法
に関するものである。
[従来の技術] チアミンのリン酸化によりコカルボキシラーゼを製造し
た際に、該反応液中にはコカルボキシラーゼ(チアミン
ピロリン酸)以外にチアミンモノリン酸、チアミントリ
リン酸等の副成物が共存している。
これらの生成物はその性質が類似しているため、目的物
のコカルボキシラーゼを単離するのは容易ではなく、分
別沈澱法や各種イオン交換樹脂を用いる方法等が提案さ
れている。そのうち、イオン交換樹脂を用いる方法とし
ては、例えばAnn、der che@、618.21
0 (1958)には、弱塩基性アニオン交換樹脂と弱
酸性カチオン交換樹脂を用いてコカルボキシラーゼを精
製している。該文献では、まず、コカルボキシラーゼ含
有溶液から弱塩基性アニオン交換樹脂を用いて溶液中に
存在するリン酸を系から除去し、更に該処理液から弱酸
性カチオン交換樹脂でチアミンやチアミンモノリン酸を
吸着除去し、コカルボキシラーゼを単離すると共に弱酸
性カチオン交換樹脂からチアミンモノリン酸を回収して
いる。
又、特開昭50−64485号公報には、強酸性陽イオ
ン交換樹脂のアミン塩型樹脂と強塩基性陰イオン交換樹
脂のカルボン酸塩型樹脂の双方を用い、コカルボキシラ
ーゼ以外のチアミンリン酸エステル類を吸着除去し、コ
カルボキシラーゼを精製している。即ち、コカルボキシ
ラーゼ、チアミンモノリン酸、チアミントリリン酸等の
うち強塩基性陰イオン交換樹脂にチアミントリリン酸等
のチアミンポリリン酸エステルを吸着させ系から除去し
、次の強酸性陽イオン交換樹脂で、チアミンモノリン酸
を吸着除去させて、コカルボキシラーゼを単離している
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来のイオン交換樹脂を用いる方法では、溶出
液として多量の水を用いるため、分離後の液の濃縮に多
量の熱エネルギーを要し、工業的には好ましくない。
更に、本発明者等の検討によるとA nn、der c
hem、618゜210 (1958)の方法では、二
種のイオン交換樹脂を使うので操作が煩雑になり、かつ
コカルボキシラーゼの純度が85〜95%、コカルボキ
シラーゼ含有溶液からの単離収率が45〜55%、及び
チアミンモノリン酸の回収率が55〜65%といずれも
低い。コカルボキシラーゼの純度や収率が低いことは工
業的に不利であることば言うまでもなく、又、チアミン
モノリン酸の回収率が悪いことは、これがコカルボキシ
ラーゼの製造工程に再使用可能な化合物であることから
生産コストの低減化を妨げることになる。
また、特開昭56−64485号公報でも、上述の従来
法の欠点の他に、二種のイオン交換樹脂を使用するので
操作の煩雑さは避けられず、その上、アミン塩型強酸性
陽イオン交換樹脂に吸着したチアミンモノリン酸は、回
収の際に使用される塩酸水溶液により該樹脂から生成し
たアミン塩との分離が非常に難しく、単離回収が困難で
ある。
このように、コカルボキシラーゼを精製する際の操作性
、コカルボキシラーゼの単離、更にはチアミンモノリン
酸の回収をいずれも効率よく行える改良された方法が求
められているのが実情である。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者等はコカルボキシラーゼの精製法にお
けるイオン交換樹脂の種類や精製条件について鋭意検討
した結果、特定のアニオン交換樹脂と特定の溶出液を用
いることにより、かかる目的を達成できることを見出し
、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、 「 チアミンをリン酸化して得られるコカルボキシラー
ゼ含有溶液をアニオン交換樹脂層に接触させ、炭素数1
〜3の有機酸水溶液を溶出剤として分離を行い、pHが
5.5以下の溶出留分からコカルボキシラーゼを収得し
、pHが5,5以上の溶出留分からチアミンモノリン酸
塩を回収することを特徴とするコカルボキシラーゼの精
製法。」 である。
本発明の特徴点は、アニオン交換樹脂による精製時に炭
素数1〜3の有機酸水溶液を溶出剤として用いる点にあ
る。これにより一度のイオン交換樹脂の使用だけで、高
純度、高収率でコカルボキシラーゼを単離し得、かつ、
チアミンモノリン酸も高収率で回収することが可能にな
るのである。
アニオン交換樹脂としては、三次元に重縮合した高分子
