JPH0311178A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はベーンを保持したロータに対するカムリング
の偏心量を変化させてポンプ容量を変えることのできる
可変容量型ベーンポンプに関するものである。

従来の技術 この種のポンプの一例が特開昭５５−１７６９６号公報
に記載されている。このベーンポンプは、ロータに保持
した複数のベーンの先端部を、ロータに対して偏心した
円筒状の内周面に摺接させ、ロータおよびベーンならび
に円筒面、ハウジングの内壁面のそれぞれによって区画
形成される油室の容積が、ロータおよびベーンの回転に
伴って増減することにより、吸入口からオイルを吸入し
、これを加圧して吐出口から送り出す点においては一般
のベーンポンプと変わるところはないが、これらの構成
に加えて、前記円筒面を、ロータの中心から外れた箇所
を中心に回動するカムリングの内周面によって形成し、
吐出油圧によってそのカムリングを一定方向に回動させ
ることによりカムリングのロータに対する偏心量を変化
させるよう構成したものである。このような構成であれ
ば、吐出圧の増大に伴ってカムリングの偏心量が減少し
吐出圧が不必要に高くなることはないので、車両の自動
変速機に使用すれば、不要な動力の消費を防止して燃費
の節減を図ることができるとされている。

発明が解決しようとする課題 上述したベーンポンプでは、ベーンが回転する領域のう
ちの半分は、油室の容積が増大する吸入領域であり、他
の半分は油室の容積が減少する吐出領域であって、吸入
口はその吸入領域において、また吐出口はその吐出領域
においてそれぞれベーンの側面がわに闇ロブるよう設け
られている。そしてカムリングはその側面の一部が吸入
口および吐出口に部分的にオーバーラツプしており、そ
のためカムリングには吐出口側で該吐出口から離れる方
向に押す押圧力が作用し、かつ吸入口側では該吸入口に
引き寄せる方向の吸引力が作用する。

このようにベーンポンプでは、カムリングを傾ける荷重
が作用するために、カムリングの側面とこれを内蔵して
いるハウジングの内壁面との接触圧が部分的に異なって
カムリングの円滑な回動が阻害され、ひいてはカムリン
グの側面やハウジングの内壁面の早期摩耗およびそれに
伴う耐久性の低下を招来し、また吐出圧に応じてカムリ
ングを回動させる構成の場合は応答性が悪くなるなどの
問題を生じる。

この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、カムリ
ングを円滑に回動させることのできる可変容量型ベーン
ポンプを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、ハウジング
内に収容したカムリングと、カムリングの内周面に寵接
しかつ半径方向に突出・退入する複数のベーンを保持し
た〇−夕と、ベーンの一側に開口するようハウジングに
形成した吸入口および吐出口とを備え、カムリングを回
動させてその内周面のロータに対する偏心量を変える可
変容量型ベーンポンプにおいて、カムリングの軸線方向
を向く側面と該側面に対向するハウジングの内面との間
に、これらの側面と内面との間隙を所定の間隔に維持し
てカムリングの回動を案内する転動体を設け、その転動
体をカムリングの前記側面とハウジングの前記内面との
少なくともいずれか一方に形成した凹部に収容したこと
を特徴とするものである。

作　　　　　用 この発明のベーンポンプにおいてもベーンが〇−夕と共
に回転することにより、カムリングの内側にベーン等に
よって区画形成される油室の容積が増減し、それに伴っ
て吸入口からオイルが吸入されるとともに、そのオイル
が加圧されて吐出口から送り出される。その場合のポン
プ容但は油室の容積の変化量すなわちカムリングの内周
面のロータに対する偏心量によ？て決まり、カムリング
の偏心量を少なくすることによりポンプ容拳が低下する
。そのカムリングはその側面とハウジングの内壁面の間
に介在させた転動体によって回動するよう保持されてお
り、したがって吐出口側と吸入口側とに３３いてカムリ
ングに作用する圧力が大きく相違していてもカムリング
が円滑に回動させられる。またその転動体はカムリング
の側面もしくはハウジングの内壁面とのいずれか一方に
形成した凹部に収容され、その結果、カムリングの側面
とハウジングの内壁面との間の間隙は、両者の間に転動
体を介在させているとしても微小な間隙に維持され、液
密性が確保される。

