JPH0311081Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ワンボツクス車等において、前部
運転席側と後部荷物室とを仕切るためにパーテイ
シヨンパイプに関するものである。

（従来技術） 従来、ワンボツクス車等に付設されているパー
テイシヨンパイプとして第８図及び第９図に示す
ものがある。

第８図に示すものは、回転式のパーテイシヨン
パイプであつて、運転席後方の車室内に回動可能
に枢支された下部パイプ５１と、その上方に下部
パイプ５１とほぼ平行状に車体Ｓに対して着脱可
能に横設された上部パイプ５２と、下部パイプ５
１と上部パイプ５２とを連結する２本の縦棒５
３，５３とにより構成され、上部パイプ５２を車
体Ｓから離脱させることにより下部パイプ５１を
支点として下方へ回転させることができるもので
ある。

一方、第９図に示すものは脱着式のパーテイシ
ヨンパイプであつて、上部パイプ５４及び上部パ
イプ５５とも車体Ｓに対して着脱可能に構成さ
れ、一体枠状に固設された前記下部及び上部パイ
プ５４，５５を一体的に車体Ｓに対して着脱して
使用できるものである。

（問題点） 上記従来の回転式パーテイシヨンパイプにあつ
ては、下方に回転させた後、運転席又は助手席の
リクライニングシートを後方へ倒した場合は、縦
棒５３がリクライニングシートの背部に阻まれ、
パーテイシヨンパイプを元の位置にセツトするこ
とができないという問題点があつた。

又、脱着式パーテイシヨンパイプにあつては、
運転席又は助手席のリクライニングシートを後方
へ倒す場合、その都度取りはずさねばならない等
操作が面倒であるという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記従来の欠点に鑑み案出したもの
であつて、その要旨は、パーテイシヨンパイプ
を、下端部が車体に回動可能に枢支され、上縁部
が車体に着脱可能に係止された型状のメインパ
イプと、該メインパイプに着脱可能に横設された
サポートパイプと、前記メインパイプの上縁部と
前記サポートパイプを連結する可撓性を有するス
トラツプとを主体として構成したことである。

（作用） 型状に形成されたメインパイプの下端部は車
体に対して回動可能に枢支されているため、メイ
ンパイプは下端部を支点として荷物室側へ回動さ
せながら倒すことができる。又、メインパイプの
上縁部は車体に対して着脱可能に係止されるた
め、倒したメインパイプを容易に元の位置に復帰
させ係止させることができる。そのため、運転席
又は助手席のリクライニングシートを後方に倒し
てリラツクスする場合には、メインパイプの上縁
部をはずして下端部を支点として回動させること
により、メインパイプをリクライニングシートの
下方の邪魔にならない位置へ退避させることがで
き、リラツクス空間を容易に確保することができ
る。逆に、運転位置にリクライニングシートを復
帰させた場合は、メインパイプの上縁部を車体に
係止させることにより簡単に元の状態にすること
ができる。さらにメインパイプに着脱可能に横設
されているサポートパイプは可撓性を有するスト
ラツプによりメインパイプと連結されているた
め、容易にメインパイプよりはずすことができ
る。そのため、例えば助手席のリクライニングシ
ートのみを倒して長尺物を積むような場合には、
サポートパイプをメインパイプよりはずした後
に、助手席のリクライニングシートを倒し、その
後サポートパイプをメインパイプに係止させれば
よく、メインパイプ全体を倒す必要がなく操作が
非常に簡易にスピーデイーに行なえる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は本例のパーテイシヨンパイプＰを示す
斜視図であり、図中１は主として金属製パイプに
て型状に形成されたメインパイプである。この
メインパイプ１の下端部１ａ，１ｂには取付け孔
が貫設され、下端部１ａ，１ｂはこの取付け孔を
介して車体の車室内壁面に回動可能に枢支され
る。又、、メインパイプ１の上縁部１ｃの両端側
には係子２が突設され、この係子２は車体に固設
されたロツク３に着脱可能に係止される。

図中４はメインパイプ１の上縁部１ｃとほぼ平
行状にメインパイプ１の中央部に横設されたサポ
ートパイプであつて、その両端側には係止棒４
ａ，４ｂが突設され、この係止棒４ａ，４ｂはメ
インパイプ１に固設されたサブロツク５ａ，５ｂ
に着脱可能に係止される。その詳細図を第２図
イ，ロ，ハに示すが、同図イのサブロツク５ａ，
５ｂが固設されている場合は、係止棒４ａ，４ｂ
は上方より差し込まれる。

同図ロのサブロツク５ａ，５ｂが固設されてい
る場合は、係止棒４ａ，４ｂは斜め上方より差し
込まれる。同図ハのサブロツク５ａ，５ｂが固設
されている場合は、係止棒４ａ，４ｂは後方より
差し込まれる。

