JPH03141289A - リゾリン脂質の精製法 - Google Patents

リゾリン脂質の精製法

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JPH03141289A
JPH03141289A JP27853289A JP27853289A JPH03141289A JP H03141289 A JPH03141289 A JP H03141289A JP 27853289 A JP27853289 A JP 27853289A JP 27853289 A JP27853289 A JP 27853289A JP H03141289 A JPH03141289 A JP H03141289A
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phospholipid
alumina
chloroform
phospholipids
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JP27853289A
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Hidehiko Hibino
日比野 英彦
Nobuo Fukuda
信雄 福田
Osamu Nakachi
仲地 理
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、リン脂質の酵素分解により得たリゾリン脂質
の精製法に関する。
(従来の技術) リゾリン脂質は極性基の電気化学性に関し従来のリン脂
質と差異はないが、脂肪酸を部分的に加水分解すること
により親水性を向上させることができる。これにより、
水和力が大幅に高まり、乳化安定性に関し、耐熱、耐酸
および耐塩などが著しく向上する。しかし、従来の酵素
改質リン脂質は総リン脂質中に占めるリゾリン脂質含有
量の割合が低く、さらに原料由来の油脂や加水分解に伴
う遊離脂肪酸の処理が充分に行われていない。これらの
処理には、従来のリン脂質の利用形態が応用されている
0例えば、原料由来の油脂等の中性脂質を含むペースト
状の天然リン脂質では、中性脂質を脱脂精製して高純度
リン脂質を生成している。このようなことからリン脂質
からリゾリン脂質への交換過程で生じる遊離脂肪酸の除
去には、従来、次のような方法が実施されている。
■ 1−アシル−リゾホスファチジルコリンの製造方法
(特願平1−90868号) ■ リン脂質の酵素分解方法(特開昭64−16595
号) ■ 酵素改質レシチンの製造法(特開昭63−2797
53号) ■ 腸内で脂質系の物質の吸収を促進する組成物(特開
平1−175943号) これら従来の処理法のうち、■の方法は、酵素分解物を
クロロホルム抽出後、冷アセトン洗浄を繰り返している
。■の方法は、酵素分解物中の水分1重量部に対して9
重量部のアセトンを添加し遠心分離によりリゾリン脂質
を分解している。■の方法は、酵素分解物の粗精製品を
8倍容量以上のエタノールにて脱脂処理を行った後、減
圧上乾燥してリゾリン脂質を得ているう■の方法は、酵
素分解物を減圧下に脱水し、−旦遠心分離して油脂と脂
肪酸の大部分を除いた後、アセトン処理を行って残存す
る不純物を除いている。
(発明が解決しようとする課題) これらの方法は、酵素分解物中に存在するリゾリン脂質
、リン脂質、遊離脂肪酸および油脂を溶剤分別で分離し
ている。そのため工業的な生産工程では常にバッチ方式
となり連続化が難しい。しかしながら、酵素分解に伴う
遊離脂肪酸の処理が充分に行われないと、リゾリン脂質
の界面活性能および安定性を劣化させる要因となる。特
に食品等の製品へリゾリン脂質を応用する際には、遊離
脂肪酸の存在は、味、臭気および色調を損なうので、こ
れらを完全に除去することが望まれる。そのため、効率
の良い連続操作が可能な脱酸方式の採用が好ましい。
従来、リン脂質の脱脂精製に主としてアセトンが使用さ
れてきたが、これは酸素分解過程で生じる遊離脂肪酸や
原料由来の油脂の除去にも応用されている。しかし、ア
セトン処理の場合、リン脂質のアセトン付加物が生成し
、独特の苦味と臭気が生じると共に原料由来の色素成分
が残留し易い欠点があった。また、アセトン自身のアル
ドール縮合物や縮合物同士の付加反応から生じる含酸素
環状化合物が、不快な臭味を示す成分としてリゾリン脂
質中に存在する。また、アセトンの代わりにエタノール
