JPH0312576B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0312576B2
JPH0312576B2 JP60158272A JP15827285A JPH0312576B2 JP H0312576 B2 JPH0312576 B2 JP H0312576B2 JP 60158272 A JP60158272 A JP 60158272A JP 15827285 A JP15827285 A JP 15827285A JP H0312576 B2 JPH0312576 B2 JP H0312576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zeolite
type
acid
resin
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60158272A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6220537A (ja
Inventor
Muneo Mita
Hiroyuki Kashiwase
Tetsuya Oosaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemical Industrial Co Ltd filed Critical Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Priority to JP60158272A priority Critical patent/JPS6220537A/ja
Priority to US06/884,373 priority patent/US4741779A/en
Priority to KR1019860005880A priority patent/KR900002857B1/ko
Publication of JPS6220537A publication Critical patent/JPS6220537A/ja
Priority to US07/067,118 priority patent/US4758619A/en
Publication of JPH0312576B2 publication Critical patent/JPH0312576B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は樹脂添加剤およびその製造法に関し、
更に詳しくは、特定の物性を有するA型ゼオライ
ト又はこれを酸により改質した非晶質アルミノシ
リケートに微細な不定形シリカを配合して分散性
を改善した樹脂添加剤およびその製造法に関す
る。 本発明にかかる樹脂添加剤は特に、各種樹脂に
対する充填剤、安定化剤およびフイルムのブロツ
キング防止剤等に好適である。 〔従来の技術〕 天然又は合成のゼオライト粉末が各種の合成樹
脂に充填剤として使用されることは公知である。 また、ゼオライトの独特な3次元結晶構造に基
づく細孔、カチオン交換性等の特有な物性により
機能的な樹脂添加剤として使用することも公知で
ある。(例えば特開昭51−23538号公報) 特にNa−A型ゼオライトがハロゲン含有樹脂
に対して熱安定作用を与えることが提案された。
(特開昭54−34356号公報)また本出願人は既に
Na−A型ゼオライトを他の金属カチオン、特に
Ca、Zn、Pbなどの二価カチオンで置換したA型
ゼオライトが含ハロゲン化樹脂に対する熱安定性
をより改善することを提案した。(特開昭55−
142043号公報、特開昭55−164236号公報、特開昭
56−14542号公報、特開昭56−72038号公報、特開
昭56−120745号公報、特開昭56−147851号公報、
特開昭57−25346号公報、特開昭57−28145号公
報) また、本出願人は含エチレン−酢酸ビニル共重
合体樹脂に対する熱安定性などの改善をゼオライ
トによりもたらされることを見い出した。(特開
昭57−63342号公報) 更に、本出願人はポリオレフイン樹脂に金属置
換A型ゼオライトが劣化防止作用をもたらすこと
を見い出した。(特開昭57−67638号公報) また、更にA型ゼオライト又はその酸処理物で
ある非晶質アルミノシリケートがポリオレフイン
などの樹脂フイルムのブロツキング防止性を有す
ることも公知である。(特開昭58−118221号公報、
特開昭58−180541号公報、特開昭60−32836号公
報、特開昭49−23245号公報、特開昭50−16744号
公報、特開昭55−21496号公報等) その他、合成ゴムの補強充填剤(特開昭49−
34936号公報)、塗料添加剤(特開昭51−69528号