次に第１図において、図中６はメインパイプ１
の上縁部１ｃとサポートパイプ４間に掛装され、
両者を連結するストラツプであつて、可撓性かつ
かなりの強度のある布又は合成樹脂製繊維よりな
る帯体である。

上記のように構成されたパーテイシヨンパイプ
Ｐは、通常は第３図のように車室内の運転席の後
方に立設され、前部運転席側と後部荷物室とを仕
切り、荷物室に積載された荷物が運転席側へ崩れ
ないように作用している。即ち、その状態ではサ
ポートパイプ４は係止棒４ａ，４ｂを介してメイ
ンパイプ１に係止され、メインパイプ１の上縁部
１ｃは係子２を介して車体のロツク３に係止され
ている。

第４図は、運転席又は助手席のリクライニング
シートＲを後方に倒して運転者がリラツクスする
場合の状態を示す。この場合にはメインパイプ１
の係子２を車体側のロツク３よりはずしてメイン
パイプ１を下端部１ａ，１ｂを支点として後方へ
回転させることにより、メインパイプ１はリクラ
イニングシートＲの下方へ倒れ、その後リクライ
ニングシートＲを後方に倒しても何らリクライニ
ングシートＲの障害とはならず、運転者はリラツ
クス空間を確保することができる。

第５図は、長尺物を積んだり床面に荷物を置き
たくないような場合の使用状態図であり、このよ
うな場合にはメインパイプ１の上縁部１ｃは係子
２を介して車体のロツク３に係止したまま、サポ
ートパイプ４のみをメインパイプ１からはずし、
サポートパイプ４をストラツプを介して後方に回
動させ、その後、助手席のリクライニングシート
を倒し、サポートパイプ４をメインパイプ１に再
び係止させればよい。

このように本例のパーテイシヨンパイプＰによ
れば、使用状態に応じてパーテイシヨンパイプＰ
の全体を車体の後方又は下方に回動させたり、又
一部を回動させてリクライニングシートの倒れ移
動に対して障害とならないようにすることがで
き、その操作も非常に簡単に行なえるものであ
る。次に、第６図には本例の変形例を示す。

第６図のものにあつては、メインパイプ１の上
縁部１ｃとサポートパイプ４間に伸縮しにくいス
トラツプ６を掛装し、さらにストラツプ６間にネ
ツト７を張装したものである。このネツト７によ
り、荷物室の小さな荷物が運転席側へ通過するの
を防ぐことができる。

さらに第７図においては、ネツトに換え、スト
ラツプ６間にカーテン８を張装した例を示す。

このカーテン８により、荷物の保護と仕切り効
果がより充実され、運転席側の冷暖房効率をも向
上させることができる。又、透明なカーテン８と
すれば後方視界も確保できるものである。

なお第６図及び第７図に示すネツト７及びカー
テン８は、ストラツプ６により強度は確保されて
いるので、必要に応じ適当な材質のものを選択し
て使用することができる。

（効果） 本考案は、パーテイシヨンパイプを構成するメ
インパイプとサポートパイプとを着脱可能な構造
とし、かつメインパイプとサポートパイプとを可
撓性を有するストラツプにより連結したことによ
り、運転席側と荷物室の仕切り効果に加えて、サ
ポートパイプを操作することにより運転席側のシ
ートを障害なく倒すことができ、必要に応じ簡単
な操作により車室内の利用空間を変化させること
ができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すパーテイシヨ
ンパイプの斜視図、第２図イ，ロ，ハは第１図に
おけるパーテイシヨンパイプのメインパイプとサ
ポートパイプとの脱着構造を示す説明図、第３図
は通常時のパーテイシヨンパイプの使用状態図、
第４図は運転席のリクライニングシートを倒した
場合の使用状態図、、第５図は長尺物等を積む場
合の使逑状態図、第６図はネツトを張装した変形
例を示す正面図、第７図はカーテンを張装した変
形例を示す正面図、第８図及び第９図は従来例の
斜視図である。 Ｐ……パーテイシヨンパイプ、１……メインパ
イプ、１ａ……下端部、１ｃ……上縁部、２……
係子、３……ロツク、４……サポートパイン、６
……ストラツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ワンボツクス車等の前部運転席側と後部荷物
   室とを仕切るパーテイシヨンパイプであつて、
   下端部が車体に回動可能に枢支され、上縁部が
   車体に着脱可能に係止された型状のメインパ
   イプと、該メインパイプに着脱可能に横設され
   たサポートパイプと、前記メインパイプの上縁
   部と前記サポートパイプを連結する可撓性を有
   するストラツプとを主体として構成されたこと
   を特徴とするパーテイシヨンパイプ。 (2) 前記ストラツプを間隔を置いて２以上前記メ
   インパイプの上縁部と前記サポートパイプ間に
   掛装し、該ストラツプ間にネツト又はカーテン
   を張装したことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のパーテイシヨンパイプ。