JPH03121823A - 射出成形機用スクリュー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は合成樹脂の射出成形機に用いられるスクリュー
に関し、特に合成樹脂に添加した着色剤の分散性にすぐ
れたスクリューに係るものである。

（従来の技術〕 種種の合成樹脂製品には第１１図に概略が示されるよう
な射出成形機により生産されているものが多い。

第１１図に例示される射出成形機では、スクリュー回転
モータ８で回転駆動されるとともに射出シリンダ９によ
り進退するスクリュー１が内挿され、かつ材料ボッパフ
と先端のバルブ５を有するシリンダ１８が金型６に連接
している。

射出成形機による射出成形工程中に合成樹脂に着色する
工程も併せ行うことは広く行われている。射出成形中に
材料合成樹脂に着色する方法としては、 ａ　材料合成樹脂ペレツトが予め着色されているものを
使用する（カラーペレット）、ｂ　未着色材料に濃縮着
色ペレットを数％混入し全体に分散させる（マスターハ
ツチ）、Ｃ未着色材料にパウダー状着色剤を数％混入し
全体に分散させる（トライカラー）、ｄ　未着色材料に
液体状着色剤を数％混入し全体に分散させる（リキッド
カラー）、 方法がある。これらのうちす、ｃの方法は着色法として
一般的に行われているが、添加着色料が全体の数％と少
いために、射出成形機のスクリューが、汎用されている
フルフライトスクリュー（全長にわたって単一のスクリ
ューフライトが設けられたのみのスクリュー）にて均一
な分散混合を行うことは困難であり、成形製品に色ムラ
が生ずることが問題となっていた。このような問題に対
処するため、第６〜１０図に例示されるようなスクリュ
ー１に混練手段２が設けられたスクリュー１が使用され
ている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら前述されたスクリューにおいても、第６〜
９図に例示されるスクリューは混練手段２が可塑化され
た材料合成樹脂の流動の障害となり、結果的にバリヤが
設けられたタイプのスクリューとなる。このタイプのス
クリューはバリヤ部による狭いギャップが剪断力を可塑
化合成樹脂に付与し、合成樹脂がスクリュー内を流動す
る時の大きな抵抗となり、可塑化して押出される量を低
減させるという問題点があった。さらに非導通溝３を有
するものは非導通溝３内で流動合成樹脂が渦流を生して
溝内に滞留し、着色剤の色を変更する時の色替え性また
は材料を変更する時の材料替え性に問題点があった。ま
た、これらのバリヤが設けられたタイプのスクリューは
バリヤ部での剪断力によって合成樹脂を発熱させその発
熱によって着色剤の色調が変化する問題点もあった。

また、第１０図に例示されるような合成樹脂に剪断力を
なるべく加えずに混練・混合を行うために、多数の小突
起４を設けた混練手段２としたものでも、小突起４を設
けた部域には連続したスクリューフライト等が設けられ
ておらず、この部域における可塑化合成樹脂の先端への
移動は混練手段２より後端側のスクリューフライトによ
る合成樹脂推進力に依存せざるを得ない。

従って色替えまたは材料替えに際して前の材料をスクリ
ュー内から排除しようとしても、混練手段２より後端側
の材料が混練手段２に移動してこの部分にそのまま残留
したままとなり、色替え性または材料替え性が悪くなる
という問題点があった。

本発明は、前述の問題点を解決することを目的とし、予
め着色した合成樹脂ペレットを使用するマスターハツチ
や濃縮着色ペレッ）・もしくはパウダー状着色剤を添加
するＬ′ライカラーによる場合の色分散性を合成樹脂の
可塑化押出量を低下させることなく向上させることがで
き、さらに色替え性、材料替え性を良（することができ
る射出成形用スクリューを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

前述の目的を達成するために本発明は、先端側にあって
スクリュー軸線を軸とする複数個の環状突部をその軸線
方向に所定間隔を置いて配するとともに、 これら各環状突部の周囲に周方向に所定間隔をおいて前
記軸線をラセン軸とし、スクリューフライトと同一ラセ
ン方向を有するラセン溝を刻設したことを特徴とするも
のである。

［作　用〕 本発明は前述したように、スクリューの先端側において
夫々周方向に所定間隔でラセン溝が刻設された複数個の
環状突部により混練・混合部が構成されている。この混
練・混合部では、可塑化合成樹脂はラセン溝と環状突部
間に形成される環状溝とで分流・合流が行われ、混練・
混合されて可塑化合成樹脂は十分に均質化される。

また、スクリューフライトと同一ラセン方向を有するラ
セン溝は可塑化合成樹脂を押し出す推力を発生させるた
めに、この混練・混合部では色替え性、材料替え性が良
好である。