も使用されてきたが、エタノール処理の場合、脂肪酸の
溶解と共にリゾリン脂質の熔解も一部生じるため、精製
収率が低下し、しかも高価な溶剤を大量に使用するとい
う難点があった。
従って、現在入手が容易で安価な素材を利用し、工業的
に連続操作が可能で、しかも遊離脂肪酸や油脂の除去が
容易なリゾリン脂質の精製方法が求められている。
本発明は、脂肪酸に特異的な吸着性を示す天然起源の安
価な吸着剤を用いることにより、リン脂質の酵素分解で
生じる遊離脂肪酸を工業的に連続処理する新規な方法を
提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、リン脂質の酵素分解物からリゾリン脂質を濃
縮分離する際に、酵素分解物を中性アルミナ充填カラム
で処理したのち、塩素系溶媒−アルコールの混合液を用
いて溶離させることを特徴とするリゾリン脂質の精製法
である。
本発明では、酵素分解物をアルミナ充填カラムで処理す
る。市販のアルミナには、乾燥用、薄層クロマトグラフ
ィー用、カラムクロマトグラフィー用、酵母や細胞や微
生物の分解用および高い吸着容量を持つ特別活性化ゲル
等があるが、本発明にはカラムクロマトグラフィーのも
のが精製能の点から好ましい。カラムクロマトグラフィ
ー用のアルミナには酸性、塩基性および中性のタイプの
活性ゲルがあるが、リン脂質が一般に塩基に弱い結合を
示す点と、酸性処理したものは溶質の化学変化を起こす
点から、中性アルミナが好ましい。
アルミナの活性度は水の含有量によって変化し、水の含
有量が多いと、その保持容量が低下するので、使用前に
は充分乾燥し、アルミナの水の含有量を3%未満にまで
減らし、ブロックマン活性度Iに調整してから使用する
のが好ましい。
カラムクロマトグラフィー用のアルミナとして使用でき
る市販品は、シグマ・ケミカル社製のアルミナ(活性度
1 (pfs)−N−3型、中性)、アイ・シー・エヌ
・バイオメディカル社製の酸化アルミニウム90(活性
型、中性、活性度■)、イー・メルク・エイ・ジー社製
の酸化アルミニウム90(活性型、中性、活性度■)、
アルドリソヒ・ケミカル・カンパニー類の酸化アルミニ
ウム(活性型、中性、活性度■)、ジャンセン・シミカ
社製の酸化アルミニウム(活性型、中性)等が挙げられ
る。
本発明における中性アルミナ処理は、次のように行うの
が好ましい。原料であるリン脂質またはリン脂質と油脂
の混合物に対する中性アルミナの使用量は、原料の酵素
分解反応物中に存在する遊離脂肪酸の含量によって増減
する。しかし−船釣には、原料1重量部に対して中性ア
ルミナは0.5〜25重量部が好ましい。中性アルミナ
は、例えばクロロホルムに懸濁してカラム中に均一に充
填し、その後にクロロホルムで充分にコンディショニン
グを行って、微細なアルミナ断片を充分に除去してアル
ミナカラムを調製する。中性アルミナの量が0.5重量
部未満では、カラム処理中にしばしば遊離脂肪酸が認め
られる。一方、25重量部を超えると、溶離液量を大量
に必要とするほか、目的物のりプリン脂質の濃度は向上
するが、カラム内に吸着される量も多くなり収率が低下
する。
反応生成物のカラム処理は、次のように行うのが好まし
い。原料を溶剤中で酵素分解して得られた反応生成物中
に存在する酵素を除去するために、反応終了物中に無機
物の濾過助剤を添加し、攪拌後、濾別するのが好ましい
、この母液を直接中性アルミナカラムに付すと、次の溶
離液処理に際し、目的物のリゾリン脂質分画にしばしば
遊離脂肪酸の混入が認られる。また、濾過母液中には目
的物のリゾリン脂質と遊離脂肪酸の他に未反応のリン脂
質、原料によっては油脂が含まれる。そこで濾過母液を
、充填カラムに付す前に、好ましくは蒸発乾燥し、得ら
れた油状物を10〜30重量%の、例えば、クロロホル
ム溶液として充填カラムに付す。
溶質をカラムから溶離させるのに用いる溶離液は、塩素
系溶媒−アルコールの混合液で、組成比は2/l−1/
4が好ましく、溶離液の組成は単一系でもグラジェント
系でもよい。塩素系溶媒としてはクロロホルム、ジクロ
ロエタン、トリクロロエタンが、アルコールとしてはメ
タノール、エタノール等が挙げられる。溶離液の量は、
例えばアルミナ容量に対して20〜50重量部を通液す
る。
以上のような条件で、反応終了物の遊離脂肪酸が主に中
性アルミナに吸着され、リゾリン脂質を主体とする組成
物が非常に短時間に収率良く回収することができる。
本発明に用いるリン脂質は、天然レシチンが好ましく、
