JPH03124733A

JPH03124733A - 合わせガラス用ポリビニルブチラール中間膜

Info

Publication number: JPH03124733A
Application number: JP26198189A
Authority: JP
Inventors: Masahisa Ishikawa; 雅久石川
Original assignee: Monsanto Japan Ltd
Current assignee: Monsanto Japan Ltd
Priority date: 1989-10-09
Filing date: 1989-10-09
Publication date: 1991-05-28

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、合わせガラス用ポリビニルブチラール積層中
間膜に関する。

従来の技術ポリビニルブチラール中間膜を使用した合わせガラスは
、自動車、航空機、建築物の窓等に、長年にわたり採用
されている。その理由は、その合わせガラスが耐貫通性
に優れており、他の物に替えがたい信頼実績を持ち、し
かも、通常ガラスに比べて、遮音性能も優れているから
である。

ところで、自動車、航空機及び建築物の窓では、軽量化
のために、遮音性能を低下させることなく、合わせガラ
スの厚みを低減することが要求されている。従来多用さ
れている合わせ硝子は、２．０〜２．５１の厚みの２枚
のガラス板の間に、１５〜３５ミル程度のポリビニルブ
チラール中間膜を挟み、積層した構造のものであるが、
この合わせガラスは、時代と共に騒音の多様化に伴ない
、十分な遮音性能を発現することができなくなってきて
いる。

この様な背景の下に、ポリビニルブチラール中間膜以外
の中間膜を用いた合わせガラスの検討がなされており、
その代表的なものとして、特開昭６Ｇ−２７６３０号公
報に記載の、変性塩化ビニル−エチレン共重合体中間膜
のような、ポリビニルブチラール以外の中間膜を使用す
ることが提案されている。上記中間膜は、ポリビニルブ
チラール中間膜に特有の２，０００１１ｚでのコインシ
デンス領域を克服することにより、合わせガラスの遮音
性が改善されたものになっている。

発明が解決しようとする課題ところで、人の可聴音域は、約１５〜２５００Ｈｚであ
り、高音域（１０００〜２５００！Ｉｚ）は、例えば、
ガラス表面を金属棒で引っ掻いたときの音、或いはジェ
ットエンジン拳ブレードの回転音の様に金属的な生理的
に不倫快感の強い音であり、この範囲の遮音効果は、感
覚的に強く評価される。ところが、従来公知のポリビニ
ルブチラール中間膜を使用した合わせガラスは、上記の
範囲の音の遮音性能が十分でないという問題があった。

一方、ポリビニルブチラール中間膜以外の中間膜を使用
した合わせガラスは、ポリビニルブチラール中間膜に比
して、耐貫通性において信頼性を有しておらず、その用
途が限られている。

本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであ
る。

したがって、本発明の目的は、優れた遮音性能と優れた
耐貫通性を保持する合わせガラスを製造することが可能
な、膜厚が３５ミル以下のポリビニルブチラール中間膜
を提供することにある。

課題を解決するための手段本発明者等は、検討の結果、中間膜におけるポリビニル
ブチラールとして、重合度のことなる２種以上のポリビ
ニルブチラールを使用することにより、遮音性能と耐貫
通性の両者が満足されるものになることを見出だし、本
発明を完成するに至った。

本発明の合わせガラス用ポリビニルブチラール積層中間
膜は、重合度の異なる少くとも二種のポリビニルブチラ
ール樹脂と可塑剤とよりなり、膜厚が３５ミル以下であ
って、下記式（１）で定義される遮音指標ＩｄＢが３９
以上であり、かつ、下記式（２）で定義される耐貫通性
術１％、ＩｉＰが４以上であることを特徴とする特１ｄＢ＝１７Ｘ（１，０１）Ｎ−’　　ＸΣ　（２＋Ｌ
ｏｇ　、ｏＫ　ｉｘ　　Ｌｏｇ＋ｏδ〕・　・　・　・　・　・（１）ＩｉＰ−１．８７＋２．１５ｘ　（１，０１）”Ｋ（式中、Ｎは混合したポリビニルブチラールの数、ｅは
自然対数の底、δは中間膜の厚み（ミル）、ｅはｉ番目
のポリビニルブチラールの全樹脂中の重量比、Ｋｉは下
記式で示される値を表わす。