基体に交換基として4級アンモニウム基〔−NR,”)
を結合させた強塩基性アニオン交換樹脂と、交換基とし
て1〜3級アミンC−NHt、  NHR,−NHR*
)を結合させた弱塩基性アニオン交換樹脂があり、いず
れら使用可能である。
強塩基性アニオン交換樹脂の代表的な実例としては、ア
ンバーライト(商標名:ロームアンドハース社製)IR
A−400,IRA−410、ダイヤイオン(商標名:
三菱化成工業社製)SAI OA、SA2 OA、レバ
チット(商標名;バイエル社製)M−500,M−60
0等が挙げられる。
また、弱塩基性アニオン交換樹脂の代表的な実例として
は、アンバーライト(商標名)rRA−94,TRA−
99、ダイヤイオン(商標名)WAIO,WA20WA
30、レバチット(商標名)MP−62,MP−64等
が挙げられる。
これらの樹脂の粒度については特に制限はないが、再生
等の作業性の点から20〜50メツシユが適当である。
本発明の有機酸水溶液における有機酸としては、炭素数
1〜3のものを使用することが必要である。かかる酸と
しては蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸が例示
される。またこの酸の使用量は、使用するイオン交換樹
脂の総イオン交換容量相当量の有機酸があれば充分で、
下記式(1)で表される。
有機酸量(当量)≧総イオン交換容量(当量/m1)X
イオン交換樹脂量(1111)−A(当量)・・・・・
・・・・(1)ここでA(当量)はコカルボキシラーゼ
含有溶液中のリン酸、チアミントリリン酸、塩酸のそれ
ぞれの当量数を合計したものである。
本発明の有機酸水溶液の濃度としては1〜50重量%、
好ましくは10〜30重量%が適当である。
本発明では、かかる酸の使用によって工業的に有利に効
率良く目的物の収得が可能となるわけで、水等の溶出剤
と比べてその使用量も著しく少量で済み、溶出液の後処
理による目的物の単離も容易である。
本発明ではかかる有機酸水溶液を溶出剤としてイオン交
換分離を行い、pHが5.5以下の留分と5.5以上の
留分にわける。まず、pHが5,5以下の留分からは反
応生成物であるコカルボキシラーゼが純度90〜99%
でコカルボキシラーゼ含有溶液中のコカルボキシラーゼ
に対して80〜95%の収率で単離でき、pH5,5以
上の留分からは、再び原料として再使用可能なチアミン
モノリン酸塩が、純度80〜90%、コカルボキシラー
ゼ含有溶液中のチアミンモノリン酸に対して、回収率7
4〜89%で分離できる。
本発明の方法はカラム法、バッチ法のいずれでも実施可
能であるが、カラム法の方が操作的に容易である。
カラム法で実施する場合には、アニオン交換樹脂をカラ
ムに充填後、このカラムにコカルボキシラーゼ含有溶液
を導通し、その後所定の有機酸水溶液を導通し、流出液
をp H5、5以上のチアミンモノリン酸含有留分とp
H5,5以下のコカルボキシラーゼ含有留分とにわける
これらの留分はいずれも濃縮後、塩酸を加え、それぞれ
の成分を塩酸塩にする。チアミンモノリン酸塩酸塩を含
有する留分には、アセトン等の有機溶媒を加え、結晶と
して析出させ、単離する。また、コカルボキシラーゼ塩
酸塩を含有する留分には、エタノール等の有機溶媒を加
え、結晶として析出させ、単離する。
このようにして精製単離されたコカルボキシラーゼは、
脳動脈硬化症、脳血管障害後遺症、糖尿病、肝疾患、ア
レルギー性疾患等の治療薬として使用されている。
[作  用」 本発明の炭素数1〜3の有機酸水溶液は、チアミンをリ
ン酸化して得られるコカルボキシラーゼ含有液をアニオ
ン交換樹脂層に接触させた後、溶出剤として使用される
ことにより、コカルボキシラーゼ成分とチアミンモノリ
ン酸塩成分を分離する作用を有する。
[実施例] 次に実施例を挙げて本発明の詳細な説明する。
コカルボキシラーゼ含有溶液の製造 89%オルトリン酸56.39C0,51モル)と五酸
化リン43.8y(0,31モル)を混合後、撹拌しな
がら100℃まで昇温し、均一溶液とした。かかる系の
溶液にチアミン塩酸塩25g(0,074モル)を加え
、更に100℃で!時間反応させた。
冷却後、50℃以下に保ったまま75gの水を加えた後
、これをエタノール1250m1に加え、−晩装置した
。傾瀉して上層を取り除き、残ったシロップ層に62.
