JPH0314065B2 - - Google Patents

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JPH0314065B2
JPH0314065B2 JP11608083A JP11608083A JPH0314065B2 JP H0314065 B2 JPH0314065 B2 JP H0314065B2 JP 11608083 A JP11608083 A JP 11608083A JP 11608083 A JP11608083 A JP 11608083A JP H0314065 B2 JPH0314065 B2 JP H0314065B2
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JP
Japan
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measured
polyethylene
polypropylene wax
range
density
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JP11608083A
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JPS608346A (ja
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Hidenori Sakai
Seiji Shudo
Hiroichi Kajiura
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は透明性に優れた線状低密度ポリエチレ
ン成形物の製造法に関する。 線状低密度ポリエチレンは、高圧法低密度ポリ
エチレンに比べて引張強度、引裂強度、衝撃強度
などの機械的強度に優れており、軟化温度が高く
耐熱性に優れており、耐寒性もよく、剛性が大き
くて腰が強く、耐ストレスクラツキング性やヒー
トシール性にも優れているので、各種日用雑貨品
や包装資材などに利用されている。しかし、透明
性の面では高圧法低密度ポリエチレンに劣るの
で、美感や装飾性が求められる用途には大きなハ
ンデキヤツプを背負つている。 一般にポリエチレンの透明性を改善するには、
たとえばポリエチレンの加工条件を変化させるこ
とにより、具体的には高倍率の延伸を行う、溶融
状態の樹脂を急冷する、あるいは延伸と急冷を組
み合せる等が提案されている。しかし高倍率の延
伸では得られる成形品の形状、精度が制限され
る。急冷する方法では金型や冷却ロール等を室温
以下に冷却しなければならないため結露したり、
装置が複雑になるという問題がある。しかも成形
品は結晶化度が低下して、機械的強度や剛性を損
う。延伸と急冷を組み合せた方法では、溶融状態
での延伸では配向効果が小さく、かつ前述したよ
うな急冷時の問題がある。 また造核剤をポリエチレンに添加して、溶融状
態のポリエチレンの結晶固化時に結晶化を促進さ
せると共に結晶形態を小さくし、透明性の改善を
計る試みがなされている。しかし従来知られてい
る造核剤の多くは結晶化を促進させる作用が大き
く、その結果、機械的強度、剛性等の優れた成形
品は得られるものの、透明性あるいは光沢等の光
学特性に優れたものは得られなかつた。しかも造
核剤の多くがポリエチレンとの相溶性に問題があ
り、余り多く配合し過ぎるとブーリドアウトが生
じる。さらに成形加工時のように高熱下に晒すと
悪臭を発するものが多くて、成形時の作業環境が
悪くなり、作業員の健康上好ましくないという問
題もある。 そこで本発明者らは、線状低密度ポリエチレン
の優れた特性を損なうことなく、その透明性を改
善し、相溶性に優れてブリードアウト現象を起こ
さない造核剤を求めて鋭意研究を重ねた結果、特
定の物性を有するポリプロピレンワツクスを特定
量配合して特定の温度領域で成形すると、前記目
的が達成できることを見いだした。 ところでポリエチレンにある種のポリプロピレ
ンワツクスを約1〜30重量%の割合で配合してポ
リエチレンの物理的性質を改善しようとする試み
は特公昭37−14625号公報にて知られている。こ
の公報によれば、ポリエチレンに平均分子量が
1000ないし8000(テトラリン溶媒中で140℃の極限
粘度が0.05ないし0.50dl/g)、密度が少なくと
も0.90g/cm3、軟化点が少なくとも130℃、針入
度が荷重100g5秒で0、および荷重250g5秒で
2以下、かつ酸価が0のポリプロピレンワツクス
を約1ないし30重量%、好ましくは約5ないし15
重量%配合するとコワサ、カタサ、引裂き強さ、
引張り強さなどが改善されることが記載されてい
る。この組成物が透明性に優れていることは記載
されているが、前記ポリプロピレンワツクス配合
によつて透明性が改善されるか否かについては明
らかにされていない。本発明者らがこの公報に具
体的に記載のない線状低密度ポリエチレンについ
て、前記物性を有するポリプロピレンワツクスを
約1ないし30重量%の如き量、特にこの公報で推
奨する約5ないし15重量%の如き量を配合しても
透明性がさほど改善されず、むしろ線状低密度ポ
リエチレン中にポリプロピレンワツクスの粒子が
析出してかえつて透明性が低下したり、ブリード
アウトを起こすこと、ならびに機械的強度がかえ
つて低下することが判つた。本発明者らはこの知
見をもとに、さらに研究を重ねた結果、線状低密
度ポリエチレンに、以下に示す物性のポリプロピ
