JPH031071Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は空気清浄機に関し、より詳細には電話
機に空気清浄機を設けた空気清浄機に関する。

（背景技術） 近年、タバコの喫煙が健康に与える害が種々指
摘されており、また、タバコを喫わない人に与え
る害も少なくなく、ことに幼児あるいは妊婦にた
いし大きな悪影響を及ぼすことが指摘されてい
る。

このタバコの害は、喫煙者にあつては直接喫う
ことにより、また非喫煙者にあつては喫煙者が吐
く煙および火がついたタバコから立ち昇る煙によ
つて受けるものである。このタバコから立ち昇る
煙に含まれるニコチン・タール分は、喫煙者から
吐き出される煙に含まれるニコチン・タール分に
くらべて約２倍の量が含まれており、非喫煙者に
大きな影響を与えるものである。

このような背景から、会社等においては喫煙室
を別途設けたり、室内に空気清浄機を設ける等の
配慮がなされている。

ここで、従来、部屋の空気をきれいにするため
に設けられている空気清浄機は、一般に壁際等に
設けられるものであつて、この空気清浄機はタバ
コの煙等が室内に拡散した後の空気を取り入れて
清浄にするので、煙が室内に拡散することを防止
する点においてはそれほど効果があるとはいえな
い。すなわち、従来の空気清浄機は室内に滞留す
る空気を浄化することはできるが、煙が室内に拡
散することを防止する点ではほとんど効果がな
く、非喫煙者にたいして積極的な救済とはならな
い。

そこで、本考案は上記問題点を解消すべくなさ
れたものであり、その目的とするところは、タバ
コの煙の拡散を効率的に防止することができ、非
喫煙者の健康にたいする悪影響を一層軽減させる
ことができる空気清浄機を提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記目的を達成するため次の構成をそ
なえる。

すなわち、タバコの煙等で汚染さた空気を清浄
にする電離部１８、電気集塵部２０等の浄化機構
を内蔵し、汚染された空気を吸入する空気吸入口
１４と、浄化された空気を送り出す空気送出口１
６を備えた空気清浄機部１２と、該空気清浄機部
１２上に記載される電話機部１０とを一体に設け
たことを特徴とする。

（作用） 次に作用について述べる。

電話機部１０と空気清浄機部１２を有する空気
清浄機は灰皿および喫煙者等の煙発生源に近い位
置に配されて使用される。灰皿におかれたタバコ
あるいは喫煙者から発生した煙は、近くに置かれ
た空気清浄機部１２の空気吸入口１４からただち
に空気清浄機部１２内に取り込まれ、浄化され
る。煙は、室内に拡散する前に発生源により近い
ところで浄化されるので浄化効率がよく、他者に
及ぼす煙の被害を抑制する。

（実施例） 以下本考案の好適な実施例を添付図面に基づい
て詳細に説明する。

第１図は、本考案に係る空気清浄機の一実施例
を示す斜視図である。図で１０は電話機部であ
り、１２は電話機部１０を載置する台状の空気清
浄機部である。前記電話機部１０は一般に使用さ
れている電話機と同一のものであり、空気清浄機
部１２の上面が電話機部１０の下面に連結される
形状に構成されている。

前記空気清浄機部１２の前面部にはスリツト状
に開口する空気吸入口１４が設けられる。

第２図は前記空気清浄機部１２の内部構造の概
略を示す説明図である。

図で１６は前記空気清浄機部１２の後面部に開
口する空気送出口である。また、１８は前記空気
吸入口１４の後部に設けられる電離部であり、２
０は電離部１８の後方に設けられる電気集塵部で
ある。前記電離部１８はタバコの煙や空気中の微
粒子をマイナスに帯電させる部分で、電気集塵部
２０はプラス電極を内蔵し、前記電離部１８にお
いてマイナスに帯電された煙等の微粒子を吸着す
る部分である。

