JPH03128957A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JPH03128957A
JPH03128957A JP11047790A JP11047790A JPH03128957A JP H03128957 A JPH03128957 A JP H03128957A JP 11047790 A JP11047790 A JP 11047790A JP 11047790 A JP11047790 A JP 11047790A JP H03128957 A JPH03128957 A JP H03128957A
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今井 高照
Masanobu Nagano
永野 政信
Masaaki Motai
政明 馬渡
Toshio Teramoto
俊夫 寺本
Minoru Hasegawa
稔 長谷川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車の内・外装品、各種工業部品などに有
用な熱可塑性エラストマー組成物に関し、さらに詳細に
は優れたゴム的性質を示す熱可塑性エラストマーと結晶
性熱可塑性重合体とからなる、加硫ゴムに匹敵する性能
を有する熱可塑性エラストマー組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来、1,2−ビニル構造の少ないポリブタジェンセグ
メントと1.2−ビニル構造の多いポリブタジェンセグ
メントからなるブロック共重合体のブタジェン部分を水
素添加して得られる水素添加ブロック共重合体は公知で
あり(John CarlPack and R,J、
 5chlott、 Macromolecules、
 !LL152  (1971)、 M、  Mort
on  et  al、、  八C3Symp、  S
er。
出、3101−18 (1982)) 、室温で優れた
エラストマー弾性を示す熱可塑性エラストマーであるこ
とが知られている。
また、前記水素添加ブロック共重合体は、構造的にはポ
リエチレン(PE)、エチレン−ブテン共重合ゴム(E
B)からなるものとみなされる。
しかしながら、このブロック共重合体からなる熱可塑性
エラストマー(以下rE−EB系TPE。
という)の欠点は、例えば高温での力学的強度の急激な
低下などがあり、工業的に実用化されるに至っていない
のが現状である。
また、従来よりポリスチレンーポリブタジエンボリスチ
レンブロック共重合体のポリブタジェン部分を水素添加
したブロック共重合体(以下rsEBs、という)は、
E−EB系TPEと同様に室温で優れたエラストマー弾
性を示す熱可塑性エラストマーであることが知られてい
る。
5EBS本来の優れたゴム的性能を活用した組成物とし
て、ポリプロピレン、5EBSおよび軟化剤よりなる組
成物は、エラストマーとしての性能に優れたものとして
工業的に利用されているが、高温での圧縮永久歪が不充
分であり、また軟化剤を多く配合した低硬度m酸物では
表面の粘着感があるなどの問題があり、これらの改良が
望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたもの
で、本来優れた熱可塑性エラストマーであるE−EB系
TPEの特性を改善し、工業的に有用な材料を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(イ)1.2−ビニル結合含量が20%以下
であるポリブタジェンブロックセグメント(C)(以下
「ブロックC」という)、ポリブタジェンあるいはビニ
ル芳香族化合物−ブタジエン共重合体であって、ブタジ
ェン部分の1.2ビニル結合含量が25〜95%である
ブロックセグメント(D)(以下「ブロックD」という
)からなり、かつブロック構造がC−(D−C)nまた
は(C−D)m(ただし、nは1以上、mは2以上)で
表される直鎖状あるいは分岐状のブロック共重合体(以
下「ブロック共重合体」という)のブタジェン部分を9
0%以上水素添加してなる水添ジエン系重合体(以下「
(イ)成分」あるいは「(イ)水添ジエン系重合体」と
いう)99〜1重量%、(ロ)熱可塑性樹脂および/ま
たはゴム質量合体1〜99重量%(以下「(ロ)Iv、
分」または「(ロ)熱可塑性樹脂および/またはゴム質
量合体」という)、 を含有する熱可塑性エラストマー組成物(以下「エラス
トマー組成物(I)」ということがある)を提供するも
のである。
また、本発明は、前記(イ)成分、および(ロ)成分と
してゴム質量合体を含有し、かつ該ゴム質量合体の架橋
剤を配合し、剪断変形を与えながら反応させて該ゴム質
量合体の少なくとも10重量%がゲル化されてなる熱可
塑性エラストマー組成物(以下「エラストマー組成物(
■)」ということがある)を提供するものである。
さらに、本発明は、前記(イ)成分と熱可塑性樹脂を1
0重量%以上含有する(口)1分とを、架橋剤の存在下
に剪断変形を与えながら反応させて(イ)成分とゴム質
量合体との合計量の少なくとも10重量%がゲル化され
てなる熱可塑性エラストマー組成物(以下「エラストマ
ー組成物(■)」ということがある)を提供するもので
ある。
さらに、本発明は、前記(イ)成分10〜90重量部、
(ロ)成分としてポリオレフィン系樹脂90〜10重量
部、およびさらに(ハ)成分として非芳香族系プロセス
油を(イ)成分と(ロ)成分の合計量100重量部に対
して1〜300重量部含有する熱可塑性エラストマー組
成物(以下「エラストマー組成物(■)」ということが
ある)を提供するものである。
さらに、本発明は、エラストマー組成物(IV)を、(
イ)成分の架橋剤の存在下に剪断変形を与えながら反応
させ、(イ)成分の少なくとも10重量%がゲル化され
てなる熱可塑性エラストマー組成物(以下「エラストマ
ー組成物(V)」ということかある)を提供するもので
ある。
さらに、本発明は、前記(イ)成分5〜95重量部、(
ロ)成分としてポリオレフィン系樹脂10〜90重量%
とオレフィン系共重合ゴム90〜10重量%からなる成
分95〜5重量部、およびさらに(ハ)IIi、分とし
て非芳香族系プロセス油を(イ)成分と(ロ)成分の合
計量100重量部に対して1〜400重量部含有する熱
可塑性エラストマー組成物(以下「エラストマー組成物
(Vl)ということがある)を提供するものである。
さらに、本発明は、前記エラストマー組成物(Vl)を
、(ロ)成分中のオレフィン系共重合ゴムを架橋する架
橋剤の存在下に剪断変形を与えながら反応させ、(ロ)
オレフィン系共重合ゴム中の少なくとも10重量%がゲ
ル化されてなる熱可塑性エラストマー組成物(以下「エ
ラストマー組成物(■)」ということがある)を提供す
るものである。
さらに、本発明は、前記(イ)収骨5〜95重量部、(
ロ)成分として(A)カルボン酸誘導体」 および/またはエポキシ誘導体からなる成分を共重合あ
るいはグラフトしたオレフィン系重合体、またはこの該
重合体に他の重合体がグラフト状あるいはブロック状に
結合した重合体、(B)ボリア逅ド系重合体およびポリ
エステル系重合体の群から選ばれた少なくとも1種の重
合体〔ただし、(ロ)成分中の(A)TIi、分の量は
、50重量%以下〕95〜5重量部、およびさらに(ハ
)成分として軟化剤を(イ)成分と(ロ)成分の合計量
100、重量部に対して0〜400重量部含有する熱可
塑性エラストマー組成物(以下「エラストマー組成物(
■)」ということがある)を提供するものである。
まず、本発明に使用される(イ)水添ジエン系重合体は
、1,2−ビニル結合含量が20%以下であるポリブタ
ジェンブロックセグメント(C)と、ポリブタジェンあ
るいはビニル芳香族化合物ブタジェン共重合体であって
、ブタジェン部分の1,2−ビニル結合含量が25〜9
5%であるブロックセグメント(D)からなり、かつプ
ロッ0 り構造がC−(D−C)nまたは(C−D)m(ただし
、nは1以上、mは2以上)で表される直鎖状あるいは
分岐状のブロック共重合体のブタジェン部分を90%以
上水素添加することによって得られるものである。
(イ)成分中のブロックCは、水素添加により通常の低
密度ポリエチレン(LDPE)に類似の構造を示す結晶
性のブロックセグメントとなる。
ブロックC中の1,2−ビニル構造は、通常、20%以
下であるが、好ましくは18%以下、さらに好ましくは
15%以下であることが望ましい。
ブロックCの1. 2−ビニル構造が20%を超えた場
合には、水素添加後の結晶融点の降下が著しく、(イ)
t2分の力学的性質が劣るために好ましくない。
また、ブロックDは、ポリブタジェンあるいはビニル芳
香族化合物−ブタジエン共重合体であり、水素添加によ
りゴム状のエチレン−ブテン共重合体あるいはビニル芳
香族化合物−エチレン−ブテン共重合体と類似の構造を
示すブロックセグメントとなる。
ここで、ブロックDに使用されるビニル芳香族化合物と
しては、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、11
−ジフェニルスチレン、NN−ジエチル−p−アミノエ
チルスチレン、NN−ジエチル−p−アミノエチルスチ
レン、ビニルピリジンなどが挙げられ、特にスチレン、
αメチルスチレンが好ましい。このビニル芳香族化合物
の使用量は、ブロックDを構成する単量体の35重量%
以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは2
5重量%以下であり、35重量%を超えるとブロックD
のガラス転移温度が上昇し、(イ)成分の力学的性質が
劣るために好ましくない。
また、ブロックDのブタジェン部分の1.2−ビニル構
造は、通常、25〜95%、好ましくは25〜75%、
さらに好ましくは25〜55%であり、25%未満ある
いは95%を超えると、水素添加後、それぞれポリエチ
レン連鎖、ポリブチ2 ソー1連鎖に由来する結晶構造を示し、樹脂状の性状と
なり、(イ)成分の力学的性質が劣るために好ましくな
い。
(イ)成分中に占めるブロックCおよびブロックDの比
率は、通常、ブロックC5〜90重量%、ブロックD9
5〜10重量%、好ましくはブロックC10〜85重量
%、ブロックD90〜15重量%である。ブロックCが
5重量%未満、ブロックDが95重量%を超えた場合に
は、結晶性のブロックセグメントが不足し、(イ)成分
の力学的性質が劣るために好ましくない。また、フロッ
クCが90重量%を超え、ブロックDが10重量%未溝
の場合には、(イ)成分の硬度が上昇し、熱可塑性エラ
ストマーとして不適当になるので好ましくない。
さらに、本発明で使用される(イ)水添ジエン系重合体
は、ブロックCおよびブロックDのブタジェン部分の二
重結合の少なくとも90%、好ましくは95〜100%
が水添されて飽和されていることが必要であり、90%
未満では耐熱性、耐3 候性、耐オゾン性に劣るものとなる。
なお、ブロックCおよびブロックDの重量平均分子量は
、通常、5,000以上、好ましくは10.000以上
、さらに好ましくは 15.000以上であることが望ましく、5.000未
満では(イ)成分の力学的性質が劣るために好ましくな
い。
本発明の(イ)水添ジエン系重合体は、プロ。
りC、ブロックDを有機溶媒中でリビングアニオン重合
し、ブロック共重合体を得たのち、さらにこのブロック
共重合体を水素添加することによって得られる。
前記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン
、オクタン、メチルシクロペンクン、シクロヘキサン、
ベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶媒が用いられる。
重合開始剤である有機アルカリ金属化合物としては、有
機リチウム化合物が好ましい。
この有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化
合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリ4 リチウム化合物が用いられる。これらの具体例としては
、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピ
ルリチウム、n−ブチルリチウム、5ec−ブチルリチ
ウム、t−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム
、ブタジェニルリチウム、イソプレニルジリチウムなど
が挙げられ、単量体100重量部当たり0.02〜0.