　ｐｖｂｔ但し、ＣＰＬＳは層中の全組成に対する可塑剤の重但し
、ＣＰＬＳは、ｉ番目のポリビニルブチラールの重合度
、（、ｐｖｂｉはｉ番目のポリビニルブチラール中のブ
チラール化度（モル％）を１００で除したた値を表わす
。）以下、本発明の詳細な説明する。

本発明の中間膜は、重合度の異なる２種以上のポリビニ
ルブチラールと可塑剤とより構成される。

ポリビニルブチラールとしては、ブチラール化度６０〜
７５モル％であって、平均重合度１３００〜３０００の
範囲のものが好ましく使用できるが、本発明においては
、重合度が異なる少なくとも二種のものを使用する必要
がある。その場合、重合度の最も高いポリビニルブチラ
ールと重合度の最も低いポリビニルブチラールとにおけ
る重合度の差が、２０００〜４５００の範囲にあるのが
好ましい。

なお、本発明において、ポリビニルブチラールの重合度
及びブチラール化度は、Ｊ　Ｉｓ−に−６７２８に基づ
き測定したものである。

本発明において可塑剤としては、ジカルボン酸エステル
類、またはポリエーテルエステル類が使用される。本発
明において使用できる可塑剤の代表例としては、ジカル
ボン酸エステル類として、例えば、ジブチルアジペート
、ジーｎ−へキシルアジペート（「ＤＨＡＪと略記する
）、ジー２−エチルへキシルアゼレート、ジブチルセバ
ケート、ジー２−エチルへキシルセバケート、ジ（ブチ
ルカルピトール）アゼレート等があげられ、ポリエーテ
ルエステル類として、例えば、ジエチレングリコールジ
ベンゾエート、トリエチレングリコールジー（２−エチ
ル）ブチジー）　（、ｒ３ＧＨＪと略記する）、テトラ
エチレングリコールジヘブタノエート、ペンタエチレン
グリコールジヘプタノエート等があげられ、それらは数
種の混合物として併用することも可能である。

これらポリビニルブチラールに配合される可塑剤の配合
量は、２５〜４０重量％の範囲であることが好ましい。

本発明のポリビニルブチラール中間膜は、上記ポリビニ
ルブチラールと可塑剤とを、上記（１）式で定義される
遮音指標ＩｄＢが３９以上になり、かつ、上記式（２）
で定義される耐貫通性指標ＩｉＰが４以上になるような
割合で配合し、得られた混合物を押出機で溶融混練させ
、押出しダイより押出すことによって製造することがで
きる。又、他の方法として、上記ポリビニルブチラール
と可塑剤とを、バンバリーミキサ−等で加熱溶融し、混
練した後、カレンダーロール加工により製造することが
できる。

また、本発明におけるポリビニルブチラール中間膜の厚
さは、３５ミル以下に設定される。好ましくは、２５〜
３５ミルの範囲、特に２５〜３０ミルの範囲である。

実施例以下、本発明を実施例によって説明する。

（中間膜の作製）第１表に示すブチラール化度及び平均重合度を有する二
種類のポリビニルブチラールに下記第１表に記載の可塑
剤を、第１表に記載の割合で配合し、ブラベンダーで加
熱混練した。得られた混練物を予め決められた厚みを持
っ４００　ｍｍＸ４００　ｍｍ角の脱会型に入れ、プレ
スにて１８０℃、２５０　ｋｇ／ｃｊの条件下で２０分
間加熱加圧し、冷却後、金型から切り離して、第１表に
記載の膜厚のポリビニルブチラール中間膜を得た。

比較のために、１種類のポリビニルブチラールを用いて
、同様にしてポリビニルブチラール中間膜を作製した。

上記のようにして得られたポリビニルブチラール中間膜
の遮音指標１ｄＢ及び耐貫通指標ＩｉＰは、第１表に示
す通りであった。

（合わせガラスの作製）用意された２枚のガラス板の間に、所定のポリビニルブ
チラール中間膜を挾み、プレスにて１３０℃、１３ｋｇ
／ｃ♂の条件下で３分間加熱加圧することにより、合わ
せガラスのサンプルを作製した。

なお、遮音性測定用の合わせガラスの場合には、厚み２
關で３５０ｍ■Ｘ３５０ｍ＋ｓのサイズのガラス板を使
用し、耐貫通性測定用の合わせガラスの場合には、厚み
２龍で８０５　ｍｍＸ３０５　ｍｍのサイズのガラス板
を使用した。