公報)など数多く提案され、かつ実施されてい
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、ゼオライト粉末は他の無機粉末
と同様にアグロメレートし易く、又合成樹脂への
添加において、分散性が劣るため、その使用にお
いては充分に注意して用いなければならない。樹
脂への分散性を考慮して用いてもその物性上アグ
ロメレートの存在は避けられず、特に薄いフイル
ムにした場合、しばしば品質上好ましからざる欠
点を与える。 このため、ある種の燐酸エステル、金属石けん
又は有機シリケート化合物等の表面処理剤で粒子
の表面改質を行うことが提案されているが、ゼオ
ライト粒子自体の基本的分散特性の解決には至つ
ていない。 本発明者らは、上記の問題に鑑みゼオライト粉
末の樹脂に対する分散性を本質的に改善され、そ
の有する機能をより発現させるべく鋭意研究を重
ねた結果本発明を完成した。 〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕 すなわち、本発明は一次粒子の粒子形状が実質
的に球状であり、かつ平均粒子径が5μm以下の
範囲にあるA型ゼオライト又はその粒子特性を実
質的に具備しているが、X線回折では非晶質であ
る該ゼオライトの酸処理物に該粒子径よりも微細
な不定形シリカをSiO2として0.2〜5重量%配合
してA型ゼオライト又はその酸処理物の分散性を
向上させてなることを特徴とする樹脂添加剤にか
かるものである。 また、他の本発明は上記の樹脂添加剤を工業的
に有利に製造する方法の発明であり、その特徴と
するところは、一次粒子が丸味を帯びた粒子形状
を有し、かつ平均粒子径が5μm以下の範囲にあ
るA型ゼオライト又はその粒子特性を実質的に具
備しているが、X線回折では非晶質である該ゼオ
ライトの酸処理物であるアルミノシリケートに不
定形シリカをSiO2として0.2〜5重量%添加して
セン断混合するか、又は該アルミノシリケートの
スラリーに不定形シリカを前記と同量添加混合し
た後、固液分離、加熱および粉砕処理することに
よる製造法にかかるものである。 以下、本発明について詳述する。 本発明にかかる樹脂添加剤は、特定な物性のA
型ゼオライト又はX線回折では非晶質であると認
められる該ゼオライトの酸処理物に該ゼオライト
の粒子径よりも微細な不定形シリカを配合してな
るものである。 ここにA型ゼオライトというのは、Na−A型
ゼオライトは勿論であるが、このゼオライトのカ
チオン交換性を有するNa+とCa++、Mg++
Zn++、Pb++、Cu++又はAg+等の金属イオンとイ
オン交換して得られる金属置換A型ゼオライトを
含む。かかる置換A型ゼオライトとしては、例え
ば、Ca−A型ゼオライト、Mg−A型ゼオライ
ト、Zn−A型ゼオライト、Pb−A型ゼオライト、
Cu−A型ゼオライト又はAg−A型ゼオライトな
どがあげられるが、勿論、置換金属イオンは1種
に限らず、2種以上の金属イオンが置換されたも
のであつてもよい。 なお、これらの金属置換A型ゼオライトの金属
置換量は特に限定されるものではなく、その使用
目的に応じて定まるが、樹脂の熱安定化剤又は老
化防止性など、A型ゼオライトの化学物理的機能
を期待して用いる場合には残留Na+はNa2Oとし
て10重量%以下、特に5重量%以下にある金属置
換A型ゼオライトであることが好ましい。なお上
記金属置換ゼオライトにおいてCu−A型ゼオラ
イト又はAg−A型ゼオライトは殺菌性能がある
のでそのような使用目的の場合には好適である。 かかるA型ゼオライトは、本発明において特に
その一次粒子の粒子形状が実質的に球状であり、
かつ平均粒子径が5μm以下の範囲にある粒度分
布の幅がシヤープな整つた粒子特性を示すもので
あることが重要である。 ここで、一次粒子の粒子形状が実質的に球状で
あるというのは、走査型電子顕微鏡写真(倍率
2000〜5000倍)による観察をしたときに球状的に
又は立方体のシヤープな角が完全に消失して滑ら
かな粒子表面をした丸味があるゆえに実質的に球
状粒子として認められることをいう。 従つて、A型ゼオライトの通常の粒子形状が同
様の観察によつて、角砂糖の如きシヤープな立方
体の粒子とは明らかに区別して認められるもので
ある。 また、かかる粒子特性のA型ゼオライトはいず
れも平均粒子径が5μm以下の微細な粒子であり、
特に0.5〜4μmにあつてかつ平均粒子径(μ)
の1/2〜1 1/2の範囲の粒度分布の部分が少なく
とも60%以上、好ましくは70%以上のシヤープな
粒度特性を有するものがよい。なお、本発明にお
いて上記の粒度はコールターカウンターによる粒
度測定法で求めた値として表わすものとする。 このような粒子特性を有することは、一般的な