例えば動物性の卵黄レシチンや植物性の大豆レシチン、
菜種レシチン、サフラワーレシチン、綿実レシチン、ひ
まわりレシチン等が挙げられる。一般に天然レシチンは
リン脂質を60〜70%含む油脂との混合物である。工
業製品には、ホスファチジルコリンを30〜95%に濃
縮する様な天然レシチン中のリン脂質組成を変えた組成
物を30〜70%含む油脂又は油脂と脂肪酸との混合物
がある。
さらに、供給の面から大豆レシチンと卵黄レシチンを起
源とするものが有利である。
リン脂質の酵素分解に用いる酵素は、ヘビ毒由来、ハチ
毒由来、細菌由来及び牛や豚の膵臓由来のホスホリパー
ゼA2など公知のものが何れも使用出来る。この中でも
ホスホリパーゼA2活性の力価、酵素の価格及び除去の
筒便さから豚膵臓由来のものが好ましい。
リン脂質の酵素分解は、リン脂質を有機溶媒に溶解し酵
素を加えて行われる。これに用いる有機溶媒は、非イオ
ン性無極性有機溶媒でエーテル、炭化水素、エステルの
群から選ばれるが、具体例としては、例えば、エーテル
としてジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等、炭化水素としてn−ヘ
キサン、n−へブタン、石油エーテル、シクロヘキサン
等、エステルとして酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げら
れる。酵素はこれら溶媒との接触では活性が低下しない
。また、これら有機溶媒は基質である天然リン脂質又は
天然リン脂質と油脂の混合物全体を溶解することが出来
、酵素および少量含まれる水と撹拌することにより、微
小界面を形成し、反応を進行させることが出来る。この
溶媒中で反応物のリゾリン脂質は微少の水層に移行し、
恰もこの水は相間移動触媒の役割を果たすことが出来る
また、この加水分解条件では、使用する酵素のリパーゼ
活性が発現しないため、リン脂質と共存する油脂はわず
かじか分解を受けない。一方、油脂以外に脂肪酸が共存
してもリン脂質の加水分解率に大きな影響を与えない。
前述以外の有機溶媒、例えば、ハロゲン化炭化水素やア
プロチックな非イオン性極性溶媒では、酵素の活性が発
揮出来ない。また、ジクロ口エタン、クロロホルム等の
ハロゲン化炭化水素中では酵素が失活する。さらに、メ
タノール、エタノール等は酵素の阻害剤であり、アセト
ン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチル
ホルムアミド等の非イオン性極性溶媒は、蛋白質である
酵素を一部溶解し、酵素の構造を変化させ、活性を失わ
せる恐れがある。
酵素分解は、例えば、天然リン脂質または天然リン脂質
と油脂の混合物の1部を、前述した有機溶媒10〜50
0部に溶解し、これに酵素を加えて行われる。酵素量は
酵素の種類、純度および力価によって変化する。また、
酵素量は天然リン脂質と油脂の混合物では、リン脂質の
含量によって変化する。
ホスホリパーゼA2は、原料中のリン脂質1gに対して
1 、000〜100,000ユニツトを添加する。
従って、使用する酵素のユニット数によって添加量は変
化する。
酵素分解の反応温度は、10℃から使用する有機溶媒の
沸点までの範囲で任意に選択できるが、反応効率を考え
ると、室温から50℃までの温度が望ましい。また、こ
の方法は酵素の熱安定性が良く、例えば豚膵臓由来のホ
スホリパーゼA2では70’Cでも活性を示す0反応時
間は酵素量や反応温度によって異なるが、通常1〜10
時間程度である。また、従来の大量の水を使用する界面
反応においては、撹拌速度が反応進行率に大きな影響を
与えたが、ここでは通常60〜150rpmの低速撹拌
で充分に反応が進行する。また、従来の酵素を用いるリ
ン脂質の加水分解反応では、反応進行に大量の水、pH
11整用の緩衝液、及びカルシウム塩溶液の添加が必要
であった。しかし、この反応では、これらの溶液を必要
としないため、反応生成物中に無機物や大量の水が共存
せず、反応終了後の精製も容易である。
上述の酵素反応は加水分解反応であるため、加水分解に
必要な最少量の水の添加が望ましい。水は有機溶媒中に
0.O1〜2容量%含まれるように添加する。この範囲
の水量では、反応終了後の溶媒による再沈、乾燥濃縮、
濾過剤処理等の精製手段により容易に脱水され、特別な
脱水工程を必要としない。水の添加が0.01容量%未
満では充分に加水分解が行われず、2容量%を超えると
、水除去に伴う反応液の発泡現象、反応生成物の損失等