レンワツクスを該公報技術で意図している添加量
よりもさらに少ない1重量%未満という極少量を
添加して、特定の温度条件で成形すると、線状低
密度ポリエチレンの多くの優れた物性を損うこと
なしに透明性のみならず剛性などの機械的強度を
も改善できることが判つた。 すなわち本発明は、 (A) 密度勾配管の測定による密度が0.90ないし
0.94g/cm3の範囲にあり、 (B) 荷重2.16Kg、190℃で測定したメルトフロー
レートが0.1ないし90g/10minの範囲にあり、 (C) 示差走査熱量計の測定による融点が1個ない
し複数個で、その最高融点が100ないし130℃の
範囲 にある線状低密度ポリエチレンに、 (D) デカリン溶媒中で135℃で測定した極限粘度
〔η〕が0.05ないし1dl/gの範囲にあり、 (E) 示差走査熱量計の測定による融点(Tm)が
145℃以上であり、 (F) 核磁気共鳴吸収の測定によるアイソタクチシ
テイ(I・I)が95以上 であるポリプロピレンワツクスを0.05ないし0.9
重量%配合し、160℃以下の成形温度で溶融成形
することを特徴とする透明性に優れたポリエチレ
ン成形物の製造法に関する。 線状低密度ポリエチレンは、チーグラー型触媒
を用いて製造されるエチレンと炭素原子数が4な
いし20のα−オレフインとの共重合体であつて、
具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル
−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1
−テトラデセン、1−オクタデセンなどとの共重
合体である。この線状低密度ポリエチレンは、そ
の190℃における荷重2.16Kg下でのメルトフロー
レート(ASTM D1238E)が0.1ないし90g/
10min、とくに0.5ないし50g/10minの範囲にあ
り、示差走査熱量計(デユポン990type)の昇温
速度10℃/minでの吸収曲線から求めた融点が1
個ないし複数個、多くの場合2個または3個であ
り、その最高融点が100ないし130℃、とくに100
ないし125℃の範囲にあることが好適である。メ
ルトフローレートが0.1g/10min未満であると、
流動特性に劣つて成形加工性が悪くなる。またメ
ルトフローレートが90g/10minを越えるものは
耐衝撃性、耐引裂性などが劣る。融点が100℃未
満のものは、フイルムにした場合、耐熱性に劣る
し、また130℃を越すものは低温ヒートシール性
が悪い。このほか密度勾配管の測定による密度が
0.94g/cm3以下、とくにフイルムやチユーブにし
た場合の引張強さならびに剛性のバランス面から
は0.90ないし0.935g/cm3、さらには0.91ないし
0.93g/cm3の範囲であることが好ましい。 本発明に用いる一方の成分であるポリプロピレ
ンワツクスは、デカリン溶媒中で135℃の極限粘
度〔η〕が0.05ないし1dl/g、とくに0.08ない
し0.8dl/gの範囲にあり、示差走査熱量計の測
定による融点(Tm)が145℃以上、とくに150℃
以上であり、核磁気共鳴吸収の測定によるアイソ
タクチシテイ(I・I)が95以上の範囲にある。
極限粘度〔η〕が0.05dl/g未満のポリプロピレ
ンワツクスは剛性、透明性の改善作用が劣り、1
dl/gを越えるものはポリエチレンに対する相溶
性が低下して分散不良となつて、かえつて諸物性
を悪くすることになる。また融点Tmが145℃未
満であるか、またはアイソタクチシテイ(I・
I)が95未満であるときは、ポリプロピレンワツ
クスの結晶性が低くなりすぎて、透明性、剛性を
改善できる造核剤としての効果を示すことができ
ない。 尚ここでアイソタクチシテイはC13−NMRに
よりメチル基のカーボンのシグナルを用いて定量
したトライアドタクシテイである。但し、エチレ
ンに隣接するプロピレンのメチル基は除外した。 本発明に用いるポリプロピレンワツクスの具体
例としては、プロピレンの単独重合体のほか、プ
ロピレンと他のα−オレフイン、たとえばエチレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−ヘプテン、1−デセン、1−オクタデセン、
3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテンなどの少なくと
も1種のα−オレフインとの共重合体、あるいは
他の共重合可能なコモノマーたとえばスチレン、
アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステルとの共
重合体、さらにはこれらの重合体を不飽和カルボ
ン酸またはその酸無水物で変性させたもの、たと
えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マール酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、テ
トラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル
酸、エンドシス−ビシクロ〔2・2・1〕ヘプト
−5−エン−2,3−ジカルボン酸、メチル−エ
ンドシス−ビシクロ〔2・2・1〕ヘプト−5−
エン−2,3−ジカルボン酸などで変性させたも
のが例示できる。また別には、前記の重合体、共
重合体、重合体または共重合体の変性物の混合物
でもよい。 本発明の方法に従つて、透明性の優れたポリエ
チレン成形物を製造するには、前記のポリプロピ
