JPH03145088A - 正特性サーミスタを用いた加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えば、殺虫液を浸透させた芯環の外周を加
熱することにより、芯環から殺虫ガスを放散させる液体
式電子蚊取器等のように、棒状或はバイブ状被加熱体を
加熱するのに好適な正特性′サーミスタを用いた加熱装
置に関するものである。

従来の技術 一般に、正特性サーミスタは、ある温度（キュリー温度
〉以上１′：なると、急激にその抵抗値が上昇する性質
を持った半導体セラミクスである。そのため、電圧を印
加すると発熱し、キュリー温度を越えると、その温度上
昇は止まり一定の温度を保つ。このように正特性サーミ
スタは過熱しない安全な発熱体ということで、幅広く応
用されている。例えば、殺虫液中に多孔質吸液芯の一部
を浸漬させることにより、この殺虫液を加熱蒸散させる
方式の加熱蒸散殺虫器において、その加熱蒸散のための
定温発熱体として、正特性サーミスタが採用されている
。

特に、Ｕ状の正特性サーミスタを用いた加熱装置は、そ
の放熱部がＵ状であるため薬液ボトルを略水平方向から
出し入れできる液体式蚊取器の定温発熱体として広く用
いられている。その概念図を第６図に示す。第６図にお
いて、１は薬液ボトル、２はＵ状正特性サーミスタを用
いた加熱装置である。

第７図、第８図に代表的なＵ状正特性サーミスタを用い
た加熱装置の断面図を示す。同図において、３はＵ状の
正特性サーミスタ、４はＵ状正特性サーミスタ３を挟持
し固着している電極板、５はそれらを収納している絶縁
ケースであり、上部にＵ状凹部を有する。６は絶縁蓋で
あり、絶縁ケース５の下部開口をふさいでいる。７はケ
ース内に充填されている充填剤である。

発明”が解決しようとする課題 ところが、従来装置においては、その発熱体である正特
性サーミスタの形状がＵ状であるという構造のため、Ｕ
状正特性サーミスタが必要不可欠であった。しかも、セ
ラミック焼結体である正特性サーミスタをＵ状に正確に
成形することは、その焼結時の収縮の違い等のために非
常に困難であった。また、正特性サーミスタがＵ状であ
るために焼結完成後の諸行程の中でワレ、カケ等の不良
が多発する等の改善されるべき課題があった。

課題を解決するための手段 このような課題を解決するために本発明の加熱装置は、
両面に電極が付与された板状の正特性サーミスタと、こ
の板状の正特性サーミスタを挟持して固着する２つの伝
熱板を兼ねるＵ状溝部を設けた電極板と、上記電極板の
Ｕ状溝部に嵌合されるＵ状凹部を有し、上記正特性サー
ミスタおよび電極板を収納する絶縁ケースと、この絶縁
ケースの下部開口をふさぐ絶縁蓋とを備えたことを特徴
とするものである。

作用 本発明の正特性サーミスタを用いた加熱装置は、正特性
サーミスタとして板状のものを使用することによって、
非常に簡単に、かつ正確に成形焼結することが可能とな
った。また、従来その形状のため、焼結完成後の諸行程
の中でワレ、カケ等の不良が多発していたが、従来の形
状に比して外力および衝撃力に対する強度の大きい板状
の形状にすることによって、それらの不良を激減させる
ことができる。また、熱源である正特性サーミスタから
の熱を熱伝導のよい伝熱板を兼ねる電極板によって放熱
部に伝えるため、従来装置と同等の効率の良さで被加熱
物を加熱することができる。

実施例 本発明の一実施例を第１図〜第５図に基ずいて説明する
。

第１図、第２図および第３図は本発明による正特性サー
ミスタを用いた加熱装置の一実施例を示す。ここで、８
は両面にアルミ溶射電極を付与した板状の正特性サーミ
スタ、９．１０は上記板状の正特性サーミスタ８を挟持
している伝熱板を兼ねるアルミ製の電極板であり、上部
にＵ状溝部を有している。１１はセラミック製の絶縁ケ
ースであり、上部にＵ状凹部を有する。１２は絶縁蓋で
あり、上記絶縁ケース１１の下部開口をふさいでいる。