を生じ、また、余分な脱水工程が必要になり、コストと
時間がかかってしまう。
このようにして得たリン脂質の酵素分解物を中性アルミ
ナ充填カラムによって処理し、塩素系溶媒−アルコール
で溶離することにより、連続的に容易にリゾリン脂質と
遊離脂肪酸とに分離し、リゾリン脂質を精製することが
できる。
(発明の効果) 本発明によれば、下記のような効果が得られる。
(1)  工業的に入手が可能な天然リン脂質原料と安
価な酵素を用い、リゾリン脂質が大量に生産出来る。
(2)酵素による加水分解で生じる遊離脂肪酸を溶剤分
別処理を行わず、充填カラム処理で除去できるので、反
応生成物の連続精製が容易である。
(3)従来、リン脂質の遊離脂肪酸の脱脂処理に使用さ
れていたアセトンを用いないので、精製されるリゾリン
脂質中にアセトン自身のアルドール縮合物や、これらの
付加反応から生じる含酸素環状化合物が混入しない。そ
の結果、本発明による精製リゾリン脂質は、独特の苦味
、不快な臭味および原料由来の色素成分が残留するとい
う欠点がない。
以上の効果により、本発明はリゾリン脂質の工業的精製
法として極めて好適である。
(実施例) 以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。尚、
各例中、%は重量基準である。
実施例1 シグマ社製のカラムクロマトグラフィー用アルミナ(活
性度■、タイプWN−3、中性)を110℃の恒温槽で
2時間乾燥し、水分2%以下とした。これをクロロホル
ムに懸濁してガラスカラムに充填し、クロロホルムおよ
びクロロボルム/メタノール(3/i v/ν)混合液
を通して充分に洗浄した。
実施例2 アイ・シー・エヌ・バイオメディカル社製のカラムクロ
マトグラフィー用の中性活性型酸化アルミニウム(活性
度1170〜290メツシユASTM、粒径0.05〜
0.20mm、 pH7,5、流動密度0.9/lnl
、密度3.97、ボアー径58人、表面積155mm2
/g)を、110℃で2時間乾燥し、水分2%以下とし
た。これをクロロホルムに懸濁してガラスカラムに充填
し、その後にクロロホルムおよびクロロホルム/メタノ
ール(3/1ν/v)混合液を通して充分に洗浄した。
実施例3 ナス型フラスコ中に、天然卵黄レシチン(キューピー社
製、商品名卵黄レシチンPL−30、リン脂質30%、
中性脂質70%)10g、エチルエーテル1.000 
ml、およびレシターゼ10L(商品名、豚膵臓由来の
ホスホリパーゼAX、ノボインダストリー製) 90,
000ユニツトを添加し、撹拌子で緩やかに撹拌しなが
ら蒸留水1−を加えた。室温で9時間反応させた。経時
後、粗反応溶液を濃縮後、濾過助剤(ダイカライド・オ
リエント社製、商品名ダイカライド・パーライト)3g
を添加し、撹拌後、濾過して、その母液から溶媒を乾燥
して黄色の軟らかい油状物を得た。油状物の分析値は下
記の通りであった。
■TLC(薄層クロマトグラフィー) メルク社製T L C(Plates 5ilica 
Gel 60)20 X 20cm、厚さ0.25mm
、展開液I:クロロホルム/メタノール/水65/25
/ 4 (v/ν/ν) 発色剤: 2 ′、7 ′−ジクロロフルオレソセン試
薬 結果:Rf値 0.95.0.12.0.27に強< 
、0.600.31.0.21に弱く橙色に呈色。
リン脂質はリゾ体に変換され、少量の未反応リン脂質ホ
スファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン
、ホスファチジルイノシトールが存在する。
展開液■:ヘキサン/エチルエーテル/酢酸80/20
/ 1  (v/v/v) 発色剤:ディトマーレスター試薬 結果:Rf値 0.53と0.08に強< 、0.45
に中程度、0.27に弱く青色に呈色。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)展開液:T
LCの展開液■ 薄層棒:クロマロソドーsm型 トリグリセリド           69%脂肪酸 
             8%リゾリン脂質    
        19%その他           
    4%黄色の油状物を35−のクロロホルムに溶
解し、実施例1と同じ条件で調製した中性アルミナ21
g(23−)が充填された直径2cmのガラスカラムに
付した。その後にクロロホルム/メタノール(2/I 
V/V)混液800 mlを10−7分の流速で通液し
た。
カラム処理液を蒸発乾燥して黄色の軟らかい油状物6.