立方形状のゼオライトと比してそれ自体分散性が
すぐれたものとなつているが、後述する微細な不
定形シリカ粒子との関係と相俟つて著しく分散性
を与え、かつ樹脂添加剤としての好ましい機能発
現のために重要なことである。 また、本発明において、前記A型ゼオライトの
ほかにその粒子特性を実質的に具備しているが、
X線回折では非晶質アルミノシリケートであるA
型ゼオライトの酸処理物も樹脂添加剤の素材とし
て含まれる。 一般にA型ゼオライトは酸との作用に弱く、最
終的に強い酸と作用すると分解してしまうが、本
発明における酸処理物とはA型ゼオライトのスラ
リーにPHを約4.5を限度として、好ましくはPH5
〜7の範囲で穏やかに酸を作用するとA型ゼオラ
イトの前記した粒子形状および粒度特性を実質的
にそのまま具備した状態の粒子となり、かつ該粒
子をX線回折によつて固定した場合、実質的に何
らの結晶特性を示す回折線も認められない非晶質
アルミノシリケートをいい、A型ゼオライトとは
化学的に区別できるものである。 従つてかかる酸処理物はA型ゼオライトと外観
状の粒子特性で比較すると全く区別がつかないほ
ど同一性を示すものであるが、前記結晶性の差異
のほかにA型ゼオライトのカチオン交換性、吸着
性又は、いわゆるゼオライト水が示す吸脱着の可
逆性等の性質は実質的に有しない。 それ故この酸処理物はA型ゼオライトの如き樹
脂安定化などの機能は期待できないけれども、非
晶質の無機充填剤として用いることができる。 一般に数多くの無機質充填剤において、非晶質
粉末は極めて少なく代表的にはシリカが用いられ
ているが本発明における前記酸処理物は、その数
少ない非晶質充填剤としてシリカとは異なつた特
徴的使用が期待できるものである。また、かかる
酸処理物はA型ゼオライトと同様に樹脂フイルム
のブロツキング防止剤としてすぐれた機能を有す
る。 なお、本発明においてA型ゼオライト又はその
酸処理物は結合水等を有する含水物又は、その加
熱により脱水処理した脱水物のいずれであつても
よい。 含水物を用いた場合、樹脂加工の際に時として
脱水による樹脂への発泡現象が生ずる場合がある
が、このような問題はそのような影響が実質的に
生じないような加工の方法を採るか、脱水物を用
いることにより回避することができる。 しかして、本発明にかかる樹脂添加剤は上記の
如きA型ゼオライト又はその酸処理物である非晶
質アルミノシリケートの粉末に、該粉末の粒子よ
りも微細な不定形シリカを配合させた組成物とし
て構成されるものである。 即ち、他の配合成分たる不定形シリカは微細で
なければならず、これは一次粒子は勿論のこと二
次粒子としてもA型ゼオライトの平均粒子径より
も微細であることが必要であり、出来る限り微粒
子であることが好ましい。 またA型ゼオライト又はその酸処理物に対する
不定形シリカの配合量はSiO2として0.2〜5重量
%の範囲であり、特に0.3〜5重量%の範囲が好
適である。 この理由は、A型ゼオライト等の粒子特性、配
合するシリカの種類、配合方式あるいは使用目的
によつて配合組成は設定されるべきであるが、分
散性の改善効果が0.2重量%以下である場合は期
待できなく、また分散性を与える量的効果として
は約5重量%で充分であるからである。これを越
えると微細なシリカのボールベアリング作用によ
る分散性が飽和するか、むしろ過剰の場合は悪く
なる傾向にある。 本発明にかかる樹脂添加剤は、A型ゼオライト
又はその酸処理物である非晶質アルミノシリケー
トの粉末に比して著しく滑性又は自由流動性があ
つて、そのために樹脂に対する分散性が改善され
たものとなつている。 しかして、その作用機構の詳細は不明であるけ
れども恐らく次の理由が考えられる。 即ち、平均粒子径が5μm以下でその粒度分布
の幅が狭い実質的な球状の粒子形状を有するA型
ゼオライト等の粒子間に微細な不定形シリカが介
在して、一種のボールベアリング的効果を発現
し、A型ゼオライト等の粒子相互の移動を容易に
させるために滑性又は自由流動性を与えるものと
思われる。 次に、本発明にかかる樹脂添加剤は前記の特徴
により製造できるがその方法の態様は次の2通
り; (1) 前記の粒子特性を有するA型ゼオライト又は
その特性を実質的に具備しているか、X線回折
では非晶質である該ゼオライトの酸処理物であ
るアルミノシリケートの粉末に不定形シリカを
添加混合してセン断混合する場合。(以下乾式
法という) (2) 上記アルミノシリケート(A型ゼオライト又
はその酸処理物)のスラリーにシリカゾルを添
加混合した後、固液分離、加熱および粉砕処理
する場合(以下湿式法という) を含むものである。 乾式法において添加する不定形シリカは、例え
ばSiCl4、SiH4あるいは有機珪素化合物等の気相
加水分解により得られるヒユームドシリカ又は珪