２２は脱臭あるいは消臭のためのフイルタであ
る。２４は電動フアンであり、前記空気吸入口１
４から空気清浄機部１２内に空気を吸入し、空気
送出口１６からきれいになつた空気を送出するよ
うに空気の流れを起こすものである。

上述した空気清浄機は、これらの構成により、
タバコの煙等の空気の汚染をきわめて効率的に取
り除くことができる。

すなわち、この実施例の空気清浄機は空気清浄
機部１２と電話機部１０を一体化しているので、
卓上等に手軽設置することができる。とくに、空
気清浄機部１２は上述した構成によつて、きわめ
てコンパクトな構成とすることが可能であるので
スペース的な面でもきわめて有用である。

また、電話機は通常使用者の手が届く範囲内程
度の近傍に配置されるから、煙の発生源により近
いところで汚れた空気を浄化することができると
いう効果がある。すなわち、煙発生源である灰皿
および喫煙者は上述した空気清浄機部１２が設け
られた電話機を使用し、灰皿をこの電話機の近傍
に置いておくことにより、灰皿におかれたタバコ
から立ち昇る煙をただちに空気清浄機部１２内に
取り込んで浄化する。この場合、空気清浄機部１
２は室内に拡散する前の煙を取り込んで浄化する
ので、浄化作用がきわめて効率的である。また、
喫煙者から吐き出される煙も、空気清浄機部１２
が喫煙者の近くにあるから、煙を吸入しやすく、
より発生源に近いところで浄化することができ
る。喫煙者がとくに空気吸入口１４に向けて煙を
吐き出すようにすればとくにこの効果は大きくな
る。

このように、この空気清浄機は喫煙者の近くに
置くことができる点に特徴があり、また、電話機
と一体にしたことにより、スペースおよび使い勝
手の面できわめて効率的にしている。そして、こ
の空気清浄機は、コンパクトでかつ十分な浄化能
力を有するので、電話機程度のサイズで十分な効
果を発揮することができるものである。そして、
個々の喫煙者に配置すれば、それぞれ、灰皿およ
び喫煙者に近い位置で使用されるから、灰皿から
立ち昇る煙が空中に拡散する前段階で、煙をとり
込んで浄化するという最も効率的な空気浄化をな
し得ることができる。これによつて、タバコの煙
が室内に拡散することを効果的に抑制することが
でき、非喫煙者をタバコの害から守る積極的な空
気の浄化をなし得る。

なお、空気清浄機部１２の形状はとくに限定さ
れるものではなく、電話機部１０のサイズおよび
形状に合わせて自由にデザインできるものであ
る。また、空気清浄機部１２は電話機部１０にた
いして自在に脱着できるように構成してももちろ
んかまわない。

以上、本考案について好適な実施例を挙げて
種々説明したが、本考案はこの実施例に限定され
るものではなく、考案の精神を逸脱しない範囲内
で多くの改変を施し得るのはもちろんのことであ
る。

（考案の効果） 本考案によれば、上述したように、電話機部の
底面に空気清浄機部を一体に設けたことにより、
きわめて手軽にかつスペースを有効利用して空気
清浄機を取り扱うことができるとともに、煙発生
源である灰皿および喫煙者に近接させて空気清浄
機を配することが容易にでき、灰皿あるいは喫煙
者から発生した煙が室内に拡散する前により煙発
生源に近いところで浄化することが可能となる。
これにより、タバコの煙の浄化が効果的に行え
て、非喫煙者等にたいする煙草の煙の被害を軽減
することができるという著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る空気清浄機の一実施例を
示す斜視図、第２図は空気清浄機部の内部構造を
示す説明図である。 １０……電話機部、１２……空気清浄機部、１
４……空気吸入口、１６……空気送出口、１８…
…電離部、２０……電気集塵部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タバコの煙等で汚染された空気を清浄にする浄
   化機構を内蔵し、汚染された空気を吸入する空気
   吸入口と、浄化された空気を送り出す空気送出口
   を備えた空気清浄機部と、該空気清浄機部上に載
   置される電話機部とを一体に設けたことを特徴と
   する空気清浄機。