JPH03103264A - 生体適合性に優れた表面を有する医療用具の製造方法 - Google Patents

生体適合性に優れた表面を有する医療用具の製造方法

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JPH03103264A
JPH03103264A JP1248440A JP24844089A JPH03103264A JP H03103264 A JPH03103264 A JP H03103264A JP 1248440 A JP1248440 A JP 1248440A JP 24844089 A JP24844089 A JP 24844089A JP H03103264 A JPH03103264 A JP H03103264A
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武久 松田
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和彦 井上
Nobutaka Tani
敍孝 谷
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、生体適合性に優れた表面を有する医療用具お
よびその製造方法に関する。 [従来の技術] 近年、医学の進歩とともに数多くの医療用具が開発され
ている。これらの医療用具には、医用機能性、生体適合
性および経済性が要求される。 前記医用機能性とは、たとえば血液バッグのぱあいには
血液を貯蔵する機能、人工腎臓用透析膜やt戸過膜のぱ
あいには血液を透析または浄過する機能、人工心臓のぱ
あいには血液ポンプとしての機能、コンタクトレンズの
ぱあいにはレンズとしての機能などのように、その用具
の形状や力学的特性によって支配される性質である。 また、前記生体適合性とは、医療用具が生体組織や体液
などの生体成分と接触したときにそれら生体成分にダメ
ージを与えない性質、すなわち安全性を確保する性質で
あるが、これは生体組織や体液など生体成分と接触する
医療用具の表面、とくに数1OAの極表面の性状によっ
て支配される性質である。 現在開発されている医療用具には、医用機能性は満たし
ているが、生体適合性が不充分なため、その使用方法が
限定される欠点がある。とくに、血液と接触する医療用
具では、血液と接触する部位に血栓が形成したり、補体
を活性化するなどの大きな欠点がある。 このような現状を踏まえ、医療用具の表面改質により、
医用機能性を確保しながら生体適合性を向上させようと
する研究が積極的に進められている。 たとえば、材料表面に放射線照射やグロー放電処理を行
ない、アクリルアミドやエチレングリコールなどの親水
性モノマーをグラフト重合することにより表面を親水性
とし、生体適合性を向上させる方法がある。 しかし、この方法では、装置が高価なため経済性に劣っ
たり、中空状の内面や複雑な形状を有するぱあいには均
質にグラフトすることが困難であったり、親水性高分子
自体をグラフトすることは困難であるなど多くの欠点を
有する。 また、生理活性物質を利用する例として、ヘバリンを医
療用具表面から徐放させたり、ウロキナーゼを表面に固
定して、血栓形成を防ぐ方法が開発されている。 しかし、これらの方法では、ヘバリンが徐放し終ったり
ウロキナーゼが失活すると血栓が形成する点、さらに成
形方法や医療用具の基材が限定され、かつ高価になるな
どの欠点がある。 一方、アジド基などの感光性基を有する化合物は、写真
、印刷技術、接着、塗装技術などの分野では広く応用さ
れており、とくにフォトレジスト方面において数多くの
アジド化合物が実用化されている。しかし、このような
技術を生体適合性を有する医療用具に応用しようとする
試みはなされていない。 [発明が解決しようとする課8] 本発明は、従来、医用機能性と経済性を有し、かつ生体
適合性に優れた表面を有する医療用具が開発されていな
いという問題を解決するためになされたものである。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは、生体適合性に優れた表面を医療用具の表
面に安定的かつ経済的に付与する方法について鋭意研究
を重ねた結果、アジド基を有する親水性高分子、および
/または2個以上のアジド基を有する化合物と親水性高
分子とからなる組成物を材料表面に存在させ、短時間光
照対することにより、アジド基が反応性に富むナイトレ
ン基に転化し、材料表面と親水性高分子、あるいはそれ
に加えて親水性高分子間に、チッ素原子を介する共有結
合が生成し、親水性高分子よりなる層が材料表面に固定
され、前記問題が解決されることを見出し、本発明を完
成するに至った。 すなわち、本発明は、 親水性高分子がチッ素原子を介する共有結合によって表
面に固定されていることを特徴とする生体適合性に優れ