前記混練・混合部に前置するもので複数個の環状突部が
配される位置より後端側のスクリューフライトを有する
部分のスクリュー軸にピンが植設された場合には、可塑
化合成樹脂の添加着色剤による色模様はピンにより分断
されて分散混合され、着色剤は可塑化合成樹脂中に万遍
なく分布することが介助される。この状態で可塑化合成
樹脂はスクリュー先端部の混練・混合部へと流動して混
合され、優れた混合均質化状態が得られる。

なお、スクリュー軸にピンが植設された分断・分散部に
はスクリューフライトが存在しているから可塑化合成樹
脂は必ずスクリュー先端方向へと送られこの部分に可塑
化合成樹脂が滞留することはない。また、ピンは単に混
合作用を行うのみであって剪断応力を付与するものでな
いから発熱もなく熱による色調の変化を起すこともない
。

さらに、分断・分散部および混練・混合部ともに可塑化
合成樹脂押し出しの抵抗とはならないから可塑化能力を
低下させることもない。

〔発明の効果〕

従って、本発明の射出成形機用スクリューは、ａ　互に
分断し合う環状溝とラセン溝とから形成される混練・混
合部により可塑化合成樹脂が十分に混合され均質化され
ること、ｂ　ラセン溝は可塑化合成樹脂に推力を付与し
、これを停滞させることなく円滑に流動させ色替え時ま
たは材料替え時の排出をきわめて容易としたこと、 等の効果を奏する。

〔実施例〕

次に本発明の具体的な実施例につき図面を参照しつつ説
明する。

本発明では添加着色剤にもとづく色の分散性を向上させ
るための混練・混合部Ｉがスクリュー１°の先端に設け
られている。混練・混合部Ｉは第１図に示されるように
スクリューフライト１２を有するスクリュー１”の先端
の棒状部に複数個の環状突部１５が設けられ、これら環
状突部１５はその間に環状溝１６を形成し、かつスクリ
ュー１”の軸線に直交する方向で４ケ所程度設けられる
ことが好ましい。そして、これらの環状突部１５を分断
しかつスクリューフライト１２のピッチより大きなピッ
チを有する複数個のラセン溝１４がその環状突部１５の
周方向に等間隔に設けられている。

また本発明では前述した混練・混合部Ｉに併せて、分断
・分散部■を有するものとすることもできる。すなわち
、第２〜４図に示されるように、分断・分散部■はスク
リューフライト１２を残したまま、スクリューフライト
１２のピッチの間においてスクリュー軸１０に複数個の
ピン１３が植設されている。ピン１３の直径はスクリュ
ーフライト１２のピッチの約１／１０〜１／１５で、３
ピッチ程度にわたって設けられることが望ましく、また
分断・分散部■の位置はスクリュー１とシリンダとの間
に送り込まれた合成樹脂ベレットが固体状態から完全に
可塑化する点、具体的にはスクリュー軸１０の直径が除
徐に大となり最大となった圧縮ゾーン完了点１７（第５
図参照）より先端寄りが好ましい。

本発明の分断・分散部■を併有するものは、０ 第２図に示される実施例ではスクリュー軸１゜に植設さ
れる複数のピン１３が、スクリュー１の周方向に設けら
れているが、他の実施例として第３図に示されるように
スクリューフライト１２と同しピッチのつる巻線上に、
または第４図に示されるようにスクリューフライト１２
よりも大きなピッチのつる巻線上に設けられてもよい。

本発明ではスクリューフライト１２がスクリュー１の混
練・混合部■を除く長さにわたって設けられているから
、可塑化合成樹脂は先端側へ停滞することなく流動し、
しかもその流動中に第５図に示されるように充分な混合
が行われる。

第５図に混練・混合部■を除く長さにわたってスクリュ
ーフライト１２が設けられ、スクリュー軸１０の直径が
除徐に大となり最大となった圧縮ゾーン完了点１７より
先端部りに分断・分散部■が、また先端部に混練・混合
部■が設けられた本発明の射出成形機用スクリュー１が
示されている。このスクリュー１においては流動中の可
塑化合成樹脂はスクリュー１の各矢示部で第５図に併せ
示されるような挙動でもって分断・分散および混練・混
合される。

可塑化合成樹脂は、圧縮ゾーン完了点１７より先端側の
Ａ部域ではスクリューフライト１２とスクリュー軸１０
とにより形成される溝内で回転し混合が進んでいる。

しかし溝内での回転の中心部付近は混合能力がないこと
が分かる。

スクリュー先端に混練・混合部Ｉが設けられた本発明で
は、前記Ａ部域におけるとほぼ同様な混合状態で可塑化
合成樹脂が混練・混合部Ｉに流入する。この段階である
Ｂ部域では複数のラセン溝１４で送られる可塑化合成樹
脂は各ラセン溝１４を分断する環状溝１６での分流また
は合流による混練・混合が行われて十分に混合される。

