JPH03130377A - 低鉄損方向性珪素鋼板の絶縁被膜の形成方法 - Google Patents
低鉄損方向性珪素鋼板の絶縁被膜の形成方法Info
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- JPH03130377A JPH03130377A JP26629089A JP26629089A JPH03130377A JP H03130377 A JPH03130377 A JP H03130377A JP 26629089 A JP26629089 A JP 26629089A JP 26629089 A JP26629089 A JP 26629089A JP H03130377 A JPH03130377 A JP H03130377A
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- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は鉄損の極めて低い方向性珪素鋼板の製造方法に
係り、特に焼鈍分離剤を塗布することなく高温焼鈍した
方向性珪素鋼板の表面に密着性良く鉄損低減効果の大き
い絶縁被膜を形成する方法に関する。
係り、特に焼鈍分離剤を塗布することなく高温焼鈍した
方向性珪素鋼板の表面に密着性良く鉄損低減効果の大き
い絶縁被膜を形成する方法に関する。
[従来の技術]
方向性珪素鋼板は、変圧器などの鉄心材料に広く使用さ
れている電磁鋼板である。電気機器の省エネルギ化、あ
るいは発熱による温度上昇抑制の観点から鉄損を低減す
ることが要求されている。
れている電磁鋼板である。電気機器の省エネルギ化、あ
るいは発熱による温度上昇抑制の観点から鉄損を低減す
ることが要求されている。
一般に方向性珪素鋼板では、鋼板に張力を付与すること
により鉄損が低下することが知られており、鋼板の表面
に高温で絶縁被膜を形成し、絶縁被膜と鋼板の熱膨張差
を利用して冷却後、鋼板に張力を付与する方法が実用化
されている。
により鉄損が低下することが知られており、鋼板の表面
に高温で絶縁被膜を形成し、絶縁被膜と鋼板の熱膨張差
を利用して冷却後、鋼板に張力を付与する方法が実用化
されている。
例えば、特公昭59−11670号公報に記載されてい
る発明では、圧延鋼板を脱炭焼鈍し、鋼板表面にMgO
を主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、これを1100〜
1300℃で仕上焼鈍してフオルステライト層(2Mg
o・5in2)を主成分とする絶縁被膜を形成し鉄損を
低減している。
る発明では、圧延鋼板を脱炭焼鈍し、鋼板表面にMgO
を主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、これを1100〜
1300℃で仕上焼鈍してフオルステライト層(2Mg
o・5in2)を主成分とする絶縁被膜を形成し鉄損を
低減している。
また、このフォルステライト層の上に、コロイド状シリ
カを主成分にリン酸塩と無水クロム酸を粘結剤とする塗
布剤を塗布焼付し絶縁被膜を形成する。同時にフォルス
テライト層とこの被膜を反応させ、被膜の密着性を得る
という方法により。
カを主成分にリン酸塩と無水クロム酸を粘結剤とする塗
布剤を塗布焼付し絶縁被膜を形成する。同時にフォルス
テライト層とこの被膜を反応させ、被膜の密着性を得る
という方法により。
鋼板に対して張力を付与し鉄損を低減している(特開昭
50−7942号公報、特公昭53−28375号公報
)。
50−7942号公報、特公昭53−28375号公報
)。
また最近、仕上焼鈍後に鋼板表面のフォルステライト層
を除去した後に、鋼板に密着性の良い絶縁被膜を形成す
る方法として、イオンブレーティングによる窒化物や炭
化物の被膜形成法が提案されている(特公昭63−54
767号公報)。
を除去した後に、鋼板に密着性の良い絶縁被膜を形成す
る方法として、イオンブレーティングによる窒化物や炭
化物の被膜形成法が提案されている(特公昭63−54
767号公報)。
[発明が解決しようとする課題]
上記従来技術のうち、コロイド状シリカとリン酸塩及び
無水クロム酸からなる塗布剤を、仕上焼鈍時に焼鈍分離
剤を塗布することなく高温焼鈍し表面にフォルステライ
ト層のない方向性珪素鋼板表面に塗布焼付した場合、被
膜の剥離を生じるという問題があった。