5gの水を加え、溶解してコカルボキシラーゼ含有溶液
】259とした。かかる溶液の組成は チアミン            0.4重量%チアミ
ンモノリン酸      13.9重量%コカルボキシ
ラーゼ       7,2重量%チアミントリリン酸
       0.6重量%であった。
実施例1 強塩基性アニオン交換樹脂を充填したカラム(ダイヤイ
オン 5A10A、樹脂量500m1.カラム長さ30
cm1直径5.0cm)に、前記のコカルボキシラーゼ
含有溶液1259を流し、その後200gの水を通した
。更に75重量%酢酸水溶液500gを通した後、20
0gの水で水洗した。流出液をpH5,5以上の留分と
pH5,5以下の留分とに分け、それぞれ濃縮した後、
7.79の濃塩酸を加えた。
pH5,5以上の留分の濃縮液をアセトン300m1に
加え、晶析、濾過後乾燥して13.1gのチアミンモノ
リン酸塩酸塩を得た。回収率は75,3%であった。
pH5,5以下の留分の濃縮液をエタノール265m1
に加え、晶析、濾過後乾燥して7.799のコカルボキ
シラーゼ塩酸塩を得た。純度は96.8%で、単離収率
は86.5%であった。
実施例2 弱塩基性アニオン交換樹脂を充填したカラム(アンバ−
ライト IRA−94、樹脂、l1500ml、カラム
長さ30cm、直径5 、 Oam)に、前記のコカル
ボキシラーゼ含有溶液125gを流し、その後2009
の水を通した。
更に7.8重量%酢酸水溶液500gを通した後、20
0gの水で水洗した。流出液をpH5,5以上の留分と
pt−i5.5以下の留分とに分け、それぞれ濃縮した
後、7,7?の濃塩酸を加えた。
以下、実施例1と同様にして実験を行い、pH5,5以
上の留分からは15.59のチアミンモノリン酸塩酸塩
を得た。回収率は89.1%であった。
また、pH5,5以下の留分からは8,6gのコカルボ
キシラーゼ塩酸塩を純度95.0%で得た。単離収率は
95.5%であった。
実施例3 実施例1において酢酸水溶液のかわりに5.0重量%の
蟻酸水溶液500gを使用する以外は、同例と同様に実
験を行った。
pH5,5以上の留分からは14.79のチアミンモノ
リン酸塩酸塩を得た。回収率は84.5%であった。
また、pH5,5以下の留分からは8.29のコカルボ
キシラーゼ塩酸塩を純度95.5%で得た。単離収率は
91.1%であった。
実施例4 実施例1において酢酸水溶液のかわりに9.3重量%の
プロピオン酸水溶液500gを使用する以外は、同例と
同様に実験を行った。
pH5,5以上の留分からは13.09のチアミンモノ
リン酸塩酸塩を得た。回収率は74.7%であった。
また、pH5,5以下の留分からは7.3gのコカルボ
キシラーゼ塩酸塩を純度95.0%で得た。単離収率は
81.1%であった。
対照例 実施例1において酢酸水溶液のかわりに多量の水(全部
で36009)をカラムに通じることにより流出液をp
H5,5以上の留分とpH5,5以下の留分に分ける以
外は、同例と同様に実験を行った。
pH5,5以上の留分からは10.8gのチアミンモノ
リン酸塩酸塩を得た。回収率は62」%であった。
また、pH5,5以下の留分からは4,79のコカルボ
キシラーゼ塩酸塩を純度91.0%で得た。単離収率は
52.2%であった。
○ 計算方法 [効  果コ チアミンをリン酸化して得られるコカルボキシラーゼ含
有溶液をアニオン交換樹脂層に接触させ、炭素数l〜3
の有機酸水溶液を溶出剤としてイオン交換分離すること
により、pH5,5の前後で分離されたそれぞれの溶出
留分から、簡便にコカルボキシラーゼとチアミンモノリ
ン酸塩を分離でき、更にコカルボキシラーゼの純度、収
率、チアミンモノリン酸の回収率等がいずれも優れてい
るので、産業上極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. チアミンをリン酸化して得られるコカルボキシラーゼ含
    有溶液をアニオン交換樹脂層に接触させ、炭素数1〜3
    の有機酸水溶液を溶出剤として分離を行い、pHが5.
    5以下の溶出留分からコカルボキシラーゼを収得し、p
    Hが5.5以上の溶出留分からチアミンモノリン酸塩を
    回収することを特徴とするコカルボキシラーゼの精製法
JP28582789A 1989-10-31 1989-10-31 コカルボキシラーゼの精製法 Pending JPH03145495A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113402555A (zh) * 2020-03-17 2021-09-17 上海医药工业研究院 一种共羧化酶及其四水合物或盐的制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113402555A (zh) * 2020-03-17 2021-09-17 上海医药工业研究院 一种共羧化酶及其四水合物或盐的制备方法
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