JPH0311179Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は鉢花の保護と持ち運びを容易にした
鉢花用パツケージに関するものである。

［従来技術］ 従来、鉢植えの花、即ち、鉢花に用いるパツケ
ージとしては鉢花を保護するための鉢固定装置を
箱内に装着したものが知られている。然し、この
鉢固定装置は鉢花を起立状態で箱内に収容するも
のであるため茎の長い鉢花、あるいは背丈の高い
鉢花に対しては、パツケージの形状も必然的に不
安定な縦長の形状となるため持ち運びに不便なう
え、移動中箱の転倒により鉢が割れたり、茎が折
れ曲がる等の致命的な欠点があつた。

［考案が解決しようとする課題］ この考案は鉢花を痛めることがなくかつ持ち運
びを容易にした鉢花用パツケージの提供を課題と
する。

［課題を解決するための技術的手段］ 上記の課題を解決するためこの考案は鉢花を鉢
とともに横臥させた状態において、鉢及び鉢花を
支持する、帯板状の折曲及び切り欠き可能の材料
からなる底敷部材と、この底敷部材を収容する箱
とからなり、前記底敷部材は鉢の外周面の下部を
支持する鉢支持部と、この鉢支持部の一端部に接
続し、鉢の解放端面に沿い鉢の中心付近まで延出
する段差部と、この段差部の延出端部から鉢花の
茎と同方向に延出し、鉢花を下方から支持する鉢
花支持部と、鉢支持部の他端部に折曲された状態
で接続し、鉢を挿通固定する開口を有する鉢固定
部とから構成されている。

［作用］ 鉢を横に倒した状態で、鉢は鉢固定部と鉢支持
部と段差とにより横方向及びこれに直角の方向の
移動を阻止されるので動かない。又鉢花の茎は鉢
花支持部により下方から支持されているので折れ
曲がることがない。

［実施例］ 以下実施例を示す第１〜３図によりこの考案を
説明する。底敷部材２１は帯板状の折曲及び切り
欠き可能の材料を折曲、切り欠くことにより形成
される。即ち長手方向の両側縁と一方の端縁とに
相互に平行な内折れ線１ａ，１ｂ及び内折れ線３
と、内折れ線１ａ，１ｂに対し左方（第１図にお
いて）に拡開する外折れ線２ａ，２ｂ及び内折れ
線３に平行の外折れ線４とを設けて折曲すること
により支え板５ａ，５ｂ，６が形成され、この支
え板５ａ，５ｂ，６により右下方に傾斜（第２図
において）する、鉢花の茎を支持する鉢花支持部
８が形成され、又外折れ線４に沿つて複数の逆コ
の字状の切り込み９を設けることにより右上方に
傾斜（第２図において）する鉢支持部１０が形成
されている。

鉢支持部１０には折曲線１１を介して押し止め
板１５が接続し、押し止め板１５には折曲線１３
が設けられている。そして折曲線１３の両側には
ほぼ対称位置にほぼ同形の部分円弧部と直線部と
からなる切り込み１２と開口１４とが設けられて
いる。切り込み１２により端壁１６が形成され、
又鉢花支持部８の内折れ線３と反対側の端部には
折曲により矩形端壁１７が形成されている。押し
止め板１５は折曲線１１，１３により逆Ｖ字状に
折曲される。鉢花支持部８には一対の紐孔７が設
けられている。第２図に示すように底敷部材２１
において支持板６の一部は鉢支持部１０と鉢花支
持部８とを段差状に接続する段差２５を形成して
いる。

上記のように形成した底敷部材２１は箱２２内
に収容され、鉢花用パツケージ２６が構成され
る。この際、底敷部材２１の支持板５ａ，５ｂは
箱２２の底板２２ｃ上に載置され、又端壁１６、
矩形端壁１７はそれぞれ箱２２の両端壁２２ａ，
２２ｂに接触し、貼着片１８ａ，１８ｂによりそ
れぞれ両端壁２２ａ，２２ｂに貼着される。

第３図に示すように横臥させた鉢花２７の鉢１
９の下面は底敷部材２１の鉢支持部１０により支
持され、鉢１９の底面と解放端面はそれぞれ底敷
部材２１の端壁１６と段差２５とに当接している
ので鉢１９は底敷部材２１の長手方向の移動を抑
制されている。又鉢１９の外周面は逆Ｖ字状に折
曲された押し止め板１５の切り込み１２と開口１
４とに部分嵌着されているので鉢１９は底敷部材
２１の長手方向に直角の方向の動きを抑止されて
いる。鉢花２７の茎２７ａは底敷部材２１の鉢花
支持部８により下方から支持される。この状態で
紐孔７にあらかじめ挿通しておいた紐（軟性針金
にビニールを被覆したものでもよい）２０で鉢花
２７を箱２２内で動揺しないいように軽くゆわえ
ておき、蓋２３により箱２２を閉ざす。蓋２３に
より押し止め板１５の逆Ｖ字状の頂点、即ち折曲
線１３が蓋２３に押されて前記の切り込み１２及
び開口１４を介して鉢１９を押し、鉢１９に対す
る固定力を強化する。

［効果］ この考案は上記のような構成を有するので次の
ような優れた効果を有する。

(イ) 鉢花を横臥状態でずれを起こすことなく箱の
中に収容することが可能となり、持ち運びに便
利となる。

(イ) 運搬の際、鉢花はずれないので茎が折れたり
するような損害を受けない。

(ハ) 鉢内の土の表面に水こけを用いた鉢花の場合
には相当な振動を与えても土は崩れない。

【図面の簡単な説明】

第１図は底敷部材の展開図を示す。第２図は完
成状態の底敷部材の斜視図を示す。第３図イは蓋
の斜視図を示す。第３図ロは箱に収容した鉢花の
縦断面図を示す。 ８……茎支持部、１０……鉢支持部、｛１２…
…切り込み、１４……開口、１５……押し止め
板｝鉢固定部、２１……底敷部材、２２……箱、
２５……段差。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉢花を鉢とともに横臥させた状態において、鉢
   及び鉢花を支持する、帯板状の折曲及び切り欠き
   可能の材料からなる底敷部材と、この底敷部材を
   収容する箱とからなり、前記底敷部材は鉢の外周
   面の下部を支持する鉢支持部と、この鉢支持部の
   一端部に接続し、鉢の解放端面に沿い鉢の中心付
   近まで延出する段差部と、この段差部の延出端部
   から鉢花の茎と同方向に延出し、鉢花を下方から
   支持する鉢花支持部と、鉢支持部の他端部に折曲
   された状態で接続し、鉢を挿通固定する開口を有
   する鉢固定部とからなることを特徴とする鉢花用
   パツケージ。