実　　施　　例 つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図ないし第３図はこの発明の一実施例を示すもので
、ハウジング１はポンプボデー２およびその正面に取付
けたポンプカバー３ならびにそのポンプカバー３の内部
に軸線方向に前優動可能に収容した可動側板４を主体と
して構成されており、このハウジング１の内部にカムリ
ング５が回動自在に収容されている。すなわちポンプボ
デー２には正面側に開口する中空部が形成され、また可
動側板４はその中空部の開口形状と相似のわずか小さい
形状の板状体であって、ポンプカバー３の内部にポンプ
ボデー２に向けて前後動するよう収容されている。モし
てポンプカバー３をポンプボデー２の正面側に取付ける
ことによりポンプボデー２の中空部が可動側板４によっ
て密閉され、その密閉されｌζ中空部の内部にカムリン
グ５が収容されている。このカムリング５は前記密閉さ
れた中空部の幅より極く僅か小さい幅をもったほぼリン
グ状をなし、その両側面のほぼ等間隔のそれぞれ三箇所
に凹部が形成されている。第１図および第２図の上側の
一つの凹部６は半球状をなし、他の二つの凹部７も同様
に半球状の凹部として形成されている。またカムリング
５の両側面に対向するハウジング１の内壁面すなわちポ
ンプボデー２の内壁面と可動側板４の側面とのそれぞれ
には、前記凹部６と対をなす半球状の凹部８．９と他の
二つの四部７と対向する位置に、凹部８，９を中心とし
た円弧状の溝である凹部ｉｏ、ｉ１が形成されでおり、
それらの互いに対をなす凹部の内部に転動体例えば鋼球
１２が収容されている。そしてその鋼球１２の直径は、
カムリング５の両側面とハウジング１の内壁面とがすべ
り接触しないように両者の間に微小間隙が生じる程度の
寸法に設定されており、したがってカムリング５は図の
上側の鋼球１２を中心にして回動し、その回動を各鋼球
１２がころがり接触により案内するよう構成されている
。

またさらにカムリング５の外周の三箇所にはハウジング
１の内周面との間の液密性を確保するためのシール部材
１３が取付けられており、したがってカムリング５の外
周面とハウジング１の内周面との間に二つの空間部が形
成され、一方の空間部（第１図では右側の空間部）には
ハウジング１の外面に同口する制御ボート１４が連通し
、この空間部が制御油圧室１５となっている。またカム
リング５の外周部のうち制御油圧室１５とは異なる空間
部に対応する部分の一部（回動中心となる前記半球状の
凹部６と直径上ではぼ対向する部分）には半径方向で外
側に突出した突起部１６が形成され、その突起部１６と
ハウジング１の間には突起部１６を第１図の右方向に押
圧する弾性体例えばスプリング１７が配置されている。

このスプリング１７はカムリング５の偏心量ｅを増大さ
せる方向に作用しており、したがって前記ＩＩｊ’Ｊ１
１１油圧至１５に作用する油圧の増大に伴ってカムリン
グ５の偏心量が減少し２、ポンプ容量が低下するように
なっている。

カムリング５の内周側にはポンプ駆動軸１８に取付けた
〇−タ１９が配置されており、このロータ１９にその半
径方向に沿って形成した複数のロータスリット溝２０の
それぞれにベーン２１が移動自在に収容され、そのベー
ン２１の先端部（外周側の端部）はカムリング５の内周
面に摺接し、また基端部（内周側の端部）はベーンリン
グ２２に接触している。そしてカムリング５はこのロー
タ１９の中心に対して偏心しており、したがって互いに
隣接する一対のベーン２１の間にこれらのベーン２１と
カムリング５の内周面、ロータ１９の外周面、ハウジン
グ１の内壁面によって油室２３が区画形成され、かつそ
の油室２３の容積がロータ１９およびベーン２１の回転
に伴って増減するようになっている。図に示す実施例で
はロータ１９が第１図の矢印方向に回転させられ、した
がってベーン２１の回転領域のうち第１図の下側の半分
の領域が前記油室２３の容積が次第に増大する吸入領域
であり、また上側の半分が油室２３の容積が次第に減少
する吐出領域であり、吸入口２４はその吸入領域に開口
するようポンプボデー２に形成され、かつこの吸入口２
４に吸入油路２５が連通して形成され、また吐出口２６
は吐出領域に開口するポンプボデー２に形成され、かつ
これに吐出油路２７が連通して形成されている。

前記可動側板４の背面がわ（カムリング５に向いた銅面
とは反対の側面がわ）には圧力室２８が形成されており
、この圧力室２８は可動側板４のうち前記吐出口２６と
ほぼ対向する部分に形成した貫通路２９を介して前記ベ
ーン１９の回転領域のうちの吐出領域に連通されており
、したがって圧力￥２８に吐出圧が作用して可ｖＪ側板
４をべ一ン１９あるいはカムリング５　ｇＩに！＃ＪＩ
王するようになっている。なお可動側板４をこのように
押圧する手段は、上記の圧力室２８および貫通路２９に
変えスプリングやウレタンゴムなどの弾性体を使用する
こともできる。