酸ソーダ水溶液の酸分解による合成シリカ等が代
表的なものであり、又他の製法に基づく微細なシ
リカであれば特に限定はない。 この乾式法は、かかる不定形シリカの添加配合
した後、充分に脱アグロメレートさせるため、単
なる混合ではなく強力なセン断処理を伴つた混合
をすることが重要である。 従つて、例えばヘンシルミキサーその他セン断
力を強力に作用する混合装置を用いて充分に混合
すればよいが、この際、必要に応じて粒子表面の
疎水化処理を同時に行うこともできる。 このような表面処理剤としては、有機シリケー
ト化合物、有機チタネート化合物、高級脂肪酸又
はその金属塩、高級アルコール、ロウ類、燐酸エ
ステル類があげられ、これらは必要により有機溶
剤と共に上記のセン断処理の際に添加すれば疎水
化でき、樹脂への分散性をより一層改善させるこ
とができる。 他方、湿式法においては、A型ゼオライト又は
その酸処理物のスラリーに添加する不定形シリカ
は、上記のシリカの外に特にシリカゾルが好まし
い。 他の不定形シリカを用いる場合は、湿式法にお
いても、例えばコロイドミル、ホモジナイザーあ
るいは高速撹拌等によつてセン断混合を必要とす
るけれども、シリカゾルにあつては通常撹拌によ
る混合操作で充分であり、しかもその添加効果は
驚くほど少量で発現する。 従つて、本発明における製法としてはシリカゾ
ルを用いる湿式法が最も有利なものということが
できる。 なお、このスラリーの混合は常温又は加温のい
ずれであつてもよい。 次いで、混合後、固液分離、必要に応じて水洗
を行つた後加熱処理するが、ここで加熱処理とは
単に付着水分の乾燥のための加熱のほかに、更に
結合水の脱水のための加熱焼成を含むものであ
る。 従つて加熱条件としては100〜450℃の範囲が適
宜選択でき、必要に応じて含水物又は脱水物を得
ることができる。 次いで常法により粉砕処理して製品とし、この
場合、前記乾式法と同様、必要に応じて疎水化処
理を行つてもよい。 かくして得られる樹脂添加剤は驚くほど滑性又
は自由流動性が優れており、この性能は微妙であ
るので指による感触によつて最も容易にかつ明確
に区別することができる。 本発明にかかる樹脂添加剤は、各種の合成樹脂
に利用でき特に限定されるものではない。 例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
塩素化ポリオレフイン、ポリ臭化ビニル、ポリフ
ツ化ビニルあるいは他のものとの共重合体等の含
ハロゲン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテンなどのα−オレフイン重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−アクリレート共重合体等の
α−オレフインと他の単量体との共重合体のポリ
オレフイン系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリア
ミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂な
どがあげられる。 また、本発明にかかる樹脂添加剤は、これを使
用する際に他の樹脂添加剤例えば可塑剤、安定
剤、キレータ、酸化防止剤、滑剤、着色剤等と併
用することは何ら差支えなく、必要により、いわ
ゆるワンパツク型の添加剤として予め混合物とし
て使用することもできる。 なお、本発明にかかる樹脂添加剤の樹脂に対す
る使用量は、その使用目的、添加剤の種類、対象
樹脂の種類等によつて大幅に異なり、適宜設定す
ることができる。 例えば樹脂フイルムのブロツキング防止剤とし
て使用する場合は、通常0.01〜2.0重量%の範囲
であり、樹脂に対する安定化剤あるいは抗菌剤と
しての使用の場合は0.1〜5重量%、充填剤とし
ての使用の場合は0.1〜50重量%の範囲で用いる
ことができる。 〔実施例〕 以下、本発明について具体的に実施例にて説明
する。 試料調製例 1〜5 試料1〜2 珪酸ソーダ水溶液とアルミン酸ソーダ水溶液と
をモル比SiO2/Al2O3=2の割合で同時に反応容
器中に注入してバツクミキシングのない瞬間的混
合によりアルミノシリケートのゲルを得、次いで
加熱熟成してNa−A型ゼオライトの結晶スラリ
ーを得た。 次いで、このゼオライトをリパルプして得られ
る30重量%のゼオライトスラリーにゼオライト固
形分に対し、SiO2として0.5重量%、1.0重量%の
割合において、それぞれシリカゾルを添加し、均
一に混合した。 次いで、濾過分離して120℃で乾燥および粉砕
してSiO2量の異なる二種の樹脂添加剤(試料1
および試料2)を得た。 なお、このNa−A型ゼオライト(Na2O・
Al2O3・2SiO2・4.5H2O)の粒子特性は第1表に
示すものであつた。
