JPH0312693Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は、送風機の本体（電動機類）とフアン
およびフアンガードとを、ひとつの外箱内に分類
して梱包する際に用いられるフアンおよびフアン
ガードとの梱包装置に関するものである。

〈従来技術〉 従来は、第５図および第６図に示す箱形ケース
１にフアン２および前後フアンガード３，３ａを
収納していたが、例えば輸出用扇風機でフアン２
が鉄板（ただし国内はプラスチツク製）で作られ
ている場合、フアン２およびフアンガード３，３
ａが固定されていない状態であるのでフアン２が
運搬中の衝撃によつて変形し、本体（電動機類）
にフアン２を装着後、運転を行なうと送風機全体
のバランスがくずれ、送風機が振動したり、ま
た、フアン２とフアンガード３，３ａとが運搬中
に互いに接触し合うことから傷等が生じたりす
る。また、上記ケース１の寸法がフアンガード
３，３ａのほぼ直径分に相当するので、送風機本
体を内装する外箱１Ａの寸法に合わせるために、
緩衝材Ｂが必要となり、コストアツプ等の欠点が
あつた。なお第６図中Ｃは本体収納に必要な高さ
を示す。

〈目的〉 本考案は、従来の欠点に鑑み、フアンおよびフ
アンガードが完全に固定されると共にその相互間
の接触をなくし、送風機自体のサービス性の向上
を計り得る梱包装置を提供しようとするものであ
る。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例を第１図ないし第４図に
基づいて説明すると、本考案に係る扇風機等の送
風機のフアンとフアンガードとの梱包装置は、フ
アン２を載置するフアン載置板４と、該フアン２
の上側を覆いかつフアンガード３が外嵌されるガ
ード載置板５と、該ガード載置板５の外周部で上
側から被覆固定する固定板６とが一枚の段ボール
製の梱包材Ａによつて連設されたものである。

そして前記フアン載置板４は、外箱１Ａの内径
短辺Ｄ寸法、長辺Ｅ寸法（第６図参照）と同寸法
の長方形に形成され、その略中央には、送風機本
体のモータ部に螺合する前記フアン２の後部回転
軸を貫入する小円孔７が形成され、該小円孔７を
中心として該フアン２の四枚の羽根８の先端８ａ
の一部が嵌合固定する略三角形状の羽根固定孔９
が形成されている。

前記ガード載置板５は第１，２図の如く、フア
ン載置板４の左右長辺の中央部に略長方形のフア
ンガード固定板１４を介して連設され、各ガード
載置板５は、短辺５ａがフアンガード固定板１４
の長辺と共通する横台形形状に形成されてなり、
斜辺は前記フアンガード３の内径に合せた円弧５
ｂおよびこれに連続する直線部ａからなる。そし
て各ガード載置板５には前記フアン２の羽根８の
外縁８ｂをその前部から嵌合固定する三日月形の
羽根固定孔１０が形成されると共に、各ガード載
置板５の長辺５ｄの略中央に、前記フアン２の中
央円形突軸１２をその両側から固定する半円形の
突軸固定孔１３が形成されている。

そして両ガード載置板５の長辺５ｄを互にフア
ン載置板４の中央でつき合わせることにより前記
フアン２の上面部を被覆する。

なお前記フアンガード３を固定するための前記
フアンガード固定板１４は、フアン載置板４の長
辺の中央部を縦寸法Ｆの間隔で横方向へ切込み、
その切込み先端間にフアン載置板４の長辺と平行
に折り代ｄ（谷折り）を形成すると共に前記フア
ンガード載置板５の短辺５ａとの連続部に折り代
ｂを形成することにより構成される。そして該固
定板１４の長辺の両端には前記フアンガード３の
周縁３ｂを嵌込むための一対の凹部１５が形成さ
れる。

