JPH0313492B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は多室形空気調和機に関するものであ
る。

従来の技術 従来、１台の室外機に複数台の室内機を接続し
た多室形空気調和機は、第３図に示すように室外
の空地等に備えられた１台の室外機１に対し、あ
る室内２の壁３あるいは床等に据付けられた１号
室内機４をガス管と液管とがまとめられた冷媒配
管５によつて接続する。具体的には前記冷媒配管
５を室外機１の側壁に設けた第１三方弁６，６′
と接続する。一方、２号室内機、３号室内機（い
ずれも図示せず）が他室に据付けられているか
ら、第２三方弁７，７′および第３三方弁８，
８′にガス管と液管とがまとめられた冷媒配管９，
１０を接続して、１対３室用の多室形空気調和機
が構成されるものであつた。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、室外機１より１号
室内機〜３号室内機までそれぞれ冷媒配管５，
９，１０によつて接続することになるから、それ
ぞれの配管施工に時間がかかり、しかも３台用の
室内機と１台の室外機を必要とし、総合的価格も
高くなるという問題を有していた。

本発明はこのような問題点を解決するもので、
コストの安価な多室形空気調和機を提供すること
を目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、建物の
壁を貫通した本体を備え、この本体に室内送風機
および室内熱交換器を設けるとともに本体に対応
する室内の空気循環を行なわせる室内ユニツト部
を設け、さらに室外送風機および室外熱交換器を
設けて外側に対応した室外ユニツト部を設け、前
記本体に他室への冷媒配管を接続したものであ
る。

作 用 この構成により、建物の本体に対応した室内
は、前記本体側の室内ユニツト部により空調さ
れ、他室側は、前記本体側に接続した冷媒配管に
より冷媒が送られて空調されることになる。

実施例 以下本発明の一実施例を第１図および第２図に
もとづいて説明する。空気調和機の本体１７は建
物の壁１５に貫通したスリーブ１６内に納められ
ている。この本体１７内には、ある室内１８に対
応した室内ユニツト部１９（第２図）と、外側に
対応した室外ユニツト部２０（第２図）が設けら
れている。また、この本体１７には他室側となる
１号室内機（図示せず）に向つて接続し、ガス管
と液管とがまとめられて被覆した冷媒配管２１と
フレア式などによつて接続した第１三方弁２２
と、同じく他室側となる２号室内機（図示せず）
に向つて接続し、ガス管と液管とがまとめられて
被覆した冷媒配置２３とフレア式などによつて接
続する第２三方弁２４とを設けている。他室側へ
接続する前記冷媒配管２１，２３は床２５の下を
配設するか、あるいは外壁の外廻りに配設するな
どして他室側の１号室内機、２号室内機に接続す
る。第２図に示すように、室内ユニツト部１９に
は、前面板２６において点線で示すように、下方
側に室内空気の吸込口２７と、上方に室内１８に
向つて吹出す吹出口２８と、室内熱交換器２９
と、室内空気循環用の室内送風機３０と、圧縮機
３１（いずれも点線）とを設けてあり、仕切板３
２によつて区画された室外ユニツト部２０には外
側に対応し外気を吸排気する室外吸込口３３と、
同じく外側に対応した室外排気口３４と、室外熱
交換器３５と、室外送風機３６とを設け、１号室
内機と、２号室内機（図示せず）に向つて接続す
る液管およびガス管よりなる前記冷媒配管２１，
２３の三方弁２２，２４を固定し、他室への接続
を行うようにしている。

上記構成において、本体１７を運転することに
より室外ユニツト部２０では室外吸込口３３より
外気を流入し、室外送風機３６を経て室外熱交換
器３５で冷房時は凝縮器として、暖房時は蒸発器
として作用し室外排気口３４より外側へ排気され
る。一方この室外ユニツト部２０より室外熱交換
器２９へ配管で接続した室内ユニツト部１９で
は、室内１８に対向した吸込口２７により室内空
気が流入し、室内送風機３０を経て室内熱交換器
２９を通過して吹出口２８より室内へ吹出す流路
となり、直接室内１８の空調を行う。一方、外壁
などに沿つて配設され、他室側となる１号室内機
および２号室内機に接続している冷媒配管２１，
２２からはそれぞれの液管およびガス管を介して
室外ユニツト部２０より冷媒が送られて空調さ
れ、一つの室外ユニツト部１９より同一の本体１
７に設けられた室内ユニツト部１９に対応した室
内１８と、他室を空調するべく１号室内機および
２号室内機の２室を空調する１対３の多室形空気
調和機として構成したこととなる。

なお本実施例では室外ユニツト部２０と、室内
ユニツト部１９とを横方向に区画したものである
が、室外ユニツト部２０を室内ユニツト部１９の
外側、すなわち並列的に構成したものでもよい。

発明の効果 前記実施例の説明により明らかなように本発明
は、室外ユニツト部と室内ユニツト部とを一体に
構成した本体を、ある室内の壁に、その壁を貫通
するように据付け、この据付け部に対応した室内
の空調を行なうとともに、他室の空調は冷媒配管
で接続して凝縮冷媒あるいは、蒸発冷媒により空
調を行い１対３室の空調を行うようにした多室形
空気調和機としたから、室内ユニツト部に対応し
た室内は冷媒配管を必要とせず、たとえば１対３
室の場合でも２室のみ冷媒配管の施工をすればよ
く、施工時間が短縮でき、独立した１号室内機と
２号室内機のみ用意することになるから、従来の
１対３室用の多室形空気調和機に比較して総合的
にはコストの安価な多室形空気調和機が得られる
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例の多室形空気調和
機の据付例を示す断面図、第２図は同多室形空気
調和機の本体の斜視図、第３図は従来の多室形空
気調和機の据付例を示す断面図である。 １５……壁、１７……本体、１８……室内、１
９……室内ユニツト部、２０……室外ユニツト
部、２１，２３……冷媒配管、２２，２４……三
方弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 建物の壁を貫通した本体を備え、この本体に
   室内送風機および室内熱交換器を設けるとともに
   本体に対応する室内の空気循環を行なわせる室内
   ユニツト部を設け、さらに前記本体に室外送風機
   および室外熱交換器を設けて外側に対応した室外
   ユニツト部を設け、前記本体に他室への冷媒配管
   を接続した多室形空気調和機。