2重量部の量で用いられる。
また、この際、ミクロ構造、すなわち共役ジエン部分の
ビニル結合含量の調節剤としてルイス塩基、例えばエー
テル、ア旦ンなと、具体的にはジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブチルエーテル、
高級エーテル、またエチレングリコールジブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテルなどのポリエチレングリコールのエ
ーテル誘導体、ア5ンとしてはテトラメチルエチレンジ
アミン、ピリジン、トリブチルアミンなどの第3級アミ
ンなどが挙げられ、前記有機5 溶媒とともに用いられる。
さらに、重合反応は、通常、−30″C〜150°Cで
実施される。さらに、重合は、一定温度にコントロール
して実施しても、また熱除去をしないで上昇温度下にて
実施してもよい。
ブロック共重合体にする方法は、いかなる方法でもよい
が、一般に前記有機溶媒中で、前記アルカリ金属化合物
などの重合開始剤を用いて、まずブロックCを重合し、
続いてブロックDを重合する。
このようにして得られるブロック共重合体は、カップリ
ング剤を添加することにより下記一般式で表されるよう
な、重合体分子鎖が延長または分岐されたブロック共重
合体であってもよい。
C−(D−C)n (C−D)m (式中、nは1以上、好ましくは2〜4の整数を、また
mは2以上、好ましくは2〜4の整数を示す。
この際のカップリング剤としては、例えばアジピン酸ジ
エチル、ジビニルベンゼン、テトラクロ) 6 0ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラクロロスズ
、ブチルトリクロロスズ、ジメチルクロロケイ素、テト
ラクロロゲルマニウム、1.2−ジブロムエタン、1,
4−クロルメチルベンゼン、ビス(トリクロルシリル)
エタン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネー
ト、1,2.4=ベンゼントリイソシアネートなどが挙
げられる。
このブロック共重合体中のビニル芳香族化合物の結合含
量は、各段階における重合時のモノマーの供給量で調節
され、共役ジエンのビニル結合含量は、前記ミクロ調整
剤の成分を変量することにより調節される。さらに、重
量数平均分子量は、重合開始剤、例えばn−ブチルリチ
ウムの添加量で調節される。
本発明で使用されるブロック共重合体の製造方法につい
て、さらに具体的に説明すると、まずブロック共重合体
を得るには、例えば5ec−ブチルリチウムなどの有機
リチウム化合物を開始剤とし真空下あるいは高純度窒素
気流下、第1段目にベンゼンあるいはシクロヘキサンな
どの有機溶媒7 を重合溶媒として1. 3−ブタジエンを重合すること
により、ブロックCとなる低ビニルポリブタジェンブロ
ックを重合し、続いてテトラヒドロフランあるいはジエ
チルエーテルなどのミクロ調整剤および第2段目用の1
,3−ブタジエンを添加し、重合完結後、ジメチルジク
ロロシランなどのカップリング剤を計算量添加し、C−
Dジブロックポリマーをカップリングすることにより、
CD−Cからなるトリブロックポリマーが得られる。
また、多官能性のカップリング剤を使用することにより
、複数のC−Dブロックを枝状に持つ分岐状マルチブロ
ックポリマーが得られる。
ここで、第1段目終了時に適当量の重合液をサンプルし
、ゲルバー稟ニージョンクロマトグラフィー(cpc)
によって測定することにより、ブロックCの分子量が求
められる。同様に、第2段目の終了時のサンプルのGP
C測定により得られる分子量値から、第1段目の分子量
を差し引くことにより、第2段目の分子量が求められる
。従って、C−D−Cl−リブロックポリマーの場合の
ブ8 ロックDの分子量は、GPC測定から求められた第2段
目の分子量の2倍となる。
以上のようにして重合されたブロック共重合体を水素添
加することにより、本発明で使用される(イ)水添ジエ
ン系重合体が得られる。
本発明の水添ジエン系共重合体は、このようにして得ら
れるブロック共重合体を、不活性溶媒中に溶解し、20
〜150°C11〜L OOkg/cボの加圧水素下で
水素化触媒の存在下で行われる。
水素化に使用される不活性溶媒としては、ヘキサン、ヘ
プタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチル
ベンゼンなどの炭化水素溶媒、またはメチルエチルケト
ン、酢酸エチル、エチルエーテル、テトラヒドロフラン
などの極性溶媒が挙げられる。
また、水素化触媒としては、ジシクロペンタジェニルチ
タンハライド、有機カルボン酸ニッケル、有機カルボン
酸ニッケルと周期律表第1〜■族の有機金属化合物から
なる水素化触媒、カーボン、シリカ、ケイソウ土などで
担持された二・メチル、白金、パラジウム、ルテニウム
、レニウム、ロジウム金属触媒やコバルト、ニッケル、
ロジウム、ルテニウム錯体、あるいはリチウムアルミニ
ウムハイドライド、p−トルエンスルホニルヒドラジド
、さらにはZr−Ti−Fe−V−Cr合金、Zr −
T 1−Nb−Fe−V−Cr合金、L a N i 
s合金などの水素貯蔵合金などが挙げられる。
これらの水素化触媒のうちでも、有機リチウムとコバル
トの有機カルボン酸塩からなる触媒、例えばn−ブチル
リチウムとコバルトオフテートからなる触媒が好ましい
。この場合、L i / Co比(モル比)−2,0〜
2.5/1が適当である。
本発明の(イ)水添ジエン系重合体のブタジェン部分の
二重結合の水添率は、水素化触媒、水素化化合物の添加
量、または水素添加反応時における水素圧力、反応時間
を変えることにより調節される。
水素化されたブロック共重合体溶液からは、触媒の残渣
を除去し、フェノール系またはアミン系0 の老化防止剤を添加し、重合体溶液から水添ジエン系重
合体を容易に単離することができる。
(イ)水添ジエン系重合体の単離は、例えば重合体溶液
に、アセトンまたはアルコールなどを加えて沈澱させる
方法、重合体溶液を熱湯中に攪拌下、投入し溶媒を蒸留
除去する方法などで行うことができる。
次に、本発明に使用される(口)成分中の熱可塑性樹脂
は、加熱により溶融し、任意の形状に底形し得るものを
総称する。この熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリメチル
ペンテン、エチレン酢酸ビニル共重合体などのオレフィ
ン系樹脂およびこれらのカルボン酸誘導体あるいはエポ
キシ誘導体による変性物、ナイロン4,6、ナイロン6
、ナイロン6.6などのポリアミド樹脂、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポ
リエステル樹脂、あるいはボリアミドエラストマー、ポ
リエステルエラストマーなどの結晶性熱可塑性重合体、
例えば特開平11 240517号公報、特開平132625号公報に開示
されているノルボルネン誘導体の開環重合体の水素添加
物、ABS樹脂、ABS樹脂、AAS樹脂、MBS樹脂
などのゴム変性重合体、アクリロニトリル−スチレン共
重合体、スチレンメチルメタクリレート共重合体、ポリ
スチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキサイドなどの非品性熱可塑性重
合体、あるいは炭素数2〜8のα−モノオレフィンを主
たる繰り返し構造単位とする重合単位に他の重合体がグ
ラフト重合したグラフト重合体、例えばエチレン−プロ
ピレン共重合体にアクリロニトリル−スチレン共重合体
がグラフト重合したグー77ト重合体、エチレン−ブテ
ン共重合体にアクリロニトリル−スチレン共重合体がグ
ラフト重合したグラフト重合体、エチレン−ブテン共重
合体にブチルアクリレート−メチルメタクリレート共重
合体がグラフト重合したグラフト重合体、エチレン−ブ
テン共重合体にメチルメタクリレート共重合体がグラフ
ト重合したグラフト重合体、工2 チレンーグリシジル(メタ)アクリレート共重合体に・
メチルメタクリレート重合体がグラフト重合したグラフ
ト重合体、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート
共重合体にアクリロニトリルスチレン共重合体がグラフ
ト重合したグラフト重合体、特公昭63−32095号
公報などに開示されているようなスチレン−ブタジエン
共重合体の水素添加物にアクリロニトリル−スチレン共
重合体がグラフト重合したグラフト重合体などが挙げら
れる。これらの熱可塑性樹脂のなかでも、好ましくは結
晶性熱可塑性重合体および炭素数2〜8のα−モノオレ
フィンを主たる繰り返し構造単位とする重合体に他の重
合体がグラフト重合したグラフト重合体が挙げられる。
また、(ロ)成分を構成する他方の成分であるゴム質量
合体とは、天然ゴムおよび合成ゴムを総称するものであ
る。このゴム質量合体の具体例としては、スチレン−ブ
タジエンゴムおよびその水素添加物、イソプレンゴム、
ニトリルゴムおよびその水素添加物、クロロプレンゴム
、ブチルゴム、3 エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ブテン−
ジエンゴム、アクリルゴム、α、β不飽和ニトリルーア
クリル酸エステル−共役ジエン共重合ゴム、塩素化ポリ
エチレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタン
ゴム、多硫化ゴム、スチレン−ブタジエンブロック重合
体およびの水素添加物などが代表的なものとして挙げら
れる。これらのゴム質量合体のなかでも、好ましくはス
チレン−ブタジエンゴムの水素添加物、ニトリルゴムの