また、前記固定板６は第１，２，３図のごとく
フアン載置板４の長辺の両端の立上がり板１８を
介して左右一対形成され、各固定板６は両端が立
上がり板１８に連続するコ字形形状とされる。そ
して該コ字形固定板６の内辺は前記フアンガード
載置板５の長辺５ｄ，直線部５ｃおよび円弧５ｂ
の一部と接するよう配される。すなわち、一枚の
長方形の梱包材Ａは、その左右部にフアンガード
固定板１４およびフアンガード載置板５を形成す
るよう切込まれ、また立上がり板１８の左右両側
に折り代ｃ，ｄが形成されて成る。そして各固定
板６の短辺６ａの長さはフアン載置板４の短辺Ｄ
の1/2とされる。また図中１９はフアンガード固
定板１４とフアンガード載置板５の斜辺との間に
形成された切取り空間である。

次に組立工程を説明すると、図示しないフアン
回転軸をフアン載置板４に形成された小円孔７に
嵌込み、フアン２の四枚の羽根８の羽根の先端８
ａを羽根固定孔９に貫入することによつてフアン
２を固定し、フアンガード固定板１４の折り代ａ
（谷折）を折起こし、フアン８の外縁８ｂを保護
すると共に析り代ｂを折曲げ、フアン２の上側に
フアンガード載置板５を覆い、四枚の羽根８の外
縁８ｂを羽根固定孔１０に貫通して上側から固定
する。そうすると、円形突軸１２が突軸固定孔１
３に外嵌されていつそう効果的にフアン２を固定
し得る。第２図はこのときの状態を示す。ただし
第２図は片側のフアン載置板のみあてがつた状態
である。

次に前フアンガード３と後フアンガード３（た
だし第３図では前フアンガード３のみ記載）を二
枚重ねにし、フアンガード３をフアンガード載置
板５の斜辺円弧５ｂに嵌合し、その後部周緑３ａ
をフアンガード固定板１４の凹部１５で受けるよ
うにガード載置板５の上に被せる。そうすると、
ガード載置板５の外周がフアンガード３によつて
押さえられ、第３図の状態になる。次に立上がり
板１８の折り代ｃ，ｄを折り、立上がり板１８を
折起こし、固定板６のつき合せ面１７をフアンガ
ード３の上側略中央でつき合わせる。そして第４
図の如く粘着テープ２０等を固定板６からフアン
載置板４に差渡して貼付け、固定板６が開くのを
防ぐ。その後外箱１Ａに内装すれば、ケース１Ｂ
の縦横の寸法は外箱１Ａの内寸と同寸法とされて
いるので、従来のように固定する。

また発泡スチロール等の緩衝材を使う必要がな
くなると共にその組立て収納が安易となる。な
お、本考案は、上記実施例に限定されるものでは
なく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの修正
および変更を加え得ることが勿論である。

〈効果〉 以上の説明から明らかな通り、本考案は、フア
ンを載置するフアン載置板と、該フアンの上側を
覆いかつフアンガードが外嵌されるガード載置板
と、該ガード載置板の外周部で上側から被覆固定
する固定板とが連設されたことを特徴とする送風
機のフアンとフアンガードとの梱包装置に関する
ものである。

したがつて、本考案によればフアン及びフアン
ガードが完全に固定され、その相互間の接触を防
止し得るのでフアン及びフアンガードの損傷を防
止し得、扇風機等の送風器自体のサービス性の向
上を計り得る梱包装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す送風機のフア
ンとフアンガードとの梱包装置の展開平面図、第
２図は同じくフアンがガード載置板によつて覆わ
れた状態を示す斜視図、第３図は同じくガード載
置板にフアンガードが載置固定された状態を示す
斜視図、第４図は同じく梱包終了状態を示す斜視
図、第５図は従来の梱包終了状態を示す斜視図、
第６図は同じく収納状態を示す斜視図である。 ２：フアン、３，３ａ：フアンガード、４：フ
アン載置板、５：ガード載置板、６：固定板、
７：小円孔、８：羽根、９，１０：羽根固定孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フアンを載置するフアン載置板と、該フアンの
   上側を覆いかつフアンガードが外嵌されるガード
   載置板と、該ガード載置板の外周部で上側から被
   覆固定する固定板とが連設されたことを特徴とす
   る送風機のフアンとフアンガードとの梱包装置。