7g (回収率77%)を得た。カラム処理物の分析値
は下記の通りであった。
■TLC 前述の展開液■の条件と同し 結果=Rr値 0.55と0.09に強<、0.27に
弱く青色に呈色し、0.45の脂肪酸と思われるスポッ
トが消滅した。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)前述の条件
と同じ トリグリセリド           54%脂肪酸 
             痕跡リゾリン脂質    
        23%その他           
   23%実施例4 ナス型フラスコ中に、工業製品の大豆レシチン(ルーカ
スマイヤー社製、商品名エピクロン135F。
リン脂質55%、脂肪酸16%、油脂29%)10g、
酢酸エチル500 dおよびレシターゼ10L(商品名
、豚膵臓由来のホスホリパーゼAz、ノボインダストリ
ー社製”) 40.000ユニツトを添加し、撹拌子で
緩やかに撹拌しながら蒸留水1 xrlを加えた。室温
で6時間反応した。経時後、粗反応溶液をNa縮後、濾
過助剤(ダイカライド・オリエント社製、商品名ダイカ
ライド・パーライト)3gを添加し、攪拌後、濾過して
、その母液から溶媒を乾燥して黄色のペースト状物゛を
得た。ペースト状物の分析値は下記の通りであった。
■TLC(81層クロマトグラフィー)実施例3と同じ
条件 展開液1(7)結果:Rf値 0.91、o、14.0
.28ニ強< 、0.62.0.33.0.23に非常
に弱く橙色に呈色。
リン脂質はリゾ体に変換され、微量の未反応リン脂質ホ
スファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン
、ホスファチジルイノシトールが存在する。
展開液II(7)結果:Rf値 0.53.0.o9.
0.50ニ強< 、0.39.0.32に弱く青色に呈
色。
■TLC−FID(イヤトロスキャン法)実施例3の条
件と同じ トリグリセリド           24%脂肪酸 
             27%リゾリン脂質   
         44%その他          
     5%ペースト状物を50−のクロロホルムに
?8解し、実施例2と同じ条件で調製した中性アルミナ
50g(55mffi)が充填された直径2c111、
充填高さ18cn+のガラスカラムに付した。その後に
クロロホルム/メ9 /−ル(2/I V/V)混合液
1 、500−を10d/分の流速で通液した。カラム
処理液を蒸発乾燥して黄色のペースト状物7.1g (
回収率86%)を得た。
カラム処理物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3の展開液■の条件と同じ 結果:Rf値 0.55と0.10に強< 、0.38
と0.32に弱く青色に呈色し、0.48の脂肪酸と思
われるスポットが消失した。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)前述の条件
と同じ トリグリセリド           32%脂肪酸 
             痕跡リゾリン脂質    
        63%その他           
   5%実施例5 ナス型フラスコ中に、天然卵黄レシチン(キューピー社
製、商品名卵黄レシチンP L−100、リン脂質96
%、脂肪酸3%)5gSn−ヘキサン25〇−およびレ
シターゼ10L(商品名、豚膵臓由来のホスホリパーゼ
Az、ノボインダストリー社製)4.500ユニツトを
添加し、撹拌子で緩やかに撹拌しながら蒸留水0.5−
を加えた。37℃で6時間反応した。後の処理は実施例
3に従い白色の結晶物を得た。
結晶物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3と同じ条件 Ji開液I CD結果: Rf 41 0.93.0.