無水クロム酸からなる塗布剤を、仕上焼鈍時に焼鈍分離
剤を塗布することなく高温焼鈍し表面にフォルステライ
ト層のない方向性珪素鋼板表面に塗布焼付した場合、被
膜の剥離を生じるという問題があった。
またイオンブレーティング法による方法は、フォルステ
ライト層のない鋼板表面に密着性の良い被膜を形成でき
るが、特殊な装置を必要とし、製造コストが高くなると
いう問題点があった。
ライト層のない鋼板表面に密着性の良い被膜を形成でき
るが、特殊な装置を必要とし、製造コストが高くなると
いう問題点があった。
本発明の目的は、密着性の良い絶縁被膜を、低コストで
形威し、鉄損の低い方向性珪素鋼板を製造しようとする
ものである。
形威し、鉄損の低い方向性珪素鋼板を製造しようとする
ものである。
[課題を解決するための手段]
上記目的は、コロイド状シリカ、リン酸アルミニウム、
無水クロム酸およびまたはクロム酸塩からなる塗布剤の
組成及び焼付時の昇温速度、焼付温度を、フォルステラ
イト層のない方向性珪素鋼板表面に対して最適化するこ
とにより達成される。
無水クロム酸およびまたはクロム酸塩からなる塗布剤の
組成及び焼付時の昇温速度、焼付温度を、フォルステラ
イト層のない方向性珪素鋼板表面に対して最適化するこ
とにより達成される。
コロイド状シリカとリン酸アルミニウム、無水クロム酸
は塗布剤中で、主成分と粘結剤という関係にあり、その
組成は密着性に重要な影響を及ぼす。しかし、フォルス
テライト層の上に被膜を形成する場合には、フォルステ
ライト層表面の凹凸がアンカー効果となり密着性が良く
、コロイド状シリカとリン酸アルミニウム(第一リン酸
アルミニウムとして計算)、無水クロム酸の組成は広い
範囲で塗布剤として使用可能であった。しかし、フォル
ステライト層のない表面は平滑であり、主成分と粘結剤
の組成を最適化することにより被膜の密着性を改善し、
剥離を防止できる。
は塗布剤中で、主成分と粘結剤という関係にあり、その
組成は密着性に重要な影響を及ぼす。しかし、フォルス
テライト層の上に被膜を形成する場合には、フォルステ
ライト層表面の凹凸がアンカー効果となり密着性が良く
、コロイド状シリカとリン酸アルミニウム(第一リン酸
アルミニウムとして計算)、無水クロム酸の組成は広い
範囲で塗布剤として使用可能であった。しかし、フォル
ステライト層のない表面は平滑であり、主成分と粘結剤
の組成を最適化することにより被膜の密着性を改善し、
剥離を防止できる。
次に、焼付時の昇温速度が早いと、被膜の鋼板表面に近
い側の水分が完全に蒸発する以前に被膜の表面が焼成さ
れ、内部に気泡が残留する。このため、被膜がフォルス
テライト層のアンカー効果により強固に密着している場
合には問題とならないが、鋼板表面にフォルステライト
層がない場合にはフォルステライト層を有する鋼板に塗
布する場合に比較すると密着性が弱いため、昇温速度を
制限して内部での気泡の発生を防止することにより密着
性を改善し剥離を防止できる。
い側の水分が完全に蒸発する以前に被膜の表面が焼成さ
れ、内部に気泡が残留する。このため、被膜がフォルス
テライト層のアンカー効果により強固に密着している場
合には問題とならないが、鋼板表面にフォルステライト
層がない場合にはフォルステライト層を有する鋼板に塗
布する場合に比較すると密着性が弱いため、昇温速度を
制限して内部での気泡の発生を防止することにより密着
性を改善し剥離を防止できる。
また焼付温度については、被膜による鉄損の低減の割合
の最も大きい範囲を最適温度とした。
の最も大きい範囲を最適温度とした。
本発明の絶縁被膜形成法は、コロイド状シリカを9〜1
3重量%、第1リン酸アルミニウムとしてリン酸アルミ
ニウムを14〜27重量%、無水クロム酸及びクロム酸
塩の1種または2種以上をl〜3重量%の水溶液からな
る塗布剤を、昇温速度(100℃→300℃)7℃/秒
以下で、780℃〜900℃の温度で焼付ける。
3重量%、第1リン酸アルミニウムとしてリン酸アルミ
ニウムを14〜27重量%、無水クロム酸及びクロム酸
塩の1種または2種以上をl〜3重量%の水溶液からな
る塗布剤を、昇温速度(100℃→300℃)7℃/秒
以下で、780℃〜900℃の温度で焼付ける。
焼付方法は一度に700℃〜900℃に処理する必要は
なく、第1段階の処理を昇温速度(100→300℃)
7℃/秒以下、350℃以上の温度で行ない、第2段階
の処理を任意の昇温速度で昇温し、780℃〜900℃