上記正特性サーミスタ８を挟持した電極板９．１０は上
記絶縁ケース１１内に収納され、そのＵ状溝部に絶縁ケ
ース１１のＵ状凹部が配合されている。

以下、本実施例の動作について述べる。２つの伝熱板を
兼ねるアルミ製の電極板９．１０の両端子間に電圧を印
加すると、両面にアルミ溶射電極を付与した板状の正特
性サーミスタ８に電圧がかかり、前記正特性サーミスタ
８は発熱し、その表面温度が上昇し、ある一定の温度（
キュリー温度）を保つ。この正特性サーミスタ８の熱は
、２つの伝熱板を兼ねる電極板９，１０によってセラミ
ック製の絶縁ケース１１のＵ状凹部を加熱し、その表面
温度をある一定温度まで上昇させ、そこからの放熱を利
用して被加熱物を加熱する。

第４図、第５図に本発明による他の実施例を示す。図中
８から１２までは第１の実施例に同じであるが、図中の
両面にアルミ溶射電極を付与した板状の正特性サーミス
タ８は、２つの伝熱板を兼ねるアルミ製の電極板９．１
０に接着剤によって接着されている。１３は絶縁ケース
１１と絶縁蓋１２との間に充填されているシリコン系の
充填剤、１４はアルミ製のＵ状放熱板である。動作は第
１の実施例とほぼ同じであるが、図中のＵ状放熱板１４
１：よって放熱部の温度分布がより均一となり、さらに
効率の良い加熱装置を実現することができる。また、シ
リコン系の充填剤１３を充填することによって、さらに
密閉性を向上させ、外気による正特性サーミスタの特性
劣化を防止することができる。加えて、外力に対する安
定性を増すことができる。また、ケースがセラミック製
であるため、熱に対して非常に安定であり、如何なる場
合においても焼損することがなく安全である等の優れた
特性を有する。

尚、正特性サーミスタとしては角または円形の板状のも
のが使用される。

発明の効果 以上のように本発明によれば、正特性サーミスタとして
板状のものを使用したので、素子製造における焼結の難
しさを解消し、製造行程における素子のワレ、カケを未
然に防ぐことができる。また、熱源である正特性サーミ
スタからの熱を伝熱板を兼ねるＵ状の電極板によって放
熱部としての絶縁ケースのＵ状凹部に伝えるため、従来
装置と一局等の効率の良さで被加熱物への加熱を行うこ
とができる。つまり、本発明を用いることによって従来
のＵ状正特性サーミスタ装置の利点を何ひとつ損なうこ
となしに、それが有していた問題点を解決できるという
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による正特性サーミスタを用
いた加熱装置の横断面図、第２図は同縦断面図、第３図
は同側面断面図、第４図は本発明の他の実施例を示す横
断面図、第５図は同縦断面図、第６図はＵ状正特性サー
ミスタを用いた加熱装置を用いた液体式蚊取器の概念図
、第７図は従来のＵ状正特性サーミスタを用いた加熱装
置の横断面図、第８図は同縦断面図である。 ８・・・・・・板状正特性サーミスタ、９，１０・・・
・・・電極板、１１・・・・・・Ｕ状綿縁ケース、１２
・・・・・・絶縁蓋、 １３・・・・・・充填剤、 ４・・・・・・Ｕ状放熱板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）両面に電極が付与された板状の正特性サーミスタ
   と、この板状の正特性サーミスタを挟持して固着する２
   つの伝熱板を兼ねるＵ状溝部を設けた電極板と、上記電
   極板のＵ状溝部に嵌合されるＵ状凹部を有し、上記正特
   性サーミスタおよび電極板を収納する絶縁ケースと、上
   記絶縁ケースの下部開口をふさぐ絶縁蓋とを備えた正特
   性サーミスタを用いた加熱装置。 ２　絶縁ケースと絶縁蓋の間に充填剤を充填した請求項
   １記載の正特性サーミスタを用いた加熱装置。 ３　絶縁ケースのＵ状凹部に放熱板を設置した請求項１
   記載の正特性サーミスタを用いた加熱装置。