水素添加物、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プ
ロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレ
ン−ブテン−ジエンゴム、アクリルゴム、塩素化ポリエ
チレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴ
ム、多硫化ゴム、スチレン−ブタジエンブロック重合体
の水素添加物、α、β−不飽和二トリルーアクリル酸エ
ステル−共役ジエン共重合ゴムなどの、本質的に飽和あ
るいは不飽和度の小さいゴム、およびこれらに官能基を
付与した変性ゴムである。
4 本発明の熱可塑性エラストマー組成物(I)は、前記(
イ)水添ジエン系重合体と、(ロ)熱可塑性樹脂および
/またはゴム質量合体とを主成分とするが、その配合割
合は、(イ)成分99〜1重量部、好ましくは95〜5
重量部、さらに好ましくは90〜10重量部、(ロ)成
分1〜99重量部、好ましくは5〜95重量部、さらに
好ましくは10〜90重量部〔ただし、(イ)+(ロ)
=100重量部〕である。
ここで、(イ)成分が99重量部を超えた場合には、物
性の改良効果が不充分であり、一方1重量部未満ではエ
ラストマーとしての種々の物性が劣るので好ましくない
。また、(ロ)成分が1重量部未満では(ロ)成分の添
加による物性の改善効果が認められず、一方99重量部
を超えて使用すると熱可塑性エラストマーとしての特徴
を失うことになるので好ましくない。
本発明に使用される(口)成分は、非常に幅広い範囲の
ものであるが、その理由は(イ)成分である水添ジエン
系重合体(E−EB系TPE)が5 ゴム状の極めた柔軟な形態から、樹脂の硬い形態まで幅
広く変化するためである。
従って、(ロ)成分として、熱可塑性樹脂を用いるか、
ゴム質量合体を用いるか、あるいは両者を混合して用い
るかは、主として(イ)成分の性状と得ようとする組成
物の目的によるものである。
より具体的には、通常、(イ)成分中のブロックCが4
0重量%以下であれば、(イ)成分はゴム状の柔軟な性
状を示すため、(ロ)成分として熱可塑性樹脂を配合し
、バランスのとれた熱可塑性エラストマー組成物を得る
ように設計を行うことが望ましい。
一方< (イ)成分中のブロックCが60重量%以上で
あれば、(イ)成分は比較的樹脂の性質を示すため、(
ロ)成分としてゴム質量合体を配合し、熱可塑性エラス
トマーとしての設計を行うことが望ましい。
(イ)成分中のブロックCの含量が40重量%を超え、
60重量%未満であれば、(ロ)成分として熱可塑性樹
脂およびゴム質量合体を併用して6 総合的にバランスのとれた熱可塑性エラストマーとして
設計することが望ましい。
以上の(イ)成分と(ロ)成分の組み合わせの内容につ
いては、(イ)成分の性状と(ロ)成分である使用され
る重合体の関係を一般化して述べたものであって、本発
明の組成物は前記の内容に限定されるものではなく、目
的に応して(ロ)成分の内容を選択することができる。
また、(ロ)成分で用いられる重合体は、複数の熱可塑
性樹脂および/または複数のゴム質量合体を混合して使
用してもよい。
さらに、(ロ)成分として熱可塑性樹脂およびゴム質量
合体を併用して用いる場合には、それぞれを任意の割合
で目的とする最終組成物の性能に応して使用することが
できる。
さらに、本発明では、(イ)成分である水添ジエン系重
合体の固有の性質、すなわち異種高分子間の相溶化剤と
して働くという性質を生かして、組成物の設計を行うこ
ともできる。一般に、ブロック重合体を相溶化剤として
使用する場合には、7 その添加量は数束量%程度で充分であることが知られて
いる。本発明の(イ)成分の最低使用量が1重量%であ
るのは、(イ)成分を相溶化剤として使用することを考
慮しているためである。
すなわち、(イ)成分を相溶化剤として用いる場合には
、(ロ)成分として熱可塑性樹脂およびゴム質量合体を
併用する。
ここで、(イ)成分が相溶化剤として効果的に作用する
のは、特定の熱可塑性樹脂と特定のゴム質量合体の組み
合わせからなるものが挙げられる。
この場合、例えば熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン
、ポリプロピレン、ポリブテン−1などのポリオレフィ
ン系樹脂、炭素数2〜8のα−モノオレフィンを主たる
構成物質とする重合体に他の重合体がグラフト重合した
グラフト重合体などが挙げられる。また、この場合のゴ
ム質量合体としては、エチレン−プロピレンゴム、エチ
レンプロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、
エチレン−ブテン−ジエンゴムなどのモノオレフィン系
共重合ゴム、塩素化ポリエチレンゴム、ス8 チレンーブタジエンゴムの水素添加物、ニトリルゴムの
水素添加物、スチレン−ブタジエンブロック重合体の水
素添加物などを挙げることができる。
(イ)成分を相溶化剤として使用する場合でも、前記以
外の熱可塑性樹脂および/またはゴム質量合体が配合さ
れていてもよい。
次に、本発明の熱可塑性エラストマーm酸物は、前記(
イ)〜(ロ)成分を含有してなるが、(ロ)成分として
ゴム質量合体を必須成分として含有し、かつ該ゴム質量
合体の架橋剤を配合し、剪断変形を与えながら反応させ
て該ゴム質量合体の少なくとも10重量%がゲル化させ
ると、力学的に優れた性質を示すエラストマー組成物〔
エラストマー組成物(■)〕が得られる。
ここで、使用される架橋剤としては、通常のゴムの架橋
に使用されるもの、例えば「架橋剤ノ\ンドブック」 
(山下晋三、金子東助著、大威社刊)などに記載のもの
が使用できる。
この好ましい架橋剤としては、イオウ、イオウ化合物、
p−ベンゾキノンジオキシム、p、p’9 ジベンゾイルキノンジオキシム、4.4′−ジチオービ
スージモルホリン、ポリーP−ジニトロソベンゼン、テ
トラクロロベンゾキノン、アルキルフェノール−ホルム
アルデヒド樹脂、臭素化アルキルフェノール−ホルムア
ルデヒド樹脂などのm H架Ha 剤、アンモニウムベ
ンゾエート、ビスマレイ旦ド化合物、ジェポキシ化合物
、ジカルボン酸化合物、ジオール化合物、シアミン化合
物、アミノ樹脂、有機金属塩、金属アルコキシド、有機
金属化合物、有機過酸化物などが挙げられる。
これらの架橋剤は、単独であるいは混合して使用するこ
とができる。また、架橋剤の種類によっては、他の化合
物と組み合わせて使用することによりさらに効率よく架
橋が進行する場合がある。
特に、イオウあるいはイオウ化合物を架橋剤として使用
する場合には、イオウの架橋反応を促進する加硫促進剤
、加硫促進助剤、活性剤を併用することが望ましく、適
切な組み合わせ、使用量などは、例えば前述の文献を活
用して決定することができる。
0 また、有機過酸化物を架橋剤として用いる場合には、架
橋助剤を併用する方法が好ましい。
この架橋助剤としては、イオウ、ジペンタメチレンチウ
ラムペンタスルフィド、メルカプトベンゾチアゾールな
どのイオウ化合物、オキシムニトロソ化合物、エチレン
グリコールジメタクリレート、アリールメタクリレート
、トリアリールシアヌレート、ジアリールフタレート、
ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジビニルア
ジペート、無水マレイン酸、ビスマレイミド化合物、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベ
ンゼンなどの単量体類、液状ポリブタジェン、液状スチ
レン−ブタジエン共重合体、ポリ1゜2−ブタジエンな
どのポリマー類が挙げられる。
使用する架橋剤は、(ロ)成分中のゴム質量合体の性状
を充分に考慮して決定することが望ましいが、以下の点
を留意して決定する必要がある。
すなわち、本発明で使用される(イ)水添ジエン系重合
体は、本質的にα−モノオレフィンからなるほぼ飽和の
重合体であるとみなせる。
1 従って、(ロ)成分中のゴム質量合体が不飽和度の高い
ものであるならば、架橋剤として高不飽和ゴムに有効な
もの、例えば通常のイオウ加硫系、樹脂架橋剤などを選
択することにより、ゴム質量合体を優先的に架橋させる
ことができる。
しかしながら、(ロ)成分中のゴム質量合体が本質的に
飽和の重合体、特にα−モノオレフィンからなる共重合
ゴム、あるいは不飽和度の少ないものである場合には、
架橋剤種類および使用量によっては、ゴム質量合体の架
橋のみならず、(イ)水添ジエン系重合体をも架橋して
しまう可能性がある。例えば、有機過酸化物を架橋剤と
して、多量に使用した場合には、(イ)成分をも架橋し
、得られる組成物が不溶化してしまう恐れがある。
このような場合には、使用する架橋剤の量を充分に検討
することにより解決可能であるが、ゴム質量合体の架橋
度を充分に高くできないという限界がある。この根本的
な解決方法としては、使用するゴム質量合体として、官
能基、例えばカルボキシ基、酸無水物基、ヒドロキシ基
、エポキシ基、2 ハロゲン基、アミノ基、イソシアネート基、スルホニル
基またはスルホネート基などを含有するものを使用し、
該官能基と反応する成分を架橋剤として使用する方法が
挙げられる。この官能基を含有するゴム質量合体として
は、例えば官能基を有する単量体を共重合する方法、あ
るいは既知のグラフト反応によってゴム質量合体に導入
する方法などが挙げられる。この際、架橋剤として使用
される成分は、ゴム質量合体中の官能基と置換反応を行
う多官能性の物質であり、低分子物質あるいは高分子量
物質であってもよい。
具体的には、カルボキシ基を含有するゴム質量合体は、