た表面を有する医療用具、アジド基を有する親水性高分
子、および/または2個以上のアジド基を有する化合物
と親水性高分子からなる組成物を材料表面に存在させた
後、光照射することにより、該親水性高分子を材料表面
に結合させることを特徴とする生体適合性にすぐれた表
面を有する医療用具の製造方法および 2個以上のアジド基を有する化合物と親水性高分子とか
らなる組成物を材料表面に存在させたのち、光照射する
ことにょり該親水性高分子を材料表面に結合させること
を特徴とする生体適合性に優れた表面を有する医療用具
の製造方法に関する。 [実施例] 本発明においては、前述のごとく、医療用具を構或する
材料表面と親水性高分子、あるいはそれに加えて親水性
高分子間にチッ素原子を介する共有結合を形威せしめ、
前記材料表面に親水性高分子よりなる層が固定されるが
、前記チッ素原子を介する共有結合は、アジド基を有す
る化合物中のアジド基の反応により形成される。 前記アジド基を有する化合物の例としては、たとえばカ
ルボニルアジド基を有する化合物(R−CONs)、ス
ルホニルアジド基を有する化合物(R−SOx N3)
、芳香族アジド基を有する化合物このような2個以上の
アジド基を有する化合物の具体例としては、たとえば第
1表に示すような一般のビスアジド化合物、1分子中に
2個以上のアジド基を導入したアジド化ボリマーなどが
あげられるが、これらに限定されるものではない。 [以下余白] 芳香族アジド基を有する化合物またはスルホニルアジド
基を有する化合物が好ましい。また、より長波長( >
 320ni)の光でナイトレンに転化できる点で、ニ
トロ基のような電子吸引性置換基を有する芳香族アジド
基を有する化合物、1線またはg線感光性のビスアジド
化合物がさらに好ましい。 前記親水性高分子の例としては、たとえば一般の合成親
水性高分子、蛋白質、多糖類、その他の生体適合性に優
れた高分子があげられるが、これらに限定されるもので
はない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用し
てもよい。 前記合成親水性高分子の具体例としては、たとえばポリ
アクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロ
キシエチルメタクリレート、ポリアクリル酸、ポリビニ
ル硫酸、ボリアリルアミンあるいはこれらの共重合体な
どがあげられるが、これらに限定されるわけではない。 体液成分が吸着しにくいという点から、ポリエチレング
リコールなとのノニオン系のものが好ましい。なかでも
、補体の活性化が少ないという点から水酸基を持たない
ポリアクリルアミド、ボリジメチルアクリルアミドなど
のアクリルアミド系のものがさらに好ましい。 前記蛋白質の具体例としては、たとえばアルブミン、コ
ラーゲン、ゼラチン;ウロキナーゼ、ストレブトキナー
ゼ、プラスミノーゲンアクチベータなどの酵素類などが
あげられるが、これらに限定されるものではない。これ
らのうちでは、組織適合性に優れているという点からは
コラーゲンが好ましい。 前記多糖類の具体例としては、たとえばヘパリン、ヒア
ルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、デキ
ストラン硫酸、ケラタン硫酸、ヘバラン硫酸などがあげ
られる。これらのうちでは、血栓形成抑制作用という点
からはヘバリンが好ましい。 前記その他の生体適合性に優れた高分子の具体例として
は、たとえばキチン、プロスタグランジン、その誘導体
などがあげられる。 前記親水性高分子は、チッ素原子を介する共有結合で医
療用具の表面に固定されるが、前記結合は、アジド基に
光照射することにより生成したナイトレン基が、次式に
示すような化学反応、すなわち式(1)で表わされる水
素引抜反応、式(2)で表わされる2重結合への付加や
C−H結合ヘの挿入、および式(3)で表わされるカッ
プリング反応を行なうことにより生成するものである。 2R−N ・ 一R − N − N − R    
              (3)なお、ナイトレン
基は極めて″反応性が高いために、前記反応以外での結
合が少数生成するぱあいもありうるが、実質的に親水性
高分子が前記結合を介して医療用具の表面に固定されて
いるぱあいには、本発明の範囲に含まれる。 また、前記の反応が親水性高分子間に生じ、架橋が生じ
るばあいがあるが、このようなぱあいも本発明の範囲に
入る。なお、親水性高分子の水溶性が高いぱあいには、
このような架橋を積極的に生じさせるぱあいもある。 本発明にいう医療用具とは、生体組織や体液などの生体
成分と接触して用いられるものである。このような医療
用具の具体例としては、たとえば血液バッグ、採尿バッ
グ、輸血セット、縫合糸、ドレーンチューブ、各種カテ
ーテル、ブラッドアクセス、血液回路、人工血管、人工
