JPH0312038B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、片面複写等を終了した用紙を受入
れて所定の位置に紙揃えし、裏面複写等のために
再給紙を行う複写機等の中間トレイに関する。

従来技術 両面複写機や両面印刷機等により両面複写や両
面印刷を行う場合には、片面の複写又は印刷の終
了した用紙を反転して中間トレイ上に排紙しスタ
ツクした後、複写原稿又は版を取替えて再給紙を
行なうが、そその際用紙と感光体又は印刷ロール
との間に前後左右の位置のずれや曲りが生じない
ように、中間トレイ内に１枚ずつ排出される用紙
は前縁及び基準となる側縁を所定の位置に完全に
揃えてトレイ上にスタツクすることが必要であ
る。

この目的のために、従来使用されている中間ト
レイの紙揃え装置としては、例えば用紙の先端を
揃える基準面となる前当板をトレイの前端に設
け、用紙の基準側を当接させて側縁を揃える基準
側壁をトレイの一方の側縁に固設し、トレイ上に
用紙を排出しスタツキングする際は給紙コロとト
レイとを離間させた後、前記基準側壁の内面が用
紙の通紙基準位置より適当な距離だけ外方に偏倚
する如くトレイを横移動させ、トレイ上に用紙排
出方向と傾斜させて設けたスポンジコロにより、
トレイ上に排出された用紙を一枚ずつ斜行させ
て、その前端縁及び基準側縁を上記の前面板及び
基準側壁に衝合させて紙揃えしスタツキングする
装置が知られている。

この装置によりスタツキングされた用紙を裏面
複写のために再給紙する場合は、加圧手段により
トレイを押上げて用紙束の上面を給紙コロに押圧
し給紙圧を印加するとともに、前記の傾斜スポン
ジコロを用紙上面より離間させ、かつコロの駆動
を停止し、給紙圧の印加に先立つてトレイを基準
位置に戻してスタツクされた用紙の基準側を通紙
基準と一致させるようにしている。

以上の諸動作は、互いに関連して行なう必要が
あるため、１つのソレノイドで半回転スプリング
クラツチにより、カム、リンク機構を介して行な
われていた。そのため機構が複雑となり、調整作
業が多く、組付に多大の時間を要し、又上記のス
ポンジコロのためジヤム処理の操作性を害してい
た。

上記の問題点を解決する中間トレイの構成とし
ては、第２図に示す如く、中間トレイユニツト１
の用紙受入れ側の端部に設けられた用紙受入口１
０より受入れた用紙を１対のガイド板１１，１２
を経て放出ローラ対１３，１４により水平より
やゝ上向きに放出し、アーチ形の放出ガイド板１
５に用紙上面を沿わせて、トレイ４上にスタツク
される用紙の先端を整合させる基準面を有する前
面板８に用紙先端が向うように案内し、一方、用
紙の両則縁を沿わせて幅方向の位置決めを行なう
可動側板１８は、第３図に示す基準側板２７とと
もにトレイ４の用紙搬送方向の概ね中央部に設け
られ、両者は第３図に示す如く、ホツパ状に上方
が大きく開く如く傾斜が付けられ、前面板８に先
端が衝突して前進を停止し、自重でトレイ４上に
落下する用紙の側縁を案内して両側板１８，２７
の下部の垂直部で決定される軸方向の整列位置に
着地させ、トレイ４上の所定の位置にスタツクさ
れるようにした構成が考えられる。

さて、上記の構成では放出ローラ１３，１４よ
り放出された用紙の前端が紙揃えされるには、用
紙の前端がトレイ４の上面に接触することなく、
前面板８に到達しなければならない。長いサイズ
の用紙の場合はかなり長い間後部を放出ローラ対
１３，１４により斜め上方に搬送されるので、放
出ガイド板１５に沿つて前端が前面板８に到達
し、問題となることは少ないが、小さいサイズの
用紙の場合は、用紙後端が早く放出ローラ１３，
１４から離脱し、放出ガイド板１５に沿わず、両
面トレイ４の上面に沿つて行くことも起り得る。
その場合には、摩擦や引掛りによつて用紙先端は
前面板近く、少くとも給紙コロの真下の位置に到
達せず給紙が不可能になる。

