JPH0313135Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、玉ネギ類収穫機の姿勢揃え装置、詳
しくは、玉ネギ類を搬送に伴つて倒立状態に揃え
る左右一対のロ−ラを、対向部夫々が下向きに回
転するよう駆動させる状態で設けた玉ネギ類収穫
機の姿勢揃え装置に関する。

〔従来の技術〕

かかる姿勢揃え装置において、玉ネギ類の茎葉
部を左右一対のロ−ラ間に送り込んで垂下させる
に、従来では、ロ−ラの外周面に付設した螺施状
突条あるいは突起の係止によつてロ−ラ間側及び
下方に移動させながら送り込むようにしている
が、この場合、玉ネギ類の頭部損傷を回避する等
のために、突条あるいは突起の突出高さ又は形状
に制約がある点に起因して係止作用を高め難いも
のとなり、その結果、左右ローラを充分な長さに
したり、ブラシ体で搬送途中の玉ネギ類の茎葉部
に低抗を与えてロ−ラの長手方向に沿う状態に係
止移動させ乍ら、ロ−ラの係止作用との共働によ
つて茎葉部を左右ロ−ラ間に送り込んで姿勢揃え
を行なわせている。

従来、前記ブラシ体は、左右ロ−ラ並設方向に
沿う軸芯周りで駆動回転自在であり、毛部の長さ
を一様にして、その先端を玉ネギ類の搬送経路の
上部とラツプさせて設けたものや、玉ネギ類搬送
方向視に玉ネギ類の搬送経路がわ側部が回転軸芯
からロ−ラに近づくほど該経路側に位置するよう
に傾斜させる状態で左右ロ−ラに夫々設けたもの
がある。（特開昭60−70004号公報）。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、上記したブラシ体には次のような問題
点がある。

前者の、毛部を一様な長さに揃えて玉ネギ類の
搬送経路の上部にラツプさせたブラシ体では、茎
葉が水平方向に向けられて搬送される玉ネギ類に
対しては作用が及びにくいのみならず、玉ネギ類
がブラシ体の所で引つ掛つて止まつてしまうこと
がある。

又、後者の、左右ロ−ラの上方に毛部を傾斜さ
せた状態で設けたブラシ体では、茎葉が短いもの
や、上方に向けられて搬送される玉ネギ類に対し
ては有効に作用せず、その上、構成も複雑になつ
てコスト的にも不利になる。

本考案は上記実状に着目して、茎葉が短かつた
り上方や水平方向に向けられて搬送される玉ネギ
類に対しても十分に作用が及び、且つ、玉ネギ類
の搬送の障害となることもない優れた玉ネギ類収
穫機の姿勢揃え装置を提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するための本考案の特徴構成
は、ロ−ラの並設方向に沿う軸芯周りで駆動回転
自在なブラシ体を設けると共に、玉ネギ類搬送方
向視にて前記ブラシ体の先端を玉ネギ類移動経路
に沿う形に整えてある点にあり、次のような作
用・効果を奏する。

〔作用〕

つまり、玉ネギ類の茎葉が短かつたり、上方や
水平方向へ向けて搬送されてきても、茎葉はブラ
シ体に引つ掛けられて玉ネギ類搬送方向に沿う方
向に向けられ、ロ−ラとの係止作用との共働によ
つて茎葉部を左右ロ−ラ間に送り込んで垂下させ
ながら玉ネギ類の姿勢揃えを行わせる。又、玉ネ
ギ類の搬送経路とブラシ体とがラツプする部分
は、該経路の上部表面に限られるため、ブラシ体
が玉ネギ類を引つ掛けて止めてしまうこともな
い。

〔考案の効果〕

その結果、ブラシ体を搬送中の玉ネギ類の茎葉
に、その方向にかかわらず有効に作用させること
ができ、しかも、搬送中の玉ネギ類を引つ掛けて
止めてしまつたりすることもなく、その上、簡単
な構造で実現できる優れた玉ネギ類収穫機の姿勢
揃え装置の提供が可能になつた。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第３図に示すように、トラクタＡの後端部に３
点リンク装置１を介して玉ネギ類収穫装置Ｂを昇
降自在に連結してトラクタ牽引型の玉ネギ類収穫
機を構成してある。