さらに、ラセン溝１４で送られる途中の回転による混合
も行われる。混練・混合部Ｉを通過したＣ部域の可塑化
合成樹脂は混合が十１ ２ 分に行われて均質化されており、その状態でスクリュー
１の前方へと押出され、金型内に射出され得る状態が完
了している。

なお、混練・混合部■におけるラセン溝１４のピッチが
スクリューフライト１２のピッチより大とされでいるこ
とは、ラセン溝１４が複数個設けられていることと相俟
って可塑化合成樹脂の流動量と押出し量とを平衡させな
がら混合均質化を行うことに貢献する。

混練・混合部Ｉに前置して分断・分散部■が設ｉＪられ
ている場合は、前記Ａ部域における混合状態でもって分
断・分散部■の始期であるＤ部域に流入する。

Ｄ部域ではピン１３を挾む態様で可塑化合成樹脂の回転
が三部分に分けられ、ピン１３により混合部を分断し渦
の中心部の位置をずらすことができる。分断・分散部Ｈ
においてその作用が著しいＥ部域では複数個のピン１３
によって可塑化合成樹脂の回転を分断しつつ分散混合を
行っており、混合能力は回転の中心にまで及んでいる。

分断・分散部■で十分に分散混合された可塑化合成樹脂
はＦ部域においても回転が分断された状態を持続し、ス
クリューフライ１〜１２とスクリュー軸１０とにより形
成される溝内でも回転中心までの混合能力を保った状態
で混練・混合部Ｉに達し、混練・混合部Ｉにおける混合
、均質化の機能をより十分に発揮させる。なお、１８は
スクリュー１が内挿されるシリンダである。

以上説明した実施例では、複数の環状突部１５を所定間
隔で分断して設けられているラセン溝１４は、前記環状
溝１６より深くなくむしろ浅い方が分流・合流が円滑に
行われる点で望ましい。

さらに、本発明でば混練・混合部■における環状突部１
５に所定間隔をおいて刻設されるラセン溝１４が、第１
〜３図に例示されるような単純ラセン状のラセン溝１４
でなく、第４図に示されるような環状突部１５の分断個
所が単純３ ４ ラセン方向よりずれた屈折ラセン状のラセン溝１４　と
することもできる。

このような実施例では、屈折したラセン溝１４“と環状
溝１６とによる可塑化合成樹脂の分流・合流機能が増大
し、混合による分散性が良くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の詳細な説明する図であっ
て、 第１図は混練・混合部を持つスクリューの要部拡大図、 第２．３．４図夫々は混練・混合部と分断・分散部とを
持つスクリューの要部拡大図および第５図は本発明のス
クリューの機能を説明する図である。 第６．７．８．９．１０図夫々は従来技術を示す説明図
であり、第１１図は射出成形機の概要を示す図である。 １．１　・・・・・・　スクリュー ５ １６Ｘ 混練手段 非導通溝 小突起 スクリュー軸 スクリューフライト ピン ・・・・・・　ラセン溝 環状突部 環状溝 圧縮ゾーン完了点 混練・混合部 分断・分散部 ６

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、棒状に構成されるとともに、この棒状の周部にその
   棒状の軸線をラセン軸とするスクリューフライトを有す
   る射出成形機用スクリューにおいて、 先端側に前記軸線を軸とする複数個の環状突部をその軸
   線方向に所定間隔を置いて配するとともに、 これら各環状突部の周囲に周方向に所定間隔をおいて前
   記軸線をラセン軸とし、前記スクリューフライトと同一
   ラセン方向を有するラセン溝を刻設することを特徴とす
   る射出成形機用スクリュー。 ２、棒状に構成されるとともに、この棒状の周部にその
   棒状の軸線をラセン軸とするスクリューフライトを有す
   る射出成形機用スクリューにおいて、 先端側に前記軸線を軸とする複数個の環状突部をその軸
   線方向に所定間隔を置いて配するとともに、 これら各環状突部の周囲に周方向に所定間隔をおいて前
   記軸線をラセン軸とするラセン溝を刻設し、 前記複数個の環状突部が配される位置より後端側のスク
   リューフライト間に複数個のピンを植設することを特徴
   とする射出成形機用スクリュー。 ３、前記各環状突部の周囲に周方向に所定間隔をおいて
   刻設されるラセン溝が、スクリューフライトのラセンピ
   ッチより大きなラセンピッチを有することを特徴とする
   請求項１または２に記載の射出成形機用スクリュー。