目 的 そこで、本発明は、用紙サイズの大小にかゝわ
らず、用紙の前端を前面板８に到達せしめること
のできる手段を有する中間トレイを提供すること
を目的とする。

構 成 本発明は、上記の目的を達成させるため、片面
複写等の終了した用紙をトレイ内に送込む搬入機
構と、該搬入機構により送込まれた用紙の先端を
整合させて紙揃えする用紙先端整合基準面とを有
する複写機等の中間トレイにおいて、前記の搬入
機構の送込み方向下流側に、用紙サイズと前記用
紙先端整合基準面の位置とにより定まる用紙の送
込み位置を選択しうる切換ガイド機構を設けたこ
とを特徴とする。

以下、本発明の実施例を、図面に基づいて詳細
に説明する。

第１図は、本発明を第２図で説明した構成の中
間トレイに適用した実施例の構成を示す図であ
る。

の実施例の中間トレイでは、第１図に示す如
く、放出ガイド板１５の中間位置に搬送ローラ対
３２を、又該ローラ対３２と放出ローラ対１３，
１４の間に切換ゲート３３を設け、小サイズの用
紙を受入れる場合は上記切換ゲート３３を実線で
示す位置に保持し、大サイズの用紙を受入れる場
合は破線で示す位置に切換るように制御される。
搬送ローラ対３２と用紙先端を整合させる前当板
８との間の距離は、用紙のサイズにより、搬送ロ
ーラ対で送り出される用紙が、その先端がトレイ
上面に接触することなく前当板８に到達しうる距
離とされる。

このようにすることにより、放出ローラ対１
３，１４により排出された小サイズの用紙は切換
ゲート３３の上側を抜けて追加搬送ローラ対３２
に咬持搬送され、先端が確実に前面板８に到達
し、その時点では用紙の後端はすでに追加搬送ロ
ーラ対３２より離脱しており、トレイ４の両側板
１８，２７の間に落ちる。一方大サイズの用紙の
場合は、切換ゲート３３が破線の位置に切換えら
れることにより、用紙はその下部を搬送されるの
で、用紙の前端が前面板８に到達して停止した際
に、用紙の後部が追加ローラ対３２に咬持されて
トレイ４上に落下しないと云う不都合が生じるこ
とはない。

効 果 以上の如く、本発明によれば、簡単な構成によ
り各種サイズの用紙を中間トレイ上に確実に前端
を基準面に整合して紙揃えしてスタツキングする
ことが出来るので両面複写機や両面印刷機の製造
時の調整作業、組付時間が減少し、コストダウン
に寄与するとともに動作が確実で故障が少なくな
るので複写品質の向上、作業能率の改善にも効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す断面図、第２図
は別途提案されている中間トレイの構成を示す断
面図、第３図はその側板の断面図である。 １……中間トレイユニツト、４……トレイ、８
……前当板（用紙先端整合基準面）、１３，１４
……放出ローラ対（搬入機構）、１５……放出ガ
イド、１８……可動側板、３２……搬送ローラ
対、３３……切換ガイド板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 片面複写等の終了した用紙をトレイ内に送込
   む搬入機構と、該搬入機構により送込まれた用紙
   の先端を整合させて紙揃えする用紙先端整合基準
   面を有する複写機等の中間トレイにおいて、前記
   の搬入機構の送込み方向下流側に、用紙サイズと
   前記用紙先端整合基準面の位置とにより定まる用
   紙の送込み位置を選択しうる切換ガイド機構を設
   けたことを特徴とする中間トレイ。 ２ 前記の搬入機構は用紙をほゞ水平にトレイへ
   送込む放出ローラ対と、該ローラ対より放出され
   た用紙の上面を沿わせて該用紙を前記の用紙先端
   整合基準面に向うように案内する放出ガイドとか
   ら成り、前記の切換ガイド機構は前記放出ガイド
   に沿つて前記放出ローラ対の下流側に設けられた
   搬送ローラと、当該搬送ローラの上流側であつて
   前記放出ローラ対との間に設けられ、用紙を該搬
   送ローラへの経路と、該搬送ローラの下方を通過
   する経路とのいずれかに選択切換可能な切換ガイ
   ド板とから構成されていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の中間トレイ。