得られたサンプルについて遮音性及び耐貫通性を測定し
た。測定方法は次の通りである。

遮音性の測定：Ｊ　ｌ５−Ａ−１４１６に準拠し、２０００ｔ（ｚにお
ける透過損失を測定した。透過損失は３９ｄＢ以上であ
ることが望まれているので、３９ｄＢを合格基準とした
。

耐貫通性：サンプル１０枚を使用し、ＪＩＳ−Ｒ−３２１２１：従
い、５Ｌｂ鉄球の４ｍ落球試験を行ない貫通の有無を調
査した。サンプル１０枚全てに貫通がない場合を、合格
基準とした。

以下余白第１表における実施例と比較例との比較から明らかなよ
うに、遮音指標１ｄＢが３９以上で耐貫通指標ＩｉＰが
４以上の本発明の場合には、遮音性及び耐貫通性の合格
基準を満足することが分かる。

また、従来のポリビニルブチラール中間膜の場合、比較
例６〜９から明らかなように、膜厚が３０ミルの場合に
は、遮音性又は耐貫通性が不十分であることが分かる。

発明の効果本発明の合わせガラス用ポリビニルブチラール中間膜は
、上記の構成を有するから、薄い膜厚で、優れた遮音性
と良好な耐貫通性とを有し、生理的に不愉快な騒音に対
して遮音効果が発揮される。

これは、従来のポリビニルブチラール中間膜を薄い膜厚
として使用した場合には達成することが出来なかったも
のであり、したがって、本発明の合わせガラス用ポリビ
ニルブチラール中間膜は、工業的に極めて有益なもので
ある。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重合度の異なる少くとも二種のポリビニルブチラ
ール樹脂と可塑剤とよりなり、膜厚が３５ミル以下であ
って、下記式（１）で定義される遮音指標ＩｄＢが３９
以上であり、かつ、下記式（２）で定義される耐貫通性
指標ＩｉＰが４以上であることを特徴とする合わせガラ
ス用ポリビニルブチラール中間膜。１ｄＢ＝１７×（１．０１）＾Ｎ＾−＾１×＾ＮΣ＿ｉ
＿＝＿１〔２＋Ｌｏｇ＿１＿０Ｋｉ×Ｌｏｇ＿１＿０δ
〕・・・・・・（１）ＩｉＰ＝−１．６７＋２．１５×（１．０１）＾Ｎ＾−
＾１×＾ＮΣ＿ｉ＿＝＿１｛ｍｉ×［Ｌｏｇ＿１＿０δ
］／ｅ＾ｋ＾ｉ）・・・・・・（２）（式中、Ｎは混合
したポリビニルブチラールの数、ｅは自然対数の底、δ
は中間膜の厚み（ミル）、ｍｉはｉ番目のポリビニルブ
チラールの全ポリビニルブチラールに対する重量比、Ｋ
ｉは下記式で示される値を表わす。Ｋｉ＝１＋［０．２７５×Ｌｏｇ＿１＿０ＣＰＬＳ×Ｌ
ｏｇ＿１＿０ＰＤｉ］／Ｃｐｖｂｉ但し、ＣＰＬＳは層
中の全組成に対する可塑剤の重量比、ＰＤｉは、ｉ番目
のポリビニルブチラールの重合度、Ｃｐｖｂｉはｉ番目
のポリビニルブチラール中のブチラール化度（モル％）
を１００で除した値を表わす。）
（２）混合されるポリビニルブチラールの数（Ｎ）が２
乃至３であることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
記載の合わせガラス用ポリビニルブチラール積層中間膜
。
（３）各ポリビニルブチラールが、それぞれ平均重合度
１００〜５０００であり、かつブチラール化度６０〜７
８モル％であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
又は第２項に記載の合わせガラス用ポリビニルブチラー
ル積層中間膜。
（４）各ポリビニルブチラールの平均重合度の最大値と
最小値の差が２０００〜４５００の範囲であることを特
徴とする特許請求の範囲第１項乃至第３項に記載の合わ
せガラス用ポリビニルブチラール積層中間膜。
（５）膜厚が２５〜３５ミルであることを特徴とする特
許請求の範囲第１項乃至第４項に記載の合わせガラス用
ポリビニルブチラール積層中間膜。
（６）可塑剤含有率が２５〜４０重量％であることを特
徴とする特許請求の範囲第１項乃至第５項のいずれかに
記載の合わせガラス用ポリビニルブチラール積層中間膜
。