【表】 試料3〜5 試料1の調製において得られたシリカゾル未添
加のNa−A型ゼオライトに水を添加して20重量
%スラリー250重量部を得た。なお、このスラリ
ーのPHは11.7であつた。 次いで、このスラリーの撹拌下において、4重
量%硫酸250重量部を徐々に添加して添加後1時
間撹拌したところ、スラリーのPHは5.3であつた。 次いでリパルプした後、スラリー固形分に対し
SiO2として1.0重量%のシリカゾルを添加して均
一に混合した後、常法により濾過、乾燥および粉
砕してNa−A型ゼオライトの酸処理物(試料3)
を得た。 一方、この試料3における濾過ケーキを450℃
で2時間脱水処理後、粉砕してシリカ配合のNa
−A型ゼオライトの酸処理脱水物(試料4)得
た。 他方、メチルハイドロジエンポリシロキサン3
重量部にベンゼン18重量部を加えて溶解した液を
上記酸処理脱水物(試料4)100重量部に添加し
てヘンシルミキサーでセン断混合して疎水化した
シリカ配合Na−A型ゼオライトの酸処理脱水物
(試料5)を得た。なお、得られた各試料の物性
は第2表に示すとおりである。
【表】 試料調製例 6〜8 試料調製例1と同様にしてNa−A型ゼオライ
トの結晶スラリーを水にリパルプして30重量%の
ゼオライトスラリーを調製した。 次いで、このスラリーの各フラクシヨンにシリ
カゾルをSiO2としてゼオライト固形分に対し0.42
重量%、1.0重量%および2重量%添加して撹拌
を続けた後、Na+と交換当量の2倍量のCa++
相当する10重量%CaCl2溶液を添加して室温で5
時間撹拌を続け、次いで濾過、水洗、乾燥および
粉砕してCa−A型ゼオライト粉末をそれぞれ得
た。(試料6、7、8) なお、得られた試料(6〜8)の物性はいずれ
も次のとおりであつた。
【表】 試料調製例 9〜14 試料調製例7においてシリカゾルを添加しない
以外は全く同様にしてCa−A型ゼオライトの粉
末を得た。 次いで、このゼオライト粉末100重量部に対し
てヒユームドシリカをSiO2としてそれぞれ0.5、
1.0、2.0重量%添加したもの、同じくホワイトカ
ーボン(湿式法シリカ)を1.0、2.0および5.0重量
%添加したものをそれぞれ6バツチ調製し、それ
ぞれをヘンシルミキサーにて均一に混合して試料
を調製した。(これらの試料は順次9、10、11、
12、13、14とする) 試硫調製例 15 試料調製例7において、ゼオライト固形分に対
しSiO2として1.0重量%のシリカゾル入りの原料
Na−A型ゼオライトスラリーを用いてCaCl2
液の代りにZnSO4溶液を用いて同様にイオン交換
処理してZn−A型ゼオライトを調製した。 このゼオライトの物性は平均粒子径:2.5μm、
平均粒子径の1/2〜1 1/2の範囲の粒度%:81、
粒子形状:角のない実質的な球状粒子、ZnO含有
率:19.2重量%、残留Na2O:2.6重量%であつ
た。 試料調製例 16 試料調製例7において、ゼオライト固形分に対
しSiO2として1.0重量%のシリカゾル入りの原料
Na−A型ゼオライトスリラーを用いて、CaCl2
溶液の代りに混合硝酸塩溶液(AgNO3−Ca
(NO32−Zn(NO32を用いて、同様にイオン交換
処理してAg−Ca−Zn−A型ゼオライトを調製し
た。 なお、置換金属含有率および残留ナトリウムは
次のとおりであつた。 Ag2O:3.1重量%、CaO:6.5重量%、 ZnO:5.4重量%、Na2O:4.0重量% 評価試験 (1) 試料粉末の滑性又は自由流動性 試料を直接指でさわつたときの滑性の感触と
一定量試料を充填したポリ袋を指で押えたとき
の試料の自由流動性を観察する官能テストを識
別能力の優れているパネル20名にて実施した。
その評点は、最も滑り・自由流動性のよいもの
を◎、次いで〇、△及び最もそれが劣るものを
×とする4段階評価で行つたところ、第4表の
結果が得られた。
【表】 (2) 塩化ビニル樹脂に対する分散性および熱安定
性 塩化ビニル樹脂100重量部、可塑剤(DOP)
30重量部、ステアリン酸0.5重量部およびエポ
キシ大豆油4重量部に試料粉末3重量部を添加
配合したものをテストロールにて、190℃、5
分間よく混練した後、試験片シート(厚さ0.3
mm×よこ3cm×たて4cm)を作成した。 次いで、これを倍率100の顕微鏡にて所定視
野内・凝集粒子の存在の程度を観察した。凝集
粒子が実質的に認められない分散性良好なもの
を4、分散性の最も悪いものを1として4段階
法で評価した。一方、この試料片を190℃のギ
ヤオーブン中に静置して着色度の経時変化を調
べて塩化ビニル樹脂の熱安定性をみた。 なお、評価は次の6段階法で表わした。 0 1 2 3 4 5 無着色 やや着色 淡黄色 黄色 褐色 黒化 上記の結果を第5表に示す。