腎臓、人工心肺、人工弁、血漿交換膜、各種吸着体、C
APD, IABP,ペースメーカー、人工関節、人工
骨頭、歯科材料、眼内レンズ、ソフトコンタクトレンズ
、各種シャントなどがあげられるが、これらに限定され
るわけではない。 これら医療用具において、全表面が親水性高分子を有す
る表面であってもよく、生体組織や体液などの生体或分
と接触する部位のみが親水性高分子を有する表面からな
っていてもよい。 つぎに、本発明の医療用具の製法について説明する。 本発明に用いるアジド基を有する親水性高分子において
、アジド基の数は1個以上であるが、医療用具の表面と
の結合安定性、および親水性高分子間の架橋による親水
性高分子層の安定性の点で、アジド基は複数個あること
が好ましい。 アジド基を有する親水性高分子はつぎの方法で調製され
る。すなわち、親水性高分子の官能基とアジド基を有す
る化合物の他の官能基とを反応させてアジド基を導入す
る。 たとえば、親水性高分子のカルボキシル基に対して、ア
ミノ基を有するアジド化合物を縮合試薬を用いて縮合さ
せる方法、親水性高分子の水酸基に対して、酸クロリド
基あるいはアルデヒド基を有するアジド化合物を反応さ
せる方法、親水性高分子のアミノ基に対して、カルボキ
シル基を有するアジド化合物を縮合試薬を用いて縮合さ
せる方法、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル基あ
るいはエボキシ基を有するアジド化合物を反応させる方
法などがあげられる。 また、ポリアクリルアミドの様にアミド基以外に活性な
官能基を有しないものは、周知の方法(ホフマン分解)
でアミド基をアミノ基に変換し、このアミノ基を利用し
てアジド基を導入することができる。 アジド基を導入した親水性高分子を材料表面に存在させ
る方法としては、アジド基を導入した親水性高分子の水
溶液またはコロイド溶液と材料表面とを接触させ、材料
表面に吸着させる方法、アジド基を導入した親水性高分
子をメタノールのような揮発性有機溶媒に溶解あるいは
けん濁し、この液を材料表面に塗布あるいは噴霧した後
乾燥し、親水性高分子の薄層を材料表面に形或させる方
法などがあげられるがこれらに限定されるものではない
。 また、前記アジド基を有する化合物と親水性高分子とか
らなる組成物を材料表面に存在させる方法として、たと
えば該組成物をメタノールのような揮発性有機溶媒に溶
解あるいは懸濁させ、この液を材料表面に塗布あるいは
噴霧したのち乾燥させ、該組成物の薄層を材料表面に形
成させる方法、該組成物の水溶液またはコロイド溶液と
材料表面を接触させ、材料表面に吸着させる方法などが
あげられる。また、アジド基を有する化合物を材料表面
に存在させたのち、そのうえに親水性高分子を存在させ
るなどしてもよい。 前記親水性高分子の材料表面への結合は、たとえば、ア
ジド基を有する親水性高分子を材料表面に存在させたの
ち、光照射することにより、容易に行なうことができる
。またアジド基を導入する特別な操作が不要な点および
非固定物の洗浄による除去が容易な点で、2個以上のア
ジド基を有する化合物と該親水性高分子とからなる組成
物を用いるのが好ましい。 前記光照射に用いる光源としては、一般的に紫外線を発
する高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯などの各種
水銀灯、エキシマレーザーなどを用いることができるが
、l線あるいはg線感光性のビスアジド化合物を用いる
ぱあいや、ニトロ基を有する芳香族アジド基を有する化
合物のように32on一以上の光でナイトレン基が生成
するぱあいには、フィルターにより短波長域をカットす
ることにより、短波長紫外線による親水性高分子や材料
への影響を軽減することができる。この方法によると、
蛋白質などの親水性高分子を用いるぱあいにとくに好ま
しい。 なお、ナイトレン基の反応は極めて短時間で完了するた
め、紫外線の照射時間は5分以内でよい。 光照射の方法は、親水性高分子を存在させた材料表面に
直接照射する方法、または紫外線透過性を有する材料の
ぱあいは、親水性高分子を存在させた表面と反対側より
照射することもできる。 また、光ファイバーを利用することにより、複雑な形状
を有する用具の内部表面の任意の部位に照射することが
できる。 つぎに実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが
、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例I N.N−ジメチルアクリルアミド4重量部(以下、部と
いう)に対してアクリルアミド1部を用い、アセトン中
、過酸化ベンゾイルおよびN,N−ジメチルーp− ト
ルイジルをレドックス系開始剤とする共重合を行なった
。生成した自沈をろ別し、アセトンで充分洗浄し、N.