の温度で行なってもかまわない。
なく、第1段階の処理を昇温速度(100→300℃)
7℃/秒以下、350℃以上の温度で行ない、第2段階
の処理を任意の昇温速度で昇温し、780℃〜900℃
の温度で行なってもかまわない。
[実施例]
上記発明が導かれた具体的な実験に従って説明を進める
。実験には、熱処理に焼鈍分離剤を塗布することなく、
真空2 X 10−’Torr中、1200℃で7時間
熱処理した、三次再結晶粒よりなる方向性珪素鋼板で、
被膜塗布前の鉄損W□zns/s。(1,25T、50
Hzにおける鉄損) = 0.57 W/kg、磁束密
度B、(800A/mにおける磁束密度)=1.96T
、板厚0.85開のものを、800℃でl時間の歪取り
焼鈍したものを用いた。
。実験には、熱処理に焼鈍分離剤を塗布することなく、
真空2 X 10−’Torr中、1200℃で7時間
熱処理した、三次再結晶粒よりなる方向性珪素鋼板で、
被膜塗布前の鉄損W□zns/s。(1,25T、50
Hzにおける鉄損) = 0.57 W/kg、磁束密
度B、(800A/mにおける磁束密度)=1.96T
、板厚0.85開のものを、800℃でl時間の歪取り
焼鈍したものを用いた。
塗布剤に使用するコロイド状シリカ溶液としてはコロイ
ド状シリカ20%を含有する市販のスノーテックスO(
0産化学社製)を用いた。またリン酸アルミニウム溶液
としては、第1リン酸アルミニウムの50%水溶液を用
いた。また被膜の塗布は浸漬法により、液切り時間を1
5秒として行なった。
ド状シリカ20%を含有する市販のスノーテックスO(
0産化学社製)を用いた。またリン酸アルミニウム溶液
としては、第1リン酸アルミニウムの50%水溶液を用
いた。また被膜の塗布は浸漬法により、液切り時間を1
5秒として行なった。
塗布剤として、コロイド状シリカを11重量%、第1リ
ン酸アルミニウムを21重量%、無水クロム酸を2,5
%を含有する水溶液を用い、鋼板に塗布後100℃から
300℃までの昇温速度を2.5〜12.0℃/秒の範
囲で変え、空気中で500℃で1分間焼付けた後、80
0℃×1時間の熱処理をAr雰囲気中で行なった。その
後20φの曲げ試験を行ない、被膜の剥離を1!察した
。第1図に昇温速度と曲げ試験を行なった試料の被膜塗
布部の面積に対する被膜剥離部の面積の割合、すなわち
剥離率の関係を示す。
ン酸アルミニウムを21重量%、無水クロム酸を2,5
%を含有する水溶液を用い、鋼板に塗布後100℃から
300℃までの昇温速度を2.5〜12.0℃/秒の範
囲で変え、空気中で500℃で1分間焼付けた後、80
0℃×1時間の熱処理をAr雰囲気中で行なった。その
後20φの曲げ試験を行ない、被膜の剥離を1!察した
。第1図に昇温速度と曲げ試験を行なった試料の被膜塗
布部の面積に対する被膜剥離部の面積の割合、すなわち
剥離率の関係を示す。
この図から明らかなように昇温速度7℃/秒以下では、
剥離を生じることなく良好な密着性を示すが、それ以上
では剥離を生じるようになる。
剥離を生じることなく良好な密着性を示すが、それ以上
では剥離を生じるようになる。
次に塗布剤の組成を検討するため、無水クロム酸を2.
6重量%と固定し、コロイド状シリカと第1リン酸アル
ミニウムとしてリン酸アルミニウムの重量比を0.15
〜3.0の範囲で変え、塗布剤を混合した。鋼板に塗布
後、昇温速度(100℃→300℃)4.5℃/秒で昇
温し、500℃で1分間焼付けた。さらに800℃×1
時間の熱処理をAr雰囲気中で行なった後、20φの曲
げ試験を行ない被膜の剥離をwt祭した。第2図にコロ
イド状シリカと第1リン酸アルミニウムとしてリン酸ア
ルミニウムの重量比と曲げ試験を行なった試料の剥離率
(第1図と同じ定義)の関係を示す。
6重量%と固定し、コロイド状シリカと第1リン酸アル
ミニウムとしてリン酸アルミニウムの重量比を0.15
〜3.0の範囲で変え、塗布剤を混合した。鋼板に塗布
後、昇温速度(100℃→300℃)4.5℃/秒で昇
温し、500℃で1分間焼付けた。さらに800℃×1
時間の熱処理をAr雰囲気中で行なった後、20φの曲
げ試験を行ない被膜の剥離をwt祭した。第2図にコロ
イド状シリカと第1リン酸アルミニウムとしてリン酸ア
ルミニウムの重量比と曲げ試験を行なった試料の剥離率
(第1図と同じ定義)の関係を示す。
この図から明らかなように重量比0.3%〜1.0%で
は剥離を生じることなく、良好な密着性を示すが、0.