ジアミノ化合物、ビスオキサゾリン、ジェポキシ化合物
、ジオール化合物などによって容易に架橋することがで
きる。
また、無水マレイン酸を官能基として持つゴム質量合体
は、ジアミノ化合物が架橋剤として有効である。
さらに、ゴム質量合体が、不飽和結合部分を含む場合に
は、ジチオール化合物、ビスマレイミド3 が、架橋剤として使用できる。
さらに、ゴム質量合体として、アクリルゴムあるいはア
クリル酸エステルを主たる構成成分とするものを使用す
る場合には、ジアミノ化合物が有効である。
さらに、塩素化ポリエチレンなどの塩素化された重合体
をゴム質量合体として使用する場合には、ジチオール化
合物が架橋剤として効果的である。
これらの架橋剤の使用量は、目的とする最終組成物に要
求される性能によって適宜定めることができる。適切な
架橋系の選択および使用量は、前述の文献などを参考と
して決定することが望ましい。通常は、ゴム質量合体1
00重量部に対して架橋剤0. 1〜8重量部、加硫促
進剤0.1〜10重量部、加硫促進助剤0.5〜10重
量部、活性剤0.5〜10重量部、架橋助剤0.1〜1
0重量部の範囲で適宜使用されるが、(ロ)成分中のゴ
ム質量合体は少なくとも10重量%、好ましくは30重
量%以上、さらに好ましくは40重量%以上ゲル化され
ていることが必要であり、4 10重量%未満では架橋による力学的性質の向上が不充
分であり好ましくない。
ここで、ゴム質量合体のゲル分の測定は、エラストマー
組成物(II)を調製する条件下において、ゴム質量合
体のみの架橋試験を行い、その架橋ゴム質量合体のゲル
分で代用した値である。このゲル分測定は、通常、シク
ロヘキサンを溶媒として用い、70°Cで4時間抽出し
てゲル分を算出するが、使用するゴム質量合体がシクロ
ヘキサンに不溶の場合には、該ゴム質量合体の良溶媒を
使用する。
次に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前記(
イ)〜(ロ)成分を含有してなるが、(ロ)成分として
熱可塑性樹脂を10重量%以上含有する組成物の場合は
、(イ)成分を架橋できる架橋剤の存在下に、(イ)、
(ロ)成分を剪断変形を与えながら反応させ、Mi戒物
中のゴム質量合体と(イ)成分との合計量の少なくとも
10重量%をゲル化させると、力学的に優れた性質を示
すエラストマー組成物〔エラストマー組成物(■)〕が
5 得られる。
エラストマー組成物(Iff)は、エラストマー組成物
(I)のうち、特に(ロ)成分として熱可塑性樹脂を1
0重量%以上含有する組成物が、(イ)成分およびゴム
質量合体を架橋する成分の存在下で剪断変形(加熱溶融
混合)を受けることによって、(イ)成分およびゴム質
量合体の少なくとも20重量%がゲル化されてなるもの
である。
すなわち、エラストマー組成物(III)は、本発明の
(イ)成分をゴム成分として使用するところに特徴を有
する。
エラストマー組成物(1)においては、(ロ)成分とし
て熱可塑性樹脂を使用することが必須であり、その使用
量は、(ロ)成分中に、少なくとも10重量%、好まし
くはl0〜80重量%、さらに好ましくは15〜70重
量%であり、10重量%未満では得られるm酸物が熱可
塑性を失い、加工性に劣るために好ましくない。
エラストマー組成物(1)に使用される熱可塑性樹脂と
して好ましいものは、ポリエチレン、ポ6 リプロピレン、ポリブテン−1などのオレフィン系結晶
性熱可塑性重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリア
ミドエラストマー、ポリエステルエラストマーなどの結
晶性熱可塑性重合体である。
また、ここで使用される架橋剤は、エラストマー組成物
(n)に使用される架橋剤のなかから適宜選択すること
ができる。
エラストマー組成物(III)では、本質的に飽和のオ
レフィン系ブロック重合体である(イ)成分をゴム成分
として使用することになるから、架橋剤としては、有機
過酸化物と架橋助剤からなる系が好ましい。
この有機過酸化物としては、その1分間半減期温度が1
50°C以上であるものが好ましく、例えば2.5−ジ
−メチル−25−ジ−ベンゾイルパーオキシヘキサン、
n−ブチル−44−ジt−ブチルパーオキシバレレート
、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ジーL−プチルバーオキシージーイソブロピ
ルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、7 2.5−ジ−メチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−
ジ−メチル−2,5−ジーt−ブチルパーオキシヘキシ
ン−3などが好ましい例である。
また、使用する架橋助剤は、ラジカル重合性の単量体、
あるいはラジカル架橋性の重合体が好ましい。この架橋
助剤としては、ジビニルヘンゼン、ビスマレイミド、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロー
ルプロパンメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、アルミニウムアクリレート、アルミニウ
ムメタクリレート、亜鉛メタクリレート、亜鉛アクリレ
ート、マグネシウムアクリレート、マグネシウムメタク
リレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシ
アヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタ
レート、ジアリルクロレンデート、液状ポリブタジェン
、液状ポリ1.2−ブタジエンなどが好ましい例である
有機過酸化物および架橋助剤の使用量は、組成8 物中の(イ)成分あるいは(イ)成分と他のゴム質量合
体の合計100重量部に対して、有機過酸化物の酸素量
が0.001〜0.1モルになるように算出して添加す
ることが好ましく、o、ooiモル未満では充分な架橋
がかからないので好ましくなく、一方0.1モルを超え
て使用してもより以上の架橋は期待できず、経済的でな
いうえ、他の好ましくない副反応、例えば重合体の分解
などを起こしやすいので好ましくない。
また、使用する架橋助剤の使用量は、架橋助剤中の不飽
和二重結合量が、添加した有機過酸化物中の活性酸素量
の1/4〜40倍当量になるように選択して使用するこ
とが望ましい。1/4倍当量未満では、架橋助剤を添加
したことによる架橋効率の向上という点からあまり期待
できず、充分な架橋がかからないので好ましくなく、一
方40倍当量を超えて使用してもより以上の架橋は期待
できず、経済的でない。
(イ)成分または(イ)成分と(口>1f5c分中のゴ
ム質量合体中のゲル分は、エラストマー組成物9 (DI)を調製する条件下で(イ)成分または(イ)成
分と(ロ)成分中のゴム質量合体のみの架橋試験を行い
、そのゲル分を代用すればよい。
ここで、ゲル分の測定は、通常、シクロヘキサンを溶媒
として用い、70°Cで4時間抽出してゲル分を算出す
るが、同時に使用したゴム質量合体がシクロヘキサンに
不溶の場合には、シクロヘキサンを用いて(イ)成分の
可溶分を除去したのち、ゴム質量合体の良溶媒を使用し
、再び抽出を行ってゲル分を算出する。
以上の本発明の(イ)成分および(ロ)成分を含有する
熱可塑性エラストマー組成物は、通常の混練り装置、例
えばラバーごル、ブラベンダー〔キサ−、バンバリーミ
キサ−1加圧ニーダ−1二軸押し出し機などが使用でき
るが、密閉式あるいは開放式であっても、不活性ガスに
よって置換できるタイプが好ましい。
なお、混練り温度は、混合する成分がすべて溶融する温
度であり、通常、140〜300°C1好ましくは16
0〜280 ’Cの範囲であることが望0 ましい。また、混練り時間は、構成成分の種類、量およ
び混練り装置に依存するため一概に論じられないが、加
圧ニーダ−、バンバリーミキサ−などを混練り装置とし
て使用する場合には、通常、約5〜40分程度である。
さらに、混練りするにあたり、各成分を一括混練りして
もよく、また任意の成分を混練りしたのち、残りの成分
を添加し混練りする多段分割混練り法をとることもでき
る。
次に、エラストマー組成物(IV)は、エラストマー組
成物(I)のうち、特に(ロ)成分がポリオレフィン系
樹脂であり、(ハ)成分として非芳香族プロセス油を含
有するものである。
エラストマー組成物(IV)の(ロ)成分は、ポリオレ
フィン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂状重合
体であり、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリメチルペンテン、ポリブテン−1などが好ましいも
のの例である。
エラストマー組成物(IV)の(イ)および(ロ)成分
の比は、通常、(イ)成分10〜90重量部、1 (ロ)成分90〜10重量部、好ましくは(イ)成分2
0〜80重量部、(ロ)成分80〜20重量部、さらに
好ましくは(イ)成分25〜75重量部、(ロ)成分7
5〜25重量部〔ただし、(イ)+(ロ)=100重量
部)である。
(イ)成分が10重量部未満の場合は、ゴム弾性に乏し
い組成物となるため好ましくなく、一方(イ)成分が9
0重量部を超えると組成物の耐熱型が低下するので好ま
しくない。
また、エラストマー組成物(IV)において使用される
(イ)rIi、分として特に好ましいものは、ブロック
C10〜70重量%、ブロックD90〜30重量%から
なるブロック共重合体であり、ブロックC中の1.2ビ
ニル−ビニル結合含量が15%以下、ブロックDの1.