N−ジメチルアクリルアミドーアクリルアミド共重合体
(以下、PDMAという)をえた。 このようにしてえられたPDMAを周知の方法でホフマ
ン分解し、アミド基をアミノ基に変換した(田中浩雄他
、高分子論文集、33、No. 8 ,309頁(19
7B)、rボリアクリルアミドのホフマン分解」、他参
照)。反応混合溶液を大量のアセトン中に注ぎ、ポリマ
ーを回収した。該乾燥したボリマーを少量の水に溶かし
、塩酸酸性とした後、アセトンより再沈殿し、アミノ基
を導入したPDMA (以下、アミノ化PDMAという
)をえた。 このようにしてえられたアミノ化PDMA 100麿g
をfowlの水に溶かし、トリエチルアミンを加えてア
ミノ基を遊離し、後に示す水溶性アジド化合物Sulf
o−SANPAH (略号、PIERCB社製)  1
00mgを加えて溶かし、遮光下、室温で1晩放置した
。 反応溶液を、分画分子量l000の透析膜で透析して低
分子不純物を除去した後、凍結乾燥し、アジド基を導入
したPDMA (以下、アジド化PDMA 1という)
をえた。 このようにしてえられたアジド化PDMAIのメタノー
ル溶液(約1重量%)を調製し、この溶′液約25μp
を、約2C一に切取った資料フイルム上に塗布、展開し
た後、風乾して溶媒を留去した。アジド化PDMAIを
キャストしたフィルム面に、高圧水銀灯を用いて紫外線
をl分間照射した。この後フィルムをメタノール、水で
充分洗浄した。資料フィルムとして、ポリエチレンテレ
フタレート、ボリスチレン、ポリウレタン製の各フィル
ムを用いた。 光照射によりアジド化PDMA lに基づく親水性高分
子層を有するフィルム表面は、水ぬれ性が顕著に改善さ
れ、ESCAによる表面分析の結果、表面より数10A
以上にわたり、ほとんど均質な該親水性高分子層が形成
されていることが確認された。 えられた該親水性高分子層を有するフイルムと、この層
を有さない元のフイルムとを健常人全血より調製した多
血小板血漿に浸漬し、37℃で1時間インキユベートし
たのち、生理食塩水でリンスし、グルタルアルデヒドで
固定した。 これらのフィルム上の血小板粘着を観察したところ、親
水性高分子層を有さない元のフイルムには数多くの血小
板が粘着していたが、該親水性高分子層を有するフイル
ム面には、ほとんど血小板が粘着していなかった。 実施例2 アミノ化PDMA 100■と、後に示すアジド化合物
ANB−NOS(略号、P I ERCE社製)80■
を用いたほかは実施例1と同様にしてアジド基を導入し
たPDMA (以下、アジド化PDMA2という)をえ
た。 ただし、溶媒として、水のかわりにメタノールを用いた
。溶媒を留去し、乾燥した後に少量の′水に溶かし、実
施例1と同様に透析してアジド化PDMA2を精製した
。ついで実施例1と同様にしてえたアジド化PDMA2
に基づく親水性高分子層を有するフイルム表面は、水ぬ
れ性が顕著に改善され、血小板の粘着もほとんど見られ
なかった。また、ESCAによる表面解析でも、実施例
1と同様、数1OA以上の親水性高分子層が形成されて
いることが確認された。 実施例3 アミノ化PDMA too麿gと、後に示すア、ジド化
合物11sAB (略号、p−アジド安息香酸と、N−
ヒドロキシコハク酸イミドとを、ジオキサン中、N.N
’−ジシクロへキシルカルボジイミドを用いて脱水縮合
することによりえた) 85mgとを用いたほかは、実
施例2と同様にして、アジド基を導入したPDMA (