3%未満及び1.5%以上では被膜が剥離して好ましく
ない。なお、重量比0.3〜1.0%の範囲は、コロイ
ド状シリカの割合が9〜13重量%、第1リン酸アルミ
ニウムの割合が14〜27重量%である。
は剥離を生じることなく、良好な密着性を示すが、0.
3%未満及び1.5%以上では被膜が剥離して好ましく
ない。なお、重量比0.3〜1.0%の範囲は、コロイ
ド状シリカの割合が9〜13重量%、第1リン酸アルミ
ニウムの割合が14〜27重量%である。
また無水クロム酸の混合比を検討するため、コロイド状
シリカを11重量%、第1リン酸アルミニウムとしてリ
ン酸アルミニウムを21重量%に固定し、無水クロム酸
の量を0.5〜4.5重量%の範囲で変え塗布剤を混合
した。鋼板に塗布後、昇温速度(100→300℃)を
4.5℃とし、500℃で1分間焼付けた。さらに80
0℃×1時間の熱処理をAr雰囲気で行なった後、20
φの曲げ試験を行ない被膜の剥離をa察した。第3図に
無水クロム酸の添加量と被膜の剥離率の関係を示す。こ
の図から明らかなように、添加量3重量%以下では剥離
は生じなかった。しかし、クロム添加量0.5重量%の
塗布剤により形成された被膜の表面は滑らかでなく実際
の製品に用いた場合外観不良となるため、添加量は1.
0〜3.0重量%が最適である。
シリカを11重量%、第1リン酸アルミニウムとしてリ
ン酸アルミニウムを21重量%に固定し、無水クロム酸
の量を0.5〜4.5重量%の範囲で変え塗布剤を混合
した。鋼板に塗布後、昇温速度(100→300℃)を
4.5℃とし、500℃で1分間焼付けた。さらに80
0℃×1時間の熱処理をAr雰囲気で行なった後、20
φの曲げ試験を行ない被膜の剥離をa察した。第3図に
無水クロム酸の添加量と被膜の剥離率の関係を示す。こ
の図から明らかなように、添加量3重量%以下では剥離
は生じなかった。しかし、クロム添加量0.5重量%の
塗布剤により形成された被膜の表面は滑らかでなく実際
の製品に用いた場合外観不良となるため、添加量は1.
0〜3.0重量%が最適である。
以上で昇温速度及び組成の最適範囲を明確にしたが、最
後に焼付温度について最適範囲を求めた。
後に焼付温度について最適範囲を求めた。
塗布剤としては、昇温速度の検討で用いた組成と同一の
ものを用い、100℃→300℃の昇温速度を45℃/
秒として、焼付温度を300’C〜900℃の範囲で変
化させ、各々1分間の焼付けを行ない、被膜塗布前後の
鉄損(W、□、5750)を測定した。第4図に焼付温
度と鉄損(W□z−sls。)の低減率の関係を示す。
ものを用い、100℃→300℃の昇温速度を45℃/
秒として、焼付温度を300’C〜900℃の範囲で変
化させ、各々1分間の焼付けを行ない、被膜塗布前後の
鉄損(W、□、5750)を測定した。第4図に焼付温
度と鉄損(W□z−sls。)の低減率の関係を示す。
この図から明らかなように、焼付温度350’C以上で
低減効果が表われ、700℃〜900℃で低減率50%
以上の効果となる。これは、被膜が600℃〜700℃
の間でガラス転位し熱膨張係数が低下し、鋼板と被膜の
膨張差が大きくなるため、付加張力が増大し低減効果が
大幅に増加するものと思われる。しかし、方向性珪素鋼
板の歪取り温度は一般に780℃以上であり、被膜塗布
焼付時に歪取りも行なうことにより鉄損は最も低くでき
るため、最適焼付温度は780℃〜900 ’Cと言え
る。
低減効果が表われ、700℃〜900℃で低減率50%
以上の効果となる。これは、被膜が600℃〜700℃
の間でガラス転位し熱膨張係数が低下し、鋼板と被膜の
膨張差が大きくなるため、付加張力が増大し低減効果が
大幅に増加するものと思われる。しかし、方向性珪素鋼
板の歪取り温度は一般に780℃以上であり、被膜塗布
焼付時に歪取りも行なうことにより鉄損は最も低くでき
るため、最適焼付温度は780℃〜900 ’Cと言え
る。
以下に本発明を適用した場合に基づいて本発明の詳細な
説明する。
説明する。
実施例1
JISの規定による鉄損がW工、7.。≦1.lOυ/
kg、磁束密度B、≧1.85T、板厚0.3+amの
市販方向性珪素鋼板の被膜を酸洗いして除去する。
kg、磁束密度B、≧1.85T、板厚0.3+amの
市販方向性珪素鋼板の被膜を酸洗いして除去する。
次に冷間圧延により圧下率67%で、板厚1100uま
で圧延する。その後、2×10−Torrの真空下、焼
鈍分離剤を塗布せず昇温速度6℃/Sで1200℃まで
昇温し7時間保持する。特公昭62−3270に基づく
方法で鉄損Wxt/io = 0 、551/kg(張