前記玉ネギ類収穫装置Ｂを構成するに、玉ネギ
類を掘起すレ−キ状刃体２、掘起された玉ネギ類
を後方側上方に持上げ搬送するコンベア３それの
終端部から落下放出させる玉ネギ類を機体横巾方
向複数箇所に区分けする区分け装置４、それから
供給される玉ネギ類を搬送に伴つて倒立状態に揃
える左右一対のロ−ラ５の複数組を備えた姿勢揃
え装置６、それによつて姿勢が揃えられた玉ネギ
類を垂下した茎葉部を切断する円盤型カツタ７を
夫々設け、以つて、トラクタＡの進行に伴い圃場
の玉ネギ類を掘起し処理すると共に、茎葉部を切
断処理して順次圃場に放出する作業を自動的に連
続して行なうように構成してある。但し、図中Ｅ
は、収穫装置駆動用エンジン、８は、収穫装置Ｂ
に付設の接地支持用車輪である。

前記姿勢揃え装置６を構成するのに、第１図乃
至第２図に示すように、左右一対のロ−ラ５，５
を、対向部夫々が下向きに回転するように駆動回
転させる状態で支持して、それらロ−ラ５，５の
間に玉ネギ類搬送経路を形成すると共に、それら
ロ−ラ５，５の外周面夫々に、玉ネギ類搬送用螺
施状突条５ａ，５ａを付設してある。更に、玉ネ
ギ類搬送経路の上方には、両ロ−ラ５，５の並設
方向に沿う軸芯Ｘ周りで駆動回転自在なブラシ体
１０を設けてある。前記ブラシ体１０は、軸芯Ｘ
を中心として毛部を放射平面状に植立したもので
あり、玉ネギ類搬送方向視において先端部は、玉
ネギ類搬送経路に沿うア−チ状であると共に、下
端が該経路方向上手側に回転するように駆動さ
れ、又、玉ネギ類の大小に合わせて軸芯Ｘごとに
上下移動することが可能である。

以上の構成によつて、玉ネギ類の搬送に伴つて
ブラシ体１０が茎葉部を搬送方向に沿う状態に係
止移動させる作用及びロ−ラ５が茎葉部を下へ垂
下させる作用との相乗によつて、玉ネギ類を倒立
状態に揃えることができる。

前記円盤型カツタ７は、ロ−ラ５の終端部に係
入した状態でロ−ラ５の終端部に付設の支軸１１
を遊転支承する筒状軸受カバ−１２の下方に配置
し、以つて、軸受カバ−１２によつて姿勢が安定
的に保持されている玉ネギ類の茎葉部を良好に切
断できるように構成してある。

尚、本考案を実施するに、例えばブラシ体１０
の下端部が玉ネギ類搬送方向下手側に向うように
回転させてもよい。又、ブラシ体１０の設置箇所
及び設置数も各種変更できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る玉ネギ類収穫機の姿勢揃え
装置の実施例を示し、第１図はトラクタ牽引型の
玉ネギ類収穫機の側面図、第２図は側面図、第３
図は背面図である。 ５……ロ−ラ、１０……ブラシ体、Ｘ……軸
芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 玉ネギ類を搬送に伴つて倒立状態に揃える左右
   一対のロ−ラ５，５を、対向部夫々が下向きに回
   転するよう駆動させる状態で設けた玉ネギ類収穫
   機の姿勢揃え装置であつて、前記ロ−ラ５，５の
   並設方向に沿う軸芯Ｘ周りで駆動回転自在なブラ
   シ体１０を設けると共に、玉ネギ類搬送方向視に
   て前記ブラシ体１０の先端を玉ネギ類移動経路に
   沿う形に整えてある玉ネギ類収穫機の姿勢揃え装
   置。