以下、アジド化PDMA3という)をえた。ただし、H
SABは少量のテトラヒドロフラン(THP)に溶解し
て加えた。以下、実施例2と同様にして・アジド化PD
MA3の精製を行なった。実施例1と同様にしてえられ
たアジド化PDMA3に基づく親水性高分子層を有する
フィルム表面は、水ぬれ性が顕著に改善され、血小板の
粘着もほとんど見られなかった。また、ESCAによる
表面解析でも、実施例1と同様、数1OA以上の親水性
高分子層が形成されていることが確認された。 実施例4 平均分子量約4万のポリアクリルアミドを実施例1と同
様の方法でホフマン分解し、アミド基の一部をアミノ基
に変換した。反応混合溶液を大量のメタノール中に注ぎ
、ポリマーを回収した。該乾燥したボリマーを少量の水
に溶かし、塩酸酸性とした後、メタノールより再沈殿し
、アミノ基を導入したポリアクリルアミド(以下、アミ
ノ化PAAI1という)をえた。アミノ化PAA*とS
ulf’o−SANPAI{を用い、実施例1と同様に
して、アジド基を導入したポリアクリルアミド(以下、
アジド化PAAmという)をえた。 このようにしてえられたアジド化PAAmの水溶液(1
重量%)を調製し、資料フィルムを浸漬して1時間放置
した。資料フィルムを浸漬したまま、溶液を透過して、
高圧水銀灯より紫外線を5分間照射した。フィルムを取
出し充分水洗した。資料フィルムとしてテフロンフィル
ム、ポリスチレンフィルムを用いた。えられたアジド化
PAAiに基づく親水性高分子層を有するフィルム表面
は、水ぬれ性が顕著に改善され、血小板の粘着もほとん
ど見られなかった。また、ESCAによる表面解析によ
り、数1OA以上の該親水性高分子層がフィルム表面に
形成されていることが確認された。 実施例5 牛血清アルブミン1gを0.15 mo1リン酸緩衝液
(pH 8.5)に溶かし、約10重量%溶液とした。 これに水溶性アジド化合物Sulf’o−SANPAH
lO■を加えて溶かし、遮光下、冷蔵庫中で放置し、ア
ルブミンにアジド基を導入した。 この溶液中に、約2cdに切取ったボリスチレンフィル
ムを1時間浸漬し、アジド基を導入したアルブミンをフ
ィルム表面に吸着させた。 フィルムを取出し、生理食塩水でリンスした後、高圧水
銀灯を用いて紫外線を5分間照射した。ただし、紫外フ
ィルターを用い310nm以下をカットして照射した。 フィルムを生理食塩水で充分洗浄した。 えられたアルブミン層を有するフィルム表面は、水ぬれ
性が顕著に改善され、血小板の粘着もほとんど見られな
かった。また、ESCAによる表面解析の結果、数10
人以上のアルブミン層が形成されていることが確認され
た。 実施例6 実施例1でえられたPDMA 10部に対して、ビスア
ジド化合物2,6−ジー(4゜−アジドベンジリデン)
一シクロヘキサノン1部を混合してメタノールに溶かし
、約1重量%溶液を調製した。ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを資料フィルムとし、以下実施例1のぱあ
いと同様に実施した。フィルム表面の水ぬれ性は顕著に
改善され、血小板の粘着もほとんど見られなかった。E
SCAによる表面解析の結果、数1OA以上のPDMA
に基づく親水性高分子層が形成されていることが確認さ
れた。 吏施例7 アセトン中、過酸化ベンゾイルおよびN.N−ジメチル
−p− トルイジルをレドックス系開始剤として、N.