上述した構成のベーンポンプでは、ロータ１９を第１図
の矢印方向に回転させることによりベーン２１が遠心力
および前記ベーンリング２２によって半径方向で外側に
押され、その先端部をカムリング５の内周面に接触させ
て回転し、前記油圧室２３を区画形成する。その油￥２
３の容積は第１図の下半分の領域で次第に増大し、その
結果、吸入口２４からオイルを吸い込み、ついで第１図
の上側半分の領域では油室２３の容積が次第に減少する
ためにオイルが加圧されて吐出口２６から送り出される
。その場合のポンプ容量はカムリング５の偏心量ｅによ
って決まり、負荷に対してポンプ容量が過大であれば、
吐出圧が轟くなり、したがって吐出圧を図示しない弁機
構および前記制御ボート１４を介して副葬油圧室１５に
作用させてお番フば、吐出Ｈの増大に伴ってカムリング
５が第１図の上側の凹部６を中心にしてスプリング１７
を圧縮しつつ時計方向に回動し、その偏心量ｅが減少す
るのでポンプ容量が吐出圧に応じて低下する。すなわち
ポンプ容量が過剰になることがなく、動力の不必要な消
費が防止される。また吐出圧が低下すれば、スプリング
１７がカムリング５を上記の場合とは反対方向に回動さ
せるので、カムリング５の偏心量ｅが増大して吐出圧が
高くなる。そしてカムリング５の上記のような回動は、
ハウジング１の内壁面との間に介在させた鋼球１２によ
り案内されておこなわれるから、カムリング５は円滑に
回動する。またその鋼球１２は各凹部６．７．８，９．
１０．１１の内部に収容されてカムリング５の両＃！！
面とハウジング１の内！面との間隙が微小間隙に維持さ
れているので、油漏れは良好に防止され、容積効率が低
下することはない。

また上記の実施例では、ポンプカバー３に対して軸線方
向に移動自在な可動側板４を用い、これをカムリング５
　＃Ｊに押圧するよう構成したので、ポンプカバー３の
ポンプボデー２に対する取付精度やその取付は面の加工
精度がカムリング５の両側面がわの間隙に影響すること
がなく、したがってカムリング５の両側面がわの間隙の
管理が容易かつ正確になって油洩れを、より確実に防止
することができる。

なお、上記の実施例では、転動体として鋼球１２を使用
した例について説明したが、この発明では転動体として
コロなどのこがり接触する他の手段を使用することがで
きる。

発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明によれば、凹部
に収容した転動体によってカムリングとハウジング内壁
面との間の間隙を所定の微小間隙に維持しつつカムリン
グの回動を案内するよう構成したので、カムリングを回
動させる際の抵抗が小さくなってカムリングを円滑に回
動させることができ、それに伴ってポンプ容量を変化さ
せるための応答性が向上し、またカムリングがハウジン
グに対してすべり接触しないので、カムリングやハウジ
ングの早期摩耗を防止し、ポンプとしての耐久性を向上
させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はこの発明の一実施例を示すもので
、第１図はポンプカバーを取除いた状態の正面図、第２
図は第１図のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図、第３図はポン
プボデーの正面図である。 １・・・ハウジング、　２・・・ポンプボデー　　３・
・・ポンプカバー　　４・・・可動側板、　５・・・カ
ムリング、　６．７．８，９，１０．１１・・・凹部、
　１２・・・鋼球、　１９・・・ロータ、　２１・・・
ベーン、２３・・・油室１，２４・・・吸入口、　２６
・・・吐出口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ハウジング内に収容したカムリングと、カムリングの内
   周面に摺接しかつ半径方向に突出・退入する複数のベー
   ンを保持したロータと、ベーンの一側に開口するようハ
   ウジングに形成した吸入口および吐出口とを備え、カム
   リングを回動させてその内周面のロータに対する偏心量
   を変える可変容量型ベーンポンプにおいて、 カムリングの軸線方向を向く側面と該側面に対向するハ
   ウジングの内面との間に、これらの側面と内面との間隙
   を所定の間隔に維持してカムリングの回動を案内する転
   動体が設けられ、その転動体がカムリングの前記側面と
   ハウジングの前記内面との少なくともいずれか一方に形
   成した凹部に収容されていることを特徴とする可変容量
   型ベーンポンプ。