12.0.27ニ強< 、0.60と0.31に弱く橙
色に呈色。
リン脂質はリゾ体に変換され、微量の未反応リン脂質ホ
スファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン
が存在する。
展開液Hの結果=Rf値 0.45と0.10に強く、
0.27に弱く青色に呈色。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)実施例3と
同じ条件 脂肪酸              27%リゾリン脂
質            69%その他      
        4%結晶物を35−のクロロホルムに
溶解し、実施例1と同じ条件で調製した中性アルミナ3
5g (39d)が充填された直径2C11%充填高さ
11cmのガラスカラムに付した。その後にクロロホル
ム/メタノール(1/4 V/V)混合液1.700 
dを5M1/分の流速で通液した。カラム処理液を蒸発
乾燥して白色の結晶物2.9g (回収率84%)を得
た。カラム処理物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3の展開液■の条件と同じ 結果:Rf値 0.09に強< 、0.32に弱く青色
に呈色し、0.64の脂肪酸と思われるスポットが痕跡
程度認られた。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)前述の条件
と同じ 脂肪酸              1%リゾリン脂質
            95%その他       
       4%実施例6 ナス型フラスコ中に、天然卵黄レシチン(キューピー社
製、商品名卵黄レシチンPC−95、リン脂質99%)
10g、ジオキサン500−およびレシターゼl0L(
商品名、豚膵臓由来のホスホリパーゼA2、ノボインダ
ストリー社製> 45,000ユニツトを添加し、撹拌
子で緩やかに撹拌しながら蒸留水0.5 dを加えた。
40℃で8時間反応した。後の処理は実施例3に従い白
色の結晶物を得た。
結晶物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3と同じ条件 展開液1(7)結果: Rf (i  0.95と0.
13に強く、0.31に非常に弱く橙色に呈色。
リン脂質はリゾリン脂質に変換され、微量の未反応リン
脂質が存在する。
展開液■の結果:Rf値 0.10と0.58に強く、
0.34に弱く青色に呈色。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)実施例3と
同じ条件 脂肪酸              28%リゾリン脂
質            70%その他      
        2%結晶物を40−のクロロホルムに
溶解し、実施例2と同じ条件で調製した中性アルミナ1
00g(110d)が充填された直径3cvss充填高
さ15cmのガラスカラムに付した。その後にクロロホ
ルム/メタノール(1/2 V/V)混合液2,500
 dを20d/分の流速で通液した。カラム処理液を蒸
発乾燥して白色の結晶物5.2g (回収率76%)を
得た。カラム処理物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3の展開液■の条件と同じ 結果:Rf値 0.09に強< 、0.32に弱く青色
に呈色し、0.61の脂肪酸と思われるスポットが痕跡
程度圧られた。
■TLC−FID(イヤトロスキャン法)前述の条件と
同じ 脂肪酸              痕跡リゾリン脂質
            98%その他       
       2%実施例7 ナス型フラスコ中に、天然大豆リン脂質(ナツタ−マン
社製、商品名5OY−PC95、リン脂質100%) 
10g、 n−ヘキサン30011d、およびレシター
ゼl0L(商品名、豚膵臓由来のホスホリパーゼAz、
ノボインダストリー社製) 10.000ユニツトを添
加し、撹拌子で緩やかに撹拌しながら蒸留水11111
を加えた。25℃で9時間反応した。後の処理は実施例
3に従い白色の結晶物を得た。
結晶物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3と同じ条件 展開液■の結果:Rf値 0.92と0.11に強く、
0.28に非常に弱く橙色に呈色。
リン脂質はリゾリン脂質に変換され、微量の未反応リン
脂質が存在する。
展開液■の結果:Rf値 0.10と0.56に強く青
色に呈色。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)実施例3と
同じ条件 脂肪酸              30%リゾリン脂
質            69%その他      
        1%結晶物を100dのクロロホルム
に溶解し、実施例1と同じ条件で調製した中性アルミナ
130g(144−)が充填された直径3cm、充填高
さ20cmのガラスカラムに付した。その後にクロロホ
ルム/エタノール(1/4 V/V)混合液4.300
−を20−7分の流速で通液した。カラム処理液を蒸発
乾燥して白色の結晶物5.5g (回収率82%)を得
た。カラム処理物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3の展開液■の条件と同じ 結果:Rf値 0.10に強く青色に呈色し、0.64