【表】 (3) ポリプロピレン樹脂フイルムに対する耐ブロ
ツキング性 メルトフローレートが1.9g/10分であるポ
リプロピレン樹脂100重量部に酸化防止剤とし
て2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
0.10重量部、イルガノツクス1010 0.02重量部、
塩酸キヤツチ剤としてステアリン酸カルシウム
0.05重量部、及び本発明にかかる樹脂添加剤お
よび比較試料を、下記の第6表に示すそれぞれ
の所定量を添加し、スーパーミキサーで混合後
押出機でそれぞれペレツト化した。 ブランクを同様にして造つた。 このペレツトを押出機を用いてシート状フイ
ルムにし、縦方向5倍、横方向10倍に逐時延伸
して最終的に厚さ30μmの延伸フイルムを得
た。延伸フイルムの一面には、コロナ放電処理
を施した。 これらの二軸延伸フイルムについて、透明
性、ブロツキング性及びフイツシユアイを測定
した。 フイルムの透明性はASTM−D−1003に準
拠して、フイルムを4枚重ねて測定した。 フイルムのブロツキング性は、2枚のフイル
ムの接触面積が10cm2となるように重ねて、2枚
のガラス板の間におき、50g/cm2の荷重をかけ
て40℃の雰囲気中に7日間放置後、シヨツパー
型試験機を用いて、引張速度500mm/分にて引
き剥して、その最大荷重を読みとつて評価し
た。 また、フイルムのフイツシユアイの有無につ
いて倍率100倍の顕微鏡で観察した。 上記の結果を第6表に示す。
【表】 ルムである。
〔発明の効果〕 本発明にかかる樹脂添加剤は従来のゼオライト
系粉末のそれに比して著しく滑性又は自由流動性
にすぐれ、そのために各種合成樹脂に対する分散
性がよいものとなつている。 従つて、A型ゼオライト等の元来有する機能の
発現をより助長させることができ、これを用いた
場合各種の樹脂特性、例えば熱安定性、酸化防止
性、耐ブロツキング性等の改善あるいは樹脂加工
の改善をもたらすことができる。 また、本発明にかかる方法によれば、上記樹脂
添加剤を工業的に有利に製造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一次粒子の粒子形状が実質的に球状であり、
    かつ平均粒子径が5μm以下の範囲にあるA型ゼ
    オライト又はその粒子特性を実質的に具備してい
    るが、X線回析では非晶質である該ゼオライトの
    酸処理物に該粒子径よりも微細な不定形シリカを
    SiO2として0.2〜5重量%配合してA型ゼオライ
    ト又はその酸処理物の分散性を向上させてなるこ
    とを特徴とする樹脂添加剤。 2 A型ゼオライトがNa−A型ゼオライトある
    いはNa−A型ゼオライトのNaとのイオン交換に
    よりCa、Mg、Zn、Pb、Cu又はAgから選ばれた
    少なくとも1種の金属イオンと置換されたA型ゼ
    オライトである特許請求の範囲第1項記載の樹脂
    添加剤。 3 A型ゼオライト又はその酸処理物の平均粒子
    径(μ)の1/2〜1 1/2の範囲の粒度分布の部
    分が小なくとも60%である特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載の樹脂添加剤。 4 一次粒子が丸味を帯びた粒子形状を有し、か
    つ平均粒子径が5μm以下の範囲にあるA型ゼオ
    ライト又はその粒子特性を実質的に具備している
    が、X線回折では非晶質である該ゼオライトの酸
    処理物であるアルミノシリケートに微細な不定形
    シリカをSiO2として0.2〜5重量%添加してセン
    断混合するか、又は該アルミノシリケートのスラ
    リーに不定形シリカを前記と同量添加混合した
    後、固液分離、加熱および粉砕処理してA型ゼオ
    ライト又はその酸処理物の分散性を向上させてな
    ることを特徴とする樹脂添加剤の製造法。 5 不定形シリカがシリカゾルである特許請求の
    範囲第4項記載の樹脂添加剤の製造法。 6 セン断混合又は粉砕処理の際に疎水化処理を
    行う特許請求の範囲第4項記載の樹脂添加剤の製
    造法。
JP60158272A 1985-07-19 1985-07-19 樹脂添加剤およびその製造法 Granted JPS6220537A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60158272A JPS6220537A (ja) 1985-07-19 1985-07-19 樹脂添加剤およびその製造法
US06/884,373 US4741779A (en) 1985-07-19 1986-07-11 Additives for resins and their composition