レンワツクスをポリエチレンとの組成物全体量に
対して0.05ないし0.9重量%、とくに0.1ないし0.8
重量%配合したのち、160℃以下の温度で溶融成
形する。ポリプロピレンワツクスの配合量が前記
範囲未満であると透明性、剛性の改善は見られな
いし、前記範囲を越えて配合するとかえつて透明
性が低下し、また機械的強度の低下も生じる。ま
た160℃以上の温度で成形しても透明性は改善さ
れない。 ポリエチレンにポリプロピレンワツクスを添加
混合するには、公知の種々の方法が利用できて、
たとえば各樹脂をリボンブレンダー、ヘンシエル
ミキサーで混合後、押出機で造粒する方法、ある
いは直接バンバリーミキサーニーダー、二本ロー
ル等で溶融混合後、押出機で造粒する方法、また
は両樹脂を溶剤を用いてオートクレーブ中で溶解
撹拌して混合したのち、溶剤を発散させ押出機で
造粒する方法等が挙げられる。この中では、溶剤
による溶解混合が、ポリプロピレンワツクスの配
合量が少量でも光学特性の改善効果が大きいので
好ましい。ここで使用される溶剤は、例えばヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等が挙げられる。このように
して混合されたポリエチレン組成物は、単軸押出
機、ベント押出機、二本スクリユー押出機、三本
スクリユー押出機、円錐型二本スクリユー押出
機、コニーダー、プラテイフイケーター、ミクス
トルーダー、二軸コニカルスクリユー押出機、遊
星ねじ押出機、歯車形押出機、スクリユーレス押
出機、射出成形機などを用いて、160℃以下の成
形温度で押出成形、真空成形、ブロー成形、圧空
成形、射出成形などを行う。 また本発明においては、ポリエチレンとポリプ
ロピレンワツクスとからなる組成物に、他の公知
の配合剤、たとえば耐候安定剤、酸化防止剤、帯
電防止剤、防曇剤、スリツプ剤、滑剤、離型剤、
アンチブロツキング剤、染料、顔料、無機または
有機の充填剤などを添加して用いてもかまわな
い。 以下に本発明の実施例を示して発明の内容を一
層明確にするが、本発明はこれらの実施例に何ら
限定されるものではない。 実施例1〜6および比較例1〜7 メルトフローレート2.10g/10min(ASTM
D1238、E)、密度0.920g/cm3(ASTM D1505)
の線状低密度ポリエチレンにポリプロピレンワツ
クスを配合し、押出機により溶融混合してペレツ
ト化した。このペレツトより1mm厚のシートを成
形し、下記の試験を行つた。なお、ポリプロピレ
ンワツクスの極限粘度〔η〕、融点、配合量、シ
ートの成形温度は第1表に示す通りである。結果
を第1表に示す。 ヘイズ(霞度);ASTM D1003−52 剛性率;ASTM D1043−72 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 密度勾配管の測定による密度が0.90ない
    し0.94g/cm3の範囲にあり、 (B) 荷重2.16Kg、190℃で測定したメルトフロー
    レートが0.1ないし90g/10minの範囲にあり、 (C) 示差走査熱量計の測定による融点が1個ない
    し複数個で、その最高融点が100ないし130℃の
    範囲 にある線状低密度ポリエチレンに、 (D) デカリン溶媒中で135℃で測定した極限粘度
    〔η〕が0.05ないし1dl/gの範囲にあり、 (E) 示差走査熱量計の測定による融点(Tm)が
    145℃以上であり、 (F) 核磁気共鳴吸収の測定によるアイソタクチシ
    テイ(I・I)が95以上 であるポリプロピレンワツクスを0.05ないし0.9
    重量%配合し、160℃以下の成形温度で溶融成形
    することを特徴とする透明性に優れたポリエチレ
    ン成形物の製造法。
JP11608083A 1983-06-29 1983-06-29 透明性に優れたポリエチレン成形物の製造法 Granted JPS608346A (ja)

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JP11608083A JPS608346A (ja) 1983-06-29 1983-06-29 透明性に優れたポリエチレン成形物の製造法

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JPS608346A JPS608346A (ja) 1985-01-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4766166A (en) * 1987-02-13 1988-08-23 Moore And Munger Marketing And Refining, Inc. Compositions having the properties of low viscosity polyethylenes
US5149484A (en) * 1990-12-11 1992-09-22 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Process for injection molding

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JPS608346A (ja) 1985-01-17

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