2−ビニル結合含量が25〜55%のものである。
エラストマー組成物(IV)で使用される(ハ)成分は
、非芳香族系のプロセス油であり、具体的にはパラフィ
ン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルが好ま
しく使用できる。
2 (ハ)成分の使用量は、通常、(イ)成分と(ロ)成分
の合計100重量部に対して1〜300重量部であり、
好ましくは5〜200重量部、さらに好ましくは10〜
150重量部である。
(ハ)1′&分が1重量部未満では、軟化効果が期待で
きず、一方300重量部を超えて使用した場合には、オ
イルのブリードの発生、強度低下が顕著となるので好ま
しくない。
エラストマー組成物(IV)の製造には、通常の混練り
装置が使用できるが、生産性を考慮した場合には、L/
D=25以上の二輪押し出し機を用いて押し出し機途中
から(ハ)成分を圧入する方法によって連続的に製造す
ることができるので最も好ましい。
次に、エラストマーm酸物(V)は、エラストマー組成
物(TV)と同一の組成物であるが、(イ)成分を架橋
する成分の存在下で剪断変形を与えながら反応させ、(
イ)成分の少なくとも10重量%がゲル化されてなるエ
ラストマー組成物であり、エラストマー組成物(IV)
と比較して特に圧縮永3 久歪みが優れることを特徴とするものである。
エラストマー組成物(V)の構成成分および適正な使用
量は、エラストマー組成物(TV)の説明で記述した内
容と同様である。
エラストマー組成物(V)において使用される(イ)成
分を架橋する成分は、有機過酸化物と架橋助剤からなる
系が好ましく、代表的な例は、エラストマー組成物(1
)の説明で記述した。
特に好ましい有機過酸化物としては、1分間半減期温度
が170 ’C以上のものであり、2.5ジメチル−2
,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2.5−
ジメチル−2,5−ジ(Lブチルパーオキシ)ヘキシン
−3,1,3−ジ(t−ブチルパーオキシイソプロビル
)ベンゼンなどである。
また、特に好ましい架橋助剤としては、ジビニルベンゼ
ン、ビスマレイミド、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ト
リアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、
ジスルフィド−1〜、4 ジアリルクロレンデートなどが挙げられ、これらの1種
または混合物で使用される。
また、前記架橋助剤以外に、ラジカル捕捉型の化合物を
併用することができ、この場合、より性能の優れた組成
物を与えることがあり好ましい。
ラジカル捕捉型化合物とは、遊離ラジカルとの反応性に
冨み、遊離ラジカル捕捉により自身がラジカル源となる
もの、あるいは分解して遊離ラジカルを発生するもので
あり、イオウ、イオウ化合物、p−キノンBZ ’X体
、p−キノンジオキシム誘導体、チオール基を含有する
化合物などがあり、好ましく使用できる。具体的には、
イオウ、pキノンジオキシム、p、p’ −ジベンゾイ
ルキノンジオキシム、ヘキサフルオロイソプロピリデン
ビスフェノール、ジヒドロキシベンゾフエノン、ヒドロ
キノン、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ベンゾキノ
ン、2 4 6−)リプルカプト−Sトリアジン、ジベ
ンゾチアジルジスルフィド、テトラメチルチウラムジス
ルフィド、ジペンクメチレンチウラムテトラスルフィド
などが好ましい5 ものの例として挙げられ、単独であるいは混合して使用
される。
有機過酸化物および架橋助剤の使用量は、エラストマー
組成物(III)の説明中で記述した内容と同様である
有機過酸化物、架橋助剤とともにラジカル捕捉型化合物
を併用する場合のラジカル捕捉型化合物の使用量(モル
)は、通常、使用する有機過酸化物中の活性酸素量の1
/20〜2倍当量である。
1/20倍当量未満では添加効果が期待できず好ましく
なく、一方2倍当量を超えて使用してもより以上の効果
は期待できず不経済なばかりか、架橋効率が著しく低下
したり、局部的なゲル化物の発生などの好ましくない現
象が生しる。
エラストマー組成物(V)中の(イ)成分は、少なくと
も10重量%がゲル化されていることが必要であり、好
ましくは15重量%以上、さらに好ましくは20重量%
以上がゲル化されていることが望ましい。ゲル量が10
重量%未満では、架橋によるゴム的弾性の向上が乏しい
ため好ましく6 ない。ゲル量は、エラストマー組成物(V)を製造する
条件下で(イ)成分のみの架橋実験を行い、そのゲル分
を代用してもよい。この場合には、通常、シクロヘキサ
ンを溶媒として用い、・70°Cで4時間抽出してゲル
分を算出する(以下、このゲル量を「シクロヘキサンゲ
ル量」と略記する)。
より正確に組成物中のゲル量を算出するためには、デカ
リンを溶媒として用い、エラストマー組成物(V)を1
70″Cで90分抽出し、そのゲル量を算出する。抽出
は、2〜3回デカリンを交換して行うことが望ましい(
以下、この方法によるゲル量をrデカリンゲル量」と略
記する)。
エラストマー組成物(V)の製造には、通常の混練り装
置が使用できるが、生産性を考慮した場合には、二軸押
し出し機を用いて連続的に生産することが最も好ましい
。この場合には、押し出し機造中からオイルの圧入およ
び有機過酸化物の添加を行う。そのために、押し出し機
としては、L/D=30以上の長袖型が望ましい。
オイルの圧入および有機過酸化物の添加順序は7 特に制限されないが、架橋にともなう負荷の増加を軽減
させるためには、オイル圧入後、有機過酸化物を添加す
ることが望ましい。
次に、エラストマー組成物(VI)は、(イ)tc分、
(ロ)成分としてポリオレフィン樹脂とオレフィン系共
重合ゴム、およびさらに(ハ)成分として非芳香族系プ
ロセス油を含有する組成物である。
(イ)成分、(ロ)成分中のポリオレフィン樹脂、およ
び(ハ)成分は、エラストマー組成物(IV)の説明中
で記述したものが好ましいものの例である。エラストマ
ー組成物(VI)は、エラストマー組成物(IV)の組
成に、オレフィン系共重合ゴムを加えたものであり、特
に低硬度のエラストマー組成物である。ここで、(ロ)
成分中のオレフィン系共重合ゴムとは、オレフィン化合
物を主たる構成成分とするゴム状の重合体であって、具
体的にはエチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピ
レン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−
ブテン−ジエンゴム、エチレン−8 アクリレートゴム、塩素化ポリエチレン、クロルスルホ
ン化ポリエチレン、スチレン−ブタジエンゴムの水素添
加物、ニトリルゴムの水素添加物などが好ましいものの
例である。
これらのオレフィン系共重合ゴムは、単独であるいは混
合して使用することができる。
エラストマー組成物(Vl)の各成分の使用量は、(イ
)成分5〜95重量部、好ましくは15〜85重量部、
さらに好ましくは20〜80重量部である。(イ)成分
が5重量部未満では、力学的性質が劣り、強度不足の組
成物となるため好ましくない。一方、(イ)成分が95
重量部を超えて使用した場合には、組成物の耐熱性が低
下することがあるので好ましくない。
また、(ロ)成分中のポリオレフィン樹脂とオレフィン
系共重合ゴムの比率は、通常、ポリオレフィン樹脂/オ
レフィン系共重合ゴム=10〜90重量%/90〜10
重量%、好ましくは15〜85重量%/85〜15重量
%、さらに好ましくは20〜80重量%/80〜20重
量%である。
9 ポリオレフィン樹脂が10重量%未満、オレフィン系共
重合ゴムが90重量%を超えると、力学的性質が劣るた
め好ましくない。一方、ポリオレフィン樹脂が90重量
%を超え、オレフィン系共重合ゴムが10重量%未満の
場合には、オレフィン系共重合ゴムを配合する目的であ
る低硬度化が不充分であるので好ましくない。
また、組成物(Vl)中における(口)成分の使用量は
、通常、95〜5重量部、好ましくは85〜15重量部
、さらに好ましくは80〜20重量部〔ただし、(イ)
+(ロ)=100重量部〕である。(ロ)成分が95重
量部を超える場合には力学的性質が不良となりやすいの
で好ましくなく、一方5重量部未満では低硬度化が不充
分となりやすく、また組成物の耐熱性が低下するため好
ましくない。
さらに、組成物(Vl)中の(ハ)成分の使用量は、(
イ)成分と(ロ)成分の合計100重量部に対して、1
〜400重量部であり、好ましくは5〜300重量部、