N−ジメチルアクリルアミドモノマー(■興人製)を重
合し、ポリ( N.N−ジメチルアクリルアミド)(以
下、PDMAAという)をえた。 このようにしてえたPDMAA 95部(重量比)に対
して、ビスアジド化合物として2,6−ジー(4゜−ア
ジドベンジリデン)一シクロヘキサノン5部(重量比)
を混合してメタノールに溶かし、約0.1重量%溶液を
調製した。 この溶液約20μgを、約2 cdに切取った試料フィ
ルム上に塗布、展開したのち、風乾して溶媒を留去した
。このようにしてビスアジド化合物を含んだPDMAA
をキャストしたフィルム面に、高圧水銀灯を用いて紫外
線を1分間照射した。 こののちフィルムをメタノール、水で充分洗浄した。前
記試料フィルムとして、ポリエチレンテレフタレート、
ボリスチレンまたはポリウレタンからなる各フィルムを
用いた。 光照射によりPDMAAに基づく親水性高分子層を固定
したフィルム表面は、水ぬれ性が顕著に改善され、血小
板の粘着もほとんどみられなかった。また、ESCAに
よる表面分析の結果、表面より数10A以上にわたり、
ほとんど均質な該親水性高分子層が形成されていること
が確認された。 実施例8 牛血清アルブミンtgを0.15 moj!リン酸緩衝
液(pH 8.5)に溶かし、約10重量%溶液とした
。 これに、水溶性ビスアジド化合物である4,4゜−ジア
ジドスチルベン−2.2゜−ジスルホン酸ソーダlom
gを加えて溶かした。 この溶液中に、約2 cJに切取ったポリスチレンフィ
ルムを1時間浸漬し、水溶性ビスアジド化合物を含んだ
アルブミンをフィルム表面に吸着させた。 フィルムを取出し、生理食塩水でリンスしたのち、高圧
水銀灯を用いて紫外線を5分間照射した。ただし、紫外
フィルターを用い810ns以下をカットして照射した
。ついでフィルムを生理食塩水で充分洗浄した。 このようにしてえたアルブミン層を有するフィルム表面
は、水ぬれ性が顕著に改善され、血小板の粘着もほとん
ど見られなかった。また、ESC^による表面解析の結
果、数10A以上のアルブミン層が形成されていること
が確認された。 Sull’o−SANPAH ANB−NOS II S A B
【発明の効果】
本発明の生体適合性に優れた親水性高分子よりなる表面
を有する医療用具は、生体組織や体液などの生体成分と
接触したぱあいに優れた生体適合性を示し、高い安全性
を有するものである。 本発明の方法により、アジド基を有する親水性高分子お
よび/または2個以上のアジド基を有する化合物と親水
性高分子とからなる組成物を、材料表面に存在させたの
ち、光照射することにより、親水性高分子をその表面に
簡単に固定できるため、既存の医療用具をはじめこれま
で生体適合性に欠け医療用具としては適していない材料
にも容易に生体適合性表面を付与することが可能となり
、広範な材料が医療用具として使用可能となる。さらに
、医療用具の極表面の改質であ名ため、その医療用具の
有する医用機能性や経済性にはほとんど影響を与えない
利点もある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 親水性高分子がチッ素原子を介する共有結合によっ
    て表面に固定されていることを特徴とする生体適合性に
    優れた表面を有する医療用具。 2 アジド基を有する親水性高分子、および/または2
    個以上のアジド基を有する化合物と親水性高分子からな
    る組成物を材料表面に存在させた後、光照射することに
    より、該親水性高分子を材料表面に結合させることを特
    徴とする生体適合性に優れた表面を有する医療用具の製
    造方法。 3 2個以上のアジド基を有する化合物と親水性高分子
    とからなる組成物を材料表面に存在させたのち、光照射
    することにより、該親水性高分子を材料表面に結合させ
    ることを特徴とする生体適合性に優れた表面を有する医
    療用具の製造方法。
JP1248440A 1989-05-11 1989-09-25 生体適合性に優れた表面を有する医療用具の製造方法 Expired - Fee Related JP2620378B2 (ja)

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