力2 kg/mm2付加)、磁束密度B、=1.96T
。
で圧延する。その後、2×10−Torrの真空下、焼
鈍分離剤を塗布せず昇温速度6℃/Sで1200℃まで
昇温し7時間保持する。特公昭62−3270に基づく
方法で鉄損Wxt/io = 0 、551/kg(張
力2 kg/mm2付加)、磁束密度B、=1.96T
。
板厚t=0.08mmの三次再結晶粒からなる方向性珪
素鋼板を得た。
素鋼板を得た。
この鋼板表面にコロイド状シリカ20%水溶液100c
c(コロイド状シリカの塗布剤中の割合11重量%)、
リン酸アルミニウム50%水溶液60CC(第ニリン酸
アルミニウムとしてリン酸アルミニウムの塗布剤中の割
合2工重量%)、クロム酸の含有量2.5重量%の塗布
剤を塗布し、空気中で100℃→300℃の昇温速度4
.5℃/秒で800℃まで昇温し、800℃で1分間の
焼付を行なった。焼付後鋼板をAr中でs o o’c
x 2時間の歪取りを兼ねた熱処理を行ない、その後鉄
損(W、□m5tso’)を測定した。鉄損の測定は単
板試験器を用いた。
c(コロイド状シリカの塗布剤中の割合11重量%)、
リン酸アルミニウム50%水溶液60CC(第ニリン酸
アルミニウムとしてリン酸アルミニウムの塗布剤中の割
合2工重量%)、クロム酸の含有量2.5重量%の塗布
剤を塗布し、空気中で100℃→300℃の昇温速度4
.5℃/秒で800℃まで昇温し、800℃で1分間の
焼付を行なった。焼付後鋼板をAr中でs o o’c
x 2時間の歪取りを兼ねた熱処理を行ない、その後鉄
損(W、□m5tso’)を測定した。鉄損の測定は単
板試験器を用いた。
また、被膜の密着性を試験するため、20φ曲げ試験を
行ない表面の剥離の有無を確認した。
行ない表面の剥離の有無を確認した。
次の第1表に被膜塗布前及び被膜塗布焼付、歪取り後の
鉄損を示すが50%以上の低減が図られ、′″12°5
八、≦0.3”/Ktという低鉄損特性を示した。
鉄損を示すが50%以上の低減が図られ、′″12°5
八、≦0.3”/Ktという低鉄損特性を示した。
また曲げ試験による剥離は見られず、良好な密着性を示
した、 実施例2 前記実施例1における焼付を空気中で100℃→300
℃の昇温速度45℃/秒で400℃まで昇温し、400
℃で1分間の予備焼付けを行なった。その後空気中で8
00℃で1分間の本焼付けを行ない、Ar雰囲気中で8
00℃×2時間の歪取り焼鈍を行なったが前記実施例と
同様、曲げ試験による剥離もなく、鉄損も53〜54%
低減でき* wzz@s/so≦Q 、 3 W/kg
を達成した。
した、 実施例2 前記実施例1における焼付を空気中で100℃→300
℃の昇温速度45℃/秒で400℃まで昇温し、400
℃で1分間の予備焼付けを行なった。その後空気中で8
00℃で1分間の本焼付けを行ない、Ar雰囲気中で8
00℃×2時間の歪取り焼鈍を行なったが前記実施例と
同様、曲げ試験による剥離もなく、鉄損も53〜54%
低減でき* wzz@s/so≦Q 、 3 W/kg
を達成した。
[発明の効果]
本発明によれば、被膜焼付、歪取り焼鈍後も被膜の剥離
がなく、鉄損低減効果の大きい絶縁被膜を得ることがで
きる。
がなく、鉄損低減効果の大きい絶縁被膜を得ることがで
きる。
第1図は昇温速度と被膜の剥離率の関係を示す図、第2
図はコロイド状シリカと第(リン酸アルミニウムの混合
比と被膜の剥離率の関係を示す図、第3図は無水クロム
酸含有量と被膜の剥離率の関係を示す図、第4図は焼付
温度と鉄損の改善の間第 図 0 100→300°Cの昇温速度(’C/s)0 第2図 第3図 無水クロム酸の添加量(W十%)
図はコロイド状シリカと第(リン酸アルミニウムの混合
比と被膜の剥離率の関係を示す図、第3図は無水クロム
酸含有量と被膜の剥離率の関係を示す図、第4図は焼付
温度と鉄損の改善の間第 図 0 100→300°Cの昇温速度(’C/s)0 第2図 第3図 無水クロム酸の添加量(W十%)
Claims (2)
- (1)表面にフオルステライト層を持たない方向性珪素
鋼板の表面に、コロイド状シリカ9〜13重量%、第1
リン酸アルミニウムとして酸アルミニウム14〜27重
量%、無水クロム酸及びクロム酸塩の1種または2種以
上を1〜3重量%からなる塗布剤を塗布し、これを10
0℃から300℃の間の昇温速度を7℃/秒以下に規制
して、750℃〜900℃の温度で焼付けることを特徴
とする低鉄損方向性珪素鋼板の絶縁被膜の形成方法。 - (2)請求項(1)記載において、焼付け方法を100
℃から300℃の間の昇温速度を7℃/秒以下に規制し