さらに好ましくは10〜0 250重量部である。(ハ)成分の使用量が1重量部未
満では、軟化効果が期待できず、一方400重量部を超
えて使用した場合には、オイルのブリードの発生、強度
低下が顕著となるため好ましくない。
エラストマー組成物(VI)の製造には、通常の混練り
装置が使用できるが、生産性を考慮した場合には、二軸
押し出し機を用いた連続生産が最も好ましい。
二輪押し出し機を用いてエラストマー組成物(VI)を
製造する場合には、(イ)成分と(ロ)成分を混合して
溶融させ、途中から(ハ)成分を圧入してもよいし、(
ロ)成分のみを溶融混合し途中から(イ)成分および(
ハ)成分を添加してもよい。
次に、エラストマー組成物(■)は、エラストマー組成
物(Vl)と同一の組成であるが、(ロ)成分中のオレ
フィン系共重合ゴムを架橋する架橋剤の存在下、剪断変
形を与えながら反応させ、組成物中のオレフィン系共重
合ゴム成分の少なくとも10重量%がゲル化されてなる
熱可塑性エラストマー組成物であり、エラストマー組成
物(■)と比較して特に力学的強度、圧縮永久歪みが優
れることを特徴とするものである。
エラストマー組成物(■)の構成成分および適正は使用
量は、エラストマーm戒吻(VI)の説明で記述した内
容と同様であるが、(ロ)成分中のオレフィン系共重合
ゴムとしては、分子中に適当量の不飽和結合を有するエ
チレン−プロピレンジエンゴム、エチレン−ブテン−ジ
エンゴム、各種部分水素添加ゴムなどが特に好ましいも
のの例である。(0)成分中のオレフィン系共重合ゴム
を架橋する架橋剤としては、通常のゴムの架橋に使用さ
れるものであり、エラストマー組成物(1)の説明にお
いて詳細に記述されている。
、エラストマー組成物(■)においては、イオウ加硫系
、アルキル−フェノール−ホルムアルデヒド樹脂などの
樹脂架橋剤、あるいはエラストマー組成物(IV)にお
いて記述した有機過酸化物と架橋助剤からなる組合せな
どが好ましく使用される。
2 これらの架橋剤の使用量は、目的とする最終組成物に要
求される性能によって適宜窓めることができるが、イオ
ウ加硫系、樹脂架橋剤の場合には、通常、オレフィン系
共重合ゴム100重量部に対して主たる架橋剤0.1〜
8重量部、加硫促進剤0.1〜10重量部、加硫促進助
剤0.5〜10重量部、活性剤0.5〜10重量部、架
橋助剤0.1〜10重量部の範囲であり、前述の文献な
どを参考として決定することかの望ましい。
有機過酸化物および架橋助剤として好ましいものの例は
、エラストマー組成物(IV)において説明した。また
、エラストマー組成物(TV)と同様にニジストマー組
成物(■)においても、ラジカル捕捉型化合物を併用す
ることが好ましく、好ましいものの例としては、エラス
トマー組成物(IV)の説明中に記載したものが挙げら
れる。
有機過酸化物の使用量は、通常、(ロ)成分のオレフィ
ン系共重合ゴム100重量部に対して、有機過酸化物の
活性酸素量がo、ooi〜082モルになるように算出
して添加することが好まし3 い。有機過酸化物の活性酸素量が0.001モル未満で
は充分な架橋がかからないので好ましくなく、一方0.
2モルを超えて使用してもより以上の架橋は期待できず
経済的でない。
架橋助剤の使用量は、架橋助剤中の不飽和二重結合量が
使用する有機過酸化物中の活性酸素量の1/4〜40倍
当量になるように選択して使用することが望ましい。1
/4倍当量未満では、架橋助剤を添加したことによる架
橋効率の向上という点があまり期待できず、充分な架橋
がかからないので好ましくない。一方、40倍当量を超
えて使用してもより以上の架橋は期待できず、経済的で
ない。
ラジカル捕捉型化合物の使用量は、使用する有機過酸化
物の活性酸素量の1/20〜2倍当量である。1/20
倍当量未満では、添加効果が期待できないため好ましく
ない。一方、2倍当量を超えて使用した場合には、架橋
効率の著しい低下、または局部的なゲル化物の発生など
の好ましくない現象が生しる可能性があり、またより以
」二の効4 果も期待できないため経済的でない。
エラストマー組成物(■)は、(ロ)tc骨分中オレフ
ィン系共重合ゴムが少なくとも10重量%ゲル化されて
いることが必要であり、好ましくは40重景%以上、さ
らに好ましくは80重量%以上がゲル化されていること
が望ましい。ゲル量が10重量%未満の場合には、ゴム
的弾性に乏しい組成物となるので好ましくない。
ゲル量は、エラストマー組成物(■)を製造する条件下
で(ロ)成分中のオレフィン系共重合ゴムのみの架橋実
験を行い、そのゲル分を代用してもよい。この場合には
、通常、シクロヘキサンを溶媒として用い、70°Cで
4時間抽出してゲル分を算出する。より正確に組成物の
ゲル量を算出するためには、デカリンを溶媒として用い
、エラストマーm酸物(■)を170°Cで90分抽出
し、そのゲル量を算出する。抽出には、2〜3回デカリ
ンを交換して行うことが望ましい。
エラストマー組成物(■)の製造には、通常の混練り装
置が使用できるが、生産性を考慮した場5 合には、二軸押し出し機を用いることが望ましい。
例えば、全ての重合体成分〔(イ)〜(ロ)成分〕をあ
らかじめ混合し、オイルの圧入、架橋剤の添加を押し出
し機の途中から行ってもよいし、(ロ)成分を混練り、
架橋後、(イ)成分とオイルを圧入してもよいが、(ロ
)t7.分を混練り後、オイルの一部を圧入し、架橋剤
を添加、その後、(イ)成分を添加し、再びオイルを圧
入する順序で製造する方法が最も好ましい。
次に、エラストマー組成物(■)は、組成物(1)の(
イ)成分、(ロ)成分として(A)カルボン酸誘導体お
よび/またはエポキシ誘導体からなる成分を共重合、あ
るいはグラフト化したオレフィン系重合体、またはブロ
ック状に結合した重合体、および(B)ボリアミド系重
合体もしくはポリエステル系重合体から選ばれる少なく
とも1種の重合体を必須の組成とするものであり、(イ
)Fli、分と(ロ)成分の合計100重量部に対して
、さらに(ハ)成分として軟化剤1〜400重量部を配
合してなるエラストマー組成物である。
6 エラストマー組成物(■)中の(ロ)成分中の(A)成
分は、(B)成分と(イ)成分の混和性を改良する目的
で添加されるものであり、カルボン酸誘導体および/ま
たはエポキシ誘導体などの官能基を有する成分を共重合
、あるいはグラフト化したオレフィン系重合体、または
かかる重合体に他の重合体がグラフト状あるいはブロッ
ク状に結合した重合体である。(A)成分中のカルボン
酸誘導体とは、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸などが好ましいものの例である。
エポキシ誘導体としては、グリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルな
どが好ましいものの例である。
これらのカルボン酸誘導体、エポキシ誘導体が共重合、
あるいはグラフト化されるオレフィン系重合体としては
、炭素数が2〜4のα−モノオレフィンを主たる構成成
分とする重合体、あるいは共役ジエンを主たる構成成分
とする重合体を水素添加して得られる重合体であり、具
体的にはポリ7 エチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重
合体、プロピレン−ブテン共重合体、水素化ポリブタジ
ェン、水素化ブタジェン−スチレン共重合体などが好ま
しいものの例である。
カルボン酸誘導体および/またはエポキシ誘導体が共重
合体あるいはグラフト化したオレフィン系重合体に、グ
ラフト状あるいはブロック状に結合する他の重合体は、
官能基成分の反応性のコントロールあるいは混和性のコ
ントロールのために加えられるものであり、その種類は
特に制限されるものではなく、アクリル系重合体、スチ
レン系重合体などが適宜使用される。
(A)成分の具体例としては5、無水マレイン酸変性ポ
リエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水
マレイン酸変性エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−グリシジルメタクリレート共重合体、アリルグリシ
ジルエーテル変性ポリエチレン、アリルグリシジルエー
テル変性ポリプロピレン、アリルグリシジルエーテル変
性エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−グリシジ
ル8 メタクリレート共重合体にポリメチルメタクリレートが
グラフト化したもの、エチレン−グリシジルメタクリレ
ート共重合体にポリスチレンがグラフト化したもの、エ