KR1019860005880A KR900002857B1 (ko) 1985-07-19 1986-07-19 수지 첨가제 및 그 조성물
US07/067,118 US4758619A (en) 1985-07-19 1987-06-29 Additives for resins and their compositions

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60158272A JPS6220537A (ja) 1985-07-19 1985-07-19 樹脂添加剤およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6220537A JPS6220537A (ja) 1987-01-29
JPH0312576B2 true JPH0312576B2 (ja) 1991-02-20

Family

ID=15667979

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60158272A Granted JPS6220537A (ja) 1985-07-19 1985-07-19 樹脂添加剤およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6220537A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61101543A (ja) * 1984-10-23 1986-05-20 Nippon Petrochem Co Ltd ポリオレフイン組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61101543A (ja) * 1984-10-23 1986-05-20 Nippon Petrochem Co Ltd ポリオレフイン組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6220537A (ja) 1987-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900002857B1 (ko) 수지 첨가제 및 그 조성물
US5236680A (en) Preparation of amorphous silica-alumina particles by acid-treating spherical P-type zeolite particles crystallized from a sodium aluminosilicate gel
US5453260A (en) Amorphous silica or silica-alumina spherical particles and process for preparation thereof
JP4522974B2 (ja) アルミノシリケート安定化ハロゲン化ポリマー
US2114123A (en) Amorphous precipitated silica and method of preparation thereof
JPH04288353A (ja) 非晶質シリカ系充填剤
JPS6116735B2 (ja)
JPS6136866B2 (ja)
JPH0472851B2 (ja)
KR950007159B1 (ko) 24면체상 규산질 입자 및 그 제법
US2948701A (en) Finely divided metal silicate products
JPH09208215A (ja) 非晶質シリカ系定形粒子、その製造方法及びその用途
JPS6270432A (ja) 樹脂組成物
JP2509214B2 (ja) 無機充填剤
JPH0312576B2 (ja)
JP2848649B2 (ja) 樹脂添加剤及びその製造法並びに樹脂組成物
JPH0647459B2 (ja) シリカ系充▲填▼剤及びその製造法
DE60036622T2 (de) Zusammensetzung verwendbar als verstärkender füllstoff in polymerzusammensetzungen
JPH0415237A (ja) 樹脂用配合剤
JP3342905B2 (ja) 多孔質球状ケイ酸塩粒子、その製造方法及びその用途
JP2947870B2 (ja) 帯電防止性透明樹脂重合体組成物の製造方法
JPS6253012B2 (ja)
JP2555367B2 (ja) 包装材用鮮度保持剤
JP2001131337A (ja) アンチブロッキング剤
JPS6284132A (ja) 樹脂添加剤