て、350℃以上の温度で焼付け、この焼付後または焼
付けの工程中で、任意の昇温速度で、780℃〜900
℃で熱処理することを特徴とする低鉄損方向性珪素鋼板
の絶縁被膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26629089A JPH03130377A (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | 低鉄損方向性珪素鋼板の絶縁被膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26629089A JPH03130377A (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | 低鉄損方向性珪素鋼板の絶縁被膜の形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03130377A true JPH03130377A (ja) | 1991-06-04 |
Family
ID=17428892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26629089A Pending JPH03130377A (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | 低鉄損方向性珪素鋼板の絶縁被膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03130377A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001279460A (ja) * | 2000-03-30 | 2001-10-10 | Kawasaki Steel Corp | 極めて鉄損の低い一方向性電磁鋼板の製造方法 |
WO2013099274A1 (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板およびその鉄損改善方法 |
JP2019137874A (ja) * | 2018-02-06 | 2019-08-22 | 日本製鉄株式会社 | 方向性電磁鋼板とその製造方法 |
JP2020111816A (ja) * | 2019-01-16 | 2020-07-27 | 日本製鉄株式会社 | 方向性電磁鋼板及びその製造方法 |
WO2022250163A1 (ja) * | 2021-05-28 | 2022-12-01 | 日本製鉄株式会社 | 方向性電磁鋼板 |
-
1989
- 1989-10-16 JP JP26629089A patent/JPH03130377A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001279460A (ja) * | 2000-03-30 | 2001-10-10 | Kawasaki Steel Corp | 極めて鉄損の低い一方向性電磁鋼板の製造方法 |
WO2013099274A1 (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板およびその鉄損改善方法 |
JP5532185B2 (ja) * | 2011-12-28 | 2014-06-25 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板およびその鉄損改善方法 |
US10062483B2 (en) | 2011-12-28 | 2018-08-28 | Jfe Steel Corporation | Grain-oriented electrical steel sheet and method for improving iron loss properties thereof |
JP2019137874A (ja) * | 2018-02-06 | 2019-08-22 | 日本製鉄株式会社 | 方向性電磁鋼板とその製造方法 |
JP2020111816A (ja) * | 2019-01-16 | 2020-07-27 | 日本製鉄株式会社 | 方向性電磁鋼板及びその製造方法 |
WO2022250163A1 (ja) * | 2021-05-28 | 2022-12-01 | 日本製鉄株式会社 | 方向性電磁鋼板 |
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