の脂肪酸と思われるスポットがm!認られた。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)前述の条件
と同じ 脂肪酸              1%リゾリン脂質
            99%実施例8 実施例7と同一条件で、天然大豆リン脂質(ナツタ−マ
ン社製、商品名5OY−PC95、リン脂質100%)
を処理して白色の結晶物を得た。
白色の結晶物を40dのクロロホルムに溶解し、実施例
2と同じ条件で調製した中性アルミナ200g(220
d)が充填された直径5cIIl、充填高さ11cmの
ガラスカラムに付した。その後にクロロホルム/メタ/
−ル(1/4 V/V)混合液13,200−を20d
/分の流速で通液した。カラム処理液を蒸発乾燥して白
色の結晶物3.2g (回収率48%)を得た。カラム
処理物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3の展開液■の条件と同じ 結果: Rf (10,10に強く青色に呈色が認めら
れるのみで、脂肪酸のスポットは認られない。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)前述の条件
と同じ 脂肪酸              痕跡リゾリン脂質
            100%以上の結果から、リ
ン脂質原料をホスホリパーゼA2処理の後に、反応粗製
物中に存在するトリグリセリド、リン脂質、脂肪酸の中
から本発明方法により、リゾリン脂質を選択的に収率良
く得ることができた。
比較例1 実施例3と同一条件で天然卵黄レシチン(キューピー社
製、商品名卵黄レシチンPL−30、リン脂質30%、
中性脂質70%)を処理し、黄色の軟らかい油状物を得
た。
軟らかい油状物を35mのクロロホルムに溶解し、実施
例1と同じ条件で調製したシグマ社製のカラムクロマト
グラフィー用アルミナ(活性度■、タイプ賀A−4=酸
性) 35g (39Wtりを充填した直径2備のガラ
スカラムに付した。その後に、クロロホルム/メタノー
ル(1/4 V/V)混合液1.500 mを10d/
分の流速で通液した。カラム処理液を蒸発乾燥して黄色
の軟らかい油状物8.5g (回収率88%)を得た。
カラム処理物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3の展開液Hの条件と同じ 結果: Rf (ti  O,55,0,09,0,4
3に強< 、0.27に弱く青色に呈色した。即ち、0
.43の脂肪酸と思われるスポットは消失しなかった。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)実施例3の
条件と同じ 脂肪酸              5%トリグリセリ
ド           57%リン脂質群     
       23%その他            
  15%以上の結果から、中性でない酸性アルミナを
分解反応物に応じて使用しても、遊離脂肪酸の除去率は
向上しないことが判明した。
比較例2 実施例7と同一条件で、天然大豆リン脂質(ナツタ−マ
ン社製、商品名5OY−PC95、リン脂’1100%
)を処理して、白色の結晶物を得た。
白色の結晶物を40Wiのクロロホルムに溶解し、実施
例1と同し条件で調製した酸化アルミナ100g(11
0d)を充填した直径3cmのガラスカラム(充填高さ
15cm)に付した。その後にエチルエーテル1 、5
00−を20wt11分の流速で通液した。カラム処理
液を蒸発乾燥して白色の結晶物を6.6g (回収率9
7%)得た。
カラム処理物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例3の展開液■の条件と同じ 結果:Rf値 0.10と0.58に強< 、0.36
に非常に弱く青色に呈色した。即ち、0.58の脂肪酸
と思われるスポットは消失しなかった。
■TLC−FID(イヤトロスキャン法)実施例3の条
件に同じ 脂肪酸              22%リゾホスフ
ァチジルコリン     75%その他       
        3%以上の結果から、溶離液にエチル
エーテルのような非イオン性の無極性溶媒を使用すると
、遊離脂肪酸はアルミナに保持されず、リゾリン脂質と
ともに溶出されることが判明した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)リン脂質の酵素分解物からリゾリン脂質を濃縮分
    離する際に、酵素分解物を中性アルミナ充填カラムで処
    理したのち、塩素系溶媒−アルコールの混合液を用いて
    溶離させることを特徴とするリゾリン脂質の精製法。
JP27853289A 1989-10-27 1989-10-27 リゾリン脂質の精製法 Pending JPH03141289A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003093086A (ja) * 2001-09-21 2003-04-02 Taiyo Kagaku Co Ltd アレルゲン低減リゾリン脂質の製造方法
CN104558020A (zh) * 2014-12-30 2015-04-29 广州白云山汉方现代药业有限公司 一种注射用蛋黄磷脂酰胆碱的制备方法

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