チレン−グリシジルメタクリレート共重合体にスチレン
−アクリロニトリル共重合体がグラフト化したものなど
が好ましいものの例として挙げられる。
また、(ロ)成分中の(B)成分は、ボリアごド系重合
体、ポリエステル系重合体の群から選ばれた少なくとも
1種の重合体であり、具体的にはナイロン6、ナイロン
6.6、ナイロン4,6、ナイロン11、ナイロン12
などのボリアミド、熱可塑性ボリア稟ドエラストマー、
ポリエチレンテレフタレート、ボリブチレンチレフタレ
ートなどのポリエステル、熱可塑性ポリエステルエラス
トマーなどが好ましいものの例である。
(ロ)成分中の(A)成分と(B)成分の割合は、通常
、(A)成分が0.5〜50重量%、好ましくは0.5
〜40重景%、さらに好ましくは0.5〜30重量%で
ある。(ロ)成分中におい9 て、(A)成分が0.5重量%未満では、混和性改良効
果が乏しく、一方50重量%を超えて使用しても、より
以上の効果は期待できず経済的でない。
また、エラストマー組成物(■)は、(ロ)成分として
(A)成分と(B)成分を必須とするものであるが、(
ロ)成分として他の成分、例えばゴム状成分を含んでい
てもよい。ゴム状成分の添加は、組成物の硬度低下に効
果があるため、軟質の組成物が必要な場合には好ましい
方法である。
(ロ)成分としてゴム状成分を加える場合、加えるゴム
の性状は特に限定はされないが、(ロ)成分としては(
B)Iv、分を少なくともIO重量%、好ましくは15
重量%、さらに好ましくは20重量%含有するように配
合することが好ましい。
(B)成分が10重景%未満になると、ゴム状成分を加
えると組成物の耐熱性が低下することがあるため好まし
くない。また、配合されるゴム状成分は、必要に応じて
架橋することができる。
適当な架橋方法は、配合後、混練り中に架橋剤0 を添加して動的に架橋してもよいし、あるいはあらかし
め適度に架橋したゴム状成分を配合してもよい。ゴム状
成分を架橋することにより、組成物の圧縮永久歪が向上
する傾向があるため好ましい。
組成物中の(イ)成分および(ロ)成分の割合は、通常
、(イ)成分5〜95重量部、(ロ)成分95〜5重量
部、好ましくは(イ)成分10〜90重量部、(ロ)成
分90〜10重量部、さらに好ましくは(イ)成分15
〜85重量部、(ロ)成分85〜15重量部〔ただし、
(イ)+(ロ)=100重量部〕である。(イ)成分が
5重量部未満、(ロ)成分が95重量部を超える場合に
は、硬質の組成物となり柔軟性に劣るため好ましくない
。一方、(イ)成分が95重量部を超え、(ロ)成分が
5重量部未満の場合には、組成物の耐熱性が不足するた
めに好ましくない。
エラストマーm酸物(■)において使用される(ハ)軟
化剤は、ボリアミド用またはポリエステル用可塑剤、あ
るいは非芳香族プロセス油である。
可塑剤としては、フタル酸エステル類、トリノ1 リフト酸エステル類、リン酸エステル類などが好ましく
使用できる。また、非芳香族プロセス油としては、パラ
フィン系オイル、ナフテン系オイルが好ましく用いられ
る。これらの(ハ)軟化剤は、エラストマー組成物(■
)をさらに低硬度化する必要がある場合に適宜使用され
るものであり、その使用量は、通常、(イ)成分および
(ロ)成分の合計100重量部に対して、0〜400重
量部、好ましくは5〜300重量部、さらに好ましくは
10〜250重量部である。400重量部を超えて使用
した場合には、軟化剤のブリード、組成物の強度低下が
顕著になるため好ましくない。
エラストマー組成物(■)の製造には、通常の混練り装
置が使用できるが、生産性を考慮した場合には二軸押し
出し機を用いることが望ましい。
この場合、混練りの方法は特に限定されないが、(ハ)
成分は組成物中の重合体成分が溶融後、押し出し機途中
から添加される形態が望ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物(1)〜(■)に
は、必要に応して各種添加剤、例えば老2 化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤などの
安定剤、シリカ、タルク、カーボン、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、ガラス繊維などの無機系充填剤、木
粉、コルク粉末、セルロースパウダー、ゴム粉などの有
機系充填剤などを配合して用いることができる。   
  ′また、熱可塑性エラストマー組成物(1)〜(I
[l)には、前記添加剤とともに可塑剤、オイルなどの
軟化剤を配合して使用することもできる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが
、本発明の主旨を越えない限り、本発明は、かかる実施
例により限定されるものではない。
なお、実施例中において、部および%は、特に断らない
限り重量基準である。
実施例中の引張強度、破断伸び、100%伸張時永久伸
び、圧縮永久歪および硬度の測定は、JIS  K63
01に準じて測定した。また、ゴムのゲル量の測定は、
前記した方法に基づいた。
実施例1〜10、比較例1〜4〔組成物(1)3 〜(I[[)に関する実験例〕 第1表に示す配合処方を用い、190°Cに温度調整さ
れたラボプラストミルに、(イ)水添ジエン系重合体、
ならびに(ロ)熱可塑性重合体および/またはゴム質量
合体を添加し、80rpmで10分間混合した。この混
合物を排出し、熱ロールでシート化したのち、プレス成
形して、−辺10c+++の正方形の板とし、ダンベル
カッターで切り抜いて測定用の試験片とした。
なお、架橋剤を添加する場合には、(イ)成分および(
ロ)IIi、分が完全に溶融したのをlii!認したの
ち、添加した。この場合、架橋剤添加後、80rpmで
混合を続行し、ラボプラストミルに付属のトルクメータ
ーで軸トルクを観察し、最大トルク値を示した時点から
3分間、混合を続行し、排出した。多くの場合、架橋剤
添加から排出までの時間は、20分以内であった。
結果を第1表に示す。
第1表中、実施例1〜5は、本発明のエラストマー組成
物(I)、実施例7〜8は、同エラスト4 マー(■)、実施例9〜lOは、同エラストマー組成物
(1)に関する実施例であり、いずれも(イ)水添ジエ
ン系重合体の優れた性質を反映した組成物であることが
分かる。
これに対し、比較例1〜2は、(イ)水添ジエン系重合
体を使用しない場合であり、破断伸びが低く、また硬度
が高く、永久伸びも劣る。
また、比較例3は、(イ)成分のみからなり、破断強度
が劣り実用的でない。
さらに、比較例4は、(イ)$、分としてスチレン−ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(S
EBS、クレイトンG1650)を用いたもので、伸び
、圧縮永久歪などが劣る。
実施例11〜14および比較例5〜7〔組成物(IV)
に関する実験例〕 第3表に示す配合処方を用い、L/D−32,5の二軸
押し出し機(池貝製作所■製、PCM−45)を用いて
組成物を製造し、得られたペレットを用い、−辺10c
mの成形品を射出成形した。測定用の試験片は、ダンベ
ルカッターで5 切り抜いて作製した。二軸押し出し機での製造は、まず
(イ)成分と(ロ)成分を混合(トライブレンド)後、
押し出し機に通し、混合物が均一溶融している状態で、
(ハ)成分を途中から圧入する方法を用いた。結果を第
2表に示す。
第2表から明らかなように、エラストマー組成物(IV
)は、低硬度でゴム的弾性、力学的特性の、優れたエラ
ストマーであることが分かる。
これに対し、比較例5は、規定量を超える軟化剤を使用
した例であり、オイルのブリードが激しく、成形不能で
あった。また、比較例6〜7は、本発明の(イ)成分の
代わりにクレイトンG1650を使用した例である。こ
のものの硬度、力学的特性は、本発明のエラストマー組
成物とほぼ同等であるが、圧縮永久歪に劣るため、エラ
ストマーとしての使用には不適当である。
実施例15〜18および比較例8〜10〔組成物(V)
に関する実験例〕 第3表に示す配合処方を用い、二輪押し出し機(日本製
鋼■製、TEX−44)を用いて組成物6 を製造し、得られたペレットを用い、−辺10cmの成
形品を射出成形した。測定用の試験片は、ダンベルカッ
ターで切り抜いて作製した。二軸押し出し機での製造は
、まず(イ)成分と(ロ)成分および架橋助剤をトライ
ブレンド後、二軸押し出し機に通し、混合物が均一に溶
融した状態で途中より(ハ)成分の圧入および架橋剤(
有機過酸化物)を添加した。なお、(ハ)成分の圧入と
架橋剤の添加順序は、特に限定されない。
結果を第3表に示す。
第3表より明らかなように、本発明のエラストマー組成
物(V)は、特に圧縮永久歪が改良され、エラストマー
としての性能が向上していることが分かる。これに対し
、比較例8は、規定量を超える架橋剤を使用した例であ
る。(イ)成分のゲル化が激しく、射出成形不能であっ
た。また、比較例9〜10は、本発明の(イ)成分の代
わりにクレイトン01650を使用した例である。これ
らのものの硬度、力学的特性は、本発明のエラストマー
組成物とほぼ同等であるが、圧縮永久歪の改7 良効果は不充分であった。
実施例■9〜22および比較例11〜13〔組成物(V
l)に関する実験例〕 第4表に示す配合処方を用い、二軸押し出し機(池貝制
作所■製、PCM−45)を用いて組成物を製造し、得
られたペレットを用い、−辺10cmの成形品を射出成
形した。測定用の試験片は、ダンベルカッターで切り抜
いて作製した。二軸押し出し機での製造は、まず(イ)
成分と(ロ)成分とをトライブレンド後、二輪押し出し
機に通し、混合物が均一に溶融した状態で途中より(ハ
)成分を圧入した。結果を第4表に示す。
第4表より明らかなように、本発明のエラストマー組成
物(Vl)は、極めて低硬度の組成物であり、圧縮永久
歪も充分であり、エラストマーとしての使用に適するも
のである。
これに対し、比較例11は、規定量を超えるオイルを配
合した例であり、オイルのブリードが激しく成形不能で
あった。また、比較例12〜13は、本発明の(イ)成
分の代わりにクレイトンG8 1650を使用した例である。これらのものの硬度、力
学的特性は、本発明のエラストマー組成物とほぼ同等で
あるが、圧縮永久歪に劣り、エラストマーとしての使用
は不適当であった。
実施例23〜26および比較例14〜16〔組成物(■
)に関する実験例〕 第5表に示す配合処方を用い、二軸押し出し機(日本製
鋼■製、TEX−44)を用いて組成物を製造し、得ら
れたベレッ、トを用い、−辺10cmの成形品を射出成
形した。測定用の試験片は、ダンベルカッターで切り抜
いて作製した。
結果を第5表に示す。第5表より明らかなように、本発
明のエラストマー組成物(■)は、従来のTPOにはな
い超低硬度のエラストマー組成物を提供するものであり
、特に力学的特性、圧縮永久歪に優れたものである。
これに対し、比較例14は、規定量を超える軟化剤を配
合した例であり、オイルのブリードが激しく成形不能で
あった。また、比較例15は、(イ)成分を使用しなか
った例であるが、力学的9 特性が不良であり、実用に適さない。さらに、比較例1
6は、(イ)成分の代わりにクレイトン01650を用
いた例であり、力学的特性、硬度はほぼ同等であるが、
圧縮永久歪が劣る。
実施例27〜30および比較例17〜19(!Jl威物
(■)に関する実験例〕 第6表に示す配合処方を用い、二軸押し出し機(池貝制
作所■製、PCM−45)を用いて組成物を製造し、得
られたペレットを用い、−辺10cmの成形品を射出成
形した。測定用の試験片は、ダンベルカッターで切り抜
いて作製した。
結果を第6表に示す。第6表より明らかなように、本発
明のエラストマーm酸物(■)は、力学的特性に優れ、
圧縮永久歪に優れたものである。
これに対し、比較例17は、(A)成分を欠くものであ
り、力学的特性に劣る。
また、比較例18〜19は、(イ)成分の代わりにクレ
イトンG1650を用いた例であり、力学的特性はほぼ
同等であるが、圧縮永久歪に劣り、エラストマーとして
実用に適さない。
0 563− 〔発明の効果〕 本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、本質的に優れ
た熱可塑性エラストマーでありながらこれまで実用化さ
れなかったE−EB系TPEを用いた新規な組成物であ
り、産業界から寄せられる様々な要求性能に幅広く対応
できるものである。
その具体的用途として、自動車車両部品としては内装表
皮材、ラックアンドピニオンブーツ、ヘローズ、バキュ
ームコネクター、チューブ、サイドモール、ヘッドレス
ト、レギュレーター、アームレスト、シフトレバ−ブー
ツ、ウェザ−ストリップ、エアスポイラ−、サスペンシ
ョンブーツ、ベルトカバー、ホイルカバー、ノブ類、バ
ンパーサイトシールド、バンパーモールなと、工業部品
としては、油圧ホース、エアチューブ、ゴムホース、ア
ウトカバー、各種ガスケット、コンテナ、○−リング、
バッキング材、キーボード材など、また各種カラータイ
ル、床材、家具、家電表皮材、電動防止材、スポーツ用
品、特にグリップ表皮材などに使用できる。
また、形状記憶樹脂としての性能にも優れるものであり
、機械部品、ジヨイント材などに使用できるものである
特許出国先 日本合或ゴム株式会社

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(イ)1,2−ビニル結合含量が20%以下であ
    るポリブタジエンブロックセグメント(C)、ポリブタ
    ジエンあるいはビニル芳香族化合物−ブタジエン共重合
    体であって、ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量
    が25〜95%であるブロックセグメント(D)からな
    り、かつブロック構造がC−(D−C)nまたは(C−
    D)m(ただし、nは1以上、mは2以上)で表される
    直鎖状あるいは分岐状のブロック共重合体のブタジエン
    部分を90%以上水素添加してなる水添ジエン系重合体
    99〜1重量部、 (ロ)熱可塑性樹脂および/またはゴム質量合体1〜9
    9重量部、 を含有する熱可塑性エラストマー組成物。
  2. (2)請求項1記載の(イ)成分、および(ロ)成分と
    してゴム質量合体を含有し、かつ該ゴム質量合体の架橋
    剤を配合し、剪断変形を与えながら反応させて該ゴム質
    量合体の少なくとも10重量%がゲル化されてなる熱可
    塑性エラストマー組成物。
  3. (3)請求項1記載の(イ)成分と熱可塑性樹脂を10
    重量%以上含有する(ロ)成分とを、架橋剤の存在下に
    剪断変形を与えながら反応させて(イ)成分とゴム質量
    合体との合計量の少なくとも10重量%がゲル化されて
    なる熱可塑性エラストマー組成物。
  4. (4)請求項1記載の(イ)成分10〜90重量部、(
    ロ)成分としてポリオレフィン系樹脂90〜10重量部
    、およびさらに(ハ)成分として非芳香族系プロセス油
    を(イ)成分と(ロ)成分の合計量100重量部に対し
    て1〜300重量部含有する熱可塑性エラストマー組成
    物。
  5. (5)請求項4記載の組成物を、(イ)成分の架橋剤の
    存在下に剪断変形を与えながら反応させ、(イ)成分の
    少なくとも10重量%がゲル化されてなる熱可塑性エラ
    ストマー組成物。
  6. (6)請求項1記載の(イ)成分5〜95重量部、(ロ
    )成分としてポリオレフィン系樹脂10〜90重量%と
    オレフィン系共重合ゴム90〜10重量%からなる成分
    95〜5重量部、およびさらに(ハ)成分として非芳香
    族系プロセス油を(イ)成分と(ロ)成分の合計量10
    0重量部に対して1〜400重量部含有する熱可塑性エ
    ラストマー組成物。
  7. (7)請求項6記載の組成物を、(ロ)成分中のオレフ
    ィン系共重合ゴムを架橋する架橋剤の存在下に剪断変形
    を与えながら反応させ、(ロ)オレフィン系共重合ゴム
    中の少なくとも10重量%がゲル化されてなる熱可塑性
    エラストマー組成物。
  8. (8)請求項1記載の(イ)成分5〜95重量部、(ロ
    )成分として(A)カルボン酸誘導体および/またはエ
    ポキシ誘導体からなる成分を共重合あるいはグラフトし
    たオレフィン系重合体、またはこの該重合体に他の重合
    体がグラフト状あるいはブロック状に結合した重合体、
    (B)ポリアミド系重合体およびポリエステル系重合体
    の群から選ばれた少なくとも1種の重合体〔ただし、(
    ロ)成分中の(A)成分の量は、50重量%以下〕95
    〜5重量部、およびさらに(ハ)成分として軟化剤を(
    イ)成分と(ロ)成分の合計量100重量部に対して0
    〜400重量部含有する熱可塑性エラストマー組成物。
JP2-110477A 1989-07-17 1990-04-27 熱可塑性エラストマー組成物 Expired - Lifetime JP3000165B2 (ja)

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